2007年4月度目次
 #571 「銀幕寸評」 レンタルDVD“Wild Speed X3 Tokyo Drift”。
 #572 「ゆうちゅうぶ」 著作権侵害? それよりも…
 #573 「缶詰・瓶詰・プラ詰?」 プラスチック詰。
 #574 「制服」 会社の内勤女性の制服が変わりました。
 #575 「ツアーコンダクター」 木金土出張。
 #576 「統一地方選」 インディーズ候補者てんこ盛り都知事選。
 #577 「窮屈な隘路」 愚痴日記。
 #578 「N700系」 2009年導入予定JR東海の新兵器。
 #579 「当局にマークされている?」 (((゚д゚;)))。
 #580 「大浜平太郎」 WBSの。
 #581 「エリートヤンキー三郎」 深夜ドラマ。
 #582 「銀幕寸評」 “デジャヴ”。
 #583 「労働生産性」 低下しています。
 #584 「動物愛護の欺瞞」 フェレットとネズミの違いは?
 #585 「我が生涯に一片の悔い無し」 北斗の拳・ラオウの葬儀。
 #586 「バイオマス」 CO2排出抑制。
 #587 「読書感想文」 村井弦斎 “食道楽”。
 #588 「畜生の箱」 強姦の鬼畜と、見て見ぬ振りの家畜。
 #589 「二粒の弾丸」 長崎市長選への私見。
 #590 「ライダ〜、変!身!」 通勤電車ライダーのメイクアップ。
 #591 「地球型惑星発見か?」 いつかは移住?
 #592 「憧れのアンチヒーロー」 一種の変態でしょうか?
 #593 「勘違い騎士道事件」 正義だと思っても勘違いの時もある。
 #594 「黄金週間」 だが、休日出勤。
 #595 「東西の違い」 関西ではダウンタウンより支持される。
 #596 「銀幕寸評」 “ロッキー・ザ・ファイナル”。

2007年4月30日(月)
駅日誌(596) 「銀幕寸評」

えー、今日はちょっと読みたい本があったのでそれを買って、映画の当日券を買ってから、時間があったので献血をして、その後映画を観て帰りました。というわけで、今日はその素人寸評です。タイトルの右にある☆は、私の主観的評点で、5ッ☆満点です。
尚、買った本というのは、恥ずかしながらタレント本です。ハローバイバイという漫才コンビの片割れが書いた都市伝説の本です。私は宇宙人も霊魂も自分が体験していないので信じてはいないのですが、非常に好みます。「胡散臭いなあ、これ」というのを面白がる性格の様です。
それはさておき、寸評に入りましょう。

「ロッキー・ザ・ファイナル」 ☆☆☆☆
エイドリアーーーーーン!!! ロッキーの第6作目、ロッキー・ザ・ファイナル(原題は、ロッキーのフルネーム“Rocky Balboa”)を観ました。ロッキーはただのスポ魂映画ではなく、人間の悩み・葛藤を描いたヒューマンドラマであるなあ、と改めて思いました。
歴代のロッキーを観て来た者には、涙無しでは観られない作品だと思います。私はうるうるしちゃいました。しかし、正直この映画、同じ筋でロッキーでなかったら、大した事がないストーリーではあります。しかし、過去のロッキーを観てきた者にとっては、その名シーンの数々がフラッシュバックして来るのです。
ロッキー1では、30歳にして遅咲きのプロデビューを果たした“イタリアン・スタリオン”こと、ロッキーのハングリーな戦いを演じ、惜しくもアポロに敗れるものの、ロッキー2ではリベンジを果たし、チャンピオンに。しかし、チャンピオンになってハングリー精神を失ったロッキーはクラバー(Aチームのコング役の人です)に敗れ、その時にトレーナーのミッキーが死去。アポロとともにトレーニングし、リベンジを果たします。ロッキー4ではアポロがソビエトのドラゴとの試合で敗れて死亡し、その弔い合戦を果たします(4は多分にアメリカ視点の政治的な感じがちょっと嫌いですが)。ロッキー5は、現役引退後のトレーナーとしてのロッキーを描いた作品ですが、出来はいま一つ。そして、今回の作品に繋がります。
エイドリアンとの思い出に浸り、墓参りと、エイドリアンズと名付けたレストランのオーナーとして燻っているロッキー。ピークを過ぎて、過去の栄光及び過去の悲しみをただ反芻する日々でした。すっかりしょぼくれてしまったロッキーに、ロッキーJr.ことロバートやエイドリアンの兄ポーリーは冷ややかな態度を取ります。
ロバートには彼なりの葛藤があり、父が余りに偉大なため、自らはその影に追いやられてしまっているという気持ちがあります。ポーリーはポーリーで、妹の死後、ただただ虚無的に生きています。前半は非常に湿っぽい流れのストーリーです。
そんな中、テレビのスポーツ番組で、全盛期のロッキーと現役チャンピオン・ディクソンを対戦させるシミュレーションが放映されます。そのシミュレーションでは、ロッキーが勝利してしまいます。それを観て、自らの心に問い、再び俺にはボクシングしかないと思い至ったロッキーは50代にして、再びプロになる事を決意します。
ディクソンにも彼なりの葛藤があります。というのは、「あいつがチャンピオンなのはたまたま強い挑戦者がいないからだ」と後ろ指を差されているのです。
プロライセンスを再び取得したロッキーとディクソンはエキシビジョン・マッチで対決する事になります。トレーニングを開始したロッキーは、そのトレーニングの一環として、ロッキー2でポーリーの紹介で勤めた精肉会社の冷凍室の牛の半身をサンドバッグ代わりにして打ち込みをします(このシーン、2で不器用だから上手く労働者として働けなかったロッキーを見た上だと泣けてきます)。果たして、その試合の結果は? そして人々の葛藤は? これはネタバレ過ぎると思うので、流石に伏せておきましょう。
ストーリー以外では、試合の時のモノクロ&カラーの合成映像が効果的でした。プレミアムモルツのCMで、ビールの黄色以外がモノクロのCMがありますが、あんな感じで鮮血のみが赤く、他がモノクロという映像です。試合中には、ロッキーの脳裏にこれまでの作品の名シーンが走馬灯のようにフラッシュバックして来ます。あの有名なテーマ曲を背景にそれらを見ていると、熱くなって来ます。観て良かった映画でした。
但しこの作品は、歴代ロッキー、その中でも特に1〜3を観た上で御覧になる事を御薦めします。それらを観ていない方は、単体で観ても全く面白くないかも知れません。
                          駅員@因みに、タイソンがカメオ出演しています

2007年4月29日(日)
駅日誌(595) 「東西の違い」

私は日曜日の夜は大抵「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」を観ています。今日も観ました。今回は、もう何年もたまに行われている「七変化」です。スタッフを含む他のメンバーに対し、挑戦者は色々な扮装をして笑わせようとします。他のメンバーは、それを見て笑う毎に1,000円ずつ払わなければいけないという企画です。今回は、FUJIWARAの原西が挑戦しました。芸風が一発ギャグなので、こういうのは得意でしょう。
……と、ここでどんな扮装をしたのか、結果として歴代何位になったのかを書くのは無粋という物。というのも、私は関西と関東を行ったり来たりする事がたまにあるので分かるのですが、「ガキ使」は関西では関東の1週間遅れの土曜日に放送しているのです。即ち、今日の内容は、5月6日に放送されるという事なのです。今もそうかは確認していませんが、少なくとも私はそう認識しています。レギュラーであるダウンタウン、ココリコ、他一名(山崎邦正。番組の構成に合わせました)の全員が関西人であるにも関わらず、関西の方が後で放送されるのです。
では、関東で放送されているその時間帯には何が放送されているのか? 日曜日の23時に読売テレビでは、22:30〜23:30「大阪ほんわかテレビ」です。その前は「オシャレイズム」、その後は「Music Lovers」ですから、関東での「ブラックバラエティ」「ガキ使」の時間が「ほんわかテレビ」に当たります。
関東の人間は全くピンと来ないでしょうが、これはこれで外せません。仁鶴、南光、寛平……関西では強力な布陣の番組です。確かに、ガキよりもこっちの方が数字が取れます。

ダウンタウンの番組は、どうも関西では地域密着の強者の番組の前では力及ばずのようです。因みに、フジテレビの歌番組HEYHEYHEYの2時間SPは、関西では編集されて通常の1時間枠で放送されます。HEYHEYHEYの前の枠、月曜日19:00〜20:00には、関西テレビ「怪傑えみちゃんねる」が放送されています。こちらも同じく、上沼恵美子の方が視聴率が取れるからなのです。
                           駅員@関西ローカルの笑える番組が懐かしい

2007年4月28日(土)
駅日誌(594) 「黄金週間」

ゴールデンウィークに突入しました。1日2日に休みを取り、9連休にしている人も多いのでしょうね。9連休にして、海外旅行に行っちゃっている人も居るでしょうね。
私は、1日2日は休まず、今回の3連休と、来週の4連休です。来週の4連休には、今回は一人旅ではなく、帰省しようと思っています(昨年は広島〜四国で一人旅をしました。詳細は2006年5月の駅日誌#299〜#300を参照)。
それでも、何らかのマニアックルートを通って行けたら面白いなと思っています。会社に日本全国路線図付きの時刻表がありますので、その路線図をコピーして持って帰ろうっと。はっ! 今日コピー取れば良かった! 今日? そうなのです。ゴールデンウィークだというのに、今日は休日出勤をしました。ちょっと月内にやっておかないといけない事があったのです。
行ってみると、同じ部署の人間が他に二人も居ました……他にも同じフロアにちらほら。折角の3連休に何をしているんだ! お前等は!
                                            駅員@私もですが

2007年4月27日(金)
駅日誌(593) 「勘違い騎士道事件」

昨日の#592「憧れのアンチヒーロー」及び、#588「畜生の箱」では、悪い野郎をぶっ飛ばしてみたい、と威勢の良い事を書いていましたが、ふと思い出した事があるので、捕捉です。法学部出身者の端くれとして、思い出した刑法判例があるのです。
それは「勘違い騎士道事件」と言う事件です。何やら笑える事件名ですが、刑法の堅〜い参考書、判例集等にほぼ必ず乗っているのではないでしょうか? 当時の私は、友人とこの辺の面白事件ばかり読み漁っていた記憶があります。

では、「勘違い騎士道事件」とは何ぞや? という話に入ります。
ある所に酔払いの男女が居ました。特に女の方がべろんべろんに酔っ払っちゃって、まともに歩く事も能わずという状態でした。男は、その酔払い女をまさかほったらかしにして帰るわけにも行かず、介抱したり、よろめいたのを支えたりしていました。
そこに在日外国人(空手三段の屈強な男です)が通りかかりました。その時丁度、よろめいた女が尻餅をついていた場面であり、それを見た外国人は、「酩酊させられた女が男に襲われている」と勘違いをしたのです。
外国人は、騎士道精神として女を助けようと、男との間に割って入りました。その時、驚いた男は、思わずファイティングポーズを取ってしまい、外国人は「この野郎、やる気か!?」と上段回し蹴りをかましました。蹴りを顔面に貰った男は、それが致命傷になって死んでしまいます。
外国人は傷害致死容疑で裁判にかけられてしまいます。結果としては、正当防衛とは認められないが、傷害致死でもなく、過剰防衛だという判決に至りました。

こんな判例を思い出したのです。即ち、正義と信じて行っても、勘違いという事もあるという事です。もしかしたら、#588「畜生の箱」で書いたサンダーバード強姦事件の電車に居た人はそういう感覚で放置してしまったのかも知れませんね。
それでも、面倒だから希望的観測として、「勘違いであって欲しい」という願望から、楽チンな方に逃げてしまったという事も考えられます。人間と言うのは基本的に楽観主義者が大半なのです。津波の避難勧告でちゃんと避難しない人が多いのを見ても頷けます。
私の身の周りでも元々は真面目な良い人の筈なのに、周りの怠惰な部分を見てそれに流されてしまう人を見かけます。どうせ人を真似るなら良い所を真似るべきなのに、怠惰に流されてしまうのです。しかし、それを非難するだけなら簡単です。私としては、それを反面教師として、人の振り見て我が振り直していけたら、と思っています。
                          駅員@法律の判例って面白いのが結構あります

2007年4月26日(木)
駅日誌(592) 「憧れのアンチヒーロー」

私はヒーロー願望が強いという事は、当日誌でも度々書いていますが、その中でもアンチヒーローという物に憧れます。ヒーロー願望なのか? アンチなのか? ええ!? と思われるかも知れませんが、ベタベタのヒーローではなく、ちょっと灰汁の(悪の、とも)あるヒーローに憧れるのです。北斗の拳のラオウ然り、ドラゴンボールのベジータ然り、司馬遼太郎の人斬り以蔵然り、トマス・ハリスのハンニバル・レクター然り。
いや、何と言うか、非常にシャイな人間で赤面症なため、ベタベタに人に優しくしたりすると恥ずかしくなって、更に礼を言われたり、「優しいですね」とか言われると赤面です。
だから、普段は、むっつりスケベならぬむっつりヒーローみたいな感じでいたいと思っています。
それこそ、先日の当日誌#588「畜生の箱」で書いたような場面に面すると、女性を助ける騎士道的な感じよりも、悪人をただ叩きのめし、そのまま去ってしまったりしたいですね。電車の中で年寄りに席を譲る時は、私はいつも無言でその駅で降りる振りをしながら、一度外へ出て、隣の車両に移ったりしています。
この心理、人によっては全く理解出来ないでしょうね。いや、寧ろ理解してくれる人の方が少ないかも知れません。まあ、一種の変態ですわ。
私は、そうやって、私は善行をしたが、相手は助けられたと気付かず、私一人内心「俺って恰好良いなあ」などと悦に入りたいのです。
                                       駅員@やっぱり変態ですね

2007年4月25日(水)
駅日誌(591) 「地球型惑星発見か?」

Yahoo!のニュースで見たのですが、ヨーロッパ南天天文台という天文台が、地球型生物の住める可能性のある惑星が20光年離れた所にある事を発見したそうです。あくまで「可能性がある」惑星ですから、これから詳細を調べない事には正確なところは分からないそうですが、こういう星が見付かると、宇宙人の存在も強ち否定できなくなりますね。
恒星の周りを13日の公転周期で回る地球の1.5倍の半径の惑星だそうです。公転周期が短いという事は、回転速度も然る事ながら、回転半径が小さい=恒星に近過ぎるのではないかとも思われ、実際に太陽地球間の1/14しか距離がないそうですが、何でもその中心の恒星は太陽よりも随分小さく、液体としての水が存在出来る温度だと推定されるそうです。大気の有無等はまだ分からないそうですが、水も大気も、運べば定着させられると思いますから、いつの日か遠い未来には、移住の計画も持ち上がるかも知れませんね。
しかし、星というのは不思議な物です。その天文台の望遠鏡で捕えたその星の姿は20光年先という事は、今現在の姿ではなく、20年前の姿なのです。もしかしたら、もう星そのものは爆発か何かで無くなっているという事も考えられない事ではありません。サザンの「愛の言霊」という歌の後半にあるラップ部分を思い出します。

思い出しついでに、藤子F不二雄のSF短編の一つを思い出しました。「老年期の終わり」という作品です。
その作品は、一人の男が、地球人が移住出来る星を探しにコールドスリープで果てしない宇宙に流されるという話です。宇宙船が自動で地球人の住める星を探査し、その中にひたすら年を取らないように眠っている男が乗っているのです。一体飛び出してから何年経ったのか、電子音とコールドスリープの解除で、男は目を覚まします。地球人の住める惑星が見付かったのです。
降り立ってみると、そこには高度な文明が栄えていました。高度な文明を持つ宇宙人を発見出来たと思った男は喜びます。しかし、彼等は地球から移り住んだ人々の末裔でした。即ち、男が宇宙に飛び出してから、既に人間何世代分もの長い年月が経っており、その間に、ワープ航法等速い移動手段が開発され、男を追い越して移住し、既に何世代もそこで生きていたのです。そして、皮肉にも男が到着したのは、今度はその惑星が痩せ衰え、その惑星を放棄して、次の惑星に移住する時期だったのでした。
……という、浦島太郎のような何とも皮肉な話です。
宇宙って不思議な物ですね。地球人の概念はあくまで地球で出来た概念であり、もっと理解を超える不思議がある事でしょう。
                              駅員@藤子F不二雄のSF短編お薦めです

2007年4月24日(火)
駅日誌(590) 「ライダ〜、変!身!」

今朝、出勤の電車に乗っていた時の事です。途中の駅で、女が電車に駆け込みました。その駅からは、反対側のドアが開く駅ばかりなので、そちら側はずっと奥になります。ドアが閉まると、女はおもむろに鞄を開きました。
女は先ず鞄から手鏡を取り出しました。植草教授タイプの手鏡ではなく、丸くて大きい手鏡です。鏡を見ながら、鞄をごそごそし始めました。ファンデーションと思しき物を塗り始めました。スポンジで顔を押さえ込んでいます。続いて、何やら粉っぽい物、アイブロウで眉毛を書き、瞼周りにアイシャドウやらアイラインやらを塗っています。睫毛にはマスカラを塗っています。口紅は塗っていたかどうか見ていませんが、多分この後塗っているのでしょう。
右手で化粧品の筆等を扱いながら、左手には鏡、左腕の肘のカーブには、鞄がぶら下がっているのですが、中身を取り出す都合か、二つの吊り紐の片方しか掛けておらず、ガパッと鞄が開いています。別に他人の鞄の中なんか見たくありませんが、丸見えです。
で、気が付くと、女の顔は電車に駆け込んだ時から大分変わっていました。この女、相当な手練です。
私は今朝はちょっと早い電車に乗りましたので、ギュウギュウには混んでいませんでしたが、それでも隙間などちょっとしかありません。しかも揺れる電車の中です。そして、座ってもいません。そんな中一気にメイクを仕上げるのは至難の技でしょう。凄腕です。寝坊等のトラブルによる苦肉の策とは思えません。だって、そちら側のドアがその駅からしばらく開かない事を意識していないと出来ない芸当ですから。
いやいや、すっぴん(多分)から電車の中で一気に完成形まで持って行くな! ちょっと直すだけならまだしも。何のための化粧なのか? と思いましたが、知らない人にはすっぴんを見られても何とも思わないのでしょうね。犬や猿に見られているのと同じ感覚なのでしょう。しかし、もし寝癖を頭に思いっきり残したおっさんが目の前にいたら、その女はどう思うでしょうか? 他人の事なんか知ったこっちゃないのでしょうかね。
                    駅員@世の中には化粧美人という存在が確実に存在する

2007年4月23日(月)
駅日誌(589) 「二粒の弾丸」

たった二粒の弾丸が、多くの人間の人生を振り回し、ある者を躍進させ、ある者を凋落させる。その罪悪は人が一人殺された事に留まりません。
長崎市長が射殺され、その補充選挙が開かれました。伊藤一長氏の娘婿と市役所の課長が僅差の鍔迫り合いを演じた挙句、後者が勝利しました。勝負とは非情なものです。勝負をした以上は、口惜しいのは分かりますが、それを認めないのは下衆というものです。
何でも、その選挙では多数の無効票があり、7%にも上ったそうです。その無効票の中にはこんな物もあったそうです。「伊藤一長市長、有難う御座いました」と。なるほど、殺されるほど憎まれていたのかと思いきや、市民の多くからは非常に支持されていた様です。その冥福を心から祈りたいと思います。
しかし、私が今日テレビを観て首を傾げたのは、その娘(即ち候補者の妻です)の号泣を見てです。それは、父の死に対する涙ではありません。選挙に負けた事に対する涙です。
人によっては、「弔い合戦の筈が不発に終わった口惜しさ」を汲み取る人が居るかも知れませんが、私はあの涙と発言には不快感を覚えました。あの娘は、父の死を汚している。私の目にはそう映ったのです。
投票者の投票行動を批判するような言動をしているのです。「これでは父が浮かばれません」との事。これ即ち、厭らしい見方をすれば、「死んだ市長に代わってその肉親に跡を継がせようとしない者は冷酷だ!」という意味にも思えます。勿論、父が殺された無念は察するに余りありますが、それとこれとは話が違うだろうと思いました。
その父は堂々と選挙で勝って市長になった立派な人間なのに、負けてこういう事を言うのは、新市長に失礼である事以上に、父の生き様をも汚していると思いました。
                                   駅員@個人攻撃になってしまった

2007年4月22日(日)
駅日誌(588) 「畜生の箱」

日本海側を走るJR北陸線特急サンダーバード車内で、昨年8月に強姦事件があり、その犯人が逮捕されたそうです。36歳の解体作業員(←前に当日誌でも書いた事がありますが、何故「会社員」ではなく、具体的に解体作業員なのか? 職業差別なのか? それは今回はさておき)が、車内で21歳の女性の隣に座り、「大声出すな、殺すぞ。警察に言ったら、どこまでもストーカーするぞ」と大声で脅した上で、胸を揉んだ挙句、トイレに連れ込み、乱暴(容疑が強姦ですから、何をやったかは明らかなのですが)したとの事。
しかも、こいつ、別の強姦事件で公判中だったそうです。はあ? こんな野郎を野放しにしておくなって! 私は法学部で学んでおきながら、現在の教育刑法的思想は嫌いで、懲罰刑法型の方がしっくり来る人間なので、強姦犯人は「ちんぽこ切り落としの刑」が一番だと思います。犯人の人権はどうなるかって? こんな鬼畜は、自ら「人間ではない」と言っているようなものですから、人権なんかわざわざ与えなくても良いでしょう。ちんぽこを切り落としてれば、悲劇は繰り返されなかった筈です。

いや、それよりも、何故昨年8月にそんな風に堂々と行われた事件の犯人が、現行犯ではなく、今頃逮捕されているのか? 何と、その電車に乗っている人間の誰一人として、そいつを取り押さえたり、通報したりしなかったそうです。他の乗客は全て、見て見ぬ振りをしていたそうです。見て見ぬ振りをしても罪にはなりません。しかし、これでは人間ではなく、ただの家畜です。犯人が鬼畜なら、他の乗客は家畜です。この車両は「畜生の箱」だったのです。
「その場に居なかった人間は何とでも言える」そう返されたら何も言えないのですが、私は被害者には悪いとは思いつつも、勿体無いと思いました。不謹慎ですが、ヒーローになるチャンスではないか、と思いました。ええ、私はアメリカ人が嫌いなのですが、アメリカ人張りにヒーロー願望が強い人間なのです……
現行犯の場合、警察ではなくても、誰にでも逮捕権があります。ボコボコにタコ殴りにした上、紐で縛って捕えても一切咎められません。日頃の鬱憤を思い切りその悪党に打ち放っても、善行なのです。人を殴って誉められる、そんな羨ましいシチュエーション無いではないか! いやいや、そんな理屈よりも、多分黙ってはいられないと思います。
しかし、何を書いても、「そんな事を言ってはいても、その場に居ればお前も足が竦むんだろ?」とビッグマウス扱いされてしまいそうなので、もう止めておきます。
                                  駅員@世の人は存外正義が嫌い?

2007年4月21日(土)
駅日誌(587) 「読書感想文」

もう一ヶ月くらい前になりますが、読み終わった長編の本について。古い本なので別にいつ書いても良いなあと思っていたので、今日書きます。
私は基本的に流行りの本を読もうという気は更々無く、本屋でパッと面白そうだと思った本か、新聞の広告・書評で面白そうだと思った物を読んでいます。売れているか、売れていないかはさして重要な事ではないと思っています。もし「売れている本=面白い」という事であれば、「日本で一番美味しいラーメンは、カップヌードルだ」という事になってしまうでしょう(これは以前、音楽について甲本ヒロトが言っていた弁です)。とは言え、一個人が得られる情報などはたかが知れていますので、売れている本ほど、その情報が入って来易いという事が往々にしてあり(広告の出、棚の位置)、意図せず売れている本を買ってしまう事も多々あるのですが。
で、その今回取り上げる本というのは、村井弦斎「食道楽」という本です。上下巻あり、通勤読書家(帰り・飲んでない日限定)の私は、読み終わるのに3ヶ月程も経ってしまいました。実はベストセラー本です。聞いた事が無い? ……という方が居て御尤もです。今から100年前のベストセラーなのです。
100年前、1900年頃の作品です。明治時代・日露戦争の時代です。その頃に世間に先駆け、「食育」という言葉を用いた元祖と言われています。昨今、食育という言葉が良く使われますが、何ぞ新しい概念かと思いきや、何て事は無い100年も前に出来ていた言葉なのですね。
元々は新聞小説として1年間連載されましたから、約360話に区切られた短い連続する話です。で、その筋ですが、大学卒業して、就職するでもなく暮らしている書生を主人公(いわゆる高等遊民みたいな感じで、今のニートとはちょっと違います)とした物語で、その書生と妻帯者の友人、妹と二人暮らしの友人を軸に話が進みます。
しかし、この小説の眼目はストーリーではありません。ストーリーは正直全く面白くないのです。合間合間に様々な料理のレシピが何百種類も出て来ます。ここいらを見ていると、現在でいう所の漫画「美味しんぼ」の走りとも言える作品です(究極対至高みたいな対決はありませんが)。
読んでいると当時の食を中心とした生活状況や、思想の違いが理解出来て面白いです(現代から見ると間違っている事もあるので注意)。面白味はストーリーよりもこっちにありますね。
しかし、これを読んだからと言って、即料理上手になるというのは厳しいでしょうね。ええ、私は読み終わっても全く料理上手になっていません。
ストーリーとしては、私は「お代さん(という登場人物がいます)が、一番可哀想だな」と思いました。
             駅員@読み難い本ですが、作中の料理を色々試してみたくはなります

2007年4月19日(木)
駅日誌(586) 「バイオマス」

地球温暖化対策…… CO2排出抑制…… 最近環境問題が深刻ですね。これから色々な規制が企業に降りかかって来ます。今後は「環境対応は金になる」というビジネスモデルを構築した者が勝つと思われます。
一方、個々人でも色々やるべき事がありそうですね。ゴミの分別(再資源化)然り、レジ袋有料化然り。う〜む、私は積極的な行動は何一つしていません。というのも、以前当日誌でも「ロハス? けったくそ悪い」と書いた通り、これ見よがしに「良い事してるのよ」みたいなポーズを取るのがどうも気恥ずかしいのです。
では、駅員は地球に優しくない人間なのか!? ところがどっこい、私は標準より随分地球に優しい筈です。
例えば、私は会社の寮(ワンルーム借り上げタイプ)に住んでいるのですが、月に一度、同じく寮に住む総務部の者が、月間の電気・ガス・水道代につき各戸の料金と寮平均値を配布しています。その平均値と私の部屋を比べると、毎回私は平均を大きく下回ります。凄い時には、半分以下なんて事もあります。ただ寮内に浪費家が居るというだけなのかも知れませんが、それでもまあ、大した物でしょう。普通に暮らしているだけの事なので、別段自慢する事ではないのですが。

さて、石油という物は長年かけて地中に蓄積されたエネルギーであり、その中には大量のCO2の素が眠っています。燃料用途の他、プラスチックにもなります。
それらについては、最近流行りなのが、石油原料の代わりに、植物等を用いた物ですね。バイオエタノール燃料もバイオマスプラスチックも、澱粉が素になっており、その多くはトウモロコシが使われています。
なるほど、植物が光合成で取り込んだCO2はその血肉(という表現が正しいのかどうか?)となっていますので、それを排出したとしても、元々大気中から取ったものだから増えるわけではないという理屈で、「カーボンニュートラル」なんて呼ばれています。良い事だと思う一方、「年間一体どれだけの人間が餓死しているのか」という事を考えると、罰当たりな気もします。食物原料のバイオマスを使う事と使わない事……神の目にはどちらが正しい事と映るのでしょうか?
                                 駅員@正義とは多分に多元的である

2007年4月18日(水)
駅日誌(585) 「我が生涯に一片の悔い無し」

今日、高輪にある高野山東京別院で、「ラオウ昇魂式」なる式典が催されたそうです。
ラオウとは? ええ、拳王様の葬儀です。即ち漫画「北斗の拳」のラオウの葬儀なのです。
この扱いは恐らく、「あしたのジョー」の力石徹以来でしょう。力石級です。いや、今回はちゃんと寺院で行っている点で、力石以上かも知れません。
確かに30歳前後の人間にとって、ラオウの存在は絶大なインパクトがありました。雨が降りしきる中、結構な数の人が弔問に訪れたそうです。
ラオウが「我が生涯に一片の悔い無し」と言って絶命した時の顔を正面から描いた様な遺影を前に焼香をしていたとの事。この遺影は、原哲夫描き下ろしだそうです。うわー、行きたかった! 私も北斗の拳が好きでした。
特にラオウは、原作者の武論尊が、原哲夫に「ラオウは恰好良く描けよ」と、とことん念を押されていたキャラクターで、非常に熱く恰好良いキャラクターです。もし土日で、且つ事前に知っていたら、私も行っていたと思います(もしかしたら、今日でも事前に知っていたら、仕事の外出にかこつけて行っていたかも)。

しかし、これって大掛かりなジョークではありますよね。
                                 駅員@嗚呼、また読みたくなってきた

2007年4月17日(火)
駅日誌(584) 「動物愛護の欺瞞」

先日、朝の情報番組で出勤支度中にちらっと観たニュースなのですが、ソニーの社員がフェレットの首を絞めたりしている虐待映像をネットに晒して、それを見た人々から動物保護団体や警察に沢山の逮捕依頼の嘆願書が届き、神奈川県警に動物愛護法違反で逮捕されたそうです。
そりゃ、そんなけった糞悪い映像を流すような危ない者ならば逮捕されて然るべきだと思います。しかし、敢えて世の大勢意見の反対を行ってみようというのが、地獄三丁目流。あの男を擁護するつもりは更々無いのですが、ちょっとここに一石投じてみましょう。

動物愛護法の条文を読んだ事は無いのですが、なにやら欺瞞の香りのするルールです。恐らくは、虐めたりしている事よりもそれを不特定多数に公開した所の方に違法性が強いのでしょうが、何となく、「殺して良い動物・虐めても良い動物」と「駄目な動物」があるというルールに思えてならないのです。
例えば、ゴキブリに猛毒のスプレーを浴びせる映像は何で動物愛護法違反にならないのでしょうか? 虫と動物は違う? では、ネズミに猛毒の団子を食べさせたりするのは、どうして違反にならないのでしょうか? 一息に殺さず虐めるのが悪いという事でしょうか? フェレットに毒団子を食べさせる映像ならば良いのでしょうか? ネズミとフェレットの違いは? 害虫・害獣だから殺しても良いのでしょうか? では、フェレットが他人の家の食物を食い荒らしたら殺しても良いのでしょうか?(これは所有者のいない野良ならば多分無罪だと思います)
では、こういうのはどうでしょうか。醜い悪ガキと愛らしい優等生が居るクラスで、教師は優等生をえこひいきして良いのでしょうか?(人間と動物は違いますが)
いやいや、それよりも、その映像を報道のためとは言え、テレビで流したテレビ局は悪くないのでしょうか?(報道で初めてその映像を観たという人の方が多い筈です)

こういう事を考えて行くと、その線引きはただ単に受け取り手の感覚(生理的嫌悪感)、その中のマジョリティの意見が通っているのだと思われます。多数意見が通ってこその民主主義という事か。チャーチル曰く「民主主義は最悪の政治形態である」らしいですが(本当はその後ろには「しかし、これまでに試された全ての政治形態よりはマシである」と続くんですがね)。
とは言え、腹いせで虐めて殺している時点で下衆野郎なのは間違いないので、逮捕には異論は無いです。

そう言えば、私が学生時代に、近所に通称「しばき棒のおっさん」という人が居ました。
犬の散歩させているのですが、左手に紐を持ち、右手には鉄パイプの様な棒を持って歩いているのですが、その棒は犬が粗相をした時にしばく為の棒らしかったのです(実際にしばいている所は見た事がありませんが)。あのおっさんも通報したら逮捕されてしまうのでしょうか?
                                 駅員@正義とは多分に多元的である

2007年4月16日(月)
駅日誌(583) 「労働生産性」

日本の労働生産性は年々落ちているそうです。最早成熟期を迎えて、これからは老年期に入っていくのでしょうか……? いやいや、そんな事は無い! もっと古い歴史を持つ中国が今再び台頭しているではないか。
何かがおかしい……何者かが足を引っ張っているのでしょうか? 日本人は弱者に甘く、足を引っ張っている存在を足にぶら提げたまま「ファイト! 一発!」とやっているから生産性が落ちるのでしょうか? では、悪は社会主義者なのか? とは言え、弱者に手も差し伸べられないような社会は獣と一緒です。これからどう舵取りをして行くべきなのか?
日本よりは弱肉強食的な米国にも軋みが発生していますので、必ずしも弱肉強食が良いわけではないのでしょう。
私は、個人的には蟻とキリギリスのような社会が理想なのですが、米国のスラム街等の犯罪発生率を見る限りは、蟻キリ社会では、犯罪増加が懸念されます。無駄を抱える事はリスク回避のためのコストなのかも知れませんね(これは、大学時代の教授の受け売りなのですが……)。

労働生産性の足を引っ張っているのは、社会的弱者なのか? 否!! 第三次産業、即ちサービス業です。日本は製造業は生産性が高いのに、サービス業では著しく低いのです。生保損保の保険金不払い、銀行の利息取り過ぎがあっても、そんな水増しされた部分を含めても、まだ低いのです。
今、不払い・取り過ぎの事を書いて思ったのですが、あれって、もしかしたら本当は不払いでも取り過ぎでもなく、悪意ある粉飾決算だったのではないか? とふと思いました。実は過失犯ではなく、故意犯なのでは? と。勿論証拠はありませんが。ペナルティを喰らうよりは、「不払い・取り過ぎがありました」と言って、よく分からない人にその分を払い込んで、煙に巻くつもりなのではないか? 報告期限遅れもそのためなのではないか?
更には、もしかしたら取締まる側もグルなのでは? これは穿ち過ぎの見方でしょうか? 疑心暗鬼になり過ぎでしょうか?
世の中には私如きの預かり知らぬどろどろしたどす黒い物があるような気がするのです。
                                  駅員@何だか話が飛んじゃいました

2007年4月15日(日)
駅日誌(582) 「銀幕寸評」

テレビCMを見て、観たいなあと思っていた映画があったのですが、観ないまま過ごしていたある日、ふと知人と映画の話になり、「あれが観たいんですよ」と言ってみたら、面白かったとの返答を得たので、今日観てみました。
というわけで、今日は素人銀幕寸評です(最近、寸評という割には長くなり過ぎですが)。以下のタイトルの右の☆は私の主観的評点で、5ッ☆満点です。

「デジャヴ」 ☆☆☆☆
デンゼル・ワシントン主演のSFアクションサスペンスです。
タイムパラドックス&パラレルワールドというSFの世界では使い古された概念を中心とした話です。しかし、これらの概念は使い古されているとは言え、知らない人が見る可能性も考慮して、劇中にてちゃんと説明されていました。
使い古された概念と設定の下でありながら、私の評点は低くありません。いや、4ッ☆ですから、寧ろ高いです。新味はスピード感です。タイムパラドックス物は時間を操作するという要素が入るため、動的な盛り上がりを持ち込もうにも、「時間弄ればええやん」という冷めた突っ込みが入ってしまいますが、今回の設定では急ぐ必然性が発生する設定になっているのが賢いな、と思いました。それでいて、フィクションで、特にSFにおいて最も必要な要素である「もっともらしさ」もシッカリしているのは好評価です。また、沢山ばら撒かれた伏線回収もちゃんとされていたと思います。こういう点がちゃんと出来ていると、もう一回観たくなりますね。
さて、ストーリーですが、舞台はルイジアナ州ニューオーリンズのとある港からストーリーが始まります。海兵隊によるハリケーン・カトリーナ被害慰問会(多分)の船が出港するや否や、船に積まれていた爆弾内蔵のSUVが爆発します。船の燃料に引火し、大惨事になります。ATF(アルコール・煙草・火器)捜査官のデンゼル・ワシントンはその鋭い勘を元に捜査を開始します。
やがてFBIが到着するのですが、それまでにこれは事故ではなく事件であるという証拠を集めていたワシントンは、その能力をFBIに買われ、特殊捜査班に加わります。
その捜査班は、特殊な機器を使用していました。それは、4.5日前の全米のあらゆる場所での映像を捉えていた衛星画像から抽出したあらゆる角度・場所の映像が見られるという装置で、あくまで過去の衛星画像をリアルタイムに再生して見られるだけという物です。極度の監視社会を彷彿とさせる設定です。が、何やら胡散臭い。何が胡散臭いかは、ネタバレになりますので伏せますが、デンゼル・ワシントンはそれに気が付き、それを暴こうとします。
そこからストーリーは大きく転がって行き、手に汗握るスピーディーな展開となります。
結末は……ハッピーエンド? なのかどうかは、観る人の感じ方によるでしょう。私は決してハッピーエンドではないと思いました。結末の解釈を客に任せるという終り方にも私は好感を覚えました。
使い古された物でも、味付けやアプローチで十分通用するものなのだな、という点で、非常に勉強になる(何の?)作品でした。

この作品でもそうでしたが、最近のハリウッド映画について一つ感じる事があります。それは、セックスシーンについて。昔のハリウッド映画は、子供向けを除いて、これでもかという程、必然性の薄いセックスシーンが半ば無理やりに捩じ込んであった印象がありますが、近年はなくなりましたね。昔はエロ・プロモーターが幅を利かせていたのでしょうか? それとも、最近は、子供への悪影響を訴える団体が幅を利かせるようになったのでしょうか?
                                            駅員@素人評論家

2007年4月13日(金)
駅日誌(581) 「エリートヤンキー三郎」

昨日に続いて、今日もテレ東の話題です……俺ってテレ東ばっかり観ているなあ。WBSを観た後、そのままスポーツニュースを観て、その後の深夜番組をよく見るのです。特に月曜日の「キラキラアフロ」、木曜日の「怒り親父」、土曜日の「やりすぎコージー」を好んで観ています。
えーと、ここまでは随分前に当日誌に書きました。で、今日は金曜日。金曜のその枠は、漫画原作B級ドラマ枠になっています。何とこの枠のドラマは、深夜とは言え、地上波番組で、女の乳房は基より乳首まで映っています。ここまで映して良いのだろうか? ……おっと、私は何もエロドラマが見たいわけではないのですよ。
今日からドラマが切り替わり、「エリートヤンキー三郎」が始まりました。こちらも漫画原作のドラマですね。原作は読んだ事が無いのですが、ドラマを観て、原作にも非常に興味を持ちました。
大河内一郎、二郎という極悪凶暴強大ヤンキーの弟が主人公の三郎です。三郎は大人しく気弱な男なのですが、大河内家の三男として、ヤンキーたちに担ぎ上げられてしまいます。ストーリーから動きから、非常にコミカルで、濃い〜ドラマで笑えました。これはその時間に帰っていたら毎週観るドラマになりそうです。特に主役の三郎役の石黒英雄が物凄く表情豊かで光っています。
エンジェル伝説や、魁クロマティ高校を彷彿とさせました。

                                         駅員@御薦め深夜番組

2007年4月12日(木)
駅日誌(580) 「大浜平太郎」

私が夜のニュース番組はテレビ東京のWBSを観るようにしているという事は、以前当日誌でも書いた事なのですが、そのキャスターの中に大浜平太郎という男がいます。メインキャスター小谷真生子(年は取っていますが、美人です)の横に座っている人ですね。
この男が中々意地悪な突っ込みばかり言って面白いのです。「わ、キッツイなあ」と思う事もしばしばなのですが、ずっと降ろされていない所を見る限り、その人間性にムカツク視聴者よりも面白がっている視聴者の方が多いのでしょうか?
(準)全国ネット系の中ではエロ番組の多いテレ東ですから、観ている側は男性キャスターには無関心なのかも知れませんね。
番組後半の若手アナウンサーのコーナー(人気の「トレたま」等)にチクリと毒のある事を言ったり、小谷を冷ややかに笑っていたり、更にはコメンテーターもその餌食になっている事があります。性格が悪い事は本人も自覚しているそうですが……これはこれで一つの重要な図式なのだと思います。
とは言え、性格が悪いのは私も同じなので、大浜を反面教師にして、口撃を控えるようにしましょうか。と、思ってもなかなか出来ないのが痛い所ですが。
                   駅員@仕事に関わる情報が最も多いニュース番組なのです

2007年4月11日(水)
駅日誌(579) 「当局にマークされている?」

当駅でも、当然アクセス解析を見ています。そんな中で、何やら怪しげなリンクがあったので、ちょっと見てみると、何とこの駅日誌がハングル化されているではないか!
こちら→です(当駅オリジナル→)。当駅日誌の2005年6月分がハングル化されています。生憎私はハングルが読めませんので、ちゃんと私の書いた意味が通る形で訳されているのかが気になります。
しかし、何でまたJapanese Onlyのサイトが翻訳されているのか? 気になったので、その月の日記を辿っていくと、どうやらこれが原因らしいという日を見付けました。その#48「客の居ない競技場」で、ワールドカップアジア予選リーグ、日本対北朝鮮戦無観客試合について書いた日なのですが、そこで田中と北朝鮮選手の喧嘩に触れていました。
これの翻訳を、ハングル圏の人に読まれているという事実。URLにはKoreanとありますが……どうかSouthであってくれ! Northだったら、私の命が危ないような気がしてドキドキします……
                                     駅員@サイバー攻撃は勘弁!

2007年4月10日(火)
駅日誌(578) 「N700系」

新しい東海道・山陽新幹線が開発されたそうです。Yahoo!のニュースで見ました。その名もN700系。写真を見る限り、そこそこ恰好良いですね。
何でもコーナリングが得意だそうで、カーブでの減速が少ないそうです。客席の6割にコンセントを設け、ノートPCが使い易く、或いは乗っている間に携帯の充電がし易くなります。……と、ここまでは良いのですが、何!? 全面禁煙!? 勘弁してくれ! と思いきや、一部の車両には喫煙ボックスを設置するそうで、胸を撫で下ろしました。
私は新幹線に乗る時は大抵喫煙車に乗ります。ええ、喫煙者でも辟易するあのもくもく空間に乗るのです。馬鹿じゃないのか? と言う人も居るかも知れません。しかし、喫煙者である以上、喫煙車に乗らないと筋が通らないと思っています。私は基本的に江戸っ子並に曲がった事が大嫌いな性格なのです。そのせいで貧乏籤を引く事も多いのですがね。きっと肺癌か肺気腫、喉頭癌なんかで死ぬのでしょう。

先程、そこそこ恰好良い新幹線だと書きましたが、私の中で最も恰好良かったと思う新幹線は、今も昔も変わりません。今は無き500系です。あれ、恰好良かったなあ。
                               駅員@地獄では震撼線が走っています

2007年4月9日(月)
駅日誌(577) 「窮屈な隘路」

私は何かと隘路に嵌まり込んでしまう事が多い様です。
上の人がどうとか、下の人がどうとかいうのが嫌いです(えと、上の人だの下の人だの、これは卑猥な話ではなく……こんな事を書くから卑猥な連想を促してしまうのか…?)。勿論敬語等、最低限の上下関係は守っているつもりで、言われた事はキチッと守るのですが、このキチッと具合がどうもしっくり来ていない様です。キチッと守っている内に、その言われた事の数々に矛盾が生じてきます。その矛盾の隘路に嵌まり込むのです。結果、そんな矛盾指示者に振り回され、にっちもさっちもいかなくなります。以前に言われた事などはさっさと忘れるべきなのでしょうか。
確かに人間誰しもパーフェクトな者など居ようわけがない(特に私の勤める会社なんかには)のは重々承知しており、私にも矛盾が無いかと言うとそんなことは無いのですがね。

こんな事を考えていると、只でさえ人相の悪い顔がムスッとしてますます人相が悪くなります。そして、また余計に浮いてしまいます。そんな隘路に嵌まっているのです。
仲良し倶楽部よろしく、努めて必要以上に愛想良くすべきなのでしょうか? 否、きっとそんな駅員Aを斜め上から見下ろして、冷笑している駅員Bが居る事でしょう。
それでは、自らの思う所をとことん貫くべきなのでしょうか? 強い個を持っているようでいて、非常に寂しがりやで弱っちい私にその状況に永続的に耐える精神力があるのかどうか。
ここで弱っちい私である所の駅員Cは思います。周りが悪いのではなく、悪はお前自身ではないのか、と。

今日は幾つも気分の沈む事があったので、ダウナー系愚痴日記になってしまいました。
もしかしたら、潮時は近いのかも知れません。
                                             駅員@愚痴日記

2007年4月8日(日)
駅日誌(576) 「統一地方選」

選挙がありました。
私の住む自治体でも知事選がありました。
しかし、どういうわけか、私の所には投票葉書が届いておらず、私は棄権です。私は投票日に終日予定が入っていて無理な時は事前投票をするくらい、選挙権を大事にしているのに。
否、「どういうわけか」もへったくれも1年前の引越し以降、住民票を変えていないのです……郵便の転送はしておいたので、転送されるかな? と思っていたのですが、流石に選挙葉書は転送されないんですね。(住所が変わる以上、選挙権も移動するので当り前なのですが)

さて、現職当選だらけでサプライズも無く、シャンシャンとした選挙でした。
その中で面白かったのは矢張り、都知事選でしょう(ここも現職当選だったのですが)。注目度が高い分、笑える泡沫候補も多いのです。
まともなのは4位まで(石原、浅野、吉田、黒川)でしょうか? 否、黒川紀章は建設家としては素晴らしいですが、知事としては微妙か……で、以下、色物が続々と。
5位、中松義郎(発明家。ドクター中松。それでも8万票も獲っています)
6位、佐藤茂樹(タレント。誰? 桜金造です)

7位、内川久美子(風水研究家!)
8位、外山恒一(ストリート・ミュージシャン! スキンヘッドです。政見放送が面白い)

9位、高橋満(タクシー運転手!)
10位、雄上統(作家。浄土真宗大谷派住職)
11位、山口節生(所属政党:カント平和で親ナチ的会見阻止最高裁訴訟会←政党名。長っ!)

12位、木村一成(易学者。高島龍峰、高島易団です)
13位、佐々木崇徳(勝訴証拠評論家。って何?)
14位、鞠子公一郎(ディレッタント。って何? 学問や芸術を趣味として愛好する人、との事ですが、これって職業か?)


都知事選ばかり、こんなに候補者が居るのは何故か? 勿論、最も目立つから、という単純極まりない理由もあるでしょう。しかし、もっと大きな理由として、最大の直接選挙で選ばれる地位という点もあります。米国の大統領は、直接選挙で選ばれますが、総理以下各大臣等、我等の国家の偉いさんは、何れも間接選挙で選ばれます。即ち、我々が選挙で選ぶのではなく、我々が選挙で選んだ人の間で決められます。
そういう意味では、日本最大の人気勝負で勝つという事が、都知事なのです。そりゃ、泡沫候補も出るわ。
                                   駅員@明日の新聞トップは石原?

2007年4月7日(土)
駅日誌(575) 「ツアーコンダクター」

木金土は出張でした。私の勤める会社はメーカーなので、代理店販売もしているのですが、その代理店代表を招いての慰労会のような物を開いたためです。
ゴルフ場とホテルがくっ付いたような所で、土曜日はゴルフをして貰うという形でした。木曜日は夕方から現地に入って前泊し、金曜日に2006年度の表彰等を行いました。
私もその場に出席致しました。私は基本的に出張が好き(というより乗物に乗るのが好きな御子様感覚なのです。←遊びじゃねえぞ!)なのですが、しかし、代理店の偉いさんを招くのも大変な物です。この仕事の大半がツアーコンダクター的なんですよね。小間使いの多い事。とは言え、私はその会を主催する部署の人間ではなく、助っ人だったのでまだ気が楽でしたが。
で、こういう仕事は何が大変かって、社内の偉いさんの対処が大変です。代理店の方々は紳士が多く、基本的に優しく、裏方の大変さもよく分かっていらっしゃるのですが、社内の上の方の人間が厄介なのです。
自らの分かっていない事、間違っている事を棚の上に高く放り上げて、あれこれと口を出します。そして、それにヘイヘイと従う我々。嗚呼、所詮はサラリーマンか。「黙ってろ、ボケ」と危うく口が滑りそうになるのを何とか防いで過ごしました。
                              駅員@私の口は災いの元になり易いので

2007年4月4日(水)
駅日誌(574) 「制服」

世の中には色々な職業等に制服、ユニフォームがあります。
何の為にあるかと言うと、根本はその業務内容をするにあたり、効率的な或いは適正な服装という事でしょう。工場の作業服や白衣なんかがこれに当たると思います。
次いで、「一目で分かる」という事でしょう。駅員、警察官、警備員等、尋ね事ををする時の目印になります。一方、その副作用としてそれを見た人のイメージを固定する作用があります。警官を見ると何も悪い事をしていなくても、ビクビクしてしまうという話がありますが、そういう物です(或いは看護婦等特定の制服に欲情する人も……)。
逆に、着ている側の心理への影響もあるでしょう。制服を着ている時は、プロとして働くというスイッチが入るという人も居ると思います。

年度が変わり、私の勤める会社の内勤女性の制服が変わりました。以前は茶系グレーだったのが、灰/黒に変わりました。
しかし、あれって、男女雇用機会均等法とかには抵触しないのでしょうかね。
内勤男性という立場の人間も当然居るのですが、彼等は制服を着ていません。まあ、そんな内勤男性用制服など、全く見たくないのですが。男性は制服ではなく、皆スーツなのです。準制服といった感じでしょうか。まあ、現在の企業の大半がそうなんだと思いますが。
一方、営業職等、内勤以外の女性は私服です。スーツに限らず、「常識の範囲内で」という曖昧なルールの上に成り立っています。
服装自由度は、非内勤女性>男性>内勤女性という感じになっています。
あれって、自由なようで大変なんでしょうね。毎日スーツだったら2〜3着のローテーションで良いのですが、私服ではそれはしんどいと思いますし。
そういうわけで、会社には制服がある女性更衣室だけあります。一度中がどうなっているのか入ってみたいものです。秘密の花園等という妄想を膨らませていたら、意外にも中学や高校の部室みたいな酷い有様だったりして……
                      駅員@学生服の元は海軍軍服。会社員制服の元は?

2007年4月3日(火)
駅日誌(573) 「缶詰・瓶詰・プラ詰?」

その昔、兵糧を保存する最良の手段として、加熱殺菌して密閉するという方法が考案されました。それが缶詰であり、瓶詰です。鉄やアルミや硝子の密閉容器で食物を保存するのです。
これらは、当初の目的は兵糧の維持だったのですが、それは当然世の中に普及しました。
軍事は科学の元、生活の元となるのです。飛行機で旅行出来るのも、ロケットで宇宙に行けるのも、携帯で会話が出来るのも、軍事研究なくしては随分発展が遅れた事でしょう。これだけの技術大国でありながら、今だに旅客機が国産ではなく輸入品である事や、H2Aロケットの打ち上げ経験が少ない事や、携帯が世界標準から外れている事も、日本軍が無い事と関係があると私は思います。私は何もドンパチやりたいわけではなく、また、ただ単に抑止力としてだけでなく、こういう理由で日本軍が必要だと考えています。

……と、話が逸れましたが、その缶詰・瓶詰ですが、昨今はそれに変わるプラスチックの容れ物に入った、言わば「プラ詰」とでも言えそうなものをたまに見かけます。
その代表例が、PETボトルですね。昔は缶か瓶しかなかったドリンクに一気に普及して、今やドリンクではPETボトルの方が多いのではないでしょうか。
缶や瓶よりも安全なプラスチックで、常温で置いておけるというのは大きなメリットなのだなと思います。
他にも、プラスチックのカップにフィルムで蓋をしてある物や、PET以外のプラスチックのボトルに食品を入れた物も見受けられます。
買ってはいないのですが、先日もコンビニで、プラスチックのボトルに入ったDoleのフルーツシロップ漬けを見付けました。素っ気無い缶詰に入ったフルーツよりも、カラフルなフルーツが透けて見えるボトルに入っているというのも中々良いですね。
それでいて、蓋が螺子式になっているので、食べかけで冷蔵庫に置いておけるというのも便利です。
透けて見えるという点、螺子式蓋という点は瓶詰でも同じなのですが、如何せん、瓶は重いし、割れるし、それより何よりゴミの日が少なくて困り者です。私のようなズボラは、うっかりゴミの日を過ごしてずーっと瓶が台所に置きっ放しになってしまいます。
                  駅員@「プラ詰」というのもいつか当り前になるのでしょうか?

2007年4月2日(月)
駅日誌(572) 「ゆうちゅうぶ」

昨年から著作権侵害などで話題になっているYou Tube。観てみると面白いものですね。一つの動画を観終わったら「これを観た人は、こんなのも観てますよ」みたいな物が出てきて、連鎖的に観続けて止まらなくなります。
投稿している世代が私と遠くないせいか、私が子供の頃に観たテレビアニメのパロディのような物も沢山ありました。これも立派な著作権侵害ではあるのでしょうが、面白いものはしょうがない。主に侵害されているのはテレビ業界、映画業界、音楽業界でしょうか。彼等が目くじらを立てるのも分からないではないですが、彼等にとって、否、特にテレビ業界にとってそれよりももっと怖い要素がありそうです。
それは、最近はあるある大辞典の事件なんかで世間一般にも認知されるようになりましたが、その垂れ流し、放りっぱなしの情報発信です(あるあるの件については、騙す方が悪いのは当然ながら、騙されたと憤る方も「私は馬鹿です」と言っている様で恥ずかしくもありますが)。

と言うのも、昨日ちょっと(否、夜遅くまで)色々観ていたのですが、その中にテレビ側としては「無かった事にしたい」映像を二つ見つけたのです。
一つは「24時間テレビ(26時間テレビ?)」における「笑福亭鶴瓶のぽろり画像」、いま一つは「とんねるずの生ダラ」における「尊師への悩み相談コーナー」。

前者は、今では本人もネタに使っているくらいだから良いのですが、その瞬間の映像が個人所蔵のビデオテープにではなく、ネット上に晒されている事が凄いです。後者は、この間死刑になったあの尊師です。あんなゴールデンタイムのバラエティに当然の如く出ていたのですね。局としては明らかに消したい過去です。
これらが、今までのテレビであれば、無かった事として流せたものが、容易に水に流せなくなってしまうのです。更にはテレビで人がするコメントについて、「言った言わない」の話になりがちだったのが、言質取りが容易に出来てしまうのです。これはこれで、発言に責任が求められるので良い事なのかも知れませんがね。
嘗ての日本の首相、佐藤栄作は「新聞社は下がり、テレビ局は前へ。テレビは真実を伝えてくれる」と言ったのですが、果たして。
                 駅員@また時間がある時にユーチューブ漁りをしちゃいそうです

2007年4月1日(日)
駅日誌(571) 「銀幕寸評」

久々にレンタルDVDで映画を借りて観たので、今日はその寸評です。テレビやDVDではたまに観るのですが、久しく映画館には観に行っていません。観たい映画は沢山あるのですが。
さて、以下のタイトルの右の☆は私の主観的評点であり、5ッ☆満点です。

「Wild Speed X3 Tokyo Drift」 ☆☆☆
私は車が好きなのでカーチェイス物は結構良く観ます。というわけで、これはWild Speedシリーズは3作目なのですが、全部観ています。このシリーズは、アメリカ西海岸(カリフォルニア等)で若者に人気のスポコン(スポーツ・コンパクト・カー)による公道レースを題材にした物です。スポコンと言えば、その代表格が日本車であり、アメリカ映画でありながら、日本車のスポーツカーが沢山出て来ます。作りがしっかりしていて、軽量でありながら高剛性のボディ、ちょっと手を入れればぐんぐんパワーが上がるエンジンを積んだ車だからでしょうか。
英語での元々のタイトルは「Wild Speed」ではなく、「The Fast & The Furious」というタイトルで、「速く、そして、激怒して」といったような意味です。その第二弾は「Too Fast & Too Furious」で、「Two」と「Too」を掛けたものでした。英語圏の映画のタイトルでは良く使われる手法で、「Bad Boys」という映画の第二弾でも「Bad Boys Too Bad」というタイトルだったのと同じ手法です。で、今回はその「The Fast&The Furious」の第三弾で、舞台を東京にした物でした。
アメリカで暮らす18歳の高校生が主人公なのですが、悪ガキで、車でレースをしては違反や事故を沢山起こす問題児で、物語の冒頭でも、アメフト部の兄ちゃんと日一悶着あり、公道レースで勝負します。
主人公は自分で組み立てたオンボロの正しく往年のアメリカンマッスルカー、シボレー・モンテカルロに対し、相手は同じくアメリカンマッスルと言っても現代の車であるダッジ・ヴァイパー。
ともにクラッシュして車をグチャグチャにしてしまいますが、向こうは良い所のボンボンだそうで、親の力で無罪放免。主人公は少年院行きのピンチに母親が駆け付け、何とか離婚した父の所に送還する事で罪を免れます。その離婚した父が住んでいる所が東京(米軍基地の軍人です)なのです。
東京に移った主人公はガクランを着て、日本の高校に通う事になります。ここらへんのシーンから日本の描写が沢山出て来ますが、やっぱり外国人の作った映画。胡散臭い東京が描かれます(渋谷でのロケも実施していて、街並は渋谷なのですが)。
こういうシーンを見て思うのですが、日本について我々は自分の国だから、その胡散臭さが分かりますが、アメリカ映画の中の他の国に対する描写については、判別が色々難しいでしょうね。即ち、例えばアメリカ映画で描かれるヨーロッパ、中東、東アジア、南米……これらの殆どが、きっと胡散臭い映像なんでしょうね。その国の人が観ていたら、我々が観る「アメリカ人による日本描写」同様に胡散臭く見える事でしょう。逆に言えば、我々が他の国に対する描写の胡散臭さに気付かないのと同様、「日本の東京の渋谷」はこんな街なんだと思っているんだろうなあ、と思いました。
閑話休題。主人公はカーキチの因果か、やはり東京でも立体駐車場等でドリフトレースをしている連中とつるむようになります。その中のリーダーであるヤクザの甥っ子のDK(ドリフト・キングだそうです)と勝負して敗れて因縁を持ち、主人公もドリフトを覚えて再び勝負を目指すという筋です。
一部の車好きにしか理解を得られないであろう事請け合いの映画で、あんまり一般受けはしないだろうな、という印象の作品です。東京に来てからの登場車種は、S15シルビア、Z33フェアレディZ、FD3SRX-7、ランサー・エヴォリューション\、RX-8、ゴルフ・トゥーラン辺りがメインどころで、他にもマニアックな車が沢山登場しています。最終的には軍人の父が密かに直していた、マスタングにS15のエンジンを積んで峠で勝負をし、DKを下します(対戦相手と車種は異なるのですが、オープニングのシヴォレー・モンテカルロ対ダッジ・ヴァイパーのリターンマッチの様にも見える)。
で、日本が舞台なのですが、キャストの殆どは東アジア人です。所々胡散臭い日本語がありますが、喋らなくてもパッと見て香港系あたりの人だとすぐ分かります。それでも日本を舞台にした作品だし、日本でも沢山の興行収入を得たいからか、妻夫木聡が登場。主人公が東京に来て最初のレースで「レディー・ゴー」と言って出番終了です。このシーンが日本でのCMに使われましたから、私のような車ヲタクなら構わないのですが、妻夫木ファンの人は騙された心地でしょうね。
他にもワンシーン登場のみで、ヴィン・ディーゼルが出て来たり、小錦が出て来たり、柴田理恵が出て来たり。土屋圭市(本物のドリキン)が出て来たりしています。うーむ、何と言うかマニアッククイズを作るための映画かと思ってしまうような作品でした。尚、ヤクザの親分役は千葉真一でした。
で、肝心のカーチェイスシーンは? 実車を使っているだけあって、迫力があります。矢張りカーチェイスはCGを使っているとすぐ分かります。部分的に脇役の車がCGだったり、背景がCGだったり、通行人が合成だったりはしたのですがね。
                          駅員@正直、車好き以外には御薦め出来ません
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