Virtual Interview-D
全26回を予定しているバーチャル・インタビュー。その第4回は、鮮やかなブルーのボディの汎用ロボットであるD氏に御越し頂きました。
(D)こんにちは、僕Dです。
(記者)こんにちはDさん。本日は御忙しい中、御時間を頂き有難う御座います。
(D)今日はN君を家に置いてきたから、ちゃんと宿題をやっているかどうか心配です。
(記者)失礼ですが、ロボットにしては非常に流暢に会話が出来るのですね。流石は「メイドインジャパン」です。
(D)猫耳メイドじゃないですよ。猫型ロボットですよ。
(記者)英語が苦手なのか、それともセンスが気持ち悪いのか。それはさて置き、22世紀からタイムマシンで来られたと伺っておりますが?
(D)はい、N君の玄孫(孫の孫)であるS君から送り込まれました。N君が事業に失敗して出来た莫大な負債が後世S君の時代でも完済出来ず、一族を苦しめている状況を見兼ねてです。
(記者)あの、それって、歴史を変えるという重大犯罪なのではないですか?
(D)はっ……い、今のはオフレコで!! ガタガタ……
(記者)は、はい……えーと、では気を取り直して、Dさんは、22世紀のテクノロジーが生み出した数々の高機能な道具を御持ちだと伺っていますが、それについて……
(D)ガタガタ……
(記者)あの、Dさん?
(D)ガーガガ ピガガガ ガガピーガー!!
(記者)え?
(D)ガガピガ ピガガガ ガガピーガー!!
(記者)こ、これは故障なのでしょうか? それとも、タイムパトロールによる制裁?
(D)ガーガガ ピガガガ ガガピーガー!!
(記者)今回はDさんの故障により、インタビューの継続が困難となりました事を御詫び申し上げます。
(D)ガガピガ ピガガガ ガガピーガー!!
(記者)故障の原因は不明ですが、もしかして、都合が悪くなったから壊れたフリとか……?
(D)ガ? ……ガガ ピガガガ ガガピーガー!
(記者)あっ、今、動揺したっ!
(了)2011/04/02
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