2011年11月度目次 (御意見御感想は掲示板にどうぞ)→

 #1728 「豚」 スランプとトンカツ。
 #1729 「文化」 ルネッサンス・ジェネレーション&人間椅子倶楽部の集い。
 #1730 「読書」 読書の秋。
 #1731 「ラ式」 初観戦.。
 #1732 「祝」 久々です。
 #1733 「トントン」 という言葉のゆるさと柔らかさ。
 #1734 「夢」 夢の話なんかされても、聴いている側は困るがな。
 #1735 「聞き屋」 愚痴聞き屋なる仕事。
 #1736 「欲望の城」 田舎ではやたらと高速道路沿いに建って居たものです。
 #1737 「足下」 シッタカ、カコワルイ……
 #1738 「謎解きは野球の後で」 私の中での最大の見どころはジャガーだったりします。
 #1739 「愛」 山形のPRに来た愛の武将隊。
 #1740 「浄土」 法然と親鸞ゆかりの名宝展。
 #1741 「落合博満」 接戦・日本シリーズ。
 #1742 「脱出」 パソコンやスマホによって成長したゲームのジャンル。
 #1743 「勝負」 福本伸行を読みながら、携帯国盗り合戦。
 #1744 「写真」 写真&コメント3発。
 #1745 「家元」 立川談志という落語家。
 #1746 「商法」 マルチ商法(連鎖販売取引)。
 #1747 「煙草」 ゼロスタイル・ビターリーフ。
 #1748 「大阪都」 個人的には、都は文字通り「みやこ」の呼称で良いかなと思っています。

  by 駅員 @ 地獄三丁目駅

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2011年11月29日(火)
駅日誌(1748) 「大阪都」

日曜日に投開票が行われた大阪府知事&大阪市長ダブル選挙で、大阪維新の会が勝利し、橋下氏が新市長に当選し、松井氏が新知事に当選しました。市長選の対抗馬は民主・自民・共産が支援した現職市長の平松氏だったのですが、それを破った勢いは立派です。
その目玉政策は、「大阪都構想」……現在大阪府は、大阪市と堺市という政令指定都市を抱え、その二市はは区制が敷かれているわけですが、大阪市を廃して東京23区のような特別行政区を作り、府政と市政の二重行政を改めようという事だそうです。行政法の改正等が必要になりますので、市長に当選したからと言って一筋縄で出来る事ではないのですが、果たしてどうなるのか……?
行政の効率化は、長年議論されて来た話題です。一時期、道州制の議論(国→都道府県→市町村という構造を、都道府県をある程度まとめて地方分権を強化しようという方向性での効率化案)もありましたが、いつの間にかひゅ〜っと消えてしまいました。あれ? 現政権の民主党が道州制をプッシュしていたような気がしますが、とんと聞かなくなりました。
「大阪都」。特別行政区を設ける事自体は面白そうな構造改革ですが、「都」=首都でない場所が「都」というのはどうなんだろう? そも、「東京都」という地名が出来たのは割と最近(と言うには昔ですが)の話で、戦時中央集権を強化する目的で都制に移行したのが1943年です。その時に、東京府の中心部だった東京市が今の23区の原形である東京35区になったのです。
東京府というのは、明治維新の廃藩置県によって出来た地名で、その時に大阪府と京都府も出来ました。東京大阪京都は三府と呼ばれ、首都或いはその代替地とされていたようです。
「大阪都」という呼称に拘る必要はないかも? 或いは、遷都した時に使うように「都」の呼称は取っておいても良いのかな、とも思います。関東大震災の折には大阪遷都論も盛り上がったようですし、私はあくまで「都」はみやこに付く事にして、遷都も場合によってはあり得るという含みのある形の方が良いのかなあと思います。
あ! その考え方でもし再び京都に遷都したらどうなるのだろう? きょうとと?

2011年11月28日(月)
駅日誌(1747) 「煙草」 

昨年、ゼロスタイルという無縁煙草が発売されました。味はミント。そのバリエーションとして、ビターrリーフという商品が12月から発売されるそうです。自宅に帰るとその試供品が届いていました。私の所には、JTからもフィリップモリスからも試供品やら何やら煙草が届くのです。御得意様なわけです。えっへん!!
否、本当はアンケートとかキャンペーンとかに応募するから、というだけなのですがね。うーむ、癌細胞活性化中です……
今回届いた物には太っ腹な事に、専用ケースまで付いていました。では、早速試飲……成程。コーヒーのような香ばしいフレーバーです。それでいて、舌にちょっと刺激のあるスパイシーな味わいもあります。ミントの時に感じた物足りなさは改善されていると思います。味にインパクトが強く、これは、私が普段吸っている濃い目の煙草と、気分転換効果という意味では引けを取らないかも?

2011年11月27日(日)
駅日誌(1746) 「商法」

最近、テレビでアムウェイのCMをよく目にします。商品を紹介するCMではなく、企業のイメージアップCMのようなもので、「日本アムウェイは、こども虐待防止運動であるオレンジリボン運動を応援している」という趣旨のCMです。乳癌健診を推進するピンクリボン運動のマークとよく似たマークがオレンジ色で描かれています。
私自身は、アムウェイはマルチ商法(連鎖販売取引。これ自体は脱法行為ではなく、商形態の一つです)の会社だという認識くらいしかなく、イメージは鳥肌実がネタで「休憩時間には、アムウェイの勧誘をしております」と言っていた事くらいしかありません。身の周りに勧誘して来る人も居ないのでよく分かりませんが、きな臭い噂は耳にした事はあります。久しく交友の無かった友人からいきなり電話が掛かって来た、とか。ネット上の書き込みを見ると、更に色々出て来ます。ママ友に勧められて困る、とか。
ママ友か……これって、オレンジリボン運動のCMとリンクして来ないだろうか? 「ママ友」という事は100%子持ちなわけですから、イメージアップ効果は大きいかも知れません。否、それどころか、ヘンテコなロジックフローを作り上げる販売員が居ても不思議ではありません。
例えば、こんなのが想像出来ました……「アムウェイはオレンジリボン運動を応援している」 → 「同じ用途の物を買うなら、オレンジリボン運動を応援している会社の物を買う事が、運動の応援に繋がる」 → 「買わないという事は、オレンジリボン運動に賛同しないという事」 → 「子供がいるのに、オレンジリボン運動に反対するという事は、貴方もしかして?」
おお、怖い。もしも、近所のママ友で力を持っている人がの会員で、このロジックフローを振りかざしたりしたら、断り辛いだろうなあ……特に専業主婦等、狭い人間関係の中で展開されたりすると大変そうです。

以上は想像に過ぎませんが、セールストークに辟易した事ならあります。以前、街で絵葉書を配っていてそれを貰うと「絵の展示会をしていますので見に来て下さい」というのに行ってみて、長々とセールストークをされたのには参りました。もしそういうセールストークが、見ず知らずの人にされても面倒なのに、交友関係から出て来ると面倒臭さ倍増だろうなあ……と想像するわけです。
そう言えば、一人暮らしをしていた大学時代に、高校の同級生で殆ど口も利いた事も無い人から実家に電話が掛かって来た事があったそうな……私の電話番号を教えたりはしなかったのですが、あれもそういうのだったのだろうか?

2011年11月25日(金)
駅日誌(1745) 「家元」

立川談志家元が逝去しました。あの江戸っ子落語の大物ですから、声が出なくなってから一気に気力が減退したのも一因なのでしょう……合掌。
私はちゃんと談志の落語を聴いた事がないのですが、昔からその存在感は気になっていました。ただ、和やかな空気をぶっ壊す事が多いのが難点でしたが。しかし、それは旧弊や慣れ合い、真綿での首の締め合い、偽善への反骨であったのだと思います。

昔、ビートたけしのテレビタックルに、ゲストで出て来た時には参りました。あの番組は政局等について、議論するような番組で、「朝まで生テレビ」の短縮版みたいな番組なのですが、ルチャ・リブレのようなマスクを被って現れ、終始無言。意見を求められると、「バックドロップ!」等と言うだけという、相当シュールな出方でした。ぶっ飛んでいる……

他には、M-1の審査員に出た事もあるのですが、テツ&トモの芸に対して、今田に振られて「お前らは、ここに出て来るもんじゃねえな」と一言。場の空気が凍り付いてから、「いや、これデビュー10年以内の若手のコンテストだろ? もっと先行ってるよ」と言ったのです。それで何とか、空気は元に戻ったのですが、これもわざと一旦空気を凍らせたんだろうなあ、きっと。なので、地元の友人なんかは大嫌いみたいでした。
しかし、その友人には言っていませんが、私は嫌いではなかったりします。2000年代初頭に、竹書房の雑誌のコーナーで、談志が選者で読者や弟子が御題に対する答えを投稿するという企画があったのですが、それをまとめた本が全二巻あり、私はそれを両方持って居たりします。その名前は「大笑点」笑点の初代司会者にして、自分が降板した後の笑点をこき下ろしていた談志ですが、それと同じメンタリティで名付けたのでしょう。

その笑いの質が辛口過ぎる面も否めませんが、芸道を突っ走った生涯だった事は疑いないでしょう。古本屋等でその落語のDVDを漁ろうか……しかし、死後需要増等で売って居ないかもなあ。
嗚呼、その事で思い出しました。また、私の嫌な「死後新装発売」が起きそうです。尾崎豊然り、スティーブ・ジョブズ然り。一体何者がその利益を享受するのでしょう? 亡骸の骨をしゃぶって居るのは何者か? いつも気になる事です。

2011年11月24日(木)
駅日誌(1744) 「写真」

先ずは、昨日の国盗り合戦より「じぃ」。無事に獲得出来ていました。今年より加わったサブゲーム「チャンバラ」では、イラストのタッチが随分異なります。

元々の「じぃ」は右のようなキャラクターだったのですが、杖が仕込み杖です。それにしても、いざ冷静になると、興味が無い人には何が良いのか分からないキャラだよなあ……

さて、本日のタイトルは「写真」。写真ネタで攻めようかと。私の日記はこれはという写真が無い時には、写真無しが普通です。ビジュアル面が乏しいと言えば乏しい。聞いた所では、ブログでは写真が多い方が目に止まり易いのだとか。私の所はブログではないのですが、同様の事は言えるでしょう。というわけで、今日は写真&コメント形式です。
早速1枚目。先日のサッカーの国際試合でまたしても「とんでもねえ国だな」というイメージが強くなってしまった北朝鮮ですが、先日の新聞にこんなのが。

「チョコパイ配布数に基準」「労働者から不満」。「南北協力事業の開城工業団地で、韓国が用意したチョコパイ労働者に配給されているのだが、企業によって配布数にバラつきがあり、不満が出ている」との記事。あ〜、こんなのが記事になるような状態なのだなあ……チョコパイの量でキレる状態なわけです。この民族がスポーツの試合でキレない筈が無い。

で、チョコレート繋がりで、先日食べた輸入物のチョコレート。食べ方が面白かったので、買ってみたのですが……「たたきつける」「もみほぐす」って!
 
アルミ包装を解くと、「叩きつける」「もみほぐす」の意味が分かりました。開封前の手触りは球状の塊だったのですが、成程、オレンジのさのうのように、一口で食べられるサイズに分離する作りだったのです。
しかも、これは「一旦球状に成型した物をカットしている」わけではなく、「割れ易いように切り込みが入った状態で繋がっている一体形状」で成型されている模様。一枚一枚にオレンジの粒々のような柄があり、しかも中央には柱のような物があります。凝ったことするなあ……因みにオレンジの香りがするチョコレートでした。

2011年11月23日(水)
駅日誌(1743) 「勝負」

誠に恐縮なのですが、前回の日誌に引き続き、今回もゲームの話です。良い年をしてゲームなんて……と言われそうです。
度々この駅日誌にも書いていますが、「ケータイ国盗り合戦」というゲームをやっています。これは、案外大人もというか、大人のプレーヤーの方が多いゲームです。というのも、日本全国を600箇所に区切ってあり、その現地で位置情報により進めるのが主体のゲームなので、度々遠方に出掛けられなければ一向に面白くないゲームだからです。
その国盗り合戦ですが、今年から「チャンバラ」というサブゲームが増えました。基本的な構造はいわゆるロワイヤル系と同じです。攻撃力と守備力が設定されていて、人数を投じて他者と争うというものです。私は以前モバゲーをやっていたのですが、随分前にやめました。このロワイヤル系に食傷したからです。なので、この「チャンバラ」も、「怪盗ロワイヤル」における「ミッション」部分に相当する「漫遊」はやっても、「バトル」に相当する「合戦」は殆どやっていませんでした。
ところが、今日までの期間限定で、「じぃ争奪戦」というが開催され、それでは合戦をするたびに獲得出来る「武功」をためて、3000位以内に入れば武将カード「じぃ」(国盗り合戦のマスコットキャラです)が獲得出来るとの事……普段の「合戦」と比べて、私にもチャンスがあるハードルだったため、久々に燃えました。今週は、平日の昼休みや休日に携帯をいじる頻度が上昇。
今日も、帰宅した後、漫画を読みながら、ずっとその「じぃ争奪戦」をやっていました。最終的には締切間際のラストスパートで順位変動が激しくなり、且つサーバー負荷が増加して通信エラーも。締切同時刻に最後に見た順位では3000位以内にはなっていたのですが、何十万人も(もっと?)プレーヤーが居て、コンマ何秒単位で変動して居そうですから、実際に3000位に入っているかどうかは微妙です。結果はまだ出ていませんが、出るのが待ち遠しい……(今日の日誌には、その「じぃ」の写真を載せようと思っていたのですが、結果が出るのは夜が明けて、昼頃でしょうか?)。

しかし、そのゲームをやりながら読んでいた漫画というのが、福本伸行の漫画「銀と金」でした。金を巡った心理戦の漫画です。この福本伸行という作家が描く作品は、「カイジ」や「アカギ」など、心理戦が多いです……今回の国盗り合戦の「3000位ならチャンスがあるかも?」という姿勢なんかは、きっと漫画内でカモにされてい脇役と似た性質なんだろうなあ……
まあ確かに、私もゲーム運営会社に上手い事乗せられている人間なわけです。国盗り合戦には少額ですが現金も投じています……カモやないか!

2011年11月21日(月)
駅日誌(1742) 「脱出」

パソコン及びスマートフォンの発達に伴って成長したゲームのジャンルがあります。一つは、御想像の通り「オンラインゲーム」。もう一つは、本日のタイトルの「脱出ゲーム」です。
密室に閉じ込められたという想定の下、画面内で部屋を探索してヒントを探して謎解きをしつつ、外に出る手段を探すというゲームです。そんなジャンルのゲームは大昔からあると言えばあるのですが、画面の中の怪しい場所を探すという行為は、マウスやタッチパネルに適していると言えます。
こういうゲームをファミコン等のいわゆる十字キー操作やレバー操作でカーソルを動かすという方式だと、操作が非常にまどろっこしくなってしまうのです。懐かしい所では、「さんまの名探偵」というファミコンゲームがありましたが、探索用カーソル(何故か「さんまの名探偵」では蟹の形のカーソルでした。製作者は大阪をなめとんのか……)だと、動きが遅く、画面の端から端まで動かすのに苛々。マウスだと任意の場所に動かしやすいですし、タッチパネルでは任意の位置に直接触れるので、脱出ゲームに向いているのです。

私は、夏にG'z one(NECカシオの耐水・防塵・耐衝撃シリーズ)が出たのを機に、携帯電話機をスマートフォンに変えたのですが、スマホ化して何が変わったかと言えば、恥ずかしながら、Webサイトを見るのと無料DLのゲームです。日経電子版のCMで「スマホを働かせよう」と言っていますが、私もサラリーマンの端くれとして耳が痛いです。
で、今の所最もやったのが「脱出ゲーム」なわけです。タッチパネルなので、隈なく探索しやすいわけです。それでも攻略掲示板を見てしまうのですが……
あの、言い訳をさせて下さい! タッチパネルの反応範囲が狭かったりすると、見逃したり取り逃したりする事があるのです……それがネックで進まなくなる事が多いのですよ。
うーむ、「タッチパネルは脱出ゲームに適している」と言ったそばから、欠点を挙げてしまう事になりました。
これは、Webサイトを見ている時にも言えます。画面の反応が悪い時に、それがハード面での理由(タップの仕方が悪くて反応していない)なのか、ソフト面での理由(タップはちゃんと機械が受け付けたが、内部処理や通信処理が滞っている)なのかが判然としない事があります。

さて、そんな「脱出ゲーム」ですが、何と世の中には「リアル脱出ゲーム」なんてのもあるんだとか。密室に閉じ込められて、ヒントを探してアイテムをを取って、謎を解いてというのを、ゲーム画面内ではなく、実際にやるという事か。やってみたい! しかし、これが結構人気で、発売後すぐ売り切れてしまうのだとか……

2011年11月20日(日)
駅日誌(1741) 「落合博満」

今年の日本シリーズは第七戦までもつれこみ、福岡ソフトバンクホークスが中日ドラゴンズに勝利し日本一になりました。無念……日本シリーズに入る前に、しまってあったのをたまたま見付け出した秘蔵の品……2004年優勝時に出来たV祝優勝の紙コップを出して(古い物なので、使用はせずですが)中日を応援しておったのですが。落合博満監督は、今年までで終了です。最後に花を持たせてやりたかった……

しかし、オレ竜落合監督時代の中日ドラゴンズは、強かった。2004年〜2011年の8シーズンでリーグ優勝4回、2位3回、3位1回。一度たりともBクラス落ちしていないのです。
その内、日本シリーズを制したのは、2007年。この時は悲願達成という感じでした。そして、奇しくもその2007年はクライマックスシリーズが始まった年でもあります。その年に、リーグ2位から勝ち上がっての日本シリーズ制覇でした。なので、リーグ優勝回数も日本シリーズ出場回数も多いチームなのに、落合時代にリーグ優勝→日本シリーズ優勝という組み合わせはついに達成出来なかった事になります。

その強さの一方で、数字のデータを見ると、イマイチ強そうな数字ではありません。本塁打、打率、得点等、攻撃的な数字は決して高くありません。それでもこの強さが出せたのは、優れた投手陣と固い守備によります。特に両チーム少ない点数での接戦を制する事が多いという印象です。
接戦での勝つか負けるかって、その次のモチベーションに大きく関わる事だと思います。大差で負けた場合は、「今日はしょうがない」という風に諦めもつくものですが、接戦で負けた場合は「あそこでああしていれば、こうしていれば」なんて考えてしまいます。勝った時でも、慢心が生じにくいと思います。なので、今回の日本シリーズは「重い試合」という言葉をテレビでも言っていましたが、そんな形で地味と言えば地味な日本シリーズだったと言えるでしょう。
それにしても、選手としての資質と監督としての資質は全く違う物だなあ、と思います。落合博満は選手としても優れた選手だったのですが、選手として優れていたのは、三冠王も取った事がある打撃です。その一方で、落合監督時代の中日は、打撃は弱く、守備で勝つチームでした。

野球の後で観ていたダウンタウンの「ガキ使」で、思い出の曲をかけてドライブという企画をやっていたのですが、松本人志の掛けたCDの一つが「燃えよドラゴンズ」でした。何故か子供時代、親に買って貰った野球帽(昔は小学生がよくかぶる帽子でした)が中日の帽子だったから、との事。
収録番組ですから、日本シリーズが今日までやっている想定等はしていなかったのでしょうが、今日の勝敗によって、それを観た時の感じ方が変わっただろうなあ……もし勝っていたら、今日その映像が流れるのは一種ミラクルです。

2011年11月19日(土)
駅日誌(1740) 「浄土」

西方には極楽浄土があるという……そして、南無阿弥陀仏を唱える事で阿弥陀如来の加護を得て、死後そこに行けると説いたのが浄土宗とそこから派生した浄土真宗。無論「南無阿弥陀仏」とは一種の依り代であり、その言葉自体ではなく、信心の方が重視されるのだとは思いますが。
大衆に布教するためには、分かりやすく、簡単な構造が必要なのです。そこには、なるべく多くの衆生を救いたいという心もあったでしょうし、信仰を増やす上で、質より量を求めたという面もあったでしょう。
そんな宗派を構築した、法然と親鸞。それに縁のある宝物を集めた企画展が東京国立博物館で開かれています。「法然と親鸞 ゆかりの名宝」展。法然没後800年、親鸞没後750年に因んだ、初の合同展なのだとか。

雨だというのに結構混んでいました。成程、日本の仏教の中でも最も信者を持つ二派だけの事はあります。「宗教玩具論者」の私としては、仏像のバリエーションが豊富で、美術的に見るべきヨ要素も多い密教の方が好みなのですが、浄土宗と浄土真宗が本尊と祀る阿弥陀如来及び、その脇侍である観音菩薩&勢至菩薩については作例が豊富ですし、一見の価値ありと思い、行ってみました。
先ずは入り口が凝っています。赤と青のカーペットが敷かれて、その中央に15cm幅程の白線があります。「二河白道」という極楽浄土への道を表した形なのだとか。赤い炎の川と青い激流の川を、それぞれ人間の悪煩悩(憎悪、欲望)になぞらえ、その間の白い道を通らないと極楽浄土には行けないという例だそうです。それを示した掛け軸等が続きます。
その「二河白道」もそうなのですが、以下、浄土宗・浄土真宗の教えや、法然・親鸞の生涯等が、絵巻物や漫掛け軸(雲で、漫画のようにコマ割りされています)等、ビジュアルで説明するアイテムが豊富です。画風も非常に漫画的です。「まんが ○○のしくみ」みたいなノリなわけです。プレゼンテーションが最も上手な宗派かも知れません。

私の興味は矢張り仏像。法然・親鸞を始めとした僧行像もありますが、目玉は阿弥陀三尊坐像(神奈川県浄光明寺)。ライティングも凝っていて、光背のシルエットが綺麗に背後の壁に映っています。他にも小型ですが阿弥陀如来像、阿弥陀三尊像が多数。食品玩具のおまけのようなミクロな三尊像もありました。
今回、私は初見で面白いと思ったのは、ポスターのようなデザイン性の高い「l光明本尊」の掛け軸。中央に「南無不可思議光如来」等と書いてあり、そこから放射状に光線が伸びて周りを脇侍や僧侶が囲んでいるという物です。私は横尾忠則のポスターに近い印象を受けました。
こういう企画展があると、ミュージアムショップでも企画展に沿った物を出します。図録、ポストカード、クリアファイル、Tシャツあたりが定番ですが、今回はオリジナルのベアブリックまでありました。金メッキで額に白毫(仏像の額にある○です)まであります。欲しくなってしまいついつい買ってしまいました。またつまらない物を買ってしまった……前述の「二河白道」で言うと、青い方の川にどっぷり浸かっているようなものです。
←見えにくいですが、額に○があります。

2011年11月16日(水)
駅日誌(1739) 「愛」

山形県置賜地区には「愛の武将隊」なる集団が居ます。山形県の武将コスプレ集団です。山形県の観光PRが主たる任務だそうな。
今日、東京駅の駅中、グランスタの催事スペースで山形県のPRをしていました。山形の特産品の販売と観光客へのPRが主なのですが、そのPRに来ていたのが、この「愛の武将隊」。
メンバーは、米沢サイドと最上サイドから成る9人の集団です。米沢サイドに直江兼続、前田利益(慶次)、阿虎(兼続の養女)、青木新兵衛、米沢サイドに、最上義光、楯岡光直(最上義光の弟)、伊達政宗(最上義光の甥)、鮭延秀綱、それらの案内役のはな姫(上杉景勝の妹)。前田慶次は、原哲夫画の花の慶次の衣装をモデルにしているようです。その割には比較的小柄な人が演じていました。個人的に恰好良いなあと思ったのは、写真には写っていませんが、顔を隠した黒子役の忍者っぽい衣装でした。
そんな集団が、ちょっとした小芝居で山形のPRをしていました。
名古屋城にも丁度同じような武将集団が居ますが、戦国ブーム以降、あちこちでこういう武将隊が出来ているようですね。
戦国ブームと言えば、それに乗っかって登場したのが「歴女」ですね。今回、最も衝撃的だったのは、この「愛の武将隊」の追っ駆け? のようなファンの女性の方々。一緒に写真を撮ったり、武将(役の人)に何か渡して何か書いて貰ったり(サイン?)していました。山形から追っ駆けて来たファン? それとも、こういう武将コスプレキャラ全般のファンで、こういうのに度々出没している? こんな事を言ったら怒られますが、こういう地方の武将集団にもしっかりファンが居るのだなあ……
しかし、これって、ふと思えば、マイナーなバンドの追っ駆けと変わらないのかも。夏に人間椅子のライブ遠征をした私は全く笑える立場にはありませんね。

この「愛の武将隊」の「愛」は、直江兼続の兜の前立てから取っているわけですが、いつも思うのは、当時あれは馬鹿にされなかったのか? という事。だって、デカデカと「愛」ですよ? 「ダッセェ」とか言われていても不思議ではないと思うのですが……これは、当時の人々と比べて現代人が如何にすれた存在に堕ちたのか、という事なのかも知れませんがね。
あ、今気付いたのですが、駅日誌のナンバーが「1739」=「稲作」でした。山形では、「つやひめ」という銘柄の米を推しているそうですよ。

2011年11月15日(火)
駅日誌(1738) 「謎解きは野球の後で」

随分前から、電車内の広告や書店での平積み等で目にしていた「謎解きはディナーの後で」。ちょっとは気にはなっていたのですが、「文庫化したら買うか」くらいに思っていました。
身の周りに読んだ人が2人いたのですが、2人が2人とも「イマイチ」の評価。「ミステリーと思って読むとガッカリするよ」との事。まあ、令嬢と毒舌執事のやり取りを楽しむ作品なのでしょうか。だがしかし、その作者である東川篤哉の本は、私も何か読んだ事があったような……? 「館島」という本を読んだ事がありました。脱力系読後感のなかなかのトンデモミステリーでしたが、それでもまともに読めましたので、私の周囲がが言う程酷いものではないかな? 否、そうでなければ、ベストセラーにはならないか。

その「謎解きは〜」ですが、丁度今ドラマ化されています。過去に一度見ていますが、連続では見ていません。社会人になってから随分経ちますが、その間、連続ドラマはとんと見なくなりました……
野球を見た後(私の贔屓の球団は中日。今日は残念でした。今日・明日で終わると思っていたのになあ……)チャンネルをそのままにしておいたら、「謎解きは〜」が始まりました。原作を読んで居ないので、どれくらい原作と似ているのかは判然としませんが、椎名桔平演じる警部のアクの強いキャラが良いです。そして、その愛車シルバーのJaguar XK120。1950年頃のクラシック・スポーツカーです。恰好良い!
しかし、最大の見どころはJaguarなんて言っているのは一部のコアな車好きくらいか。

2011年11月14日(月)
駅日誌(1737) 「足下」

本日は御足下の悪い中、良くぞ我が駅日誌を読みに来て下さいました。
足下……足下を掬われました。金田一曰く「明智さん、あなたは自分の推理に足元を掬われたのさ!」

私は1ルームマンションの一人暮らしなのですが、チラシ配りのアルバイトはそんな事は気にせずチラシを投函して来ます。小学生用の塾のチラシなんぞ、私の所に投函してどうする……
普段なら、郵便受けから速攻でゴミ箱に捨てる所ですが、ふと目に付いたのが、迷路。日能研のチラシに迷路が付いていました。
ちょっと興味を持って、酔いどれ頭でボールペンでなぞります。
何やらミケランジェロのダビデ像のシルエットが透けて見えます。ほう、どうやら線をなぞると何らかの図が出て来るらしい……思うに、片仮名で「ダビデ」とか出て来たりするんだろう?
ヒネクレ者の私は、ゴールの側から塗り始めました。片仮名の後ろから「ル」「エ」「カ」? ん? ミケランジェロは「ミカエル」なんて像も彫ってたっけ?
続いて出て来たのは、片仮名ではなく蛙の図。蛙の図を超えると片仮名で「カ」「ン」……よく見ると、「カエル」の「カ」は「カ」ではなく、「ガ」でした……「カンガエル」か。
あああ、曖昧な記憶で、「ミカエルなんて彫ってたっけ?」なんて思った自分が恥ずかしい。シッタカ、カコワルイ……

2011年11月13日(日)
駅日誌(1736) 「欲望の城」

「あー、お城ー。この辺って、お城みたいな建物ばっかりやなあ。何の建物なん?」
「あれはホテルだよ」
「ああいう所に泊まってみたいなあ」
なんて事を小学生の頃は無邪気に言ったものです。私の地元は田舎なので、繁華街らしい繁華街など無く、ラブホと言えば、高速道路沿い、或いは国道沿いの何もない所なんかにあったものです。小学生の頃には、純粋にあんな所に泊まってみたいと思っていました。そこを利用している人が、一体何をしているかなんて知る由もなく。
何故か周りに何もないちょっと人里離れた感じの所にありました。その方が何かと都合が良かったのでしょう。田舎は車社会です。車は恋愛の前提条件だった? 若者の車離れが加速している現在でも、それはそうなのでしょうか?
一方で、都心部ではメインストリートから一本裏に入るとラブホが沢山あったりします。私にとって本当の都心部は出掛ける場所なわけですが、当然その辺りに自転車で行ける範囲に小学校もあったりします。
恐らくその辺りに住んでいる子供は、そういった派手な電飾のある建物から、男女が出て来るのを度々目にしているのでしょう。住んでいる環境次第で目にするものも異なります。環境が人を作るとしたら、こういうのも人格形成に何らかの影響があるのでしょうか。

職場に、昔、出張の時に経費を浮かすためにラブホに泊まったという人が居ます。当時は、出張の宿泊費が領収書計算ではなく、一律一定金額支給だったのです。当時はきっと今のような格安ビジネスホテルも無かった事でしょう。地方への出張は案外ラブホが安上がりだったのかも知れません。或いは「出張先で羽を伸ばす行為をも考慮すると、楽で安く済む」という事だったのかも?
一方で、バンドの追っ駆けをしていた女性曰く、ライブ遠征する時には、同性の友人同士でラブホに泊まったりして、宿泊費を抑えたのだとか。
なるほど……確かにラブホテルって、本来の用途以外の宿泊でも、費用対効果で見ると安上がりなのかも知れません。こういった発想。何かビジネスチャンスに繋げられる可能性がありそうです。ラブホに限らず、サービスの持つフレームワークを活かして、本来の用途以外での使い方を当てはめる、という。
ラブホの例では、本来の用途以外の使い方を客が見付けていますが、店側が見付けている例としては、一等地を沢山押さえている喫茶店が、個室を充実させて貸し会議室として営業して居たりします。更には、防音を充実させれば、会議室としてのクオリティアップと同時に他の需要も取り込めそうです。例えば、バンドの練習場、箱を持たない各種カルチャースクール等……もうやっている所もありそうですが。

2011年11月10日(木)
駅日誌(1735) 「聞き屋」

世の中には色々な仕事があるものです。会社の同僚が言っていたのですが、専業主婦の間で流行っている副業に「愚痴聞き屋」なんてのがあるんだとか。
聞き上手に徹して愚痴りたい人の話を電話で聞いてあげる仕事なのだそうです。本来、愚痴とは身近な人間が聞いてやるものなのですが、きっと「愚痴を言ってもまともに聴いてくれない」とか「愚痴ったら嫌われそうで怖い」とかそういう現代人社会が産み出した仕事ですね。
言わば、人間関係のアウトソーシング。アウトソーシングって割と新しい言葉(と言ってももう10年も20年も前に流行った言葉)なのですが、寧ろ、わざわざ「アウトソーシング業」なんて言わなくても、世の中にある仕事は全てがアウトソーシングだとも言えます。農業に専念している人は自らの畑を持たない人のためのアウトソーシングとも言えますし、政治家は代議士と言うだけあって「代わりに社会作りの議論をする人」=議論のアウトソーシングとも言えるわけです。そんなアウトソーシングもここまで来たか……
しかし、この電話で人の話を聞く仕事って、何だかテレフォンセックスと構図が同じだと感じるのは、私の発想が下衆いからでしょうか?
 「電話で話を聴いて慰める行為」=「電話で慰安する主婦」=「電話慰安婦」と言ってしまいそうです。この表記では、文字通りテレフォンセックスではないか!
……と、こんな事を書くと、あちこちから御叱りを受けてしまいそうですね。

一方で、愚痴聞き屋は、精神科や心療内科のカウンセリングなんかとも似ています。アマチュア・カウンセリングといった所でしょうか?
一応、愚痴聞き斡旋業者は研修と試験を行って合格した人に従事させるとしているのですが、どんな試験なのでしょうか?
例えば、ヤクザみたいなおっさんに言いたい放題言わせて、それに怒りもせず、怯みもせず、終始一貫穏やかに優しく話を聞いて、受け答えが出来るかを試験するとか、そういうのがありそうです。
うーむ、だがしかし、何だか非常にパーシャルで胡散臭い仕事ではあるよなあ……やった事がある人に話を聞いてみたい所です。
尚、私はどちらかと言うと話し上手よりも聞き上手なので、上手くやれる仕事かも? 否、「こうすれば良い」とかすぐ言ってしまうので、駄目ですね。愚痴を言いたい人は、それにたいする解決策を求めているわけではないのでしょうから。

2011年11月9日(水)
駅日誌(1734) 「夢」

私は飲むと眠くなる事が多く、飲んで帰ったらそのままスーツとワイシャツを脱いで、肌着の無地Tとパンツだけでごろんと眠っちゃっている事もあります。そのまま朝まで転がっている事もあり、そういう時は、朝早めに起きてオタオタとシャワーを浴びたりします。しかし、最近はめっきり寒くなって来ました。そういう恰好で転がっているとふと寒くなり、目が覚めます。今日なんかは飲み始めが早く帰ったのも早くて、0時くらいに起きました。
で、そういう状態で眠っていると変な夢を見る事が多いです。今日の「夢」というタイトルは、それについて。以下、夢の中の話です。

仕事を終えて列車に乗っていると、やがて列車がモノレールのような路線を走っていて、途中で空中のレール上で炎上している車輌とすれ違います。現実の私は、そんなモノレールなど通勤に使っていないのですが、当然のように乗っていて、その炎上については「何事だろう?」と思いながら様子を見てそのまま通り過ぎ、自分の乗っている列車は遅滞なく帰宅。
夕方随分早い時間なのですが自宅に着きます。子供の頃に住んでいたような気もする古い集合住宅。現実の私は単身者なのですが、父母が居て、それにも疑問は持たず、当然のように自宅に帰ろうとすると、父が車を出そうとしていました。車には母と妹。父は黒縁の眼鏡にクリーム色の服という若かりし日の姿、父母妹ともに随分若い。妹に至っては子供。
すると私に気付いた父が「おい、駅員(その場での呼ばれ方は本名です)、お前も来てくれ」と。車に乗ると、母の様子がおかしい……泥酔している様子。基本的に、酒はあまり飲めない性質なので不思議がっていると、友人と昼から何かの打ち上げをやったそうです。
車はやがてショッピングセンターのような所に着きます。
駐車場の奥には白い壁がひび割れた所にグレーの補修材を塗ってあって、血管のようなグレーの筋の入った壁を目の前に、わざわざ「お前も来てくれ」と言われたのに、何故か車で待たされて、待って居ると父母が車に戻って来て、父曰く「入浴剤ってこんなに高いんか?」と。
手に提げた袋を見ると、紫色の箱に入った粉末型入浴剤。レシートを見ると、12000円也。私は「何これ? 高っ!」。しかし、母だけは泥酔の上、満足げ。
そこから車で帰る帰り道の上空十数メートルの所に、先程の炎上していたモノレールの消火活動が行われている様子を見上げている所で目が覚めました。

……えーと、こんな夢で見た話など書かれても読む側は困るでしょうが、妙にリアルな夢――中身にはリアリティは無いのですが、私の感じ方には現実感のある夢――で、ふと書き留めておきたくなりました。こういうのも、立派な日記の使い方ではなかろうか、と。
それにしても、こういう妙にリアルに感じる夢を見ると、意味が気になります。昔、父母妹が若い事から、私が子供の頃に起きた忘れられた記憶なのか? それとも、夢の中での自分の年恰好から、これから似たような事が起きるのか? 何事かを暗示しているのか? 教えて、フロイト先生!

2011年11月8日(火)
駅日誌(1733) 「トントン」

色々な勘定で、黒字でも赤字でもない損得ほとんどゼロの事を「トントン」なんて言います。
響きがなかなか心地良い言葉です。パンダの名前みたいな可愛さがあります。しかし、非常に口語的な表現なので、文章で見ると何だかゆるい感じです。
そう、口語的なのです。しかし、ここにある日のとある新聞の記事があります。具体的な企業名が入っていますが、それは勿論、本物の記事だからです。無論、全く加工していません。

おっと、こんな硬そうな記事に……「最終損益がトントンだった」と! こんな事もあるんですね。主要新聞でも比較的硬めの新聞なので、何だか親しみを感じます。
ふと、ここで、思い出すのが、MJ(みうらじゅん)のエッセイ。田山花袋の変態的小説「ふとん」について、その「ふとん」という柔らかで温かい響きが良い、という事を書いています。「ふ」ときて「とん」。漢字で「布団」「蒲団」と書くのとは違う、独特の味のある言葉です。
私は、昔から比較的漢字が得意なせいか(漢検準一級ホルダーです)、或いは人間椅子や椎名林檎を好んで聴くせいか、漢字表記が好きなのですが、それも再考せねばなあ。会社の文書で「然程」(さほど)と書いたら、何かの書き間違いかと言われてしまいました……

2011年11月7日(月)
駅日誌(1732) 「祝」

久々の祝いです。いえ、中日ドラゴンズのリーグ優勝とCS進出の事ではありません。そっちの祝いは日本シリーズに勝利してから、です。もっと私的な……
  
はい、法被……バース……ディー……Happy Birth Day……あいたたたた……
ていうか、良い大人が誕生日を祝いだなんてのは恥ずかしい事かも知れませんね。かく言う私自身、成人してからの自分の誕生日は死への階段を一段上ったのだと思っていたりします。そんなニヒルな事を嘯いてはいても、祝って貰うと嬉しいものです。久々に誕生日を祝って頂きました。何年か前に後輩夫妻からプレゼントに鳥の人形を頂いて以来です。

何が食べたいかと問われたので、久々に焼き肉を……わっ、誕生日っぽくないっ! しかし、私に、誕生日っぽい誕生日って似合わないでしょう?
いっそ白装束で、「御蔭様でまた一歩、地獄に近付きました!」なんてやるのも面白いかな? 否、流石そんな事をやったら、「ふざけんな、この野郎!」という事になったろうなあ……
まあ、たまにはこういう変なノリの日記も御勘弁下さい。

2011年11月6日(日)
駅日誌(1731) 「ラ式」

日本語では、サッカーの事を「蹴球」とする表記の仕方もあります。ところが、昔は「蹴球」には二種類あり、サッカーは「ア式蹴球」の事を指したのだとか。わざわざ「ア式」と言うからには、他の「○式」もあって然り。もう一つの蹴球は「ラ式蹴球」と呼ばれました。現在ではその省略された方が一般的な呼称になっています。「ラグビー式蹴球」(因みに、「ア式蹴球」の「ア」はアソシエーションの略だそうです)。
以上、役に立たない豆知識でした。

さて、本題ですが、ラグビーを初観戦しました。

社会人チームの試合で、その片方のチームの会社に勤める人から誘われたのです。冒頭で偉そうに豆知識を書き散らかしましたが、私は実はラグビーのルールはよく分かっていません。豆知識も、たまたま検索したら出て来たというものです。
一つ前の日誌で、伊坂幸太郎の「モダンタイムス」を読んだ事を書きましたが、その中で「検索による監視」がキーワードの一つになっており、「人は分からない事にぶつかったら検索をするのさ」という台詞があるのですが、それを地で行く行為だなあ……
誘ってくれた人に色々と教わりながら観戦しました。観ていて思ったのは、サッカーを「これは陣取りゲームの一種だ」という表現をする事がありますが、更に「陣取りゲーム色の強いゲーム」にしたような印象でした。実際に見るまでは、ラグビーは何となくもっと人が走って入り乱れるスポーツなのかと思っていたら、ボールから左右に引いた線が勢力圏で、言ってしまえばその勢力圏を押し合うゲームなのだと思いました。いや、選手は走り回っているのですが、全体像を観ると、防衛線の押し合いゲームなのだなあ、と。
試合は、前半、誘ってくれた人の方のチームが点を取られまくるというワンサイドゲームだったのですが、後半巻き返しました。最終的には引っ繰り返せはしなかったものの、燃える展開で楽しめました。非常に良い経験でした。矢張り、スポーツに限らず、実際に試合を観てみないと分かりません。検索して豆知識を書いている場合ではないですね。

……と思いつつも、豆知識をもう一つ。

「ア式」「ラ式」という略し方、きっと日本にフットボールが入って来た当時に流行っていた略し方なのでしょうね。では、それはいつ頃か? 戦前に出来て今でも使われている似た形の略し言葉があります。
「超ド級」。
「巨大な」「物凄く大きい」といった意味で使われますが、元々は「超ドレッドノート級戦艦」という使い方の言葉です。ドレッドノートという英国戦艦が一つのベンチマークとなり、それと同等の戦艦を「ド級」、それを超えるサイズを「超ド級」と言ったのです。という事は、この「ア式」「ラ式」も恐らく、これとほぼ同時代……1900年前後の略語なのでしょう。
たまーに、「略語は怪しからん」と目くじらを立てる人が居ますが、きっと当時も居たのだろうなあ、そういう人。「時代は変わり続ける」「時代はいつも変わらない」いずれも真なのでしょう。
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2011年11月6日(日)
駅日誌(1730) 「読書」

読書の秋、という言葉があります。私は特に秋に限らず、年中通勤読書家なので、文庫本ばかり読んでいるのですが、丁度読んでいた文庫本が佳境に入って面白くなって来たのでそれを一気に読み、その作品に続く前作に当たる作品を読み返しました。
伊坂幸太郎の「モダンタイムス」と、その前作に当たる「魔王」です。

本式のファンは新書で買っていると思うので、「今更モダンタイムスかよ」と思われるかも知れませんが、通勤読書家としては、重たい新書は滅多に買いません(あと、文庫でも京極夏彦は滅多に買いません。本と言うより箱型の紙の塊!)。というわけで、私は専ら文庫で読んでいます。文庫化されているものは一通り読んでいますが、読むペースは文庫化され次第。
「モダンタイムス」は件の「魔王」(及び、同じ本に収録されている「呼吸」)の続きなのですが、「魔王」で首相になった政治家さえ過去の存在とされている時間軸としては随分先の時代なので、序盤はどうも繋がりが希薄だなあ、と思っていました。しかし、上下巻の下巻に入った辺りで大分繋がりがある事が見えて来ました。

それと同時に、すっかり忘れていた「魔王」と「呼吸」の内容がぼんやりと思いだされてきました。ああ、そんなエピソードがあったような……と。
で、「モダンタイムス」を読み終わってから、ぼんやりとしか思い出せなくて気になっていた「魔王」「呼吸」を再び読み返すと、愕然。私が気付いた点よりも遥かに多く、リンクするエピソードや言い回し、シーン等がザクザク出て来ました。「モダンタイムス」のラストシーンを別の角度から見たシーンまで、「魔王」の中で埋め込んであったとは……圧巻。また、ちゃんと「魔王」「呼吸」の内容が頭にあれば、上巻にもリンクは沢山見付かります。
私は小説は一回読んだら読み返さない事が多いのですが、伊坂幸太郎の作品群はまた掘り返してみると新しい発見がありそうです。今からまた過去の作品群を読み返すと、「この時は気付かなかったが、こいつは、あいつか?」とか、そういった再発見があるかも知れません。
実は買っただけで読んでない本が他にも何冊かあるのですが、それに留まらず、「読書の秋」には事欠かないで居られそうです。
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2011年11月6日(日)
駅日誌(1729) 「文化」

11月3日は書くべき内容があったのですが、耳がキーンと鳴っていたので早々に眠りに就いたので、11月6日に書いています。

11月3日は文化の日。祝日でした。そして、私自身も文化的な(?)一日を過ごす事に。
毎年この時期に、金沢工業大学主催で「ルネッサンス・ジェネレーション」という催し物があるのですが、今年もそれを聴きに行きました。場所は青山墓地の傍にある草月会館。
講演会を中心に、映像等他のアプローチを織り交ぜて、毎回深いテーマについて掘り下げてみようというイベントです。今回で15回目、そして、ファイナルなのでした。私は10回目から毎年聴きに来ているので、昨年の日誌、或いはその一昨年、その前の日誌でも書いていますので、概要は各年の11月の駅日誌を御読み頂ければ大体分かると思います。
今回のテーマは「見失われた未来のために」。いつも、1時間程度ずつに区切って講演やパフォーマンスをした後にテーマ討論会になるのですが、今回は、前半は過去14回の総括、後半が討論会という形式でした。
前半は、文字通り総括。これまでの内容を振り返るという物でした。後半の討論会の方が面白そうです。とは言え、これまでから見れば毎回議論があっちこっちに飛んで、結論を出すことなく終了します。テーマが遠大(例えば、私が初参加した回では、「何故人は人を殺すのか?」)なので、短時間で結論が出たらそれこそ出来レース的で胡散臭いとも言えますが……
では、今回はどうだったのか? 実は、夕方からこのルネッサンス・ジェネレーション以上に行きたい所があるので、前半だけで帰ってしまいました。これはこれで勿体ない事です。嗚呼、ファイナルである今年に限って、「あれ」と日付がかぶるとは……
その「あれ」の方が、冒頭で触れたキーンという耳鳴りとも関係しています。

夕方からは私は高円寺に居りました。私の好きなバンド、人間椅子のファンクラブの集いに行って来ました。
人間椅子が普段あまりライブでやらないレア曲をやる他、3ピースのメンバーそれぞれの趣向で楽曲をやるという趣向です。毎回面白いのが、「レア曲をやると緊張する」というコメント……殆ど一夜漬けで思い出して練習してやっているので、矢張り緊張するのだとか。
メンバーそれぞれのコーナーでは、先ず、鈴木研一(Ba/Vo)が“郵メイツ”で、英国のHMバンドVENOM(代表曲はWelcome to Hell)をやりました。郵メイツというのは、鈴木研一がバイトをしている先の郵便局員で組んでいるバンドです(鈴木研一はメジャーミュージシャンですが、バイトもしています)。曰く、VENOMの音源はどれもこれも録音状況が悪く、音を拾うのが大変だったとの事。
続いて、中島ノブ(Dr/Vo)が、80年代ポップス風。エレキドラムとヘッドセットマイクを用いてやっていました。その恰好から想像に難くない……C-C-Bの「ロマンティックが止まらない」もやっていました。眼鏡までそれらしいのを新調していました。
最後は和嶋慎治(Gu/Vo)は、アコギとバイオリンで、人間椅子曲のアコースティックバージョン。ゲスト参加のバイオリニストは武川雅寛氏。現在ムーンライダーズというグループで活動しているのですが、著名な所では、かぐや姫のバックミュージシャンとして、「神田川」のあの印象的なイントロ・間奏のバイオリンを編曲・演奏しています。なので、即興で「神田川」もやっていました。

ルネッサンス・ジェネレーションの後半を聴けなかったのは残念でしたが、何と文化的な文化の日ではないか。ですが、人間椅子は基本HR/HMバンド……左側前方スピーカーのすぐそばに陣取った私の耳は帰った後もキーンと鳴っていたのでした。
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2011年11月3日(木)
駅日誌(1728) 「豚」

今日はうどんを食べました。駅日誌第1728回だけに……

巣鴨で、一人で夕食を摂る事になりました。
今日は色々なスランピーな一日でした。はて? SLUMPの形容詞形なんかあるのでしょうか? あ、あった。けど、インターネットの英和辞典では、意味の欄に「SLUMP+Y」なんて書いてあります。意味は通るが、キチンとした言葉ではない、という事? それは兎も角、どうも色々な事が上手く行かなかったのです。
人から私の作成した某資料の提供を頼まれたのですが……誰から頼まれたのかを、どういうわけか失念!!
午前中、私の部署への届け物が別のフロアに届いたので、それを取りに来るようにと内線電話で言われたのに、すっかり忘れていて、昼食に出たタイミングでその内線電話をくれた人とすれ違って思い出し、昼食後慌てて取りに行くともう無くて、私のフロアに既に運ばれて来ているという失態!!
夕方、仕事関係の展示会を視察して直帰しようと思って外に出ようとして、その夕方にあった打ち合わせを思い出して引き返すという、愚行!!
仕事の後で人を誘って食事をしようと思って、メールを打ったのですが、返事を待つ間一旦電車に乗って移動していると、別の人から誘いの電話があったものの、「もう退社しちゃったのなら良いや」という事になり、一方で先にメールを打った人からはなかなかメールが返って来ず、仕事が遅くなっているのかと諦めて一人で一人で食事をするような店に入って注文をした直後にメールが来るという不運!!
今日は運の巡りが悪いのか、それとも頭の血の巡りが悪いのか、スランピーでした。
帰るまでの三件については、私が「ああ、物忘れが酷い」とガックリしているのを、隣に座る後輩が「駅員さん(実際は本名ですよ)が落ち込んでいるのは何だか新鮮です」なんてやたらと面白がっているし……

まあ、こんな日もあるか、と、気を取り直して入った店は豚カツ屋。
以前から、美味いと聞いていた、ちょっと高めの豚カツ屋です。ツマミらしい物は殆ど無く、あるのは豚カツや葱間オンリーの串カツ、海老フライとその定食のみ。この店では、「今からでもおいで」と誘う事も難しいです。
しかし、この豚カツがまた噂に違わず美味。高いだけの事はあります。ロースカツ定食を食べたのですが、肉部分は言うに及ばず、脂身が美味い。質の低い豚カツは何よりその脂身が不味い(臭い?)のです。
また、ちゃんと揚油にラードを使って、厚肉・薄衣で低温長時間揚げの様子。出て来るのに時間が掛かりますが、良い揚がり具合です。厚肉なので脂身も分厚いのですが、しつこい油っぽさがありません。ラードも頻繁に換えているのでしょうか?
巣鴨駅前の「とん平」。ネットで調べてみると、結構有名な店でした。

え? 冒頭で書いた「うどん」はどこへ行ったって? まさか……またも失念? 失態? 愚行? 否! もし、「1728回だけに稲庭うどんを食べた」なんて事を書いたら、それこそスランプではなかろうか?
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