2008年8月度目次
 #975 「I一族の系譜」 一族の家系図を入手しました。
 #976 「銀幕寸評」 “ハプニング”。
 #977 「読書感想文」 漫画“Moon Light Mile”。
 #978 「モンスター」 学校に、病院に、そして駅に出没。
 #979 「福田改造内閣」 赤塚不二夫追悼空想組閣。
 #980 「山本昌」 遅まきながら……祝200勝。
 #981 「ピニンファリーナ」 会長が事故で死去。
 #982 「888」 8・八・∞。
 #983 「月桂樹の木陰で」 平和の祭典というのは名ばかりなのか。
 #984 「呪いの冷蔵庫」 その扉には呪符がびっしり。
 #985 「タンクローリー」 横転炎上の次は玉突き事故。
 #986 「図面」 上手く伝わらない意図。
 #987 「しばしの休息」 明日と明後日は休みます。
 #988 「TRAIN-TRAIN(上)」 “なるべく私鉄”篇。
 #989 「TRAIN-TRAIN(中)」 “奈良”篇。
 #990 「TRAIN-TRAIN(下)」 “小浜”篇。
 #991 「マニアック・コーラ」 変り種コーラ2本。
 #992 「星野ジャパン」 メダル取れず。
 #993 「集中豪雨」 週末の雨、終末の雨。
 #994 「レアメタル」 希少金属、生音ヘビーメタル。
 #995 「貫禄」 私には貫禄がある?
 #996 「憂さを晴らすメント」 こんな駄洒落では座布団取り上げられます。
 #997 「南オセチア紛争」 戦争の世紀は終わらない。
 #998 「そりゃ、行いが悪いからだ」 物は言いよう。
 #999 「真夏の大感謝祭 on the RADIO」 久々に聴く深夜ラジオ。
 #1000 「千夜一夜物語」 当駅日誌もついに1000回目です。

2008年8月31日(日)
駅日誌(1000) 「千夜一夜物語」

アラビア語で纏められた有名な物語集に「アラビアンナイト」と言う作品があります。日本名「千夜一夜」物語。
物語の構造としては、枠物語になっており、大枠の物語の中に物語中で語られる物語が入っています。一夜を共にした女をことごとく殺してしまうと言う暴君の下に現れた一人の女性シェヘラザードが、殺される難を逃れるため、毎晩面白いお話をします。
しかも、クライマックスで「続きはまた明晩」となってしまうので、王は大層その物語が気になり、殺すには惜しいという事で、毎晩毎晩話を請うようになります。それが1000夜続きます。尚、私の尊敬する星新一も、これになぞらえて、ショートショートを1001本書いたそうです。

さて、当日誌も1000回を迎えました。時事ネタや愚痴など、その日に思った事をただただ書き続けるだけでも精一杯なのに、それどころか創作物語を1000個も作るなんてのは凄い事ですよね。
私も、まだまだだ、という事で、久々に「赤べこ」の方にショートショートを書きました。前作が2007年9月ですから、ほぼ1年ぶりです。
                                        駅員@今後とも御贔屓に

2008年8月30日(土)
駅日誌(999) 「真夏の大感謝祭 on the RADIO」

おっと、我が駅日誌もとうとう999回を迎えました。ほぼ毎日書いているので、3年程やっている事になります。世の中にはもっと長いこと日記・ブログを書いている方がおられますので、そういう人はもう何千回も書いている事になります。例えば、10年間毎日書いている人は、365×10で、3,650回です。一つの事を長く続けるというのは、なかなか根気の要る作業です。

一つの事を長く続ける……といえば、今年でデビュー30周年を迎えたサザン・オール・スターズが、真夏の大感謝祭というライブを、16日17日23日24日に日産スタジアムで開催しました。私は、サザンが好きなのに、そのライブに行った事がありません。今回も個人的な日程とチケット入手困難の点から、行けず……そして、この30周年記念ライブを節目に活動休止してしまうので、しばらくはライブ自体も無く、それどころか新曲発表も無いわけです。
今夜の1:00〜2:30に、全国FMラジオにて、そのライブ最終日のダイジェスト番組が放送されました。ライブには行けなかったので、私は夜中にそのラジオを聴いていました。
聴いてみると、ラジオはやっぱり音が悪い。ラジオというメディアのせいだけではなく、我が家の電波状況のせいもあるのだとは思うのですが、バンドをちょこちょこ微調整しても、絶対にノイズが残ります。そのせいで、ますます「ライブに行きたかったなあ」という気になってしまいました。
流石に30年も第一線で活躍してきただけに、名曲揃いです。自分でCDを買って音楽を聴き出した中学生の頃から、ずっと聴いています。
サザンと言えば、夏・海・恋の歌が頭に浮かびますが、私の場合はそれよりもメッセージ性の強い曲が好きだったりします。今回のライブでやったかどうか分かりませんが、「私の世紀末カルテ」、「どん底のブルース」で、歌詞をアップデートしたり、その土地に合わせたりして歌うというものがあるのですが、あれが結構好きです。
                                       駅員@事実上の解散…?

2008年8月29日(金)
駅日誌(998) 「そりゃ、行いが悪いからだ」

今日も雷雨です。最近、毎日雷が鳴っている気がします。今日なんかは東海では洪水が発生しています。
先日、私も雨が降りそうな時に会社から出掛けました。やがてぽつぽつと降ってきたのですが、その時にはもう目的地。目的地(屋内)に入ると、やがて外は本降りに、目的を済ませて出てみるともうやんでいます。良かった。電車に乗ると再び降り始め、こりゃ帰る時が大変だな……と思っていると、帰り着いて一服してから歩き出すと、小降りになっていました。私が通る時には、止んだり小降りになったのです。
会社に戻り、「これはきっと日頃の行いが良いからだな」と言うと、目を丸くしている人がいます。曰く、その人が出掛けようとした時にはザッと降って来たとの事。「では、きっと日頃の行いが悪いのだな」と言うと、更に目を丸くしていました。

しかし、今日の帰りは、私が電車から降りると雨脚が強くなってしまいました。
さて、この事から考えられる事は?
(1)日頃の行いと、雨に降られるかどうかは関係無い。
(2)人に「日頃の行いが悪い」などという発言をしたのが、悪い行いだから降られた。
(3)実は私は日頃の行いが悪い。
その答えは!? えっ!? (3)!? まさか!
多くの方は(1)と答える事でしょう。しかし、この「日頃の行い」に近いのに、結構罷り通っている言葉があります。「健全なる精神は、健全なる肉体に宿る」とか。もしこれが真理ならば、肉体に何らかの欠陥がある人は精神が不健全だという事になってしまいます。
裏っ返しの表現「不健全な肉体には、不健全な精神が宿る」なんて言ったら、明らかに酷い人ですが、言いようによっては罷り通ってしまうんだなあ……
国際関係における「人道支援」と「ソフト侵略」なんてのも、言い方が違うだけって場合も往々にしてあります。
                                      駅員@物は言いようですね

2008年8月28日(木)
駅日誌(997) 「南オセチア紛争」

オリンピックで各国がメダルを争っていた裏で、ロシアとグルジアがドンパチやっていた事は皆様御存じかと思います。
ロシアは和平合意し、進軍を停止したのですが、今度はロシア議会の決定で、グルジア領内の南オセチアとアブハジアの独立を承認してしまいました。新冷戦も辞さない覚悟との事。それに対し、何を勝手な事をやっとんねん、と欧米から非難の声が出ています。
オリンピックの裏で降って湧いたこの紛争。その根っこはソビエト連邦の崩壊時期まで遡ります。

ソビエトが崩壊した後、大国ロシアと、その周囲に小さい国がバラバラっと出来ました。その中の一つがグルジアです。
グルジア領内には、グルジアの統治が気に入らない民族(オセット人)が居住していました。その地域はグルジアからの分離独立を希望し、デモ行進や住民投票等を繰り返し、独立したい旨をグルジアに訴えたわけです。それに対し、グルジアが武力制圧。これが言わば「第一次南オセチア紛争」で、1992年頃に起きています。
それから16年後の2008年、8月8日にグルジア軍が南オセチアに平和維持軍として駐留していたロシア軍を襲撃。ロシア本国からも兵が投入され、戦闘となりました。数日後にEUが紛争調停に入り、停戦。そして、上記の独立承認が宣言されたわけです。

このうちの第一次(1992)の方は、つい最近中国で発生したものと性格が似ています。即ち、中国によるチベット弾圧です。そういう意味で見てみると、紛争に介入して独立を承認した行為は、見ようによっては弱者を救った正義の行動のようにも見えます。しかし、非難されています。では、非難している欧米が正義なのか? 米国は人道支援の名の下に、軍艦の派遣を決定しています。人道支援を申し出た米国は正義なのか?
答えは単純明快。これはパワーゲームに過ぎません。正義だの、悪だのという話ではないのです。今回の紛争(2008年8月)の前に、あの辺りが物騒になっている要素として、ミサイル防衛基地の諍いがあります。東欧の国に米国のミサイル基地(ミサイルは西欧ではなく、ロシアに向いています)を置くというのです。ロシアは反発しましたが、レーダーの共同利用等で折り合いが付いたようです。
そこらへんを含めた将棋の駒の動かし合いの一つなのです。チェスの白い駒、黒い駒、いずれが正義でいずれが悪という区分はありません。それが四角い盤の上ではなく、丸い地球の上で行われているというだけなのです。

一方、アフガニスタンでは、日本人NGOメンバーが拉致・殺害されました……合掌。20世紀は「戦争の世紀」と言われましたが、世紀は変わっても戦争の世紀は終わっていないようです。
              駅員@怖いのは、どれもこれもあの国が裏で糸を引いていそうな事

2008年8月27日(水)
駅日誌(996) 「憂さを晴らすメント」

今日は暑かったのですが、先週の後半辺りから急激に涼しくなってきました。夏が終わります。この涼しさは、決して私がさぶい駄洒落タイトルを日記に使ったから、ではありません。

さて、「ハラスメント」という言葉があります。嫌がらせ、イジメを指します。「ハラスメント」という言葉で有名なのが、「セクハラ(セクシュアル・ハラスメント)」「パワハラ(パワー・ハラスメント)」でしょう。その他に、精神攻撃を主とするという区分で「モラハラ(モラル・ハラスメント)」なんて言葉もあります。
職場で部署ごとに若手を何人かずつピックアップして、管理部門長との面談が執り行われました。私もそのピックアップされた一人であり、面談を受けました。最近、私の職場でも心を病んでしまう人が増えていますので、その対策の一つなのでしょう。しかし、私は別段そういう被害に遭っている節も無かったのですが、まあ、色々と質問に従って思うところを述べておきました。
待てよ? 被害に遭っていなさそうのに、ピックアップされたという事は、加害者側被疑者なのでは!? いやいやいやいや、「人間としての重み」「風格」「威厳」を備えた(?)私が、そんな筈は無い(※昨日の日誌参照)。
……と言いたいところですが、私は結構口が悪いですし、シニカルコメントを吐いている事もあります。無いとは言い切れない。もしかしたら、心から不快感を覚えている人もいるかも……いたらどうしよう?
私が人を誉めると、時折「皮肉じゃないんですか?」などと返される事があります。皮肉屋的イメージは多少持たれているようです。ミスチルの歌詞にこんなのがあります。「ねえ、くるみ。誰かの優しさも皮肉に聞こえてしまうんだ。そんな時はどうしたら良い?」(“くるみ”より)。分かった! 私の誉め言葉を皮肉と捉えるのは、ミスチル病である!
                        駅員@でも、私はこの歌が結構好きだったりします

2008年8月26日(火)
駅日誌(995) 「貫禄」

貫禄とは、「体つきや態度等から感じる人間的重みや風格。身に備わった威厳」(大辞泉より)。

私はどういうわけか、実年齢よりも上に見られる事が多いです。学生時代には別段言われた事がなかったのですが、会社員になってから言われる事が増えました。
新人時代には、10歳も上の先輩と一緒に得意先を訪問して、先方の内勤女性から私の方が先に茶を出される事も度々でした。私とて、常識を持っておりますので、座席の順位くらいは弁えております。
会社では、仕事で絡みのない部署の人と初めて会った時にも、結構な頻度で敬語を使われます。初対面だから? 否、私の実年齢が判明すると「なーんだ」とタメ口になるので、私の事を年長者だと思い込んでの事なのです。
キャバクラ等で、年齢クイズを出してみると、ほぼ百発百中で上の年齢で言われます。サービス業従事者ですから、多少の色を付けている筈なのですが、それでも上に。
そんな場面では、心ある人、気を使う人、サービス業従事者はこう答えます。「貫禄があるからだよ」と。

貫禄とは、「体つきや態度等から感じる人間的重みや風格。身に備わった威厳」。
つまり、私には、「人間的重み」「風格」「威厳」が備わっているという事です。
ところが、「人間的重み」「風格」「威厳」があるのに、よくいじられる人間なのです。これはどうした事か!?
考えられるのは、「人間的重み」「風格」「威厳」を匂わす風貌なのに、その実それらを持っていないので、そのギャップを面白がられているのではあるまいかという事です。例えば、こんな話はどうでしょうか。鼻水を垂らした小僧が道で転ぶ……この場面はよくありそうな場面であり、そんなに面白くはありません。しかし、何らかの権威ある立場、例えば企業の重役然とした紳士がズルッとすっ転ぶと、非常に可笑しいです(そういう場合は、笑いを堪えなければいけませんが)。
                                 駅員@いや、ただ老けているだけ?

2008年8月25日(月)
駅日誌(994) 「レアメタル」

レアメタル……希少金属の事を言います。鉄や銅、アルミなんかと比べて、発掘される量が少ないためこう呼ばれます。この日誌を書いているPCも、携帯電話も、テレビも、昨今は白物家電にも使われている事が多く、そういった電子機器の多くで、内部の基板にレアメタルが使われています。稀少であるため、原料全体の価格が上がっている昨今、特に上昇しています。

とうとうトヨタが値上げに踏み切りました。特にハイブリッド車種ではレアメタルの使用量が普通のエンジンのみの車よりも多いため、値上げしたそうです。ただでさえ車は鉄を沢山使っているわけですから、台所事情は苦しい事でしょう。
昨今の車離れもありますし、もしかしたら、数年の内に日本車メーカーがどこかに買収されたり、はたまた倒産したりしても不思議ではありません。新興国が勢い付いている今、下手をしたらどこかが印度のタタ自動車の軍門に下る事もあり得ない話ではありません。タタは今年の3月には、米国フォードからジャガーとランドローバーを買っているのです。帝国主義時代とは立場が逆転しています。嘗て、印度は英国に食い物にされていました。しかし、今や英国の名門メーカーを印度の会社が買収する時代なのです。

レアメタル……ふと思い付いたのですが、アンプラグド(電気を用いない生音楽器)でヘビーメタル調の曲を演奏したら、それって、レアメタル(こちらはステーキのレア、レアチーズケーキのレアです)と言えるのでは!? 音楽新ジャンル開拓か!? しかも、アンプやエフェクターなんかにもレアメタル(希少金属)は使われているでしょうから、それを使わないという意味でも、これからの音楽かもしれません。アコースティック・ギター、ウッドベース、ピアノ、ドラムでそこそこ良い音になりそうな気がします。
音楽以外のものを音楽に置き換えると言えば、学生時代に独占禁止法か何かで「ハードコア・カルテル」という言葉を習った事があります。平たく言うと、ベタベタのカルテル(不正競争協定)の事を指します。そんなバンド名で、経済学ハードコアなんかやったら面白そうな気がします。
          駅員@家電をリサイクルする意味は、このレアメタルの存在も大きいです

2008年8月24日(日)
駅日誌(993) 「集中豪雨」

木・金・土は泊り込みで研修を受けておりました。講義形式を中心としたもので、私の勤め先の幅広い部署から何人かずつ集められて行われました。基本的に研修センター的な所に終日缶詰でして、内容的には難しいものではなかったものの、ずっと缶詰と言うのもなかなか疲れるものです。
その研修中は、連日天候には優れませんでした。初日は晴れていたのですが、日が暮れてから、雷雨です(この時、一時的に停電も発生)。金曜日は幸い雨は降らなかったものの曇。土曜日は曇後雨です。そして、今日も雨。週末に雨が降ると、私の場合は洗濯物が部屋干になってしまうので、衣類が臭くなりがちになり、参ります。

それにしても、今年は集中豪雨が多いですね。そりゃ夏なので、上昇気流で積乱雲が出来て夕立になるのは季節柄大いにあり得る事なのですが、今年は特に集中度合いが凄い気がします。積乱雲から降る雨の特性として、「一気に降ってすぐに止む」というのがあるのですが、それにしても極端だろうという雷雨が目立ちます。そのせいで、災害被害も発生しているようです。
ひとえに異常気象によるもの? そろそろ、どこかで託宣を受けた人が方舟を建造しているかも知れません。よくそういった異常気象の原因の一つに挙げられるのが、温室効果ガス排出による、地球温暖化です。今からでも排出量を抑えないと、えらい事になる、という事で世界各地で対策が協議されています。
しかし、本当のところはどうなのでしょう? 氷河期の前には恐竜の時代がありましたが、当時は今よりも遥かに暑く、遥かにCO2濃度が高かったそうです。CO2濃度と温暖化の関係は、これは「卵が先か鶏が先か」という話なのかも知れません。即ち、「CO2濃度が高まったから、気候が温暖化した」のか「気候が温暖化したから、CO2濃度が上がったのか」。現在の世界共通の見解としては、前者が支持されています。だから、CO2排出削減が叫ばれているのです。
北極や南極の氷の成分を調べてみないと何とも言えませんが、その中には空気も閉じ込められています。そして、氷河期に出来た氷の中にはその前の時代のCO2濃度の濃い空気が閉じ込められているのではないかと思います。という事は、その氷が溶けたから、CO2濃度が上昇した=「温暖化したから、CO2濃度が上昇した」とも言えるような気がします。では、温室効果ガス悪玉説は気にしなくて良いのか? 否。温室効果ガスを出す原因になる活動は、概ね枯渇資源を使う行動と重なっています。その理由で、やっぱり抑制すべきでしょうね。
           駅員@CO2抑制は、一説では「米国による中国台頭妨害作戦」とも……

2008年8月23日(土)
駅日誌(992) 「星野ジャパン」

星野ジャパン、3位決定戦敗退、メダルならず……残念です。予選の総当たり戦ではギリギリの4位通過、ベスト4に残るも、準決勝で韓国に二度目の敗退。続いて3位決定戦でアメリカに二度目の敗退です。むむむ、悔しい……勿論、選手・監督は、ただテレビで観ている私なんかよりよっぽど悔しい思いをしているというのは重々承知なのです。なのですが、それにしても……
私はヒイキの球団が中日であり、中日監督時代から星野仙一は好きなので、あんまり言いたくはないのですが、今回のオリンピックはどうも采配がまずかった気がします。
そして、中日ファンとしてもう一つ悔しいのが、昨日の準決勝の敗戦投手・3位決定戦の敗戦投手がいずれも中日の投手だった(岩瀬・川上)という点です。一時は、投手王国のエース&鉄壁のストッパーだったのに。
まあ、しかしそこは良い。いかに名投手と言えども打たれる事はあります(と言っても打たれ過ぎではあります)。今回の最大の問題はG.G.佐藤です。多分、明日のスポーツ新聞ではボコボコに叩かれる予感がするのですが、2試合連続の拙守です。そして、何れの試合もそれがキッカケの一つになって相手チームに得点を許してしまっているのです。

しかし、こういうのは「愚痴愚痴言うのならお前がやってみろ」と言われても出来ない立場から言っても、卑怯な事ではあります。もしも、私の仕事を、その仕事を何も分かっていない人(私の代わりに出来ない人、やる気のない人)に愚痴愚痴批判されたら、腹が立ちます。まあ、私のショボイ仕事と、日本代表では背負っている物が違うので、比較するのもどうかとは思いますが。

それにしても、G.G.佐藤の「G.G.」って何なのでしょう? この選手は、コメントが面白いので嫌いではなかったのですが、その名前の由来までは分かりません。えっと、「グダグダ佐藤」? おっと! 生来のチクリとした意地悪コメントが出てしまいました。
調べてみると、中学生時代の「あだ名」が語源だそうです。当時の佐藤少年は「猫背で老け顔」だったそうで、「爺」転じて「G.G.」との事。

                         駅員@「敗因」は探しても「犯人」は探してやるな

2008年8月20日(水)
駅日誌(991) 「マニアック・コーラ」

先月と今月、立て続けに変り種のコーラを手に入れたので、今日はそれについて書きます。
この2本です。


先ず一本目は、某浦安鼠王国の25周年記念コカ・コーラです。
今年は、そのテーマパークは開業25周年となり、色々な記念グッズを販売しています。
その中の一つとして、専用外装箱付きの瓶コーラが売られています。瓶の印刷も専用型になっています。コカ・コーラ社は、開業当初から同テーマパークの公式スポンサーの一社なので、こういう商品を出して来るのでしょう。
しかし、今年は北京五輪の年でもあります。オリンピックでも公式スポンサーになっている同社は、五輪記念パッケージ品も出しており、今年は何かと忙しそうですね。しかもこの猛暑ですから、清涼飲料水も売れて忙しい事でしょう。
さて、瓶コーラと言えば、昨年か今年かは忘れましたが、あの独特の形状の瓶で立体商標を取得したそうです。という事は、ソックリな形の瓶を他の会社が販売すると商標権の侵害になるわけです。

続いてもう1本。コカ・コーラに次ぐコーラと言えば、ペプシコーラです。
この度、「ペプシコーラ・クラシックデザイン」というコーラが売られているのを見ました。
売られていたのは自動販売機。ペプシという事は、サントリーの? いえ、その自動販売機はダイドードリンコでした。では、ダイドードリンコの自販機にサントリー製品が並べられている? 勿論そういうわけでもありません。ダイドードリンコ製なのです。今年の2月から発売されているそうです。
同社は「復刻堂」というレトロシリーズ商品を展開しており、その派生品という位置付けなのでしょうか。その自動販売機には、「復刻堂・三ツ矢サイダー」も入っていました(三ツ矢サイダーは現在、通常はアサヒ飲料の商品です)。
さて、これらの場合、販売契約等はどうなっているのでしょう? ペプシコーラ・クラシックデザイン、復刻堂三ツ矢サイダーともに、矢張りそれぞれ、サントリーやアサヒ飲料とのコラボレーション企画のようです。
              駅員@明日から3日間泊りがけ研修ですので、暫く更新は休みます

2008年8月19日(火)
駅日誌(990) 「TRAIN-TRAIN(下)」

今回の帰省に伴った内容の「TRAIN-TRAIN」シリーズですが、今回の(下)で最後になります。(下)は、「小浜」篇です。

「小浜」こう書くと何と読むでしょうか? 「こはま」? いえ、今回は「おばま」です。16日に一人でふらっと福井県小浜市に行って来たので、その時の事について。では、そこには一体何があるのか? 「おばま」と言えば、米国初の有色人種大統領の有力候補、バラク=オバマ氏です。米国初の女性大統領候補だったクリントン氏と民主党候補者の覇を争ったのは記憶に新しいですし、今後の大統領選挙の行方が気になる存在です。
今回の民主党候補者争いは、初物対決という事で、大いに話題になり、それを見て「オバマ氏」と「小浜市」を引っ掛けて、小浜市では、「オバマ候補を勝手に応援する会」なるものが出来ました。その小浜市の様子を前々から一度見てみたいと思っていたのです。

在来線に乗り込み北上、一旦敦賀まで出て、乗り換えて西に向かいます。3日連続、長時間の電車乗車です。2〜3時間程で到着……しかし、小浜駅を降りると、生憎の雨。暫く雨宿りをしていると、雨が止んだので、動き始めました。
駅前には商店街が続いています。ちらほらと「オバマ」関係が出て来ました。商店街の歩道脇には幟が立っているのですが、NHKの連続テレビ小説「ちりとてちん」(2007年度下期。小浜市はそのロケ地になっています)の幟と、「アイ・ラブ・オバマ」の幟が交互に立っています。まさにカオス。
この他にもあちこちに「アイ・ラブ・オバマ」のミニポスター、土産物屋の前には胸像まであります。その土産物屋を覗いてみると、オバマTシャツ等が売られています。土産物の定番、饅頭まであります。その名も「おばまん」……こんな物まで!
店の並ぶ、屋根の付いた歩道を歩きます。天気が悪いせいもあり、殆ど人通りはありません。その時、ふと通り掛かった靴屋と思しき店の軒先に、ちらっと一枚の絵が見えました。何と! オバマ氏の肖像画! その手前には、1足500円のサンダルが雑然と売られています。この取り合わせも凄いなあ……
  
「アイ・ラブ・オバマ」の幟 / 演説するオバマ像 / こんな所に肖像画が!
 
噂の「おばまん」 / しかし、場所によっては綾小路きみまろより扱いが小さい。


ふと見ると、郵便ポストの上に人魚像があります。ポストの上には地域毎の名物を乗せるのも、観光地の常套手段です。例えば、昨日の日誌で触れた奈良には、東大寺をシンプルにした形の模型がポストの上に乗っていますし、富山では薬売りの像が乗っています(あちこちのこういうポストの写真をコレクションするのも面白そうです)。
では、何故人魚なのか? 一つは、昔は近くの海域にジュゴンが現れていたため。もう一つは、この小浜市が、八百比丘尼入定の地だからだそうです。
八百比丘尼とは? 食べると不老不死になると言われる人魚の肉、それを誤って食べてしまい、十代の若い姿のまま800年も生きたという伝説上の女性です。この女性は不老不死になってしまったので、何度結婚しても必ず夫が先立ちます。やがて世代交代を経て経緯を知らなくなった村人に気味悪がられたため、尼となって全国を遍歴し、最終的に洞窟に篭って自害(?)したのが、小浜市なのです。不老不死にアイロニーを込めた寓意性の強い悲劇ですね。
この「人魚伝説」もこの地の特徴だそうで、駅から海岸まで歩いて行くと、マーメイドテラスなる人魚像のある場所もありました。その後、更に八百比丘尼入定の洞窟のある寺(空印寺)があるという事を知った頃には再び大雨……そこにも行きたかったのですが、今回は断念。
海岸のマーメイドテラス。

                                 駅員@明日から通常日誌に戻ります

2008年8月18日(月)
駅日誌(989) 「TRAIN-TRAIN(中)」

昨日の日誌に続きまして、私の夏休みについての日誌TRAIN-TRAIN(中)です。この休みは電車に乗っている時間がやたらと長かったので、このタイトルとしています。(中)は「奈良」篇です。

10時間以上もかけて実家に帰った翌日15日、学生時代の友人と一緒に奈良に行く事になりました。私の実家からはだいたい2時間程掛かります。京都まで出て、みやこ路快速(平城京と平安京を繋いでいるのでみやこ路です)に乗り換え、奈良に向かいます。
今回の真の目的は、五劫院の秘仏「五劫思惟阿弥陀仏坐像」です。この秘仏が、8月1日〜17日の間に公開されるという情報を得たのです。秘仏を見る……これは滅多にないことであり、楽しみです。嗚呼、人間って「限定」物に弱いのだなあ。
そして、その「五劫思惟阿弥陀仏坐像」ですが、この仏像は、五劫の時間の間ずっと真理を考え続けていたら、髪の毛が伸び放題になり、螺髪(あのパンチパーマみたいな髪型を指します)が伸びてアフロになってしまった、というコンセプトの仏像です。尚、五劫とは「寿限無寿限無五劫の擦り切れ……」の「五劫」で、一劫が43億年を指し、五劫で215億年です。気が遠くなる時間です。が、よくもまあこんな途方もない話を考えたものだと思うと同時に、よくもまあこんな奇妙な仏像を作ったものだ、と呆れます。
そして、五劫院へ……しかし、門は開いているものの、本殿が閉まっています。? その傍らを見ると看板が……「8月1日〜12日の間、本尊を公開します。それ以外の日は、事前に御予約下さい」との文字。ガ―(゚д゚)―ン。駄目元で寺の人に訊いてみましたが、逗子にしまってあるので、やっぱり不可能だそうです。うぬぬ、生で見たかった。

アフロ仏を諦め、そこから徒歩で行ける距離にある東大寺へ。思えば、東大寺に行ったのは小学校の修学旅行以来です。そう言えば、奈良公園には鹿がいるので、鹿煎餅を売りがいるわけですが、いつも疑問に思う事があります。何故鹿煎餅売りは鹿に襲われないのか? 購入したら、速攻で服の裾に噛み付いてまで迫り来るというのに……そういう風に巧妙に仕込まれているのでしょうか? それとも、鹿煎餅売り場は鹿が近寄り難い何か(電波? 匂い?)でも発しているのでしょうか? それとも、単に「襲うと、煎餅の供給システムが狂い、煎餅が食べられなくなる」という事を分かっているのでしょうか?
東大寺と言えば、本尊の盧遮那仏(いわゆる奈良の大仏)、南大門の運慶快慶作金剛力士像、そして布袋寅泰……んん!? 何故布袋? 実は、この10月に布袋寅泰が東大寺でライブをするそうで、そのポスターがありました。何と! 盧遮那仏を背に立ち、しかも後光が射しています。ついに悟りを開いたか! 興味津々です。が、8月6日から発売とあるので、もう売り切れているんだろうなあ。
 
鹿煎餅売りは何故か襲われない。            凄い構図です。


さて、その友人は奈良に来た機会が純粋に東大寺のみだったそうで、次は阿修羅像のある興福寺へ。続いて、今日は仏像三昧という事で、奈良国立博物館で開かれていた「西国三十三所観音霊場の祈りと美」展へ。西国三十三所とは、四国八十八所に並ぶ巡礼ルートです。西国三十三箇所の観音菩薩各種をかなり手広く揃えています。特に千手観音はやはり壮観ですね。個人的には兵庫の一乗寺の仏像がなかなか個性的で印象的でした。因みに、この三十三という数字は、観音菩薩のバリエーションの数でもあります。

夜には大文字の送り火を見て帰りました。私は実は京都の送り火も見た事がなく、純粋に初めて見ました。会場には矢張り多数の人が来ていました。その大文字を眺めてから、帰路に。帰りの電車では折角奈良に来たので、柿の葉寿司を買って、車内で食べることにしました。密かに電車でこういった食事を取るというのが最も旅情を感じたりします。
 
大文字。              車中で柿の葉寿司。

                                  駅員@明日は(下)「小浜」篇です

2008年8月17日(日)
駅日誌(988) 「TRAIN-TRAIN(上)」

14日〜17日迄、帰省しておりました。というわけで、今日より3日間、(上)(中)(下)の三連続で、今回足を運んだ場所について書こうと思います。

先ずは(上):「なるべく私鉄」篇
私の実家は滋賀県なので、東京からだと最もポピュラーなルートは東海道新幹線です。しかし、それも面白くないので、今回はなるべく私鉄に乗って帰ろうと思いました。「なるべく」ではなく、「JR禁止」というのも考えたのですが、路線図を見る限りどう足掻いても静岡辺りを越えられそうにありません。なので、「なるべく私鉄」という中途半端な形に。
先ずは新宿まで出ました。迷ったのは、中央線に乗って甲府まで出てから身延線で静岡に南下するか、小田急で小田原まで行くか……ここでは後者を選択。そして、折角小田急に乗るのだから、恰好良いロマンスカーにしようという事で、ロマンスカーに乗車。私は小田急を利用した事自体は何度もあるのですが、ロマンスカーに乗るのは実は初めてです。その時に乗れたのが、VSEというタイプ。私のイメージのロマンスカーよりも随分恰好良い印象です。ロマンスカーにも色々種類があるようですね。
ロマンスカー(最新式の1個前型)

しかし、この速そうなフォルムの割には……遅い。新宿から出ているので、都心部はすぐ目の前までビルや民家があります。あまりスピードを出すわけにはいかないのでしょう。ロマンスカーに揺られて小田原へ。
小田原では……すぐそこを新幹線が走っています。しかし、それには目もくれず、JR在来線に乗り換えます。次は掛川から「天竜浜名湖鉄道」に乗る予定なので、そこまではJR在来線です。ただ、ストレートに行ける電車が無いのですね。何度か乗り継いで行かなければなりません。しかもこの間オール各駅停車で、約3時間。小田原〜掛川間は新幹線にしておけば良かったか。ここで随分時間を食いました。

それにしても、交通費の節約のため(青春18切符使用?)か、大きな荷物を持って私同様にこの在来線を乗り継いでいる人を何人か見掛けました。一体どこまで行くのだろう? 中には東北方面から在来線を乗り継いでいる猛者、或いは中国九州方面まで在来線を乗り継いで行こうという猛者もいるのかも知れません。
そして今回最も乗りたかった「天竜浜名湖鉄道」です。掛川〜新所原間を、天竜川・二俣川を跨ぎ、浜名湖の北側を通って走ります。「みちくさ切符(下りのみ)」という切符を購入。後戻りしない限り、何度でも途中下車が可能な切符です。だがしかし、途中下車をしようものなら、次の電車が来るまで1時間待ちです。これでは何度も途中下車をしようものなら、それだけで日が暮れてしまう……今回は停車時間が比較的長い駅で、ちょろちょろっと降りてホームをウロウロする程度でした。それでも、この「みちくさ切符」、何故か普通に新所原までの料金より安いので、一度も途中下車しなくても良いのです。また、走っている途中には色々と面白いものを目にしました。
1両編成の汽車(非電車)です。

(左)建設途中の第二東名。/(中)ホイールのエンケイの工場にあった風力発電。/
(右)浜名湖ではヤマト運輸もこうか……

新所原到着。続いて、豊橋までJR在来線で移動し、ここからは名鉄に乗ります。多少疲れてきたので、ここからはちょっと楽チンに。快速特急名鉄岐阜行き。これに座れば、かなりの距離を動けます。尚、この車両には一人掛け前向きの座席があり、そこに運良く座れたので、そこで眠りこけてしまいました。やがて岐阜に到着。もう日が暮れて来ています。ここからは、名鉄岐阜駅からJR岐阜駅まで歩き、そこからはJR在来線です。

(左)名鉄車両/(右)名鉄でもポケモンか……セントレアとあるので、空港行きですね。

小田原〜掛川間が面倒だったものの、他は比較的楽なルートで、以前やった「長岡〜敦賀日本海側ルート」よりは楽な旅程でした。

(新幹線とのコスト・時間比較)
○東京〜(新幹線ひかり)〜米原。費用\12,260。所要時間およそ2時間半。
○新宿〜(小田急ロマンスカー)〜小田原〜(JR東海道線)〜掛川〜(天竜浜名湖鉄道)〜新所原〜(JR東海道線)〜豊橋〜(名鉄)〜名鉄岐阜・岐阜〜(JR東海道線)〜米原。費用:\1,720(小田急)+\2,520(JR)+\1,200(天浜)+\230(JR)+\1,430(名鉄)+\820=\7,920。所要時間およそ12時間。

              駅員@15日は友人と奈良に行ったので、明日は(中):「奈良」篇を

2008年8月13日(水)
駅日誌(987) 「しばしの休息」

野球星野ジャパン……残念ながら1戦目は落としてしまいました。しかし、相手は強豪キューバです。負ける可能性も十分考えていないといけません。まだまだこれから。全7戦の総当たり戦の上位4チームが決勝トーナメントに進みます。まだ6戦もあります。とは言え、オリンピックでも出場国が少ない競技なので、実は日本を含めて強豪しかいないという競技でもあります。油断は禁物。

さて、それはさて置き。明日明後日とは休みで、今回は帰省の予定です。
以前、関東から日本海側を通って近畿まで帰った事があるのですが、今回は太平洋側を中心になるべく普通に通る分には乗らない在来線ルートで帰ろうと思っています。今回のルートの目玉は、天竜浜名湖鉄道。静岡県を通過するのに、敢えて掛川〜新所原間をこの路線で通ってみようと。他にも時間さえ許せば、極力マニアックな路線で通過しようと思っているので、取り敢えずは始発出発です。明日は4時半起きで! なのにもう時計は1時……わ! 早く寝ないと!
                         駅員@戻ったら当日誌にレポートを書く予定です

2008年8月12日(火)
駅日誌(986) 「図面」

図面を書くというのは、キチンと勉強していないとなかなか難しいものです。
私の中で以前から温めているアイディアを形にしようと思って、最近コツコツと図面(らしきもの)を書いているのですが、それを人に見せてもなかなか私の意図するところが伝わりません。向こうも図面をなるべく解釈しようと努めていないせいだろうと思って、普段図面を書く事のある同僚に見せてみても、矢張り上手く伝わりません。という事は、私の書き方にちょっと難があるという事。
その図面を元に、モックアップを作ってもらおうと思っているのですが、このままでは私の想定とずれた物が出来上がって辟易してしまうのは目に見えています。
そも、CADとかの図面描画ソフトではなく、エクセルの図形描画機能を組み合わせて書いているという時点でちょっと怪しい図面になりがちです。もうちょっと、このやり方を続けて、そこに手書きの部分図を付け加えて何とか模型が出来るレベルには仕上げたいと思っているのですが……いつになることやら? 無論、この図面で描こうとしている物も仕事に関わる物なのですが、緊急度合いは低く、他の業務が出て来たら、どんどん後回しになってしまいます。
キチンとした図面を書ける人に書いて貰えば良いではないか、という声が聞こえてきそうですが、勿論彼らにもその時にやるべき業務があるわけですし、それにその時点で私の意図がうまく伝わらないかも知れません。

自らの意図を人に伝える事の難しさよ。これは、こういったスキル絡みの事でなくても言える事です。技術的な要素が一切絡まなくても、伝えたい事を上手く伝えられない痛痒という事はたまにあります。これは私に限らず多くの人が味わっている事でしょう。時には、そういう擦れ違いで戦争が起きる事もあります。
                           駅員@露西亜軍進軍止めるもいまだ撤収せず

2008年8月11日(月)
駅日誌(985) 「タンクローリー」

タンクローリーとは、主にガソリン等の揮発油を輸送するトレーラーです。このところ首都高速道路で、タンクローリー絡みの事故が連発しています。1つ目は8月3日発生の、5号線(池袋線)下りで発生した横転炎上事故。2つ目は今日発生の、中央環状線内回りの船堀橋付近で発生した玉突き事故です。
1つ目の事故は積んでいた燃料が燃え上がって大惨事となり、暫くの間事故現場が通行止めでした。最近ようやく暫定解除されましたが、完全復旧は何ヶ月も後だそうです。
2つ目の方はタンクローリーにトラックが追突して、玉突き事故になりました。こちらはこちらで惨事なのですが、1つ目程大きな影響は出ていません。
立て続けにタンクローリーの事故。これは偶然なのか? 8月8日の日誌でもやってしまった事なのですが、「偶然ではないのかも知れないのではないか」という見方をしてみました。

@原油価格高騰が理由ではないか?(1) 原油価格高騰により、輸送コストを少しでも下げるため、タンクローリーの出動台数を減らし、個々のドライバーに負担が掛かっていたのでは?
A原油価格高騰が理由ではないか?(2) (1)同様にタンクローリーの出動台数を減らした結果一台あたりの積載量が増え、運動性能が悪化していたのでは?
B原油価格高騰が理由ではないか?(3) (2)とは逆に、ガソリンの消費が抑えられているせいで、タンクローリーの積載量が通常よりも少なく、相対的にバネ下重量が上がり、ロールしやすくなっていたのでは?
うーむ、何となく原油価格高騰と結び付けてしまいます……原油と言えば経済封鎖の常套手段です。日本が嘗て無謀な太平洋戦争に突入せざるをえなかったのは、ABCD包囲網というえげつない経済封鎖のせいなのです。
Cでは、テロか? 即ち、日本国により原油価格の混乱を引き起こしたい何者かによるテロ? だとしたら、非効率ですよね。本当にそれを狙う悪がいるのなら、タンカー爆破くらいしないと。
D目的は、道路封鎖にある? 首都高速道路の麻痺を狙っている? だとしても、非効率ですね。
ちょっと物騒&非現実的な仮説になってしまいました……いよいよ、私の中での本命を。
E首都高速道路の設計が悪いから? 首都高速道路は私も何度も車で走った事がありますが、道の設計が危なっかしいですよね。通るルートによっては、3車線の左から合流してきて、ほんの数100メートルで右端に抜けないといけなかったりとか。また、高速道路にしては道幅が狭く、結構急なコーナーが多い事とか。事故が起きない方がおかしい道なのかも知れません。
では、本命の後に最後に非現実的な仮説をもう一丁。
F呪われているから? 1999年に2号線(目黒線)で、タンクローリーが爆発した事故が発生してます。この時は交通事故ではなく、あくまで積荷が突如爆発した化学事故なのですが、タンクローリーに何かが起きやすい道なのでは?
                                                駅員@合掌

2008年8月10日(日)
駅日誌(984) 「呪いの冷蔵庫」

私は呪われた冷蔵庫を所有しています。この冷蔵庫の所有者は代々幸福から見放されるという呪われた冷蔵庫なのです。
私がこの冷蔵庫を手に入れたのは、もう何年も前です。就職して私は寮生活となったのですが、一人暮らしの上、キッチンも無いので、冷蔵庫も無くて良いか……と冷蔵庫無しの生活を続けておりました。そんな中、先輩の一人が「冷蔵庫を2台持っているから1台やる」と言ってきたのです。私は断る理由も無く、有難くその冷蔵庫を頂戴致しました。これが問題の「呪いの冷蔵庫」なのです。
その冷蔵庫の扉にはシールがベタベタと大量に貼ってありました。プリクラまで貼ってあります。プリクラには、冷蔵庫をくれた人とは別の先輩、更にはより年の離れた先輩が写っています。その「冷蔵庫をくれた人とは別の先輩」、実はこの人がこの冷蔵庫の最初の所有者です。貼ってあるシールの数々は、いずれもその最初の所有者が貼ったものなのです。
この冷蔵庫のに関わる人間の大多数が独身です。初代所有者はこの冷蔵庫を手放す事で、その呪いから解放されましたが、プリクラに映っているより年上の先輩(課長です!)及び、私に冷蔵国をくれた先輩(2代目所有者)、そして3代目所有者の私、この3人には呪いが掛かったままなのです。私はともかく、プリクラに写っていた課長も、2代目所有者の先輩も、モテそうなのですが、一向に身を固める気配がありません。これはきっとこの冷蔵庫の呪いに違いない。
この呪いを解くには、一つは誰かにあげてしまう事でしょうか。手放す事で呪いから解放された人もいます。しかし、これは呪いに掛かる人を増やす事にもなりますし、2代目所有者の呪いが解けていない以上、確実な手とは言えません。思うに……ドア全面に貼られた数々の呪符が悪いのではないか? 特に、小さいとは言え課長のアップ気味の写真が写ったプリクラ! どう見てもこれが禍々しい。
というわけで、今日は黙々と呪いを解く作業(シール剥がし)に勤しみました。プラスチック質のシールはビーッと剥がしやすいのですが、紙質のシールは剥がし難い……特にコート紙(表面をつるつるにするために表面に紙粘土のような物を薄く塗った紙)が厄介です。ちょっとずつ剥がす度に、コートが砕けた粉がポロポロと落ちて来ます。

幸い呪符の除去には成功致しました。これで呪いが解けるか!? 前述の先輩、課長の呪いも解ければ良いと思うのですが、この人たちは「めんくい」なのでどうでしょうか?
本当に呪いのせいなのか?

     駅員@冷蔵庫のシール剥がしに伴い「現代百鬼夜行図」に冷蔵庫を追加しました

2008年8月9日(土)
駅日誌(983) 「月桂樹の木陰で」

オリンピックの、特にマラソン競技の優勝者には、頭上に月桂冠が載せられます。月桂冠とは、月桂樹の枝で編まれた冠であり、古代ギリシャにおいて、競技の優勝者に授けられていた歴史あるものです。
オリンピックの発祥は、古代ギリシャのオリンピアで開かれた競技会です。ギリシャ人はこの四年に一度開催されるこの競技会を神聖なものとし、その開催期間及び前後の移動期間を含め、休戦期間としました。あの戦争好きで平和とは程遠い、血生臭い民族だった古代ギリシャ人が、休戦をしてた。そんな時期だったわけです。これが転じて「平和の祭典」という呼称も出来ました。
しかし、近代五輪においては、これは守られていない様子です。
北京でオリンピックが開催されている陰で……北京市内では旅行者が殺されています。出場国でもあるロシアとグルジアが戦争をしています。グルジアは出場中止を検討しています。こうなるとロシアも……?
会期はおよそ2週間。現代人は、その時期でさえも平和ではいられないのか。
                                                駅員@合掌

2008年8月8日(金)
駅日誌(982) 「888」

今日は、2008年8月8日、888の日ですね。漢数字の「八」は古来より、末広がりで縁起が良いと言います。あくまで、漢数字を使う、日本、中国での話ですが。北京五輪の開幕日が今日なのも、これに関係しているそうです。
しかし、どうも西洋ではあんまり良い数字ではない様子です。6が悪魔の数字とはよく言われますが、8も悪魔の数字だそうです。西洋系では「イカは食べるがタコは食べない」という人がいますが、この8という数字とも関係があるそうです。
とは言え、元来ヨーロッパの数字ではなく、アラビア数字の「8」はなかなか味のある造形です。横倒しにすれば、「∞」になります。そう言えば、日本では「八重桜」「八百万」「八千代」という言葉がある通り、「九」と同様に「大きい、多い」という意味を指す数字になっていますが、そこに何か繋がりはあるのでしょうか?
たまたま……? もしかしたら偶然ではないのではないか?

私は小学校高学年時には、英単語の「Name=名前」を知っていました。で、何かの名前欄を書こうとして、調子に乗って「NAME」と記載したわけです。その時に、それを見たクラスメイト曰く「『なめ』って何? 『NAMAE』でないの?」と。これはこれで決して馬鹿にするべき事柄ではありません。当時、ローマ字は習っても英語は習っていない年齢ですから。しかし、その時に思った事が、日本語と英語って密かに何らかの繋がりがあるのではないか? という事なのです。NAMEとNAMAE、似過ぎていませんか? 考える可能性は二つ……「文明の接触」と「普遍的無意識」です。
「文明の接触」とは、要は異なる文化が接触した折に伝播したという形です。例えば、天麩羅の語源がポルトガル語やスペイン語にあるとか、Noodleの語源はうどんであるとか。

「普遍的無意識」とは、ユングが作った心理学用語です。人類に共通している心の層であり、例えば世界各地に似た形式の神話がある事などを指して、共通の祖先の経験が遺伝しているのだという形です。
ただ、ハッキリ言えるのは、言語学の観点から言うと、語源が同一であるとは考え難いという事。
他にも「BOY」と「坊や」とかが似ていますし、何かありそうな気がしてくるのですが……

これはもしかしたら、インドヨーロッパ語族とかウラル・アルタイ語族とかに分かれる以前のレベル、普遍的無意識レベルによる一致なのでは? と思ったりしてしまいます。旧約聖書に「バベルの塔」の話が出て来ますが、あの話では、神に近付こうと天まで届く塔を建設していた人間たちが神の怒りを買い、言語がバラバラになってしまったのだ、という話が出て来ますが、大昔は何らかの共通の根っこがあったのかも知れません。

……いかんいかん、何やらトンデモ学説みたいな方向になってしまいました。もし、こういう出鱈目をそれらしい書物の体裁にしたためて地中に埋めておいたら、遥か遠い未来に未来人が発見して、古代史を誤って理解するかも知れませんね。
待てよ? それが可能だという事は、もう既に昔の人が同じ手法で壮大な悪戯を仕込んでいる可能性も零ではありません。現在我々が認識している古代史も、私のようなしょうもない事を考える人間が作った出鱈目だったりして。
                                   駅員@無い話ではないのでは?

2008年8月7日(木)
駅日誌(981) 「ピニンファリーナ」

イタリアのカロッツェリア(デザイン工房)の会長、アンドレア=ピニンファリーナ氏が交通事故で亡くなりました。車好きの方でないとピンと来ないかも知れませんが、ピニンファリーナと言えば、フェラーリやアルファロメオといったラテン系の恰好良い車をデザインしている工房です。また、既存車種をオープンカー化する時のデザインを得意としています。
我が愛車206はピニンファリーナではないのですが、プジョーでも数多くのデザインを手掛けています。特に、406クーペなどは非常に美しい車だと思います。
車以外にも、船やエスプレッソマシン、サングラス等もデザインしています。因みに、2006年のトリノ冬季五輪では聖火台及びトーチをデザインしており、名実ともにイタリアンデザインの雄です。

……さて、トリノ五輪と言えば、通称「鳥の巣」がメインスタジアムになる北京五輪がいよいよ開幕します。中国はこの所の経済発展は著しく、まさしく今の状態が東京五輪の時の日本と似たような状態なのだと思います。今回はメダルはいくつ取れるでしょうか。
                                                駅員@合掌

2008年8月6日(水)
駅日誌(980) 「山本昌」

私の贔屓の球団は中日です。8月3日に、山本昌が200勝を達成しました。本当はその日の日記で書くべきだったのですが、他に書く事があったので、先延ばしになってしまいました。
さて、この記録、史上最年長記録だそうです。尚、2006年には、史上最年長のノーヒットノーランを達成しています。もう43歳なのですが、まだまだ現役……とは言え、近年は不調も多く、もってあと3年くらいでしょうか……いやいや、ベイスターズの工藤と張り合って、最年長現役記録を作って欲しいです。

さて、山本昌は、本名は山本昌広という名前です。一時期、中日に山本という選手が二人いて、区別する為「山本(昌)」と登録されていました。入団当時は、星野仙一からフォームが不細工で球速も遅いと叩かれていたのですが、この「山本(昌)」名で登録されるようになってから、調子がよくなり、最多勝投手に輝いた事もあるので、この登録名の縁起を担ぎ、もう一人の山本が移籍してからも「山本昌」を登録名にしたのでした。
星野仙一も叩くその独特のフォームですが、確かに不細工と言えば不細工です。しかし、その独特のフォームから繰り出される変化球は豊富で、スクリュー、スライダー、スローカーブ等いずれも切れが良いのです。しかし、変化球に頼り過ぎないのが、また長年一線で戦える理由なのでしょう。ストレートは決して速くはないのですが、それでも球種の構成はストレートの比率が高い方なのです。
切れの良い変化球を何種類も習得しているため、それがブラフになるからという事、あと球速自体は大した事がなくても、伸びのあるストレートを投げられるという事、この2点なのだと思います。

とは言え、今年のペナントレースはどうも阪神に取られそうです。それどころか、プレーオフに出られる3位も何だか安全ではなくなってきました。贅沢は言うまい。願わくは2位、せめて3位でシーズンを終えて欲しいです。
                               駅員@最近野球の中継が減りましたね

2008年8月5日(火)
駅日誌(979) 「福田改造内閣」

先日、福田内閣の閣僚人事が改められ、改造内閣となりました。
そんな中、閣僚ではなく、自民党の人事ですが、幹事長に就任した麻生太郎がいきなり、舌禍です。民主党が政権交代を狙っている事に対して、「1回やらせてみようか、なんてやらせてみた例は世界中にある。ナチスもそうだ」と、民主党をナチスに例えて民主党から非難を浴びています。それに対して、鳩山由紀夫等はストレートに「ふざけんな! 撤回しろ!」と言うわけですが、そこに小沢一郎曰く「ナチスだなんて、我々の党は民主的過ぎて、てんでんバラバラ。全体主義には程遠いよ」と自虐ネタで返しました。小沢一郎の方が一枚上手ですね。

では、当駅日誌恒例の、なんちゃって組閣人事です。今回のネタは……赤塚不二夫先生追悼で、赤塚不二夫作品の登場人物で空想組閣を。
内閣総理大臣 バカボンのパパ(一番印象に残っているので)
総務大臣 ケムンパス(テキトーです) 
法務大臣 べし(語尾が「べし」なので)
外務大臣 イヤミ(おフランス帰り) 
財務大臣 バカボン(テキトーです)
文部科学大臣 ハジメちゃん(天才児)
厚生労働大臣 デカパン(医者の役が多かったような……)
農林水産大臣 もーれつア太郎(八百屋なので)
経済産業大臣 デコッ八(テキトーです)
国土交通大臣 うなぎ犬(テキトーです)
環境大臣 レレレのおじさん(清掃が趣味)
防衛大臣 ハタ坊(Show the Flag)
官房長官 ニャロメ(口数が多いので、記者会見には向いているのでは?)
国家公安委員長 目玉のおまわりさん(警官出身)
金融担当大臣 ダヨーン(金貸しの役が多かったような……)
経済財政担当大臣 ひみつのあっこちゃん(テキトーです)
少子化対策大臣 おそ松兄弟六人(六つ子だけに)
食品安全大臣 チビ太(おでん)

赤塚不二夫公認サイトでキャラクターの一覧を見たのですが、知らない人物が沢山いて参りました。それでも、知っている人物の適材適所配置を思い付いたのですが、だんだんテキトーになってしまいました。上記括弧内に「テキトーです」と書いてあるのは、空いたポストに適当に放り込んだものです。しかし、案外実際の内閣人事もこれくらいテキトーにやっているのかも知れませんね。
                                 駅員@嗚呼、また無駄な労力を……

2008年8月4日(月)
駅日誌(978) 「モンスター」

最近、モンスターという言葉が随分一般化しています。昔は、ドラクエ等のゲームに出て来る敵キャラクターの総称くらいのものでしたが、最近は常軌を逸して手が付けられない人間を指してモンスターというケースが多いようです。
「モンスター・ペアレンツ」は、自分の息子が通う学校に常軌を逸した理不尽で自己中心的な要求をする親を指します。例えば、学芸会で、息子がしょうもない脇役――例えば鬼Cとしましょうか――を割り当てられて、「何でうちの子が、桃太郎じゃないの!? どう見ても他の子よりも立派なのに、おかしいじゃないの!」と言ってきたり、運動会で自分の子供が負けた事に文句を言ってきたり。
同様のパターンで、学校に対する親ではなく、病院に対する患者という構図で「モンスター・ペイシェント」というものもあります。
医療関係では他に、「モンスター・ハズバンド」なんてのも居ます。産婦人科に付き添って来た夫が横暴をはたらくというものです。
一方、知的財産権の世界では、「パテント・トロール」なるものが居るそうです。こちらは、自分は使わないが、それを必要とする人が出そうなパテントをゴッソリ押さえて、必要とする人に売り捌くという人を指します。トロールも怪物の一種です。

さて、モンスターと言えば、毎年夏休みになると、JRの各駅で「ポケット・モンスター」のスタンプ集めに奔走する子供がいます。まあ、JRとしても良い集客の機会であり、子供が夢中になっている様も可愛らしくもあるのですが、「お前等、邪魔や!!」と思ってしまう事も度々。山手線の駅にもあちこちにスタンプがばら撒かれているので、暑い中仕事をしている我々に負担がかかるのもまた事実なのです。
しかし、この「ポケット・モンスター」というタイトルは良い得て妙ですね。あのピカチュー他のキャラクターの方ではなく、それに熱中する子供らこそ、実は「ポケット・モンスター」そのものではないか!
どういう意味かと申しますと、少子化の進んだ昨今、今の子供が金銭的に恵まれている事を指して、「シックス・ポケッツ」と申します。一人っ子に対し、金を出すポケットが6つあるという意味です。
即ち、両親&父方祖父母&母方祖父母の6人がその一人っ子のために金を出すという事なのです。金蔓になるポケットをこんなに持っているなんて! まさに……「ポケット・モンスター」!
                                      駅員@ちょっと上手くない?

2008年8月3日(日)
駅日誌(977) 「読書感想文」

会社の先輩から、「面白いから読んでみろ」ということで漫画を借りて読みました。その借りた漫画が「Moonlight Mile」(太田垣康男・作)というやつで、小学館の成人向け漫画誌で連載しています(単行本は現時点で16巻迄。第一部が終了し第二部に入っています)。
私はこの作品のタイトルも作者名も聞いた事もなかったのですが、読んでみるとかなり面白かったです。WOWOWでテレビアニメ化もされているそうです。
思うに、タイトルが分かり難い(表紙や背表紙にちゃんと書いてあるのですが、読みにくい)事と、第1巻の始まり方がいきなりえげつないエロシーンだったので、そういう点で損をしているのではないか、と思います。物語が大きく動き出してからは、実はエロシーンは殆どありません。

Moonlight Mile(=月光の道)というタイトルであり、月を舞台とした近未来SFです。ネクサス計画(=月資源を活用するプロジェクト)という計画を軸に、人類の月への進出を背景に人間ドラマが描かれています。
主人公の猿渡吾郎と、親友のウッドブリッジ(通称・ロストマン)は世界中の山を登ったのだが、より高い所に登りたいと、宇宙を目指します。吾郎はゼネコンに就職し、今後の宇宙開発ラッシュに必要になると読んであらゆる重機の免許を取得します。そのゼネコンから派遣される形で、宇宙ステーション建造作業員BS(ビルディング・スペシャリスト)となります。一方のロストマンは、米軍に入り、テストパイロットという方向で宇宙へ。
先ずは地球の衛星軌道上(地球に墜落もせず、宇宙空間に飛んで行ってしまう事も無い安定的な位置)に宇宙ステーションを建造し、そこを足掛かりにして、月面へ。月面に月資源開発基地を作り……と、人類の月進出が順を追って描かれます。
そのNASAを中心とした宇宙開発の一方で、米軍と中国はそれぞれ独自に月に進出します。米軍は実はアポロ以降秘密裏に月の裏側に基地を建設しており、経済発展を遂げた中国がそれに追い付け追い越せと進出して来ます。公にはされませんが、米軍と中国の間で局地的な宇宙戦争も勃発します。架空の話ではあるのですが、ありそうな話です。実際に今後起こっても(今現在起こっていても)不思議ではない出来事で構成されていて、リアリティがあります。
尚、リアリティについて、細かい所では宇宙船の残骸等(作中ではデブリと表記)の脅威について、他の宇宙物と比べて随分リアルに書いてある印象です。例えば、機動戦士ガンダム等では、そういう残骸にぶつかると多少揺れる程度で無視・軽視されていますが、人の生死に関わったりしています。

私は学生時代から「ベルセルク」という漫画を読み続けているのですが、Moonlight Mileにおける吾郎とロストマンの関係は、何となく「ベルセルク」に出て来るガッツとグリフィスの関係に近いと思いました。例えに出した漫画もそれほどメジャーではなくて恐縮なのですが。
どうも20歳頃を境に、私は年々涙脆くなっている気がするのですが、この漫画を読んでいてもところどころうるうるしてしまいました。特に、私はH-2Aロケットに吾郎を乗せて飛ばす話の所が泣けました。
                駅員@そう言えば、火星に水があったそうですね(現実の話で)

2008年8月2日(土)
駅日誌(976) 「銀幕寸評」

今日は映画を観たので、銀幕寸評と致します。「ジンバブエは全国民が億万長者である(1,000億ドルでパンも買えない超インフレですが)」とか、福田内閣改造についてとか、書きたいネタは色々あるのですが、それは明日以降に譲ります。
以下、タイトルの右の☆は、私の個人的評点であり、5ッ☆満点です。

「ハプニング」 ☆☆
私はM=ナイト=シャマラン監督の映画が好きなのです。なのですが、残念ながら年々詰まらなくなっていっている気がします。単にだんだん才能が枯れて来ているのか? それとも、名を上げる為、多くの人に観に来てもらう為に、最初は人を集められそうな作品を作ってから、自分の伝えたいメッセージを込めた作品にシフトして来ているのか?
確かに、今回の作品も結構強いメッセージが込められている気もしますが、果たして……

さて、その粗筋ですが、以下の通りです。
冒頭、突如アメリカ北東部の街を異変が襲います。歩いていた人々が急に電池の切れたロボットのように動かなくなり、同じコメントを繰り返したり、支離滅裂な発言をしたり。そして、やがて自殺を始めます。例えば、髪を纏めていたカンザシのような棒を抜いて自らの首を刺したり、或いは建設現場の足場から作業員が次々に飛び降りたり。その異変は一気に伝播し、主人公とその奥さんはこの街からの逃亡を図ります。公の見解としては、これは神経毒によるものであり、テロの可能性が高いとの事。
都市部から、田舎へ逃げて行きます。しかし、逃げた先々でも次々に自殺と思われる死体が出続けています。こんな田舎町でテロとは思われず、これは地球からの攻撃では? という説が浮上。即ち、植物は移動出来ない代わりに、神経毒を発するものが多く、それらが人間を障害物と判断し、駆除に動き出したのではないか、という説です。
逃亡者の群れは次々に死に、主人公とその妻、友人の子供だけになり、一人の老婆が住む家に逃げ込みます。果たしてどうなってしまうのか?
……と、このまま書いて行くとネタバレになってしまいますので、止めます。終わり方は決して後味の良いものではなかったと言えます。いや、私はハッピーエンド好きというわけではないのですが、キチッとエンドマークがある映画の方が好きなのです。何だか今回の映画は、投げっ放しジャーマンスープレックスという印象です。シャマラン監督の持つ大きなテーマとして、「人間よりも大きな力」というものがあります。今回もそれが中心であり、それ自体は良いのです。しかし、人間はただ振り回されるばかりで、そこに何らかの解があれば良いのですが、それもないのではちょっと困ります。うーん、私の観方が浅いのでしょうか?

映画を観た後、帰り道の方向をちょっと外れれば、花火大会を見られたので、ふと思い付いて足を運んでみました。映画はともかく、一人で見る花火というのは寂しいもんですね。普段一人で行動していてもそんなに孤独は感じないのですが、こういう時は心底孤独な気分になります。花火は綺麗だったので見て良かったとは思っているのですが。
とは言え、何人かは一人花火鑑賞者を見掛けました。男の一人というのは結構サクサク歩くものですから、駅に向かう帰り道では、その内の一人と意図せずもまるで競歩でもしているかのような感じでした。馬群、もとい人の群れが途絶えたストレートでは私の方が歩行が速いのですが、人の間をすり抜ける時の積極性はその人の方が強く(私は人々それぞれの速度から、「大体あの辺りであそこに隙間が出来る筈だからあそこで抜くか」という風にあまり強引には抜きません)、その人と抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げてしまいました。

                   駅員@単独行動派のくせに寂しん坊だから手におえません

2008年8月1日(土)
駅日誌(975) 「I家の系譜」

とある筋から、I家の家系図を入手致しました。巻物にしたためられたその系図は、幕末から現代に至るまでの、主だった人物の肖像画付きの系図です。
その発祥は九州の武家です。当時としてはまだ珍しいと思われる眼鏡を掛けた武士の姿が描かれています。そこからずっと下って現代の家長は、その先祖とソックリの男であり、その男には双子の兄まで居て、この三人は髪型が微妙に異なる以外は見分けられません。しかし、この系図の中心となっているのは、この男の長女なのです。既婚であり、大阪から婿を取っています。その肖像画は一際大きく描かれています。この一族にとって、余程重大な存在なのでしょうか? イギリス王室のエリザベスT世やヴィクトリア女王のような、圧倒的な女帝だとでも言うのでしょうか? 見て分かる事は、その奇抜な髪型……それ以外は窺い知る事が出来ません。いや、もう一つ分かる事が……

彼女の名は磯野サザエ。その系図にある物語の主人公です。散々引っ張っておいて、これか! 土産用の菓子に入っていたオマケだそうです。これはこれで面白いものです。前述の幕末の先祖は、たまに、仏壇から現れる波平そっくりの侍です。この人、磯野藻屑という名だそうです。おいおい、サザエさんに登場した時点で随分昔の故人だからって、「藻屑」はないだろう!
さて、その藻屑にソックリの海平・波平の双子の兄弟の下には妹もいます。その妹の息子がノリスケです。という事は、波平はノリスケの事を呼び捨てにするのは、甥っ子だからなのです。その系図によると、ノリスケの苗字は波野とあります。ノリスケ=海苔だと思っていたのですが、もしかしたら「波乗り」って事なのでしょうか? それはないか。しかし、マスオさんの兄の息子(タラちゃんの従兄弟になります)が「のりお」と書いてあるだけに、強ち外れでもないのかも……? そうでないと、海苔がかぶってしまいます。
さて、そこから目を移すと、フネの兄に鯛造とあります。ノリスケの奥様=タイコさんとかぶっていないか? という事は、タイコさんは鯛ではなく明太子なのか!?
そう言えば、昔は伊佐坂先生の反対側の隣に、画家の旦那とふくよかな奥様という夫妻が住んでいた気がするのですが……どうなったのでしょうか?
調べてみると、出ました。浜さんだそうです。そして、住んでいた場所は現伊佐坂先生の所で、浜さん一家が引っ越した後、伊佐坂一家が来たそうです。

                   駅員@穴子さんって、不当に不細工にされていませんか?
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