竿竹物語(下品注意)


 竿竹君は巨根である。しかし、私はそんな彼にも哀しい過去がある事を知っている。今日はその話をしようと思う。
 竿竹君は、実は逆子で生まれてきて、生まれた時から生死の境を彷徨ったそうで、「今こんなに元気に生きていられるのは、母上の御蔭だ」といつも言っている孝行息子だ。
 その生まれた時のエピソードは、こうである。母上がそろそろ臨月という頃のある晩、母上は腹を抱えて「う、生まれそう」と叫んだそうである。見ると既に破水しており、これは一刻を争うとばかりに、父上は救急車を呼んだのであった。
 十分程して、救急車が到着。父上は母上を担いですぐ乗り込ませたのである。救急隊員がしきりに母上を元気付けて、何とか病院に到着。そのまま分娩室に運ばれた。しかし、そこで分娩を請け負った産科医は我が目を疑ったと言う。「あれ? この人……男?」。一瞬そう思ってしまうのも無理はない。と言うのも、その母上の股間には男根が生えていたからである。しかし、それは、竿竹君のモノだったのだ。逆子なのだが、生まれたのは足や尻からではなく、男根からだったのだ。嗚呼、だから巨根なのか……
 下品過ぎる御話、失礼致しました。

                        (了)2008/11/29

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