2010年4月度目次
 #1368 「服」 フェチではない! 断じてフェチではないぞ!
 #1369 「偽」 人通りの多い所に出没する悪質名刺コレクター。
 #1370 「雑」 その雑誌は、FAMOSOという。
 #1371 「桜」 桜は満開だが、花見には寒いか。
 #1372 「非」 情報の非対称性と、それを負い目に感じる事で生じる力関係。
 #1373 「新」 新党ブーム再来か。
 #1374 「黒」 黒いタイツが流行っている?
 #1375 「仏」 4月8日はメリー・ブディスマス。
 #1376 「桜」 今日は御花見。
 #1377 「再」 再び「FAMOSO」、再び「飛来した洗濯物」。
 #1378 「不」 今日のは読んでも詰まんないですよ。
 #1379 「鋸」 映画“SAW”シリーズのDVDを安売で購入。
 #1380 「弾」 生きるために死ぬ者、死んでいないだけの者。
 #1381 「音」 良い大人なのに平日に夜遊びをするけしからん者。
 #1382 「環」 地球の害虫駆除はそこまで来ている?
 #1383 「掃」 今日のは、綺麗好きの人は読むと不快感があるかも。
 #1384 「異」 今日のは、ちょっと危ない妄想家のような日記。
 #1385 「新」 新党・雨後の筍。
 #1386 「危」 一人で呟く「危ないな」。
 #1387 「階」 エスカレーターの構造。
 #1388 「実」 上っ面だけ見ていても、本質は見えていない事も。
 #1389 「純」 純粋で且つ人を不快にせずに生きるのは難しい。
 #1390 「金」 金色のコーラ。
 #1391 「労」 トロイの木馬。
 #1392 「休」 連休初日、御裁縫、蛇の玩具。

2010年4月29日(木)
駅日誌(1392) 「休」

私は有給休暇が結構沢山ある(使う間が無い程の激務というわけではないが、哀しい哉ガンガン使う程の予定が無い!)ので、30日は思い切って有休にしてみました。
私の休みは基本的にはカレンダー通りなので、29、30、1、2、3、4、5の7連休です。6、7も休めば11連休ですが、流石に月末に続いて月の頭も休んでしまっては顰蹙を買いそうなのでやめておきました。いや、まとまった連休にしたから、7連続を活かしてでっかい事をやるとかそういう事ではないのですがね。その証左として、こうして今日は日誌が書けているわけです。
さて、明日から1泊2日または2泊3日で東海道歩きの続きに行こうと思っています。前回磐田迄歩いたので、今回はその続きです。
その後、休息(休足)日を設けてから、4〜5は西国の旧友と久々に会う予定です。今回は私の発案で山陰での集合です。山陰にはあまり行った経験がないので楽しみです。出雲大社とか砂丘とか……

今日は、昨夜飲んで帰った後にそのままシャワーも浴びずに眠ってしまい、起きたらもう14時でした。洗濯くらいしか出来ずと思ったのですが、久々に着たシャツのボタンが袖の物を含めて4つも外れていたので(いや、前から気付いてはいたのですが、着るまで忘れているのです)、100円ショップでボタンを仕入れて、御裁縫です。手先は存外器用な方なので、ボタンくらいなら簡単に付けられます。本当なら、彼女なり奥さんなりが居れば、付けて貰いたい所ですがねえ……
そのボタンを仕入れた100円ショップで面白い物を発見。手触りが不気味な蛇の玩具です。嗚呼、どこかに、誰かに仕掛けて驚かせたい! 取り敢えず買ってしまいましたが、どうしようかな? やはり、会社か……!? 実は何度か会社で仕掛けた事があるのですが、何回もやると流石に本当に怒られるかな〜? ていうか、会社に何をしに行ってるんだ!
                                     駅員@休み明けは 蛇の玩具を 携えて

2010年4月27日(火)
駅日誌(1391) 「労」

古代ギリシャ、トロイア戦争という戦争がありました。ギリシャ対トロイアの戦争です。ギリシャ軍はトロイアへの侵攻において敵の守りに阻まれ、攻めあぐねて居ました。それを打開するために一計を案じます。巨大な木馬を建造し、その腹の中に兵士を忍ばせて、トロイアの門前に置いて、他の兵は撤収したのです。
トロイア人は、撤収して行くギリシャ軍と、置き去りにされた木馬を見て、降伏の印だと受け取り、この木馬を城壁の内側に引き込みます。戦勝に浮かれたトロイア人は、宴を開き眠りこけます。寝静まったのを見計らってから、木馬からギリシャ兵が出てトロイアを壊滅させます。「トロイの木馬」という話です。え〜と、細部は違うかも知れませんが、だいたいこんな話です。
これをモチーフにしたコンピュータ・ウィルス(厳密に言うとウィルスではないそうですが、いずれにせよ害ある物)もあるそうです。他者のコンピュータに潜り込ませ、外部からの侵入が出来てしまうようにするソフトウェアだそうで……

さて、どうも最近仕事をしていて、徒労感を良く感じます。前向きな仕事以外の業務の比率が高まっているせいかも知れません。例えば敗戦処理のような業務、例えば一度築いた物を壊すような業務、例えば一度築いて壊れた物を復旧するような業務、例えば意義が薄いのに「ただ偉い人が言うてはるから」やらされる業務……今月はそんな業務が多かったので、大した前進なり貢献なりがあるわけではないのに、随分疲れます。徒労感を感じます。
何だよ〜、これ、徒労じゃん……トロージャン……Trojan Horse(トロイの木馬)。冒頭の雑学が、こんな下らない駄洒落で使われてしまうとは! あいたたた。
                                  駅員@トロイ人 駄洒落に使われ 徒労じゃん

2010年4月26日(月)
駅日誌(1390) 「金」

最近、ゴールドカラーの商品が増えているような気がします。缶コーヒー然り、時計然り、文具然り、鞄然り、アクセサリー然り……思うに、これは景気が回復している証だと思うのです。或いは、景気回復を願う人々の気持ちの表れか、と。
今日、帰り道にちらっと自動販売機を見ると、初見のコカ・コーラがあったので、飲んでみました。シルバーのダイエットコーク、ブラックのゼロコークに続いてのゴールドは、カフェインフリー。即ちカフェインが入っていないわけです。味は……ノンシュガーの甘味料味なので、私はイマイチだと思いました。私は、自分が飲むなら、やっぱりあの赤いやつが美味しいと思います。
とは言え、寝つきが悪い人や妊婦など、カフェインの摂取が好ましくないが、コーラを飲みたい人には朗報なのだと思います。恐らく、ペプシもカフェインレスを出して来るだろうなあ。
カフェインレスは近年登場が多い商品です。例えば、オルゾーラテ。焙煎した麦の汁にスチームミルクを使ったドリンクで、カフェインが入っていません。コーヒーと比べると味の深さは及ばないものの、香ばしくてこれはこれでありだと思いました。更に言えば、カフェインに限らず、マイナスの商品開発が多いですね。無駄を削いで行く物作り。これって、丁度民主党がやっている事業仕分けと共通する世相なのだと思います。プラスの時代は終わり、マイナスの時代が来ているのでしょうか。
                                     駅員@削いで行く 刃の色は 金色夜叉

2010年4月25日(日)
駅日誌(1389) 「純」

Sofisticated(形)―――洗練された、都会的な、ハイセンスな、世慣れた。凝った、気の利いた、洒落た。精巧な、込み入った、程度の高い。こじつけの、不正に手に入れた。不純な。(プログレッシブ英和辞典より)

昨日の日誌で書いた外出先は、良くも悪くもSofisticatedな場所でした。その一方で、同行者は良くも悪くもUnsofisticatedでした。
人間は、生まれてから年を経るにつれて、だんだんSofisticateされて行きます。良くも悪くも。それは私も例外ではなく、Unsofisticatedな同行者を見るにつけ、自分はこれで良いのか? と考えさせられます。虚飾を捨てて、純粋な人間に戻れたらと思います。私の好きなバンドである人間椅子のギター・ボーカルは、そういう事を考える事が多いようで、時折、愚かとも言える程純粋な人間についての歌を書いて居ます。
……だがしかし、問題が。私よりもSofisticateされた人から、既に私は良く言われるのです。「駅員さんは良くも悪くも純粋だ」と。その通り、丁度、冒頭で書いたSofisticatedの意の逆の要素が多いという事なのでしょうか? 分かり易く言えば、喜怒哀楽が出易いのです。激し易いのも純粋さ故?
いやいやいや、待て。昨日の同行者は、私よりも遥かに純粋だと感じたのに、激しません。それは、私の方が立場が上だから抑制していたのか? それとも、純粋であっても、怒の感情が湧き上がらないというポジションがあるという事でしょうか?
人間として社会の中で生きるのは、Sofisticatedの方が順応性が高いと言えますし、楽で効率的だとも言えます。それでも、私はなるべくUnsofisticatedでありたいと思っています。それは、人々から嗤われたり、恐怖されたり、嫌悪されたり……そういう生き方なのかも知れませんが。
                                        駅員@純粋さ 残して生きる 難しさ

2010年4月24日(土)
駅日誌(1388) 「実」

物事の上っ面だけ見ていても、その本質は分からないものです。例えば、目の前に黒光りと金属光沢を持った球体があってそれを鎖で足に繋がれている人が居るとします。その人は脚を引きずっています。その足に付いている物は何でしょう?
鉄球の拘束具? 実は、そう思わせるように書きました。しかし、もしかしたら、その足を引きずる動作というのは、演技かも知れません。黒光りして金属光沢を持っているというのも、表面だけがそうで中は空洞かも知れないのです。


外出した帰路、電車で座っていると、私の隣に二人分の席が空きました。小太りのおばさんがそれを見て、私から一つ開いた位置に座りました。しかし、ちょっとしたら、立って、ドアの傍に立っていたおじさんの肩をポンポンとして座席に戻り、そのおばさんと私の間の椅子を同じくポンポンとしました。恐らく、妻から夫に、席が空いているから座ったら? というジェスチャーなのだと思いました。
おじさんの方は、随分くたびれて居ましたが、「良いよ……」というジェスチャー。成程、年嵩にはなっても、長年連れ添った夫婦といった風情の、何だか温かいうやりとりです。
しかし、驚いたのは、そのおじさんの反応に対するおばさんの発言! 「座れって言ってんのよ!」おおっと、えらいカカア天下だなあ……おじさん、しぶしぶ着席。おばさん曰く、「ケーキが崩れたらどうすんのよ! ちゃんの膝の上に置いて!」と。見ると、おじさんの手には白のポリ袋に入った箱がぶら下がっています。両手で持って膝の間からぶら下げています。ええ〜!? 気掛かりなのは、くたびれているのに立っている旦那ではなく、ケーキの安否だったのか!?
うむ〜、「温かいやりとり」という感想、撤回! 言動の荒い奥様です。その後も、もごもごした風のおじさんに、おばさんが色々小言のような事を言っていました。くどくどくどくど。しかし、言い方はちょっときついものの、頼りない旦那を奥様が色々と気にしている事が分かりました。
うむ〜、「『温かいやりとり』という感想、撤回!」を撤回! この通り、物事とは上っ面だけでは分からない物です。上っ面の裏は逆かも知れませんし、さらに深く見るとまた引っ繰り返るかも知れないわけです。私は、色々な物事の本質をちゃんと見る事が出来ているだろうか?
                                    駅員@その言葉 その眼差しは 実か虚か

2010年4月23日(金)
駅日誌(1387) 「階」

階段の「階」と書いて「きざはし」と読みます。語源としては、刻み橋といった意味合いだそうです。渡る場所としての橋が、刻まれて上下にスライドしているというニュアンスでしょうか。現代では、街の至る所に電動階段があります。エスカレーターですね。こちらは、エスカレートが語源ですね。物事が段階をおって上昇・下降するというニュアンスから、電動階段の名称になったのでしょう。
こうして見ると、言語の成り立ちってのは面白いものです。どの言語でも、原初のシンプルな言葉が色々な形で組み立てられているロジックがあるのです。そこをとことんまで突き詰めると、人間の脳味噌の構造が見えて来るかもしれませんね。学問とはいずれの学問も、突き詰めれば人間を見付ける事なのだと思います。

さて、今日その構造が見えました。先程触れた人間の脳味噌の構造ではなく、エスカレーターの構造を見たのです。エスカレーターをオーバーホールのようにバラしてメンテナンスしている様子でした。
エスカレーターの一段一段のパーツが取り外されていました。意外に思ったのは、上下点対称の形をしているという点です。私は、エスカレーターは、言わばチェーンソーの歯のような組まれ方をしているのだと思っていました。即ち、長い楕円のレールの上をくるくる回っているのだと思っていたのです。
しかし、そういう構造ならば、一段のパーツの上にも下にも平らな部分がある理由が分かりません。どうなっているんだろう? 一度、エスカレーターの裏側に潜り込んでみたいものです。

案外、構造は私の想像通りで、はずした時に置き易いとか、表面が汚れた時にすぐに裏面を使えるようにしているとか、そんな理由かも知れませんがね。エスカレーターに詳しい人が居たら、教えて下さい。
                                   駅員@人のサガ ブラックボックス 覗きたい

2010年4月21日(水)
駅日誌(1386) 「危」

一人で呟く「危ないな」……私のリモコンは何処!? あの日のカツァリスを今! 私は只管に只、求め続けるのに♪
   〜椎名林檎「リモートコントローラー」より〜

先週、SAWという映画のDVDが安かったので1〜5をまとめて買ったという事を当日誌に書きました。
週末を中心に、ようやく4まで観ました。で、私は1〜3は観ていて、4と5は観ていなかったという事を思い出しました。よって、4は初見です。
こういう所でネタバレをしては良くないので(もう何年か前の映画なのですが一応)、内容には詳しくは触れませんが、だんだんシリーズを通して観ないとわけが分からなくなって行きます。前作を観ていて、且つ前作の登場人物を覚えて居ればその関わりが面白いが、そうでないと面白くないという部分も多分にあります。私はここ最近で集中してDVDで連続して観ているので、よく分かります。
その一方で、シリーズが進むにつれてジグソウ(ジョン・クレイマー)の人となりが明らかになって行きます。
初期は、優秀な頭脳を持ちながら、天誅ならぬ人誅を下す傲慢で残酷な犯罪者というイメージばかりなのですが、シリーズが進むにつれて、だんだんジグソウの行動原理がだんだん理解出来て来ます。そして、ちょっと共感出来てしまいます。あんな残酷なキャラクターに共感して居たら危ないなあ……「羊たちの沈黙」シリーズのハンニバル・レクターもシリーズが進むにつれて、ちょっとだけ共感したりしましたので、私の脳味噌も犯罪者傾向なのかも?

「危ない」と言えば、だんだん自らを客観的に見て、危ない野郎だと感じるようになってきました。昔よりも感情の赴くままの言動を取る事が増えています。ストレスがあるのかなあ……いかんいかんいかん、反省……と、その都度反省はするのですが。反省のキッカケとして最も突き刺さるのが、人が私に話し掛ける時なんかに恐る恐るという感じがした時です。これは自業自得なのですが、反省のキッカケとしては最も効きます。
元々は色々な人から「大人しい子」と言われる子だったのになあ……あれはただ我慢していただけだったのかも。元々鎖で縛られた獣のような人間だったのかも知れません。そして、その鎖が一本一本錆びて切れ始めているのかも知れません……こういうのを想像するのも、危ないな。
                                   駅員@その獣 御する手綱は どこにある?

2010年4月20日(火)
駅日誌(1385) 「新」

新党ブームが過熱しています。平沼・与謝野の新党「たちあがれ日本」に続いて、山田杉並区長や中田前横浜市長らが「日本創新党」(何となく第二の公明党?な字面ですが、某学会とは関係はなさそうです)、橋下大阪府知事らが「大阪維新の会」。おいおい、議会制民主主義において、こんな細切れ政党がポコポコ出て来て一体どうする?
民主党が二大政党制を主張していた時代も今は昔……その民主党が政権を取った途端に、二大政党制なんて雰囲気は一気に消し飛んでしまいました。自民党が不甲斐無かったのか。では、与党の民主党は? こちらはこちらで、元々が旧社会党系、元自民党系、新党を経て合流した系の烏合の衆です。
思うに、自民党、民主党を一回解党してバラバラにして、政治路線の近い者同士でくっ付け直したら、良い塩梅になりそうです。
理想は4つくらいかなあ〜、左←共産党/中道左派政党/中道右派政党/右翼党→右、といった具合に。
いや、イデオロギーで分類するというのは最早古いのかも知れませんね。
右と左以外の切り口では、宗教政党というのがあります。欧米には当然のように基督教系の政党があるので、別段宗教系の政党があっても不思議ではありません。政教分離の原則というものがありますが、これは国教とか、国家と宗教べったりになるのを制限するものです。
日本で最も力を持っている宗教政党は公明党です。その支持母体「創価学会」は、日蓮宗系の新宗教の一つです(でも、日蓮正宗からは破門されています)。
そう言えば、同じく仏教系の新宗教である「幸福の科学」を母体とした「幸福実現党」ってどうなったんだろう? 調べてみると、政党はまだ存続していて、国会議員議席は衆参ともに無いのですが、いつの間にか町田市議会に一人当選していたのですね。

宗教政党……ま、そういう政党を作りたいのならどうぞ。しかし、政治には金が掛かります。その資金の出所を想像すると、うすら寒くなりますね。

日記を書こうとして、最近出来た新党の党名を忘れていたので、「新党」というキーワードで検索をかけてみたら、「新党本質」(2009年5月〜。無議席)なんてのが見付かりました。
何と、主たるパーティーラインは「安楽死を認める社会」。ほほう、「偽善は悪の始まりである」「臆することなく、『世の中は金である』と言う本質を突く」「」「自殺するなら臓器提供」なんて謳っています。う〜ん、なかなか面白い党やないか……部分的には賛成できる所もあります。面白さと支持は別問題ですがね。

                                        駅員@春の雨に 雨後の筍 新党か

2010年4月19日(月)
駅日誌(1384) 「異」

なんだろう、この街並みは……タイムスリップをしたのか? 昭和に戻ったかのような店が並ぶ、商店街と言うにはあまりにうらぶれた、それでいて店の明りは点いている道に迷いこみました。否、最近のニューカーが停めてあるので、時代は現在の筈。では、異次元なのでしょうか? それとも、タモリ曰くの「世にも奇妙な世界」?

私が通勤に利用している路線とちょっとだけ方向の違う路線の駅に寄り道をし、そこから私の利用路線まで歩いて戻ろうとしたのです。用が済んで丁度腹が減ったので、その駅のそばにあった怪しげな定食屋に入りました。
真っ赤なドアの上の方一部にのみ窓があり、中が見えません。一見さんの入りにくい店……だが、表に貼ってあるメニューに心惹かれ(何の変哲もない定食メニューなのですが)、入ってみました。
内部の壁には、パソコンで打って出力したと思しき品書が貼られています。
しかし、値段の数字が全角と半角が入り混じりガタガタ! 出て来た定食は……う〜ん、イマイチの味。しかし、安かったから多くは望むまい。量には満足したし。

腹を満たして、私の本来の路線のある方角へ歩き出します。3〜4kmも歩けば着くだろう……と、その時に歩いていた道が、タイムスリップか、異次元かの昭和の香りなのです。
いや、ところどころに新しい家屋はあるのです。しかし、古い感じの店が随分と多いのです。飲食店、電器屋、クリーニング屋、豆腐屋……いや、何も明治大正のような重みのある古さではなく、昭和っぽいという、これはこれで良く言えば味がありますが。
中には、集合住宅の赤銅色の鉄の外階段の屋根が、赤くて丸いテント風だったりします……どうにもレトロ、否、昭和レトロな感じなのです。そして、やたらと年寄が歩いています。日は落ちてもう暗いのに。
何だかここが自分の存在する世界ではないかのような不思議な感覚になって来て、ふと明かりの消えた店のガラスを見ると、そこには、総白髪でしわしわになった私の顔が……ある筈も無く、程無く何となく見なれた風景になり、私の路線の駅に到着。果たして、私が帰って来たここは、本当に私が居た世界なのであろうか?
ん〜、ちょっと危ない妄想家みたいな日記になってしまった。
                                       駅員@一人歩く 夜道は誘う 妄想へ

2010年4月18日(日)
駅日誌(1383) 「掃」

バイオハザードというゲームがあります。シリーズで舞台は色々と変わりますが、要はウィルスでゾンビやミュータントと化した人がうろうろしている場所を、銃やナイフを駆使して生き延びるというゲームです。研究所の宿舎だった場所というのもあり、そこには浴室やトイレもあります。ドアを開けて中に入った先がそういう狭い部屋で、そこにゾンビなんかが居たりしたら、初見の場合はちょっとしたパニック状態です。
その浴室やトイレなんかは、ゾンビが置き去りになってもう使用されていない状態で物凄く汚くなっています。先日まとめて買ったDVDのSAWの第一作で出て来る広いバスルームも、そんな汚れた作りになっています。
これも、ホラーテイストを出す細かい演出の一つなのでしょう。ゾンビがうようよしている宿舎のトイレがやたら綺麗で照明も明るくては雰囲気が出ません。SAWにおける閉じ込められる空間も同じく。

が、ゲームや映画の中ではなく、そんなホラーテイスト溢れるユニットバスが、目と鼻の先にあります……何を隠そう、私の部屋のユニットバスがそうなのです。上記バイオハザードやSAWのシーンを想像した人は、「駅員、貴様は何て不衛生な環境に住んでいるんだ!?」と身の毛もよだっているかも知れません。あの、そりゃあ、汚いは汚いですが、あそこまで極端ではないですよ!! 念のため。
では、どう汚いのか? 主にカビと水垢です。集合住宅のユニットバスというのは、この二つに汚れ易い構造なのです。
先ずは、カビ……これは「ユニットバス」という要素によります。風呂とトイレが同じ部屋で、且つ窓が無いので、湿気がこもり易くカビが繁殖し易いのです。
続いて、水垢……これは「集合住宅」という要素によります。一旦屋上にあるタンクに水を溜めてから下ろすという構造なので、水道管からそのままやって来る水よりも汚れ易いのです。鉄系の錆も含まれているのかも知れません。赤茶色の汚れが付着します。これが、血のようでグロい……
これらを掃除するのを怠けて放置し過ぎると、だんだんバイオハザード的なユニットバスに近付いて来るわけです。
流石に、このままではやばい……ゾンビが出る! と思い、ようやく重い腰を上げてユニットバスの掃除を致しました。私は、自分は比較的色々な物事を小器用にこなす方だと自負しているのですが、どうも掃除ばかりは苦手(というか嫌い?)で、標準的な人の倍時間がかかるみたいです。ユニットバスのシャワーカーテンから向こう(湯船側)は力尽きて断念。来週末に持ち越し!
                                  駅員@だけでなく 部屋の掃除も しないとな

2010年4月17日(土)
駅日誌(1382) 「環」

The Ice Age is coming,the sun is zooming in♪ Engines stop running and the wheat is growing♪
A nuclear error,but I have no fear♪ London is drowing-and I live by the river♪
   〜The CLASH“London calling”より〜

中国でまたも大きな地震が起きました。青海省地震です。胡錦濤国家主席は首脳会議をキャンセルして飛んで帰ったそうです。
私は、中国の政治体制は大嫌いなのですが、危機に迅速に動けるのは流石だと思います。
青海省にはチベット族が沢山住んでいるそうで、それに駆け付けるというのは、ポーズという色合いが濃厚だという面もあるのでしょう。それは報道を見れば明らかなのですが、こういうシーンを無駄にせずにピンチをチャンスに変える事が出来ないと、10億の人口を抱える国家の頭は務まりません。
好き嫌いは別として、有能な国家主席だという事はこの一事だけでも伝わって来ます。こういう切れ者とやり合うには、何やらいじめられっ子のような雰囲気の鳩山ではちょっと分が悪いかな……
しかし、鳩山が悪いわけではありません。日本の社会システム、慣習、文化はなかなかリーダーが育ちにくい構造になっている事、それが原因だと思います。
よく「理想のリーダー像」として織田信長を挙げる人が居ますが、その感覚自体は正しいと思います。しかし、そういう風に言っている人の身近にもし信長が居たとしたら、本当に同じように思えるかどうかは疑問です。きっと大半の日本人が彼を憎む事になるでしょう。

それにしても、近年地震や異常気象が多い。
昨夜は帰るのが遅くなったのですが、道にはうっすらと雪が積もっていました。東京で、桜が散ってからの雪か……私の地元はそこそこ雪国でしたので、桜の後の雪もありましたが、東京でこれは異常気象では? もう4月も半ばなのです。
温暖化が進行すると、氷河期が訪れるという説もあります……もしかしたら、それはもう近いのかも?
地球が、その皮膚の上を這いずり回るホモ・サピエンス(ヒト)という名の害虫を駆除したがっているのかも知れません。
では、その害虫の一個体である私はどうするべきか? 一寸の虫にも五分の魂、何とか生き延びるしかあるまい。部屋にゴキブリという名の害虫が居たらそれを駆除しつつ、ホモ・サピエンスという名の害虫は生き延びようとする、か。
                                      駅員@生きるとは 他者の屍 踏む事よ

2010年4月15日(木)
駅日誌(1381) 「音」

良い大人なのに、平日に夜遊びをする奴が居ます。けしからんやっちゃなあ! その良い大人が19時前頃に行ったのは、渋谷のラブホが多い辺り……平日の晩にそんないかがわしい所に出掛けるなんて、全くもってけしからん!!
ラブホの間を抜けて、渋谷Oというライブハウスへ。この日誌でも度々取り上げていますが、私の好きなバンド「人間椅子」のライブがあったのです。けしからんやっちゃなあ……私は。

人間椅子はライブを大抵日曜にやるのですが、今回は思いっきり平日でした。仕事を素早く切り上げて行きました。明日にシワ寄せを残して。まあ、翌日にスライド出来る事なので良しとして下さい。最悪は土曜日にこっそり出て補っても良いし。しかし、どうやら私と同じような境遇の人も……ちらほらスーツの人が居ました。
今回はなかなか凝った内容でした。例えば、ブラックサバスを歌った曲「サバス・スラッシュ・サバス」〜ブラックサバス「パラノイド」に繋いだり。他にも私はライブでは初めて聴いた曲もあり、行った甲斐があったと思いました。
                                  駅員@カラオケで 啓蒙するも 仲間は増えず

2010年4月14日(水)
駅日誌(1380) 「弾」

「弾」という字は、銃弾の「弾」、弾丸の「弾」、弾圧の「弾」、弾劾の「弾」……タイのデモで、日本人カメラマンが撃ち殺されましたが、昨日その遺体が帰国したそうです。合掌。
今回のデモでは、20人以上の者が死んでいます。これは無論、悲劇ではあるのですが、果たして、我々はあのデモ隊より幸福だと言い切れますか? デモ隊は我々より不幸だと断言出来ますか?
彼等には命を懸けられる大事な物、希求する物があるわけです。即ち、命よりも大切な物を見出した者と、それを見出せずに漫然と生きている者と、いずれが幸福か? 生きるために死んだ者と、死んでいないだけの者と、いずれが幸福か?
無論、そうまでしないといけない状況があるからやむを得ずそうしているわけで、やりたくてやっているのではないのだとは思いますが……

私は、この所、正義か悪かはさて置いて、自らの思う所をなるべく飲み込まないで貫くようにしています。昔は大人しい子で、色々な物事を表に出さずに飲み込んでいたのですが、歳を取るにつれて、飲み込む事に食傷してしまいました。では、その自らの思う所に命を懸けられるか? と問われれば、出来るとは答えられない半端者です。もしも、命を懸けられる物事があれば、命を落とす危険はあっても、その命は充実しているのではないかと思うのですが、如何でしょうか?
こんな事を考えているのは硬直的? 「弾」という字は、弾力の「弾」でもありますね。
                                     駅員@注ぎ込む 先が無ければ 横溢す

2010年4月13日(火)
駅日誌(1379) 「鋸」

2008年まで「SAW」という「ソリッドシチュエーションスリラー」と銘打った映画シリーズがありました。
私はその1を映画館で観て随分面白かった記憶があり、以降の幾つかは映画なりDVDなりで観ています(どれを観たのかはあまりハッキリしませんが、5は観ていないです)。
今日の帰り道、CDショップで「3枚以上買えば1枚\1,000」というDVD安売りコーナーに、その1〜5までが揃って置いてありました。全部で5,000円……1は傑作だったのでまた観たいし、2以降は通して(連続性を意識して)観ていないので、「これは買いだぞ」と判断し購入。
平日にはなかなか観られませんが、今後休日に1本ずつ観ようかと思っています。頑張っても2本。5本ぶっ続けは約10時間……観るだけで疲れ果ててしまいそうです。

1では、10畳程もありそうな広いバスルームの対角線上に鉄のパイプに足を手錠で繋がれた2人の男が居て、その中央に死体が置いてあるというシチュエーションからの話です。
序盤から、「この中央で寝ている奴が犯人なんだろ?」とは思うのですが、2人のやりとり等の描写を観ていると、その考えが消えて行きます。どうもそうではないらしい……いつの間にか2人のやりとりに引き込まれ、2人ともが死んだラストで、動き出す中央の死体(犯人のジグソウ)……忘れた頃に動くので、ゾクッとします。「なんだよ〜、やっぱりそうなのかよう」と思いつつも、ビックリさせられました。
途中に沢山出て来る残酷描写よりも、あののそっと立ち上がる姿が最も怖く感じるという映画だった記憶があります。先ずは、今週末に、その冒頭で抱いた「中央の死体=犯人」説が頭から消されてしまった要素は何だったのかを意識しながら、1を観てみようっと。
                                 駅員@Jigsawは 最前列で SAWを見た(Saw)

2010年4月12日(月)
駅日誌(1378) 「不」

不器用ですから……なんて渋く言ってのければ、高倉健ばりなのですが、ただの不器用は欠点でしかありません。
私は手先は器用な方なので、絵を描いたり、版画を彫ったり、編み物をしたり、ストラップを作ったり、プラモデルを作ったり……というのは比較的得意(私には似つかわしくないものが結構ありますね)なのですが、常々「俺ってもっと器用だと思ったのにな」と思う事はしょっちゅうあります。
精神面や対人関係が不器用です。いや、情緒不安定と言えば不安定ですが、社会生活を営めない程ではありません。また、対人関係も不器用ですが、社交性が無いわけではありません。しかし、もっと器用に世の中を渡れたらなあと思います。
努めて真っ直ぐに生きれば、人を弾き飛ばして傷付け……努めて我慢と妥協をして俯いて生きれば、不甲斐無さを罵られ……桑田佳祐が「私の世紀末カルテ」という歌で、「情に流せば 弱気な態度と 傍からなじられて♪ 腹から怒鳴ると 変り者だと 嗚呼避けられる♪ 頭を下げれば その場は何とか 凌げるが♪ 見て見ぬ振りすりゃ 自分が何だか 惨めになって来る♪ 他人の視線と 自分の評価に うろたえりゃ♪ 春は柳さえユラユラリ♪」と歌って居ます。弾き語り調の地味な曲なのですが、歌詞はかなり好きな歌です。共感してしまいます。ライブでは、その時々の時事ネタを盛り込んだりされていますね。
上記の歌詞の下敷きには、夏目漱石が「草枕」で書いている「智に働けば角が立つ。情に棹差せば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい」という言葉があるのだと思います。因みに、同じく桑田佳祐の「男達の挽歌」では、この漱石の言葉をよりダイレクトに取り込んでいます。

智に働いては角を立てて、情に棹差しては流されて、意地を通しては窮屈な場所に自分から嵌まり込んで……兎角に人の世は行きにくい。
たまーに、犬や猫になりたいなあ……と思う事があります。無論、人間よりも過酷な世界なのでしょう。しかし、とことん思うがままに生きる事が出来そうです。解放的な危険か、窮屈な安全か……
                                    駅員@こんなのは 隣の芝生 青いだけ?

2010年4月11日(日)
駅日誌(1377) 「再」

昨日の花見では、飲んで眠ってしまって、桜の写真を撮るのをすっかり忘れて居ました……それなのに、私の携帯には、私の眠っている写真が何枚も! 横になった状態で、ビールの缶を持たされていたり、両足をゴミ袋に突っ込んでいたり、ズボンの股間の所におつまみのイカを置かれていたり! こんな事をされても全然気が付いていなかったとは……もっと卑劣な事をされても気付かなかっただろうなあ、恐ろしい。
で、今日、日が暮れてから散歩して、夜桜の写真をパチリ。携帯なので、ちょっと画像は悪いですが、何も無いよりは良いか。

さて、今日のタイトルは「再」。
フィクション・スクープ・マガジン再び! 先日当日誌で書いたビートたけし編集長、所ジョージ副編集長の雑誌「FAMOSO」の1号と2号が届きました。写真週刊誌風の嘘ニュースてんこ盛り雑誌です。
1号2号も矢張り、表紙〜裏表紙まで毒のある笑いが沢山盛り込まれていて面白かったです。
1号の1発目のネタからいきなり、自虐ネタ……「たけし、所宅でスクーターにまたがりPTSD発症か!?」なんて記事でした。笑いの為に他人をネタにする事もあるが、自分も勿論ネタにする姿勢は流石プロです。たけし&所扮する幻の暴走族「生殺し」の特攻服と同じ柄のTシャツ(これはネタではなく、本当に通販している)が欲しくなりました。

さて、今日のタイトルは「再」。
ベランダに他所の洗濯物再び! これも別の日の日誌に書いたのですが、また私の部屋のベランダに、風で飛んで来たと思しき衣類が……

洗濯物を干そうとベランダに出ると、一度雨に降られて落ちて乾いたものなのかカリカリになった衣類が落ちています。またかよ……しょうがねえなあ。洗濯機に入れて洗って、干した後、集合住宅エントランスにある棚のような所に置いておきました。
まあ、これでこの前の「いきなり洗濯機から出て来たバスタオル」も、ベランダに落ちていた(のを私が気付かずに一緒くたに取り込んだ)のだろうという可能性がほぼ確かになりましたので、安心しておくか……
                                      駅員@短パンが 桜舞い散る 風に乗り

2010年4月10日(土)
駅日誌(1376) 「桜」

本日は花見です。先週末に満開だったので、今日はもう散ってしまっているかなあ……と心配だったのですが、いやいや、まだ沢山残っていました。良かったあ。しかも、先週末は寒かったのですが、今日は晴れで暖かく、気持ちの良い天気でした。もしかしたら、先週よりも今日明日こそが絶好の花見日和だったのかも!
気持ち良く飲み始めました……ふと見ると、噴水の所ではチビッ子が上半身裸で親水しています。おいおい、まだそんなに暑くはなかろう! しかし、屋内に篭ってテレビやゲームよりも遥かに健康的ですね。だんだん、私も水浴びがしたくなりましたが、流石に大人ですから、そのまま大人しく座っていました。

飲んでいると、いつの間にか起こされました。起こされた……レジャーシートの上にごろんと横になって眠っていました。ま〜た眠っちゃった! 私はどうも飲むと眠くなっちゃいます。人と飲んでいて、何度も眠りに落ちた事があります。友人宅で眠った事も数知れず……神話時代の八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の生まれ変わりかも!
日本神話の八岐大蛇は、年に一度村の女を生贄に取って喰らっていた怪物なのですが、乱暴さゆえに天界を追放されて地上に降りて来た神であるスサノオノミコトがその退治を名乗り出ました。
しかし、8つの頭を持つ山のような大蛇です。如何に乱暴なスサノオと言えど、真っ向から向かっても勝てません。そこで一計を案じます。酒を満たした甕を8つ用意し、それを生贄の周りに並べます。
八岐大蛇は、その甕に頭を突っ込んで浴びるように飲み、そのまま眠ってしまいます。それを刀で切り裂き、スサノオが勝利します。
この八岐大蛇は、ゲームのドラゴンクエスト3で、ジパングに居るボスキャラですが、眠らせる呪文ラリホーがよく効きます。きっと、この神話を元にしたんでしょうね。
さて、神話と言えば、桜という言葉も、神話の時代に出来た言葉です。サ=神を指し、クラ=座る場所(乗馬の鞍と同じです)を指します。サクラとは、神が座る場所なのです。
                                      駅員@我が眠り 顔に桜の 散り落ちる

2010年4月9日(金)
駅日誌(1375) 「仏」

2月に仏像ナイトなるイベントに行った事を書きましたが、今日、その第二弾があったので、仕事を早めに切り上げて行って来ました。
先ずは、「仏像ナイト〜、そりゃあ何ぞ?」から……平たく言えば、仏像を楽しむ会です。マニアックな会ですが、実は宗教色は殆ど無く、仏像の全国の珍品の画像を見ながら蘊蓄を聞いたり、笑ったりするというものです。私は仏像好きなのですが、仏像の知識が無くても楽しめます。今回は、「メリー・ブディスマス」という副題が付いています。今日4月8日(もう昨日か)は、釈尊の誕生日。本来ならばクリスマスと肩を並べるレベルの記念日なのです。仏教的には、「灌仏会」「仏生会」「花祭り」なんて言葉で呼ばれています。

場所は阿佐ヶ谷。実は、私はこの駅にには初めて降ります。開演時間を勘違いしていて、思っていたよりも早く到着してしまい、駅前でちょっと腹ごしらえをしてから向かいました。入ってすぐ、御盆の上にキューピー人形が置いてあり、それに甘茶をかけるという物が置いてありました。花祭りで仏像に甘茶をかけるのをパロっているわけです。
今回の企画は、大きく2本……「SIM TEMPLE」と「スライド使用トーク」でした。
「SIM TEMPLE」の方は、主催者側が用意したベスト本尊、明王、四天王、仁王、etc……を参加者の投票で選ぶというものです。仏像ドリームチーム寺を創作するという企画です。
私の好きな憤怒相の仏像が沢山出て来て楽しかったです。また、初見の変わった仏像もあり、また仏像を見に出掛けたくなって来ました。
「スライド使用トーク」では、Boogie theマッハモータースというバンドのドラマーMr.tsubaking氏、仏像ライターのまんじまる氏、ナレーター/リングアナウンサーの郡正夫氏による、三者三様の面白仏像トークがありました。

しかし、今回も単独での突入でした。本当はこういうのに誘える類の友人が居れば良いのですが、なかなか「仏像ナイトに行かねえか?」と誘うのには勇気が要ります……
                                駅員@ホーホケキョ ほとけ好きでも ほっとけと

2010年4月7日(水)
駅日誌(1374) 「黒」

え〜と、先日、私の目にはリクルートスーツを着た女性が魅力的に映るという事を書いたばかりなのですが、またしても女性の服装について、です。いかん、いかん、いかんぞ! 駅員フェティシスト疑惑が浮上してしまうぞ! 気を付けないとなあ……職場でそういう話をしたら、本気か冗談か、同僚の御姉様・御嬢様方からフェチ呼ばわりされちゃってます!

さて、本日書くのは、……黒タイツについた録(調子に乗って、回文にしてみました「くろたいについたろく」)。 先の冬場から、黒タイツを履いている人がやたらと増えた印象があります。それも、繊維から地肌が透けて真っ黒ではなくなる薄手の物ではなく、真っ黒のタイツ。恐らく、その前に流行ったレギンスからの流れなのでしょう。短パンや短いスカートとのコンビネーションで用いられています。
黒は収縮色、即ち「小さく見える色」(←→膨張色。代表的なのは白)ですから、脚が細く見える効果があるとか、そういうロジックがあるのでしょうか?
そう言えば、レギンスの前には、柄物タイツが流行りましたが、最近はめっきり減った気がします。女のファッションは改廃が早いんだな〜。
私が早く消えて欲しいと思っているファッションとして、「ファー付きフード」があります。これは男女両方が着用していますが、肌や頭にファーが触れると痒いねん!! 特に、電車で長椅子の角に座っていて、ドア脇に小柄な人がこちらに背を向けて立つと、そのファーが私の頭に当たります。逃げ場の無い混んだ電車だと地獄です。早く廃れてくれ!
                                       駅員@黒タイツ 特に私は 興味無し

2010年4月6日(火)
駅日誌(1373) 「新」

民主党による政権交代があってから、自民党を離党して新党を結成する動きが出て来ています。
与謝野馨、平沼赳夫、園田博之、藤井孝男の4名が10日に新党を結成との事。その前に、政権交代直後の昨年8月には、渡辺喜美らが自民党を離党して「みんなの党」を結成しています。新党ブーム到来か!?
しかし、与謝野平沼党(仮)が4名、みんなの党は6名です。自民党を蹴って新党を立てるのは志の表れではありますが、果たして、影響力の程は? 議会制民主主義は数の論理ですから、なかなか難しいとは思います。


新党ブームと言えば、嘗てもありました。
一度目は、1993年頃の新進党、新党さきがけ、新生党等の時でした。この頃も自民党が野党に転落した頃です。当時、私はまだ多感なローティーン! まだ政治の事は良く分かりませんでした(今でも分かっているとは言えませんが)。1993年と言えば、「ナインティ〜ナインティスリ〜 恋をした〜 OH 君に夢中〜う♪」という歌が思い出される程度です……

二度目は、2005年国民新党、新党大地、新党日本等の時です。アンチ小泉派による自民党離党新党ブームでした。おっと、先程、議会制民主主義は数の論理だという話をしましたが、この2005年新党ブームの国民新党に所属する亀井静香が、現在連立政権で弱小政党のくせに幅を利かせています! 民主党連立政権の過半数維持を人質に居直っているわけです。私がもし民主党員だったら、「亀井のタヌキおやじを黙らせろ!」と所構わず暴言を吐いている所ですが、部外者として見ると舌を巻きます。上手い立ち回り方だと言わざるを得ません。
さて、今回2009〜2010年の新党はまだ「みんなの党」と「与謝野平沼新党(仮)」ですが、まだ出て来るかも? 鳩山邦夫は、与謝野平沼に合流か? それとも別の新党結成か? 「新党おとうと」とか。
折角なので、与謝野平沼新党(仮)にも私が名付けて差し上げましょう……うーむ。
与謝野という苗字なので、ひょっとしたらと思っていたのですが、やっぱり与謝野鉄幹・晶子の孫なんですね! 平沼赳夫は総理大臣平沼騏一郎の養子です。
与謝野晶子も平沼騏一郎も、戦争の匂いがします。「みだれ髪」と「荒ぶる神」を兼ねて「乱神党」とか、如何でしょうか?
                                     駅員@素人が 名付けちゃ困る 新党名

2010年4月5日(月)
駅日誌(1372) 「非」

医師や弁護士等が、金を貰う立場なのに客から「先生」と言われるのは、ふと考えると自由市場の中では何とも不思議な現象です。これが罷り通るのは、ひとえに情報の非対称性によります。即ち、数多ある職業のなかでも、医師や弁護士等は、その客に対して知識・技術・情報の差異が大きいからこういう事になるのです(有資格という面もありますが)。
では、情報が非対称でなかったらどうか?
 例えば、弁護士VS旧司法試験惜しくも落第者、医師VSブラックジャック……情報が非対称ではないので、もしかしたら無資格側でも有資格者に対して強硬に出られる場面もあります。という事は……非対称性を取り除けば、対等にやり合えるわけです。無論、これは生半可な勉強では難しいでしょう。ていうか、そこまで勉強するなら、向こう側になっちゃえよという話ですが……
しかし、司法試験も医師免許も、能力面では追い付いても難しい面があります。金や時間が要るのです。司法試験は、以前はただ勉強して競う試験でしたが、現在は法科大学院に二年通わないといけません。この面が困難だと感じる人も居るでしょう。
しかし、その一方で、法科大学院と言う司法制度改革により弁護士が増えて来ています。今まで「先生」として特権階級だった弁護士が市場競争に晒される世の中がやって来ます。食いっぱぐれる弁護士もきっと出て来る事でしょう。その時、「先生」なんて悠長に構えていられるのかどうか……

話を情報の非対称性に戻します。情報の非対称そのものよりも、情報が非対称である事を負い目に感じる事が、この力関係を助長しているという面もあります。
情報が非対称だとしても、それを負い目に感じず、「あくまで向こうは専門家であり、非対称なのは当たり前」という姿勢の方が良いと思います。一目置く所は勿論置くが、決して全面的に向こうが自分より優れているとまで思わなければ、余裕が生まれます。そういう姿勢が自然体なのではないかと思います。
この事は、医師や弁護士という特殊な職業に限らず、普通の会社でも起きているのだと思います。
何故か製造部門が偉そうにしている会社、何故か営業部門が偉そうにしている会社、何故か技術部門が偉そうにしている会社、何故か管理部門が偉そうにしている会社……無論、実際的な非対称性もありますが、先程述べた「非対称への負い目」による力関係の発生が往々にしてあるのだと思います。
というわけで、そこの貴方、情報の非対称性への負い目ゆえに垂れているその頭を上げましょう。向こうの専門性は認めつつも、負い目に感じる事ではないと開き直ってみましょう。多少は気が楽になったでしょう。おっと、頭を上げ過ぎてふんぞり返っちゃ駄目ですよ!

                                       駅員@認めれば 存外楽な 事もある

2010年4月4日(日)
駅日誌(1371) 「桜」

桜が満開です。日取りとしては、昨日今日あたりが花見に打って付けだったのだろうと思います。私は来週花見をする予定ですが、果たして桜はまだ残っているか……散っている最中ならば、それはそれで「をかし」ですから、良いのですが。
しかし、昨日今日は天気があまり優れません。昼間は雨が降っていなかったとは言え、曇っていて、風が冷たくて寒かったので、花見に行った人はビールではすぐに体が冷えてしまった事でしょう。
三月前半に暖かい日が来て、桜はそこから一気に開花へと向かい出しました。しかし、その後寒い日が続いています。

桜は、何でも冬の時期に一旦寒くなってから暖かくなって来ないとちゃんと開花しないとか。そして、それは色々な植物に広く言える事みたいです。四季のある土地に生育している植物は、その自らのサイクルを季節変化に依存している、とそう言えるのだと思います。それは動物にも言える事かも知れません。
四季に依存してしまうと、異常気象で四季が平坦になってしまったら生きていけない存在になっている可能性があります。もしそうなったら、環境による淘汰が起きるのかも知れません。即ち、四季の変化に最適化されている生き物には、四季が平坦になってしまうと生きていけなくなるものが出て来る可能性があります。しかし、それは已むを得ぬ事とも言えます。地球の悠久の歴史の中で、四季が出来たせいで死に絶えた種も存在するのだと思います。恐竜が滅んだ理由には諸説ありますが、仮に別の理由での滅亡を免れても、氷河期を生き抜く事は出来なかっただろうと思います。

今日は桜が満開なのに一日引き籠っていました。ちょっと籠ってPCに向かってやりたい事があったので……PCで絵を描くのは結構骨が折れます。当地獄三丁目駅でも何点か載せていますが、今回はそれよりも気合いを入れて描いています。追々は当地獄三丁目駅にも掲載すると思いますが。
                                         駅員@窓の外 見れば満開 桜花

2010年4月3日(土)
駅日誌(1370) 「雑」

私は滅多に雑誌を買いません。しかし、心惹かれる雑誌を見付けてしまったので久々に買いました。誌名は「FAMOSO」。米国TIME誌の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」掲載号そっくりの表紙で、ビートたけしと所ジョージが仮装した顔写真が4つ並んでいます。そこには「編集長:ビートたけし、副編集長:所ジョージ」の文字。
封印されていたので中身はその場で見られませんでしたが、引っ繰り返すと、裏表紙は映画の広告かと思ったら、「008 ゼロゼロパーは二度も三度も死ぬ」と007のパロディでした……
表紙からは内容は伺えないのですが、裏表紙から「なるほど、そういう内容の雑誌か、面白そうだ」という事で買いました。読んでみると、嘘ニュースのオンパレード。なるほど、4月1日発売か! 雑誌一冊出版してエイプリルフールを遊ぶという主旨なわけです。編集長・副編集長の芸風通り、毒のある笑いが詰め込まれています。写真の合成等が粗いのはわざとなのでしょう。
表紙に「03」……つまり、第3号である旨が書いてあり、且つ中でも既刊分として1と2の表紙写真が載せてあるのですが、装丁がこの03とまるで違う(現在長期休刊中の写真週刊誌FOCUSそっくりです)ので、どうも嘘っぽい。あれば欲しいのだがと、一応ネット検索すると……あ! 本当にあるのか。まだ注文出来るようなので、早速注文してしまいました。不定期刊行ですが、2009年4月創刊みたいです。ん〜、私ももっと早く知っていたかった!

出版不況と言われる昨今、既成の枠に囚われない出版形態が出て来ています。携帯小説からの文庫本出版然り。ホームレスが販売員になる雑誌「ビッグ・イシュー」然り。「キンドル」を始めとした電子書籍然り。そして嘘で固めた雑誌「FAMOSO」然り。もし出版業界が好調なままだったら、これらが出て来る事があったでしょうか? 恐らく無かった事でしょう。私がこの雑誌を手に出来たのは、出版不況の御蔭とも言えます。
「危機は最大の好機である」なんて言葉がありますが、言葉通りに危機を好機に出来るかどうかは兎も角、危機が無い世の中はきっと詰まらないのだろうなあと思います。

                                        駅員@桜散る までに届くか 1と2は

2010年4月2日(金)
駅日誌(1369) 「偽」

偽新入社員に御用心! 貴方の会社に入った新人の事ではありません。その偽新入社員は、人の行き来の多い所に居ます。
貴方がスーツを着た、いかにものサラリーマン(私も平日日中はそうなのですが)だとしたら、もしかしたら遭遇した事があるかも知れません。「名刺交換の練習をさせて下さい」という奴です。そういう輩に迂闊に名刺を渡してはいけません。いや、「偽物」とは書きましたが、もしかしたら本当に新入社員なのかも知れません。しかし、それは問題ではありません。本物・偽物に関わらず、善良な人々に仇為す存在です。
「名刺の交換ぐらいしてやったら良いじゃないか」と、そう思う人も居るかも知れません。そう思うならば、交換してあげて下さい。その代わり、それ以降、職場に悪質テレアポ電話が掛かって来ますよ?
何でそんな事が言えるのか? 私は愚かしくも引っ掛かった事があるからです。その名刺交換した人物そのものではなく、テレホンアポインター専門の人間がかけて来ます。職場にしつこい電話が掛かって来たらたまりません。「名刺交換の練習が目的」だと言いながら、真の目的は、「電話番号&肩書付きの名刺を手に入れる事」にあるわけです。

では、その真の目的を果たせない名刺交換なら、そいつはどうするのか?
以前、某駅前で待ち合わせをしていた時に、二度目のその手の奴に遭遇しました。矢張り、名刺交換の練習をしたいと言って居ます。
「ふーん、練習ならば、別に俺の名刺そのものじゃなくても良いよな?」と別の紙っぺら(何かのスタンプカードでした)をそいつの手にずいずいと押し込もうとしたら、うろたえて居ました。「ちゃんとした名刺を手に入れないと、帰れないんです」だとさ。
もしかしたら、名刺を集めないと帰れないというのは、本当の事なのかも知れません。しかし、先程書いた「本物・偽物」の件と同様、本当か嘘かはどうでも良い事です。「もうええ、名刺交換しない」と逃げました。
もしまた同じような野郎が現れたら、「じゃあ、その怒る相手に、お前の携帯から電話かけろ。俺が出て叩き潰してやるよ?」とでも言ってやろうかなあ〜。もし、本当に掛けたら、罵詈雑言のストレス解消タイムです。
今の時期は、最も多くそういう悪質名刺コレクターが出て来る時期です。まあ、暖かくなって這い出て来た春の虫だと思って、スルーするか、踏み潰すかしてやりましょう。
                                         駅員@人通り 多い所は ゴミ多し

2010年4月1日(木)
駅日誌(1368) 「服」

今日は入社式の日ですね。今日から社会人になった人が全国に居るわけです。私の勤め先にも来ていたと思うのですが……
街にはリクルートスーツの若者がわんさか居ました。あの中のどれが新社会人組で、どれが就職活動開始組なのか? 街で見掛けたのは後者の方が多いのでしょうね。
私はああいったいわゆる「就職活動」という物はもうやりたくありません。面接が嫌いだからです。ハキハキしててもセカセカとは見せずに、前へ前へと出るが従順で、知性を醸しつつそれを鼻に掛けず、愛想は良いがへらへらせず……こんな難しい事出来るかっ! 社会人としての仕事よりも、私にはこっちの方が遥かに難しい事でした。
しかし、就職活動時期には、一つ良い事があります。それは黒いスーツを着た女性が沢山居る事。フェチって程ではありませんが、リクルートスーツを着ている女の子は良いよなあ〜、と思います。変態の誹りを受けそうで冷や冷やですが、それでも敢えて書こう。どういうスーツが良いか? スーツの色は黒……グレーや紺より黒ですね。白い開襟シャツ……最上部までボタンを留めるシャツで襟元に何も(棒タイ的な物等が)無いのは何だか不自然に見えてしまいます。スカートはタイトスカート膝上丈……短かければ良いわけではありません。台形スカートや膝下丈は黒いスーツでは何だか野暮ったいです。
嗚呼、やけに細かく書いてしまった。繰り返しますが、私はフェチではありませんし、別にスーツがこうだからどうだというわけでもありません。ただ、私は上記のような恰好が良いなあと思うと、それだけの話です。就職活動には、ケバさや不潔感さえ出さずに常識的枠内の恰好であれば、然して問題ではないと思います。もし私が採用担当者ならば、そんなものはどうでも良い事です。ネクタイが不細工な締め方だろうが、それは入ってから締められれば良いだけの話ですからね。寧ろ、新卒なのにやたらスーツが板に付いていても、「一体何のバイトをしてたんだ、貴様? ああん?」と思ってしまいます。
おっと、私は人事部門の人間ではないので、これから就職活動の人が上記を読んでも何の参考にもなりませんので、悪しからず!

あっ! そう言えば、今日はエイプリルフールかっ! 忘れていました。
え〜〜〜と、結婚しました! 10人目の嫁です。子供は13人居ます。私はカリフなのです……4月1日の終わりに。
                                         駅員@新橋に 黒服群れる 烏森
                         ▲ページTOPへ▲