2011年9月度目次 (御意見御感想は掲示板にどうぞ)→

 #1689 「蝉」 ツクツクボウシの鳴き声。
 #1690 「軍隊」 バタリアン……日本では映画の邦題せいでゾンビっぽい言葉。
 #1691 「椅子」 人間椅子写真撮影会&携帯国盗り合戦徳川埋蔵金.。
 #1692 「煙草」 煙草増税700円に?
 #1693 「化石」 アンモナイト、三葉虫、虫入り琥珀。
 #1694 「希少」 レアキャラ? & レア缶?
 #1695 「世界杯」 女子サッカーワールドカップの陰で開催されたガンプラワールドカップ。
 #1696 「銀幕寸評」 “ライフ-いのちをつなぐ物語-”。
 #1697 「仙台」 3.11から半年の仙台港の様子。
 #1698 「食文化」 所変われば食文化は変わります。
 #1699 「林檎狩り」 土“下北事変”、日“りんご狩り2”。
 #1700 「弦」 音楽的素養が乏しいくせにレア楽器に惹かれる。
 #1701 「仮説」 思い付き(閃き)からこじ付け(仮説)を立て、実証するのが学問。
 #1702 「災」 台風6号マーゴン、12号タラス、15号ロウキー。
 #1703 「模型」 カップガンプラ。
 #1704 「BBQ」 葛西臨海公園でBBQをしました。
 #1705 「玉葱」 大きな玉葱の下で“テレ朝ドリームフェス”24日に行きました。
 #1706 「縁」 その絵馬に書かれている願い事は……
 #1707 「嗅覚」 感覚→認識→表現。
 #1708 「愛」 彼等は愛に飢えています。

  AKA-ONI & AO-ONI

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2011年9月29日(木)
駅日誌(1708) 「愛」

愛に飢えています。この犬猫も、私も……

♂赤鬼「愛だと!? 駅員@地獄三丁目駅は頭がどうかしたのか?」
♀青鬼「そんな事より、この写真なんだけど」
♂「環境省が出している動物愛護管理法関係のポスター、のコピーか?」
♀「写真撮った人、尋常じゃなく上手いよね。レトリバーと猫の、この哀しげな眼……多分、この子たちは虐待とは縁遠いタレント犬猫なんだろうけど」
♂「愛護動物という括りは何なのだろう? ペットの事を指すのだろうが、具体的な定義は?」
♀「確かに、どこからどこまでが法規制の範囲なのかは、何らかのガイドラインが要るよね」
♂「というわけで、調べてみるとちゃんと定義があった。牛、馬、豚、綿羊、山羊、犬、猫、家兎、鶏、家鳩、家鴨及び、人が占有している哺乳類・鳥類・爬虫類だそうだ」
♀「『及び』の前に列挙されている種類に関しては、野良だろうが飼われていようが規制対象で、それ以外は野良だったら対象外、だね」
♂「更に、両生類や魚類、虫や節足動物は対象外だ。人が飼っている蜥蜴や亀は規制対象だが、もし蛙だったらどんな残虐な事をされても、器物損壊罪止まりという事だな」
♀「蜥蜴と亀はセーフで蛙はアウトなのか。日本の都市部は、野良犬はあまり見ないけど、野良猫が多いよね。飼い主が無責任なのかね?」
♂「思うに、猫は犬よりも自由を欲するのではなかろうか? イヌ科は群れる種が多いが、ネコ科は群れない種が多いぞ。だから、脱出・放浪してしまうのかも知れん。あとは、犬の場合は猫と違って大型だと殺傷力があるから、どうしても殺さざるを得ない場合が多いのかも知れん……」
♀「だから、野良を捕獲器で捕えて不妊去勢手術を施すんだね。尚、施術済みの印として、耳に切り込みを入れるみたいだね。この動物愛護のチラシと一緒に、この週末にこの界隈で行うみたいだよ」
♂「愛に飢えている動物から、愛という概念を取り除くという事か? これは薬殺等のパッと見で可哀想な手段を用いていないだけで、緩やかな根絶やしではないのか?」
♀「そういう見方をすると、人間の都合の良い愛(愛護)と、生き物として自然な愛とは違うだろうね。だけど、それ以外に何か妙手がある?」
♂「放置。夜中に盛って鳴いているくらいで、ゴミを漁るくらいでガタガタ言うな、と。もし自らに実害があったら、被害者が抹殺する、で良いではないか。生き物同士生き残りを掛けて生き抜くのだ!」
♀「そうは問屋が卸さないのが人間社会。あんたはそれでも良いかも知れないけど、皆はそうではないよ。ていうか、あんたの意見は、無責任な飼い主とあんまり発想違わなくない?」
♂「そ、そうか……ところで、駅員は何の愛に飢えているのだ? 実家の猫(♀×3、避妊済み)に久しく会っていない事か?」
♀「夏に会ったばかりでしょうが! 答えは、ケータイ国盗り合戦の『夏の陣』企画で『武将から密書を集める』というのがあるんだけど、、信・愛・徳の3種があって、出る確率が信>愛>徳なの。で、徳はコストを掛ければ取れるんだけど、愛を取り易くする手段が無いのよね……」
♂「何だ、ゲームの話か。しかし、『徳はコストを掛ければ取り易く出来るが、愛はそうではない』って、何だか哲学的だぞ」
♀「あ、ほんとだ」

2011年9月28日(水)
駅日誌(1707) 「嗅覚」

今日は何故か嗅覚が冴えていました……しかし、犬じゃないんだから嗅覚が冴えても良い事は特に無し。

♂赤鬼「駅員@地獄三丁目駅は、煙草吸いのくせに鼻が良いんだな……意外だ」
♀青鬼「鼻炎だから粘膜の上に鼻水・鼻糞のコーティングがあるせいじゃない?」
♂「いやいや、そんなコーティングがあったら鼻が利かないだろう?」
♀「本人は、味覚もそこそこ鋭いつもりらしい……『煙草を吸っていなかったら、ワインや香水の職人になれるクラス』と思っていたりするよ」
♂「何を根拠にそこまで思い上がれるのか?」
♀「最近、よく言われる台詞だね」
♂「以前、鍋の出汁のメインを、『良い鰹節を使っている』と思ったら、そこは昆布のみの出汁だったという事があったぞ」
♀「全然、駄目じゃん!!」
♂「だが、ここで感覚・認識・表現の問題が出て来る。即ち、鼻で感知した匂い、それを脳内の経験と結び付け、結びついた物を言葉にして表現する、という」
♀「ああ、どんなに嗅覚が良くても、鰹出汁の匂いと昆布出汁の匂いをそれぞれ単品で嗅いだ経験が無いと、匂いのどの要素が鰹出汁の特徴でどの要素が昆布出汁の特徴なのか分からないね。日本は出汁の文化だから、鰹のみ、昆布のみみたいな一種類に絞った出汁って案外少ないのよね」
♂「その通り。例えば、昆布出汁の雑煮に掛けた花鰹から漂う匂いを嗅いだとする。その匂いの、どの部分が昆布でどの部分が鰹なのか、それぞれ単体での匂いを嗅いで記憶していないと、よく分からんわけだ」
♀「感覚・認識・表現という意味では、ソムリエが凄いね。フランス人が始めたのかな? ワインを香りを評する時に、わけのわからない表現を連ねるやつ……」
♂「濡れた仔犬のような、とか?」
♀「五感を言葉で表現するのって、共通認識を持って居ないと、さっぱり伝わらないよね」
♂「全くだ。駅員曰く、風邪をひいている人からは『風邪の風味』がするらしい。それをもっと、共通認識出来る言葉で表現できれば良いのだが、今は『何となく塩辛のような、有機的な匂い』と」
♀「何それ? 全く伝わらないよ」
♂「思うに、『匂いの語彙』を増やして、『○○のこういう部分と××のああいう部分を合わせたような』と表現しないと難しいのだろう」
♀「さりとて、語彙が増え過ぎても、濡れた仔犬みたいな事になっちゃうけどね。所詮は言葉では限界があるんだろうね。本人が本物を嗅いで認識した感覚、それしかないんだよ」

2011年9月26日(月)
駅日誌(1706) 「縁」

超自然的なものなのに、今でも割と重んじられるのが「縁」。古来、「袖振り合うも多生の縁」、「縁は異なもの、味なもの」、「躓く石も縁の端」と言いますし、有名な縁結びの神様なんかは今でも盛況です。

♂赤鬼「神の力の源は何だと思う?」
♀青鬼「さあ? 人智を超えた力なんじゃないの?」
♂「所詮、神なんてものは人間が創り上げたものだ。よって、神の力の源は信仰心だと言える」
♀「ふーん、なんかさあ、それって政治家と同じだね。信仰されていればいるほど力がある神≒支持されていればいるほど力がある政治家、みたいな」
♂「政治家が得るのは権力という力に過ぎないがな。地盤や看板の強い政治家が増長するわけだ。そもそも、政は『まつりごと』=祀り事だ。古代は神事と政治は同じようなものだったのだ」
♀「そういう意味では、学問の神様に合格祈願を祈ったり、縁結びの神様に良縁を祈ったりするのは、支持するから利益誘導してねってのと同じだね」
♂「まあそういう事だが、そこまでストレートに言うとえげつないな」
♀「御賽銭は贈賄!」
♂「神社に賽銭を投げて『政治が清くなりますように』と祈ると、まるで悪趣味なジョークのようだな。さて、そこでパラダイム転換をしてみよう。果たして、そもそも贈賄収賄は悪い事なのか?」
♀「脱法行為だから悪い事でしょ」
♂「では、条文に書かれていなければ悪くない?」
♀「うーん……言われてみれば、資本主義社会では出資者が利益を受ける仕組みだよね。もっと広く見たら、行政における受益者負担の原則なんかも、そうかも? もしかしたら、民主主義政治というメカニズムって、実は矛盾の塊なのかも知れないね」
♂「逆に、資本主義経済や、行政の構造が矛盾を孕む構造なのかも知れんしな」
♀「うーん、ちょっと納得はしかねるけど、社会構造の矛盾と比べたら、写真にあるような縁結びの絵馬を買うのなんか可愛いものだね」
♂「だと思うか? はははは、実はその真逆なのだ!」
♀「え?」
♂「板橋区に、『縁切榎』という木があるのだが、そこの絵馬だ」
♀「ええー!!」
♂「写真はモザイクをかけたが、絵馬には『○○さんが早く離婚出来て、私と結婚出来ますように』だの、『××と別れられますよう。私の前に二度と現れないで下さい』だの……」
♀「ひえ〜!!」

2011年9月25日(日)
駅日誌(1705) 「玉葱」

この三連休は、テレビ朝日ドリームフェスティバルが、大きな玉葱の下(日本武道館)で開催されていました。今回、その中日の24日(土)に行って来ました。写真は開演前、まだ人がまばらな頃です。

♂赤鬼「どう見ても、23日や25日の方が駅員@地獄三丁目駅の趣味に合いそうだが……東京事変目当てだな」
♀青鬼「24日の出演者は、西野カナ、Perfume、三代目J SOUL BROTHERS、加藤ミリヤ、リップスライム、東京事変(出演順)」
♂「矢張り、東京事変がトリか。おい、しかしよく見るとそれ以外にバンドミュージックは一組も無いのだな。ロックフェスとは名ばかりだな」
♀「今日び、どこのロックフェスでも打ち込み系の人は沢山居るよ。でも、確かにこの三日間中では、最もバンド音楽の少ない日だね」
♂「駅員の好みでは、東京事変あっての24日というわけだ。見た所、恐らく25日は真っ先に売り切れていそうだな。あと、クロマニヨンズが出た23日も興味深い……」
♀「駅員はブルーハーツ〜ハイロウズ〜クロマニヨンズが好きだからね……そういう意味で収穫と言えるのは、コンビニかどこかの有線で耳にした事がある、『リンダ リンダ』を本歌取りした曲を歌っていたのが加藤ミリヤって人で、それが聴けた事かも?」
♂「ロックからのカバーでは、他にリップスライムが布袋寅泰の『バンビーナ』のカバーをやっていたな。こういうのは元曲が好きだからノリ易くて良い。改悪だと怒る人も居るだろうし、そういう人の気持ちも分かるが、本歌取りやカバーの歴史は昔からあるしな」
♀「有名な所では、キンクスの“YOU REALLY GOT ME”は、ヴァンヘイレンのカバーの方が耳にする事が多いかも? あと、バッジーの“BREADFAN”は色々なHR/HMバンドがカバーしているけど、人間椅子の『針の山』が最も音が恰好良い……これは好みの問題だけどね」
♂「まあ、名曲はアレンジされても名曲であり、一方、場合によっては本家を凌駕する事も無いとも言い切れないわけだ」
♀「さて、本題は東京事変。駅員は、以前『生・林檎博』(椎名林檎デビュー10周年記念ライブ)で貰った旗を持って行ったんだけど、結構その旗の持参者が多いみたいだったね。中には駅員同様、鞄から白くて細い棒だけを出している人も」
♂「かと思ったら、EXILEも小道具の旗があるようだ。今回出ていた三代目J SOUL BROTHERSというグループはEXILEだそうだから、旗を振っている人がいた。必ずしもその時に見た人が同好とは限らんな」
♀「東京事変はトリだけあって、あとMCがアッサリしている事もあって、今回の出演者最大の9曲演奏」
♂「『空が鳴っている』、『ハンサム過ぎて』(新曲)、『OSCA』、『新しい文明開化』、『電波通信』、『女の子は誰でも』、『閃光少女』、『キラーチューン』。『ハンサム過ぎて』は実は駅員は初聴きだったが、その他は人気曲の連続で息つく暇も殆どなかったと言えば、言い過ぎだろうか」
♀「それまでの出演者の時はただリズムに乗って聴いているだけだったけど、駅員、突如旗を取り出してノリノリに」
♂「それまでは比較的大人しく聴いていたが、その9曲だけで汗だくだった。途中、亀田師匠が強いドライブを掛けたベースソロをした時には、思わず野太い声で『師匠ー!!』と絶叫してしまった……」
♀「野太い声で、髭のおっさんに絶叫……ホモか!」
駅員「違います」

2011年9月23日(金)
駅日誌(1704) 「BBQ」

葛西臨海公園にBBQに行きました。昼時は混んでいて一杯だったので、16時スタート〜19時まで……ちゅーと半端やなあ。

♂赤鬼「で、この写真の面子で行ったわけだ。女っ気が一切無いではないか……」
♀青鬼「駅員@地獄三丁目駅の交友関係に女っ気を求めてはいけないよ」
♂「葛西臨海公園のBBQ場は、自分では何も用意しなくても色々貸してくれるそうだな。御手軽BBQなわけだ。丁度12時を含む時間帯は混むのだろうな」
♀「だね。だから中途半端な時間しか取れなかったんだね。食材もカット済みの物が真空パックになっているんだってさ」
♂「楽な方へ楽な方へと流れる現代人の病理が垣間見える!!!」
♀「まあまあ、本格的にやるのも良いけどねえ……このレベルだろうと、本格的だろうと、駅員@地獄三丁目駅は多分殆ど働かない。何故か、駅員は皆で作って食べるというシーンでは働かない事が多いんだよね」
♂「座して食うのみ! 漢だ……なわけあるか、怠け者め」
♀「学生時代のキャンプや合宿、家庭科では言うに及ばず、大学時代に自宅でたこ焼きパーティーをした時も、ホスト役のくせに周りをうろうろしただけで殆ど働かず! その癖に出来たら出来たでかなり早いうちから食べるという……」
♂「料理が出来ないわけではないが、手を出そうとすると、他の人が先に動いて、やる事が無くなるのだ……というのが、本人の弁だが、そんなものは言い訳だ!」
♀「似たようなのでは、例えば、学生時代に体育でサッカーのゴールを皆で動かさないといけない時も、基本的に積極的にはゴールを持つ集団に加わらなかった様子」
♂「否、それはちょっと理解出来る。もう既に人が相当数居る場合、ただ手を添える事にしかならないからな。ゴール運びに加わらず、その間、コートのコーナー用のカラーコーンを逸早く運んで居れば、利口だと言える」
♀「そんな気を回す筈ないじゃないの」
♂「そりゃそうか」
♀「それにしても、肉も野菜も決して美味しい食材というわけではないんだけど、こうやって食べると美味しいものだよね」
♂「太陽の下の公園で料理をして食べる……これは生き物の本能・根本的な部分に触れる事なのかも知れん。先祖返りの快楽というか、何と言うか」

2011年9月22日(木)
駅日誌(1703) 「模型」

ガンダムっていうのは、今でも人気継続しています。それも、最近のではなく、初代のやつが。

♀青鬼「またこんな無駄遣いをして……まだ作っていないプラモデルが沢山あるんでしょ? 馬鹿だよね」
♂赤鬼「少年時代、駅員@地獄三丁目駅は、テレビのヲタクの実態みたいな番組で、作っていないプラモデルが箱のまま山積みになっているのを見て、何故作らないのに買うのかと疑問に思っていたくせになあ……自分が同じような事をしている、と」
♀「駅員も同じ人種だったという事かな」
♂「だが、中身は違えど、未開封の靴や鞄、衣類、腕時計なんかを沢山持っている人も居る。行動心理のフレームとしてはそういうのも同じかも知れんぞ」
♀「あ、言われてみれば、確かにそういう人は結構居るかも。限定品の転売目的という人ばかりではないよね。欲しくて買ったのに使っていない、という」
♂「興味のない者には理解は難しい……と言いたい所だが、物を自分の興味ある物に置き換えて考えれば、理解出来る人は存外多そうだ」
♀「で、写真の物だけど……カップヌードルの40周年企画商品だね」
♂「こういうオマケ付きは珍しくないが、今回は、オマケの方も本家カップヌードルと同じカップに収まっているという物だ。『カップガンプラ』。これはこれで結構面白い発想だ」
♀「このカップに収まるように、専用金型で作っているみたいね。金が掛かっているよ」
♂「だから、それなりに値が張った。890円」
♀「高っ! 普通の市販品のプラモデルが買えるんじゃないの?」
♂「コストの掛け方から見れば、バーゲン価格だと言える。それにしても、カップ型に入っているのは案外合理的かも知れん。切り離した部品をカップの中に入れておけば紛失し難いからな。プラモデルの箱が、昔から変わらず器と蓋という2ピース構造になっているのは、そのためなのだ」
♀「へえ〜、言われてみれば。わざわざ蓋を被せる構造の箱より御菓子みたいに横から開ける箱の方が安上がりだろうに、敢えてそうしているんだね」
♂「折角カップ収納型の金型が出来たんだから、他のカップ商品にも何らかの展開があるかも知れん」
♀「カップ商品……プレーンヨーグルト、アイスクリーム、味噌汁・スープ、粉末洗剤……」

2011年9月21日(水)
駅日誌(1702) 「災」

今年は試練の年です。春には地から、秋には天から自然災害が日本を襲っています。今回の台風15号。私の経験した中では最強の台風かも知れません。

♂赤鬼「今回は神風吹かずか。今年は、史上最強と言われた台風6号が東日本を避ける動きをし、台風12号は西日本から真っ直ぐ北へ抜けた。無論、9号も紀伊半島を中心に西日本に甚大な被害があったのだが……今回は春に震災にやられて復興半ばの東北を含め列島縦断だ」
♀青鬼「首都圏では、企業や学校が早い時間の帰宅を促したけど、鉄道の運転見合わせにより、帰宅困難者が続出……新宿とか主要ターミナルの駅員は大変そうだった。あ、鉄道職員の駅員ね。ここのボンクラ駅員@地獄三丁目駅ではなくて」
♂「駅員@地獄三丁目駅の方は、通勤が地下鉄一本で早期帰宅だったから、首都圏上陸前に帰宅していた。駅を降りてから強い風に晒され、傘が何度もバクッと反転したが、破壊には至らず。その程度だ」
♀「そう言えば、台風12号による山崩れによって川が崩れ堰き止められ、土砂ダムというのが、奈良や和歌山に出来て、決壊寸前というニュースになっていたけど、あれはどうなったの?」
♂「続報を聞かないな……」
♀「という事は、大事には至っていない、と考えても良いんだよね?」
♂「調べてみると、『決壊』は起きていないが、『越流』は起きているようだ。つまり、堰を乗り越えて流れ出ている水はある、という事だな」
♀「それって、その越流によるショックや振動次第では、いつ決壊しても不思議じゃない状態なのでは?」
♂「決壊のリスクは依然高いだろうな。一方で、穏やかな越流で安定的に水位が下がれば、決壊を回避出来るのかも知れん」
♀「今年の日本は災害の年だね……台風シーズンはまだ終わらない」
♂「台風6号マーゴン、台風12号タラス、台風15号ロウキー……ふと、こう名前が付いているのを見ると、エヴァンゲリオンに出て来る使徒みたいだな。あれも、何故か日本ばかり狙って来るのだ。第15使徒ロウキー襲来、みたいな」
♀「馬鹿じゃないの? でも、台風もモチーフの一つではあるかも?」

2011年9月20日(火)
駅日誌(1701) 「仮説」

学問というのは、閃き(思い付き)と、理論付け(こじ付け)の繰り返しです。私も日頃妙な思い付きをしては、後付け論理で怪しい考えに納得してしまったりしてしまいます。

♀青鬼「最近さあ、PB商品って増えたよね。トップバリューとか、セブンプレミアムとか」
♂赤鬼「駅員@地獄三丁目駅の書き出しに反して、随分卑近な話題だな。PB商品=プライベートブランド商品というのは、昔からあったが、かつては、マイナーなメーカーがメジャーブランド品のコピーを作っていたという、どちらかと言うと安かろう悪かろう商品だった。しかし、最近は、メジャーブランドが製造している物も多いな」
♀「昔は、メジャーブランドの製品は自社ブランドの物を売って居たんだけど、変わって来ているね」
♂「海外のスーパーは日本よりもっとPB商品の比率が高いようだ」
♀「そこで、学問の話に。思い付きとこじ付け、かな? 日本でPB商品がイマイチ低く見られてきたのは、江戸時代の士農工商からの系譜ではなかろうか? と」
♂「うん?」
♀「工=工業が、商=商業よりも格上という位置付け、ね。現実には江戸時代にも商で成功した人が幅を利かせていたんだけど」
♂「ははあ、製造業が自社で作ったブランドが、商人が付けたブランドよりも重んじられてきたというか、そんなような事か?」
♀「欧州でも、商で成功した人が幅を利かせたのは江戸と同じだけど、工が商よりも上という概念は元々ないでしょ?」
♂「なるほどなあ……と言いたいところだが、まさに思い付きとこじ付け、だな。しかし、学問というものがそもそもそうなのだ。思い付きとこじ付けだらけなのだ」
♀「ほら、本題通りでしょ?」
♂「そのこじ付けを仮説と言う。学問の場合は、仮説を実証しないと認められない」
♀「理系学問では、その通りなんだけど、文系学問、それも経済学や政治学、社会学は実証が難しい。理系学問で秒分時日月年で観察するような事柄を、経済学や政治学では、10年100年観察しても実証が出来るかどうか? 法則どおりに動く物質、粒子や波と違って、一粒一粒が気まぐれな人間だしね」
♂「だから、経済学や政治学、社会学では学者の誰某が何とか理論を構築しても、結構実証はされていなかったりする。部分的にこの場合はこうだったというのはあっても」
♀「『働き蟻の20%が怠け者で、その怠け者を排除しても残った内の20%がまた怠け者になる』というのは生物学だけど、それを人間社会にそのままスライドしていて、だから社会は怠け者も活かして置く必要があるという説があるけど、本当に人間もそうなのかは甚だ疑問だよね」
♂「そうなのだ。それを実証しようとすれば、何千何万のサンプルとして、人の一生を観察せねばならん」
♀「餌を運ぶというシンプルな労働の蟻と違って、人間がやっている事は遊んでいるのか仕事なのか分かり難いものも多いしね」
♂「人間を研究するアプローチは色々あるが、学者が一生を費やしたとしても、とても解き明かせるものではないだろうなあ」

2011年9月19日(月)
駅日誌(1700) 「弦」

私は大学時代にちょこっとだけベースを齧りました。弾けたのは、ピック弾き且つ基本的エイトビート、同じ音8つまたは7つのルートが多い簡単な曲くらい。自らの音楽的素養の低さに愕然とし、以降ベースは10年触っても居ません。

♂赤鬼「はははは、駅員@地獄三丁目駅は、小学生時代に音楽で通信簿1を取った事もあるような者だ」
♀青鬼「その時は、授業を受ける姿勢を咎められての事だけどね。面白がって替歌ばかりを歌っていた時期があり、その時だね」
♂「成績不振ではなく、姿勢による1か。では、音楽の成績……音感は良いのか?」
♀「決して良くは無いよ。絶対音感は全くないから、ピアノなんかで和音を弾かれて『何と何の音の和音か?』の問いは全然分からない。ばんばん当てるクラスメイトには驚いたものよ。ピアノが自宅にあるかどうかなんかでも違いそうだけど」
♂「矢張り、素養そのものが無いのではないか」
♀「でも、相対音感なら多少はある。音1と音2のどちらがどれくらい高いか低いか、とか。だから、カラオケで歌うくらいなら、まずまずの点数は取れるし、昔の携帯の着メロ自作は主旋律だけなら何とか作れたみたいね。丸々何音かズレていたりしたかも知れないけど」
♂「絶対音感を持つ者など、そうそう居ないのだろうなあ……で、本題は『弦』とあるが、弦楽器だな?」
♀「昨日行った『りんご狩り2』で、ぴぃちゃんというバンドのギタリストが、特徴的な形のギターを使っていたんだけど、見覚えがある形だと思ったら、東京事変の浮雲が愛用しているギターと同じみたいだったの」
♂「ほう、プロ愛用ならば、値が張りそうだ。そう言えば、そのバンドはベースも高そうな物だった。ベースという楽器は通常4弦なのだが、5弦ベースだったぞ」
♀「というわけで、音楽的素養が無くても楽器好きではある駅員、調べてみると、浮雲が愛用しているのはテレファントムという物だそうね。ややこしいのが、あの特徴的な形状はファントムと言うギターで、そこにフェンダー・テレキャスターのピックアップ(電気信号化装置)を組み込んでいるのだとか……」
♂「つまり、改造ギターという事か? ちょっとレアな物に注目してしまう所が、駅員らしいと言えばらしいな」
♀「ダブルネック・ギターとか……人間椅子の和嶋慎治秘蔵の琵琶ギター(SGベースに琵琶のような形状と塗装)とか……あと、真四角長方形のグレッチ・ボーディドリーモデルとか」
♂「待て。駅員は、その昔、椎名林檎の『丸ノ内サディスティック』の歌詞の『ピザ屋の彼女になってみたい。そしたらベンジー、私をグレッチでぶって』に出て来る『グレッチ』を、ピザの生地を伸ばす麺棒みたいな棒だと思っていたような奴だぞ。楽器が好きなのではなく、レア物に惹かれがちなだけではないのか?」
♀「それ、多分正解! ちょっと変わった物に惹かれてるだけだね」

2011年9月18日(日)
駅日誌(1699) 「林檎狩り」

土日、椎名林檎(東京事変)三昧でした。次の三連休の真ん中には、東京事変が出て来るテレビ朝日のロックフェスに行く予定です。

♂赤鬼「林檎の旬にはまだちょっと早いと思ったら、果物ではなく、椎名林檎か」
♀青鬼「林檎狩り、苺狩り、茸狩り……栗拾い……西瓜割り、では米は?」
♂「米泥棒……世知辛い世の中だ! ではなくて、土曜日オールナイトで下北沢に『下北事変』というイベントに出掛けた。DJブース付きの飲食店でのDJイベントだ。椎名林檎・東京事変を主体に掛けるもので、この手の企画には、駅員@地獄三丁目駅は割と行っている」
♀「もうオッサンなのにねえ……20代前半の頃にこういう遊びを知っていれば良かったんだけどね。駅員はこういうのがある事を、mixiで知ったから、mixiに招待されていなかったら、今でも知らなかったかも知れないね」
♂「世の中には、キッカケが無いと知りさえもしない物事が山のようにあるのだろうな。それにしても、、先週の土曜日から、日、月、火、水――木を飛ばして――金、土と飲んでおり、これは酒の強くない駅員には結構ヘビーローテーションなのだ。終盤は疲れて外で夜風を浴びていた……始発を待つ1時間程だがな。駅の近くの階段で涼んでいると、存外人通りがある。早朝四時だ。下北沢も矢張り若者の街だ」
♀「夜中まで遊び呆けて、あいつらは普段一体何をしている人なんだろうね?」
♂「傍から見れば、駅員も同様ではないか。酔狂者だ」
♀「そりゃそうか……遊び呆け人達も、学生なり社会人なりなんだろうね」
♂「日曜日は15時前まで寝て、友人に誘われた椎名林檎・東京事変のコピーバンドのライブに。それが今回の日記のタイトル“林檎狩り”なのだ」
♀「成程、“林檎借り”とも掛けてそうだね。楽曲を借りる、といったような」
♂「バンドが各種出て来て、ラスト2バンドを筆頭に皆上手だった。その中でも、独自のアレンジメントを加えているバンドは良いな。だって、原作をなぞるのなら、プロの方が上手なわけだから」
♀「まあね、B.A.L.V.というバンドがHR/HM路線にアレンジしていて、これはこれで面白いと思ったね。このバンドで“喪興瑠怒”なんか似合うかも?」
♂「うーむ、ファンでないと知らないマニアックな曲だ……」

2011年9月16日(金)
駅日誌(1698) 「食文化」

世界中には色々な文化があります。世界のあちこちで色々な物を食べたり、色々な物が食べ物に非ずと言われたりしています。

♂赤鬼「日本という一国でさえ、地域によって色々な文化があるのだから、世界だともっと多様だろうな」
♀青鬼「昨日、駅員@地獄三丁目駅は、イナゴを食べたんだって! うわわわわ……」
♂「何を言うか、一昔前には皆食べていた物だぞ。それに食べてみると、意外と小海老等の甲殻類の佃煮みたいな食感で食えるものだ」
♀「え〜? でもさあ、小海老の佃煮みたいな味なら、わざわざイナゴを食べなくても、海老を食べたら良いじゃない」
♂「うーむ、まあ……な。飢饉でも起きない限り、積極的に食べる事はないなあ」
♀「とは言え、世界のあちこちに昆虫を食べる文化はあるんだけどね」
♂「東南アジアでは、澱粉で作った取ち餅にくっ付いた蝉を唐揚にして食べる国もある」
♀「南米なんかには、幼虫を食べる所もあるよね……硬い虫はまだしも、柔らかい虫はキツイよ!」
♂「それは同意だ……流石の駅員も、幼虫は無理だ」
♀「かと思えば、日本では割とよく食べられている物でも、外国人から見たら信じられない物もあるよね」
♂「蛸なんかがそうだな。基督教圏では悪魔の眷族扱いだ」
♀「その感覚も分からなくはないけどね」
♂「そう言えば、少し前にアメリカの新聞が、ピータンが世界一グロい食べ物だと書いたら、抗議が来て謝罪したんだそうだ」
♀「でもさあ、あんな黒い卵を、食べようと思った最初の人は勇者だよね」
♂「多分、最初は罰ゲームだったんだろうなあ」

2011年9月15日(木)
駅日誌(1697) 「仙台」

3.11から半年。出張で仙台に行きました。主たる用事は昼からだったのですが、震災後の東北にはまだ行っていなかったので、朝から行って仙台を視察しました。

♂赤鬼「まあ、テレビ等で見ている限り、復興ライブなども沢山されているし、沿岸部以外はもう復興しているだろうな」
♀青鬼「だから、その沿岸部に足を運んでみたかったみたいね。午後の用事に支障を来すわけにはいかないから、遠くへは行けなかったけど」
♂「朝9:00頃に仙台駅に到着。実は、駅員@地獄三丁目駅は仙台から在来線に乗り換えるのは初めてだ。拠点と仕事をする時には、営業所の車に乗せて貰うからな」
♀「在来線の仙石線(仙台-石巻線)に乗り換えようと歩いていると、サイボーグ009のコインロッカーがあって、更に、仙石線の電車には、仮面ライダーが描かれた車輌が!」
♂「宮城は、サイボーグ009や仮面ライダーの原作者である石森章太郎の出身地なのだ。高知のやなせたかしや鳥取の水木しげる・青山剛昌みたいに、街興しに使っているわけだな」
♀「石巻方面に乗ろうとしたら……残念ながら、普通の車輛だった。全部が全部あの漫画電車ってわけじゃないんだね……あの車輌に乗れると思っていたから、ちょっとガッカリ」
♂「電車に乗って、高砂――仙台港方面に向かった。仙台港は、津波で麒麟麦酒のタンクがゴロンゴロンと倒れていた辺りだ」
♀「地図を見てみると、幅広の水路を引き込んだ恰好の四角い港なのね。仙台では、『新港』という呼び方をする人も居るみたい。ここに船が入って来て、荷積みするという形だね」
♂「尚、その長くて幅広の長方形の水路の奥、最も陸地が引っ込んだ所が、公園になっている」
♀「そのすぐ近くが例の麒麟麦酒だけど……津波が来た時は、この水路にザバーっと来たんだろうね。しかも、水路で寄せ固められた高い波が……」
♂「麒麟麦酒を始めとした、近隣の大手企業の工場はまだ完全とは言えないが、復旧再稼働しているようだ。しかし、その公園はまだ封鎖されてるし、すぐ近くの展示会場である『夢メッセ』などはまだ最下位の目途は立って居ないようだな。街頭や旗竿がボキボキ折れて倒れたままだったぞ」
♀「爪痕はまだクッキリ残っているね。そこから仙石線多賀城駅の方向にしばらく辺りを観察しながらあるいてみたけど、壊滅状態から放棄された廃墟のような店舗もまだあるね」
♂「大通りの歩道橋を渡ろうとすると、下から10段目あたりの手摺りの下の方まで、ゴミ屑と藻屑のような物が乾いて絡み付いていた」
♀「少なくともそこまでは水を被ったという事だよね……足の速い波がそんな高さで来たら、高い所に非難しないとひとたまりもないよね」
♂「今回、駅員が見た程度の物は、もっと凄絶なエリアからするとマシな方なのかも知れない。それでも、テレビ越しに見るのと生で見るのとは違うな、矢張り」
♀「仙石線の上りで仙台駅に戻ったんだけど、仙台中心部は何事もない、地方都市の姿だったね。ほんの数駅先は大変な状況だったのに」
♂「日本の建物は何だかんだと言っても、平均的に耐震性・免震性は高いのだろうな。今回は津波と原発による被害が大きいが、地震による揺れそのものによる被害はそれほど大きくは無い筈だ」
♀「とは言え、完全に復興するにはもうちょっと時間がかかるだろうね。駅員@地獄三丁目駅は神戸に住んでいた事があるんだけど、1998年の時点で、まだ公園に仮設住宅が結構残っていたよ」

2011年9月13日(火)
駅日誌(1696) 「銀幕寸評」

日曜日に、久々に映画館で映画を見たので、今回は銀幕寸評です。寸評なので、♂赤鬼・♀青鬼の会話形式ではなく私の独白です。では早速。尚、映画タイトルの横の☆が私の評点で5ッ☆満点です。

「ライフ -いのちをつなぐ物語-」 ☆☆☆
地獄三丁目駅なんてものを運営している人間には似つかわしくないと御思いでしょうか? いえいえ、動物の世界は命懸けです。まさにぴったりかと。小学生の頃に関口宏の「わくわく動物ランド」が大好きだった身としては、こういう映像は大好物です。
さて、この映画は英国BBCが撮影した、野生動物のドキュメンタリーです。吹き替え版ナレーションは、松本幸四郎&松たか子親子。缶コーヒーのCMと同様の役者親子コンビです。
手法は、同じくBBCの「ディープブルー」や「アース」とほぼ同様。今回のテーマは、文字通り「命」。生き残る事、生む事、生まれる事、育てる事、といった事がテーマになっています。大きい物は座頭鯨〜小さい物は葉切蟻まで。野生動物の生存戦略を中心としたショートフィルムの集合体です。90分と短めですが、眠くなる人は眠くなると思います。興奮する(変な意味ではないですよ)人は興奮すると思います。癒される人は癒されると思います。哀しくなる人は哀しくなると思います。私はフランス映画「皇帝ペンギン」では寝てしまったのですが――只管静かなシーンが多く、あの囁くようなフレンチナレーションが眠気を誘うのです――、今回はまんじりともせず見続けました。
今回、私が特に印象的だったのは、矢毒蛙の産卵〜子育てです。
南米熱帯雨林に生息する、目が覚めるような真っ赤な蛙なのですが、葉っぱの上に産卵します。孵化すると、蛙なのでオタマジャクシが生まれるわけですが、それを1匹ずつ背に乗せて高木を登り、その天辺の水の溜まった窪みにオタマジャクシを落とします。
以降、雨水によりその水溜りの水は保たれます。狙いは「捕食する外敵の居ない水中」という事でしょうか? 捕食されない代わりに、オタマジャクシが捕食する餌もありません。矢毒蛙は、その数箇所のオタマジャクシの場所を覚えていて、水溜りまで無精卵を産みに行きます。これが餌になるわけです。蛙にしては、異様に複雑な生存システムを持っているよなあ、と。これは初めて見ました。
他の映像群も、予備知識としては知っているものでも、映像の美しさだけでも見た価値はあったかなあと思います。動物好きならば御薦めです。但し、退屈な人には眠いかも、という意味で3ッ☆としておきます。

さて、思ったのですが、こういうのを撮るには時間と金が要る事でしょう。収入源は? 英国国営放送なわけですが、NHKみたいに受信料を取っているのでしょうか? 調べてみると、英国ではテレビやビデオデッキ等を所有するには許可証が要るそうで、許可証が毎年更新であるため、実質的には受信料を取っています。NHKと仕組みはほぼ同じでした。ついでに知ったのですが、1998年に世界初の地デジ放送を開始した、とか! イギリスって何となく保守的な国かと思っていたのですが、随分先進的やないか.……

2011年9月9日(金)
駅日誌(1695) 「世界杯」

なでしこジャパンがワールドカップで優勝したのは記憶に新しいですが、その陰でもう一つの地味なワールドカップが開催されています。日本予選エントリー締め切りは、9月9日24時。私もこそこそとこれに参加し、ギリギリにエントリー出来ました。後は結果待ちです。

♀青鬼「地味なワールドカップ? 駅員@地獄三丁目駅にも参加資格のある?」
♂赤鬼「バンダイが、ガンプラ・ビルダーズ・ワールドカップというのを開催しているのだそうだ」
♀「何それ?」
♂「だから地味だと言っている……要はプラモデルの腕を競うものらしい」
♀「うーわー、オタッキー。良い年したサラリーマンがそんなのに応募しないの」
♂「いやいや、恐らく最も上手い層は、ガンプラブームに最初に乗っかった40代〜50代で、模型作りを今もやっているおっちゃんではなかろうか?」
♀「確かに、模型屋のジジイとか超絶上手いかも……」
♂「いや、雑誌等に載っている作例を見てみろ。写真で見ると本物かと思うような出来だ」
♀「いやいやいやいや、本物なんて無いけどね。だって、ガンダムでしょ?」
♂「以前は台場に、今は静岡にあるではないか」
♀「あれは、実物大模型でしょ?」
♂「分からんぞ……実は兵器かも?」
♀「まさか。金属のロボットであのサイズ、あの体型だと歩く事さえ出来ないよ」
♂「歩く必要はあるまい? 飛んで銃器を使えれば戦える」
♀「馬鹿じゃないの? でも、言われてみれば、牛久大仏とかも戦えそうな気がして来るね」
♂「世界最大の100mの仏像……あれが蓮台から火を吹いて飛び上がって、螺髪を一個一個ミサイルとして飛ばしたり、額からビームを撃ったりした凄いだろうなあ」
♀「ところで、応募作品の写真はここには載せないの?」
♂「それは恥ずかしい……技術力は上手い人の足元にも及ばない屁のようなものだからな。ネタ勝負だ」
♀「それってさ、大会の趣旨とずれてない? 門前払いだよ、きっと」

 
2011年9月7日(水)
駅日誌(1694) 「希少」

どうもレアな物に目が行ってしまいます。子供の頃は図鑑で珍しい生き物を見るのが好きでしたし、今でも街で珍しい車や、珍しい犬、変わった服装なんかはついつい見てしまいます。

♀青鬼「そんなんだから、化石なんかにも目が行っちゃうのかもね。だって、もう生息していない生き物だし」
♂赤鬼「で、2枚の写真があるわけだが……レア物扱いしては、かーくんファンに怒られるぞ」
♀「これは、パチンコ屋の『今度、元光GENJIの諸星和巳が来店します』という客寄せチラシなんだけど、果たしてどれくらい有効なのか? それ以前に、この人、まだタレントやってたんだね」
♂「だから、そういう書き込みはファンを刺激すると言うのに……全盛期には狂気の沙汰だったのだからな。今でもそれを引きずっている人が居ないとも限らんぞ」
♀「20年以上前だけど、当時は爆発的な人気だったんだってね。その後のスマップや嵐に続くジャニーズ人気の系譜の端緒の方かも?」
♂「自分たちが最後のアイドル、今のアイドルはアイドルに非ずと言っているそうな」
♀「何て傲慢なの? 傲慢さが祟って干されたんじゃなかったっけ?」
♂「傲慢ではあるが、それは真実とも言える。昔のアイドルと比べて今のアイドルは敷居が下がったというか、絶対的存在ではなくなったな。それは、色々なアイドルが乱立してインフレ化したせいもあるし、マスコミの価値が落ちたせいもある。一方で、イケメンなんてものはそんじょそこいらに幾らでも居るのだ」
♀「そういう意味では、レア物として扱っても良いんじゃないの? もはや天然記念物的人物じゃない」
♂「そうだな……駅員@地獄三丁目駅がこれをレア物としているのには、何となく悪意の匂いがするが、そこはほじくらないでおこう」
♀「もう1枚は、サントリー金麦? 第三種のビールだね。どこがレア物?」
♂「並んでいるうちの中央の1本を見るのだ」
♀「あ、1本だけ、缶の上の所が銀色……銀麦!?」
♂「レア物の匂いがしたから買って帰ったのだ」
♀「こういうのは案外レアな場合があるんだよね。エビスビールの魚籠に鯛がもう一尾入っている缶とか」
♂「意気揚々と銀麦を飲んだわけだが、調べてみると、どうも8月生産分から、上の所が金になったらしい。部屋にあった先日飲んだ缶も銀色だった。よって、ただちょっとだけ古いのを買ってしまっただけだった、と」
♀「駅員のレア物を探す嗅覚も大したことないね」
♂「それにしても、こんな微々たる違いだと気付かないものだ。レア物好きの駅員がこの体たらくだから、そういう事に興味のない人は、絶対に気付かないだろう。メーカーとしては、色々細かい所に拘っているのだがなあ」

2011年9月6日(火)
駅日誌(1693) 「化石」

凡そ46億年前、地球という惑星が誕生しました。約10億年後、原始生命が誕生。そこからさらに10億年後、光合成が出来る植物の原形が誕生。カンブリア紀の頃には、水生動物が現れますが、それは更に20億年後。それから数億年後の海に泳いでいたのが、アンモナイト。現在のオウム貝のような、巻貝を被ったタコのような生き物です。

♂赤鬼「その化石か? この写真は」
♀青鬼「そうだね。案外安い値段で売られているんだってね。これで400円くらい」
♂「安っ! 人工物ではないわけだよな? で、もう滅びた動物、即ち有限の物なわけだが、何故こんなに安く流通している?」
♀「あちこちでいっぱい出土してるんじゃないの?」
♂「それにしても、なるべく欠けないように掘り出して、旋盤みたいな物を使って人の手で研磨するのだろう? 生き物である以上、サイズが一定ではない筈だから、自動機による連続研磨は難しそうだぞ」
♀「だろうね……きっと、出土が多くて低賃金の国で、殆ど流れ作業みたいに加工しているんだろうね」
♂「うーむ、ついつい、安くて欲しくなってしまったが、ここには搾取の構図があるのかも知れんな。そして、それは安い物という事に限らないのかも知れない。アフリカにはダイヤモンド産出国が多いのだが、皆が皆金持ちそうには見えない。どちらかというと貧しそうだ。掘っている者や一次加工(石ころを削ってダイヤモンド部分を取り出す)をしている者は搾取されていそうだ」
♀「ダイヤモンドで設けているのは一握りなんだろうね」
♂「アンモナイトのそばに三葉虫の化石もあったのだが、アンモナイトより不完全な露出の割には1,000円もしたのでやめておいた」
♀「え? そんなに化石好きなの?」
♂「いや、そうでもないのだが、いざ現物を見ると、太古からの生物の歴史の浪漫を感じるではないか」
♀「三葉虫はグロいし、アンモナイトの方が良いんじゃない?」
♂「ところが、アンモナイトを物色している時、すぐ横に親子が居て、親が『アンモナイトで良いじゃん』、チビッ子が『アンモナイトはつまんない。三葉虫が良い』などと騒いでいた」
♀「あはは、子供がつまんないと言っている方を物色している大人」
♂「因みに、昆虫が閉じ込められた琥珀もあった。これにもちょっと惹かれたが、三葉虫よりも更に高かった」
♀「まあ、化石みたいなもんだね。でも、入っていても蚊みたいなもんでしょ?」
♂「うむ。すぐ飽きそうだ。あと、芸人のふとっちょカウボーイが居た」
♀「まあ、化石みたいなもんだね。あらびき団とかに出てた人でしょ?」
♂「こらこら、現役バリバリの芸人ではないか! 腹を出したカウボーイの恰好で、芸をやらずにビラ配りをしていたが……それにしても、存外でかくて驚いた」

2011年9月5日(月)
駅日誌(1692) 「煙草」

煙草増税がまたも進んでしまうのか? 小宮山厚労相が最低でも700円まで上げるべきだと考えているとの事です。

♀青鬼「げげげ、昨年大きく上げたばかりじゃないの!」
♂赤鬼「百害あって一利ない物だ。どんどん上げて宜しい。消費税増税するくらいなら、酒や煙草といった嗜好品を増税すべきだな」
♀「野田首相は、結構なヘビースモーカーで、菅内閣の頃に復興財源として選択肢として浮上した時に、『煙草増税はオヤジ狩り』だと主張していたよね」
♂「ははは、だが、君はオヤジではないだろう?」
♀「譬え話じゃないの」
♂「法規制による強制力型統御と、税制というインセンティブ型統御では、後者の方が上手い手だと言える。財源と規制を同時に打ち出せる手だ。現に、昨年の増税では、未成年の喫煙率が下がるという効果が出ているそうだ」
♀「それは分かるけどさあ……何だか、もっと規制して(それと同時に財源にして)欲しい事は沢山あるよ」
♂「うーむ……ホスト税、とかな。街にうろついてるホスト及びホストっぽい外見の奴には課税」
♀「ホストっぽい外見の奴とそうでない奴の境目は?」
♂「着色ロン毛とかかな? 納税証明を持ち歩いて貰う、と。持って居ない時は罰金」
♀「それって、ただ単にあんたのいけ好かない奴への課税じゃないの?」
♂「ふふふ、煙草税もそれに近いのかも知れないぞ」

2011年9月4日(日)
駅日誌(1691) 「椅子」

実は他にやるべき事もあるのに、正午に行かねばならない所があり、それに引っ掛けて、夜まで外をほっつき歩いてしまいました。

♀青鬼「やるべき事をやらずに行ったのが、この写真? また人間椅子? こんなののどこが良いの?」
♂赤鬼「これは今夏発売のアルバムをディスクユニオンで購入した者限定の特典だ。ファンで特典を得ているのならば、当然行くだろう。残念なのは、駅員@地獄三丁目駅のチキン振りだ! 人間椅子のメンバーは顔を出しているのに、自分だけ隠すとは、どこまでも下衆な男よ!!」
♀「いや、著名人と一般人ではしょうがないじゃん。駅員、キティちゃんのTシャツだね……名称を知らないけど、あの、いわゆる『ロックの手』をやっているね、全員。Tシャツの中のキティちゃんも含めて」
♂「わざわざ注文を付けたのだな……おこがましい」
♀「でも、これが正午なら、真っ直ぐ帰って、そのやるべき事とやらをすべきじゃないの?」
♂「そうはいかない。9月9日までの、携帯国盗り合戦の期間限定イベントをやっておきたかったのだ。都営交通を巡るイベントだ」
♀「くっだらない……男って『女は不合理だ』って馬鹿にするけど、男の方が遥かに不合理な事するよね」
♂「きっと、性別よりも個体差なのだと思うぞ。そういう意味で、男尊女卑思想者も、フェミニストも、両方ともただの阿呆だ」
♀「男尊女卑批判はまだしも、フェミニスト叩きは、ヘンテコな女から苦情が来ちゃうよ!」
♂「ははは、苦情が来る程読者が沢山居るなら、喜ばしい事だ」
♀「女の目から見ても、女は面倒臭い人はとことん面倒臭いから、軽々しくそんなの言わない方が良いよ」
♂「まあ、そういうわけで、人間椅子の撮影会の後は、延々都営線その他の電車の椅子に座ってあちこちに行っていたと、そんな日曜日だった」

2011年9月3日(土)
駅日誌(1690) 「軍隊」

War bellows, blazing in Scarlet battalions.
Generals order their soldiers to kill
And to fight for a cause they've long ago forgetten……

   〜サイモン&ガーファンクル「スカボローフェア/詠唱」より〜

♂赤鬼「サイモンとガーファンクルのスカボローフェアのコーラス部分だな。元々は民謡なのだが、それに『詠唱』というコーラス部分を付けて反戦歌としている」
♀青鬼「美しい曲と歌声だけど、その詠唱部分は、戦闘が始まる場面を歌っているんだね。赤い軍隊の銃撃が轟き、将軍は兵に殺せ、戦えと命じる。とうに忘れられた目的のために」
♂「バタリアンと言うと、日本では、コメディ・ホラー映画『Rerturn of the living dead』の邦題に使われたせいで、何だかゾンビ的なイメージがする言葉だが、元の意味は『軍隊』だ」
♀「オバタリアンなんて言葉まで出来てしまったし、もう手に負えないね。軍隊を指す言葉は他にもあ沢山あるから、もうバタリアンは、日本では元の意味では殆ど使えないね」
♂「邦題を考えた者は重罪人だな。当時は大成功だったのだと思うが」
♀「昔は映画や音楽に、変な邦題が付いている事が多かったよね。サイモン&ガーファンクルも、日本で『サイモンとガーファンクル』名義で『冬の散歩道』とか『明日へ掛ける橋』とか邦題が使われていたれていたよ。『冬の散歩道』は『冬の散歩道』なんて呑気な雰囲気の曲じゃなかったね。現在は原題のカタカナ表記か、そのまんまかが多いけど」
♂「KISSは『地獄の何とか』ばかりだった。ピタリとはまっているのもあるが、冷静になると全然内容と違う場合もあって驚きだ。バタリアンもきっと、語感で使っちゃったが、定着してしまったのだろう」
♀「上記の歌詞の、とうに忘れられた目的のために戦う赤い軍隊みたいえだね」
♂「戦争は、戦闘が目的になってしまっては駄目だな。大義ありきでないと、人は耐えられない」
♀「イラクやアフガンに派兵されて帰って来た退役軍人はPTSDやアル中、薬中だらけだってね」
♂「大義無き戦いだと感じてしまうとそうなるのかも知れない。一方で、世代や民族による違いもありそうだ」
♀「確かに、若い世代ほどストレスには弱そうだよね」
♂「人種では、日本人程優秀な兵隊になれる国民は居ないと思うぞ。今回の震災でも、多くの外国人が日本人はタフだと思った。まだ軍人適性まで繋げて考える者は居ないだろうが……」
♀「成程、精神的なタフさと、目的意識、忠実さ……個々人の戦闘能力という意味ではなく、戦闘集団の構成員としては、日本人程適性が高い民族も居ないかもね」
♂「恐らく、終戦時に米国人は、その日本人を恐れた。だから、軍を封印したのだと思うな」
♀「今は中国がそれを恐れているかもね?」
♂「そりゃ、そうだ。日清戦争、日中戦争では、中国は散々だった。元々、中華思想では『東夷』としていた、辺境民族である日本如きに蹂躙されてしまったわけだから」
♀「中国人が靖国参拝を非難するのもそういう事なんだろうね。感傷なんかではなく、戦略なわけだね」

2011年9月1日(木)
駅日誌(1689) 「蝉」

撞く撞く法師 撞く撞く法師 撞く撞く法師……・撞く撞く法師 撞く撞くピーヨー! 撞く撞くピーヨー! 撞く撞くピーヨー! ジジジジジジ……

♂赤鬼「ツクツクボウシか。7月には、駅員@地獄三丁目駅が『今年は蝉が鳴いていない』と気にしていたが、何の事はない8月以降、五月蠅い程鳴いているぞ」
♀青鬼「完全な杞憂だったね。で、その鳴き声……こうして文字にすると、最後の『ジジジジジ…』は、まあ鳴き疲れたという事だと思うんだけど、『撞く撞く法師』が続いた後の『撞く撞くピーヨー!』は一体何なの? 昔から気になっているんだけど」
♂「確かに。あの瞬間に一体何が起きているんだろうか?」
♀「鳴く器官が疲労で攣っちゃったとか?」
♂「スズムシやコオロギ、キリギリスなんかは羽を擦らせて音を出しているのだが、蝉は腹を使って音を出している。笑い過ぎて腹筋が攣ったみたいな……」
♀「で、無理して2〜3回鳴いてから、力尽きて『ジジジジジ……』か」
♂「いや、本当の所は、専門家に聴かないと分からないぞ」
♀「と、思って調べたら、『ツクツクボウシはメタルだ』という書き込みがあったよ。確かにあの刻み方はメタルっぽいかも」
♂「色々な蝉の鳴き声をギターリフにして、それを組み合わせる事で結構凄い楽曲が作れるかも知れないな」
♀「The Cicadaデビュー曲“Cicada Shower”!」
♂「ツクツクボウシを筆頭に、、アブラゼミ、ミンミンゼミ、クマゼミ……」
♀「あのさあ、ツクツクボウシ以外は大した音楽性無いよねえ」
♂「いや、待て。ヒグラシが居るぞ」
♀「ヒグラシは叙情的だよねえ……しかし、ツクツクボウシと方向性の違いで喧嘩別れしそうだね」
♂「夏も終わりだなあ」
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