Virtual Interview-B

 全26回を予定しているバーチャル・インタビュー。第2回である今回は、第1回のA氏の永遠のライバルであるB氏に御越し頂きました。
 (記者)こんにちはBさん。本日は御忙しい中、有難う御座います。早速、質問に入らせて頂きたいのですが……
 (B)おっと、その前に一つ良いかな?
 (記者)はい、何でしょうか?
 (B)今、「永遠のライバル」と仰ったが、そんな風に思っている人なんて本当にいるのかね? 俺はA氏に勝ったためしが無いのだよ?
 (記者)いえ、それは悪役の悲哀というものだと思います。実力的には拮抗していると私は思いますよ。
 (B)そうか、有難う。今のその一言でも多少は救われる。
 (記者)では、質問に入らせて頂きます。今、悪役の悲哀と申し上げましたが、悪役という立場を、どう御考えでしょうか?
 (B)本当は世の中には絶対善・絶対悪なんて物はない。人間は皆、善の要素と悪の要素を備えている。だが、短いショータイムでは、それを説くには短か過ぎる。ましてや相手は子供だ。善を抽象化した存在と悪を抽象化した存在の方が遥かに分かり易い。だから、俺の存在は悪を象徴的に教えるための、言わば必要悪なのだ。
 (記者)なるほど、善悪を説くための行為なんですね。しかし、世間ではBさんが悪事をはたらくのは、悪女に騙されているからだ、という声がありますが、この事は?
 (B)誰がそんな事を言っている?
 (記者)いやいや、あくまで世間ではそういう噂があるというだけなのですが。
 (B)Dは関係無い。
 (記者)DさんはBさんを上手く使い、その実A氏の同僚であるS氏に熱を上げているとか……
 (B)Dは関係無い、と言っている。
 (記者)ですが、しかし……
 (B)くどいぞ! 不愉快だ。帰らせてもらう。
 (記者)……

 (御詫び)当初、バーチャルインタビューではA氏、B氏に続いて、今後同ファミリーの方々へのインタビューを予定していたのですが、B氏の怒りを買ってしまったため、次回以降は予定の変更を余儀無くされました。

                        (了)2008/10/26

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