2009年3月度目次
 #1159 「まだ終わらんよ」 先週はちょいと忙しくて。
 #1160 「山頭火」 山頭火句集を読んで。
 #1161 「何年ぶりかの体調不良」 いつからこんなに弱くなったしまったのか。
 #1162 「病み上がり」 どうもバイタリティ低下気味。
 #1163 「地盤・看板・鞄」 政治家って金がかかるんだなあ。
 #1164 「カーネル・サンダースの呪い」 ついに解かれる時が。
 #1165 「13日の金曜日」 2ヶ月連続ですね。
 #1166 「スペース・シャトル」 宇宙は近くなった? 遠くなった?
 #1167 「姥捨て山は昔話?」 脛齧り社会では何だかなあ。
 #1168 「マネー川柳」 結果が発表されました。
 #1169 「真昼の野球」 WBC第二ラウンド韓国戦。
 #1170 「め、め、目がー!」 視力が低下してきています。
 #1171 「眼鏡」 眼鏡を作りに行きました。
 #1172 「黒四ダム」 ドラマ“黒部の太陽”。
 #1173 「立場と扱われ方」 マラソンで死にかけても。
 #1174 「二連覇」 WBC優勝。
 #1175 「臭っ!」 ラーメン屋で遭遇。
 #1176 「MD」 本当に、衛星打ち上げなのだろうか。
 #1177 「メガネ野郎」 普段使いにはこれから慣らさないといけないのか。
 #1178 「電子計算機使用詐欺」 何ぞ? 電卓詐欺か?
 #1179 「お久しブリーフ」 田代まさしが復帰する?
 #1180 「日比谷図書館」 100年の歴史に幕。

2009年3月31日(火)
駅日誌(1180) 「日比谷図書館」

東京の中心近い日比谷公園に、奇妙な正三角形の建物があります。見取り図が、正三角形ですよ。横から見て正三角形ではありません(そう言えば、地元にある喫茶・洋食の店に「スイス」という屋根が地面の方まで伸びた側面から三角形に見える店があったなあ……とちょっと郷愁)。で、その正三角形の建物、角の所の部屋は一体どうなっているのだろう? と非常に気になるのですが、その建物に収められている物は、直方体ばかりです……この建物こそが都立日比谷図書館です。

定時を過ぎてしばらく経った頃、何となく今日は職場でそのままデスクワークをする気になれなかったので帰社し、仕事関係の調べ物をしに、その日比谷図書館に向かいました。
とは言え、その閉館時間は20:00ですから、時間は1時間あるかないかくらい……しかし、十分とは言えませんが、一応目的は達成出来たか、といった所です。さて、閉館時間が近付くと、音楽が流れ、やがてアナウンスも流れ出しました。それを聞いていると……
何と! 明日からしばらく休館だとか。休館がどれくらい続くのかは聞きませんでしたが、千代田区立図書館に生まれ変わるのだそうです。もっと合理的な建物になってしまうのでしょうか。この三角形は三角形で面白いのですが。
見ると、「100年間有難う御座いました」の文字。おお、この図書館は100年もの歴史があったのか。建物も老朽化しているのかも知れません。
私もそそくさと出て行こうとしたのですが、職員皆さんが「有難う御座いました」を御辞儀してくれました。私はそんなに多くこの図書館を利用しているわけではないので、恐縮してしまいました。しかし、こういった特別な日にたまたま足を運べたのは幸運と言えると思います。
しかし、今日調べた事をもうちょっと調べようと思ったら、どうしよう……国立国会図書館(行った事無し)とかにまで足を伸ばさないといけないのかなあ……
                                  駅員@百年の 歴史に刻む 一頁

2009年3月30日(月)
駅日誌(1179) 「お久しブリーフ」

タレントの田代まさしは、盗撮、銃刀法違反、覚醒剤取締法違反等で逮捕され、2005年に懲役の実刑判決が下されました。そして、3年を経て、昨年6月に懲役が明けて出所しました。
盗撮事件の2000年当時は、結構話題になったものです。「ミニにタコ」という駄洒落ビデオを撮ろうとしたと言ったのに、不謹慎ながら笑った覚えがあります。あれってもう9年も前なのか……光陰矢の如し。当時は、2ちゃんねるなんかで「神」と言われた事もあったようです。
田代は、復帰後にブログを開始し、「お久しブリーフ」というネット番組を流した所、結構な評判だそうです。この様子だと、もしかしたらテレビ復帰もそう遠くないかも……私は田代の芸風は好きな方なので、十分に反省しているのであれば、早く見たいです。
特に、「志村けんのだいじょうぶだあ」に出ていた時の眼鏡を外して短パンになった子供役の時等が印象深いです(あれはまだ子供の頃か……懐かしい)。また、トーク番組等でポケットから変な小物を色々出すのも好きでした。
そう言えば、捕まって以降は、「バカ殿」の傑作選的な番組で、家臣役だった田代の入っている映像にモザイクが掛かっていた事もありました。そして、いつの間にか田代のポジションにダチョウ倶楽部の肥後が入っていたように記憶しています。
もしも復帰するのならば、ちょっと釘を刺しておきましょう。同じ様な罪を犯さない事と、過去の罪をネタに使ってはいかんぞという事です。それさえ守られれば、私は復帰には賛成です。
しかし、罪に罪を重ねていた当時、あれだけ叩かれて、芸能界永久追放だと騒がれたものですが、人間不可能は無いのだなあと思います。たとえ、落ち込んでも、挽回の機会はまだまだあるのだと思うと、多少勇気付けられます(田代に勇気付けられてどうする……)。
                            駅員@持ち直せ 其処は底では あらずして

2009年3月29日(日)
駅日誌(1178) 「電子計算機使用詐欺」

昨日の日誌に書いた通り、今日は新調眼鏡をかけて車を運転しました。運転しているうちにだんだん眼鏡が馴染んで来た気がします。その代わり、眼鏡が馴染むと、外した時の見えなさは尋常ではない。普段、こんな視力で目を凝らして見ていたのかと思うと、ちょっとビックリします。いや、目が眼鏡に合わせて自力調整を怠るようになったという事でしょうか。

さて、私は車を運転する時にはいつもCDを聴いているのですが、先日車を運転した後、車に入れておいたCDを部屋で聴きたくなって、部屋に持って戻ったのでした。というわけで、代わりのCDを用意せずに車に乗った今日は、走り出してしばらく無音……やがてラジオを聴き始めました。
そんなわけで、今回はラジオで音楽やニュースを車を運転していたのですが、その時に聴いたニュースの中で一つ気になるニュースが。それが、タイトルの「電子計算機使用詐欺」です。何ぞ? 電卓を使って行う詐欺か? 電卓を使って値段を見せる詐欺って事?
ニュースをよく聴いていると、ETCを誤魔化した詐欺事件のようです。要は、車を運転してETCのゲートを通過する時に、前の車にピッタリくっ付いて走り、ゲートに引っ掛かるのを逃れていたとの事。これって、電車の自動改札なんかで結構ざらに発生していそうな事件だと思います。それが、こんな仰々しい名前が付いて、しかもニュースになるなんて! 丁度、高速道路料金割引の時期だからニュースになったのでしょうか……容疑者も、やった事は悪いには悪いのですが、こんな風にニュースになるとまでは思っていなかったのではないかと思います。
「電子計算機使用詐欺」とは、要は「コンピュータシステム絡み」の詐欺行為を言うそうです。しかし、コンピュータの発展により、世の中ブラックボックス化してきていますから、もしかしたら、私が知らないだけで、この「電子計算機使用詐欺」は山の様に発生しているのかも知れません。
尚、前述の私の車……実はまだETCを付けていないのです。高速道路はいつも現金精算しています。割引制度も始まりましたし、そろそろ付けないとなあ。

                             駅員@コンピュータ 良くも悪くも 使いよう

2009年3月28日(土)
駅日誌(1177) 「メガネ野郎」

先週作った眼鏡が出来上がったので、取りに行きました。ぐわ! 先週作った時よりも、見える物が3D映像的です。酔いそう……車運転用に元々持っていた眼鏡よりも、随分度数が強いようです。今後、眼鏡常用にするにしてもこの感じだと慣れるのに時間が掛かりそうです。
また、元々持っていた車運転用眼鏡で車を運転している時には感じなかった事……眼球の移動だけで物を見ようとすると、その視界のゆがみが気になります。レンズは中央に度数を合わせており、その周囲は厚くなっているためだそうですが、元々持っていた眼鏡を掛けている時(運転時のみ)にはあまり気にならなかった点です。車運転時は結構顔ごと動いて見ているという事なのでしょうか。普段歩いている時等の私の目はキョロキョロとあっちゃこっちゃを見ているのだなあ、という事を改めて実感しました。そして、眼鏡の時はそういうキョロキョロした物の見方はしにくくなります。
昨今、コンタクトレンズが多いですし、レーシックなんてのも出て来ましたが、なるほど、眼鏡常用者にそういうニーズがあるのがよく分かった気がします。眼鏡を掛ける事によるルックスの変化以上に、この視界が狭まる感じがあるのだなあ、と。
明日は試験的に、この新調眼鏡での車の運転&仕事場での感じをこっそり探りに行こうと思っています。日曜日の誰も居ない職場でも守衛が居るため、入る事は出来ますので。
                           駅員@違うのか? レンズを通し 見る世とは

2009年3月27日(金)
駅日誌(1176) 「MD」

MD……ミニディスク? マーチャンダイザー? マグナムドライ? ミサイル防衛システムです。平たく言えば、飛来したミサイルをミサイルで撃ち落すという仕組です。
北朝鮮が、人工衛星打ち上げ目的と言って、テポドンを発射しようと画策しています。ミサイルと言うのは、ロケット式の推進力を持った飛行物体であり、必ずしも爆弾ではないそうですね。弾頭に爆薬を搭載する事でミサイルになり、核を搭載する事で核ミサイルになるのですが、搭載しなければ、ただ飛んでぶつかる物です。なので、今回は人工衛星を搭載しているという事だそうです。
しかし、核弾頭を積んでいないだけで、実質的にはミサイル発射実験も兼ねているのは間違いないでしょう。恐ろしいのは、その二段階ミサイルは、日本海と日本をまたいだ太平洋に着水予定だとか。こうなると、もし発射が失敗すると、日本に突っ込んでくる可能性があるのです。日本は抗議と同時に、イージス艦を浮かべてのMDも準備中です。

そも、日本がMDを構えたのが、かつてのテポドン発射でした。その時も一段目が日本海に、二段目が太平洋に落ちたのです。これって、今回と同じではないか! 本当に衛星なのか? 日本を脅かすのが目的なのではないか!? もしかしたら、射程がさらに伸びているかも知れません。
日本にとっては、射程が長くなってもならなくても関係ないのですが、もし米国にまで到達する射程距離になったら……戦争に発展する危険性もあります。北朝鮮と戦争になってしまったら、日本も何もしないわけにはいかないでしょう。そうなってしまった場合、我々はどうなってしまうのでしょう。
                               駅員@ミサイルと 春の北風 背筋寒し

2009年3月25日(水)
駅日誌(1175) 「臭っ!」

一人暮らしをしていると、誰かと飲んで帰る、食事して帰る時以外は、基本的にソロ活動です。私の夕餉は、結構コンビニ弁当も多いのですが、一人でも外食という事も多いです。今日は近所の、以前行ってそこそこ美味しいと思ったラーメンを食べました。
以前は、ラーメン&餃子&ビールだったのですが、今日はラーメン&ライスです。先ずはラーメンが出てきたので、それを啜ります。んん!? 麺に全くコシが無い……前はこんな麺だったか!? ふと思うと、ここは細麺と太麺が選べるのですが、今日は細麺でした。前は太麺だったのだろうか……細麺と言われると、私なんかは博多ラーメンのような麺が出て来るのを想像していたのですが、黄色っぽい麺でした。この生地の感じだと、太麺の方が美味しそうです。きっと前は太麺だったのだろうな。
ラーメンに続いて、ライスにキムチが付いて出て来ました。ラーメンを啜って、スープを飲んで、飯を食う。人によっては、デンプン&デンプンの食事を批判されますが、私はこういう取り合わせが結構好きなのです。お好み焼&ライス、焼そば&ライス、うどん&ライス……流石にたこ焼&ライスはやりませんが、麺類&ライスは割りと普通に食べます。

さて、タイトルの「臭っ!」ですが、それはキムチです。

何だこのキムチ……臭え! 小皿に盛られたそれを一摘み口に含み、噛むと臭みが喉から鼻孔に上がって来ます。醗酵進み過ぎ? すっぱ臭い感じでした。キムチはラーメン屋や焼肉屋でよく口にしますが、今回のは私は苦手でした。
たまに「この臭みが乙なんだよ」なんて食べ物がありますが、私はあまり得意ではありません。パクチーとかもあまり好きではありません。でも、食べられないというわけではないので、残さず食べました。私はよっぽど「これは無理だ」という極端な物以外は、食べ物を残すのは嫌いなのです。残す事が皆無ってわけではないのですが、なるべくなら残したくないです。
                                 駅員@丼に 湯気立つ春の 北風か

2009年3月24日(火)
駅日誌(1174) 「二連覇」

WBC、日本の優勝は矢張り嬉しいですね。今日の試合は結果を見ただけでも今回のWBCの中でも、一進一退の純粋に面白い試合だった事が想像出来ます。韓国とは5回戦って、3勝2敗。競り合っての勝利だと思います。観戦は出来なかったのが惜しまれます。
今回のWBC全体を通して思ったのは、存外スモールベースボールは強いのだという事。私の見た感じですが、パワフルだが大味な野球をする国よりも、比較的キチッとスモールベースボールが出来る国の方が強かった印象があります。
優勝したのは無論喜ばしい事ですし、懸命に戦った選手は労いたいのですが、その一方で、このWBCの仕組ってどうなんだろう? とも思いました。
というのも、日本が戦った全9戦の内、半分以上が韓国戦なのです。16ヶ国が参加しているのに、対戦したのは4カ国だけなのです。得手な相手、不得手な相手がありますので、16ヶ国総当たり戦の方が本当の強さが出るのではないか、と思います。それか、最初から全てトーナメントにするか……
「優勝したのに、なにをうにうに言ってやがる」と罵られそうなのですが、率直に言って、今の形で良いのだろうか? 本当に優勝だと胸を張って良いのかだろうか、と思うのです。

それにしても、殆どの試合は平日だったので、試合の放送を観ること殆ど能わずで、スポーツニュースで観ていたのですが、バッター後ろの一番良い広告エリア……日本の広告が異様に多かったような印象があります。
あれは、一体どういう事なのでしょう? 単純に日本企業が最も金を出しているという事なのでしょうか? それとも、何らかの特殊な手を使っている? 例えば、海外のテレビでは、同じ欄にその国広告が見える仕組とか……そんな器用な真似が出来るとは思えませんがね。
                              駅員@野球てふ 正岡子規の 造語かな

2009年3月23日(月)
駅日誌(1173) 「立場と扱われ方」

人間誰しも何らかの立場があり、それによって同じ目に遭ったり、同じ事をしても扱いが異なります。
今朝、電車に乗っていて、まだ混む前にふと向かい側の座席を見ると、一人のおっちゃんがスポーツ新聞を読んでいました。そのこちらを向いた一面記事には、「松村邦洋死にかけ」とありました。昨日開催された、東京マラソンに出走したタレントの松村が、走っていて心肺停止して倒れ、泡を吹いていたとの事。いやいやいやいや、これ、下手したら死んでますよ! それを何とも面白そうに一面記事にしちゃう(いや、ちゃんとは読んでいないのですがね)とは……まあ、事無きを得た上での事なのではあるのですが、芸人やバラエティタレントってのは、こういう危機的状況になったのに何だか面白そうに書かれてしまうなんて、悲惨です。
否、もしかしたら、立場的には美味しい事なのかも知れません。話題性がビジネスに直結するタレント業においては、こういった出来事は顔が売れる事にもなります。こうなって来ると、タレントも命がけです。立場によって、扱われ方が変わるどころか、幸不幸も違って来るのですね。面白いと言って良いのか、恐ろしいと言って良いのか。

さて、その東京マラソンですが、私もちょっと気になります。42.195kmという距離を走り続ける事って、私に可能なのだろうか? 長距離走については、私も松村の事を笑えないくらいのレベルなのかも知れません。
私は以前ジムに行っていた頃でも5km程度しか走っていませんでした。まあ、時速10〜12kmくらいとちょっと速めのピッチではあるのですが……むむ? 待てよ。時速10kmで走っても4時間も掛かってしまう計算になります。時速8kmで5時間か。こりゃあ、存外しんどそうだな。
じゃあ、トップアスリートの2時間ってのは、時速20km!? 滅茶苦茶速いでないの! そりゃあ、緩急はあるにせよ、平均してそんなペースで40kmも走るとは。中学生の頃にあった1500m走で、5分ちょっとだった記憶があります。時速に直すと、18km。あれよりも速いペースか! あのペースで40kmか! 私は中学時代短距離走が得意だったので、ラスト一周は鬼スパートをしたものですが、40kmも走ったら、そんなもの絶対に出来ません。それ以前に、運動不足の今の状態では、ペース云々ではなく、完走も覚束無いですね。
                                  駅員@四十二 点一九五 遠き道

2009年3月22日(日)
駅日誌(1172) 「黒四ダム」

昨夜から2夜連続延べ5時間に渡って、「黒部の太陽」のドラマを観ました。黒部ダム(黒部川第四発電所=通称:黒四ダム)建設の為の資材等を運ぶ為のトンネル工事についてのドラマです。
黒部ダムについては、かつてNHKのプロジェクトXで放送されて、その番組の中でも傑作の呼び声高い内容で、その翌年の紅白では、中島みゆきが「地上の星」を黒部ダム近くのトンネル内で歌う事にもなった程です。

さて、今回のドラマですが、原作は木本正次作の小説で、私はこの人の作品は読んだ事がないのですが、今回のドラマを観た限りでは、高杉良のビジネスマン小説群に近い印象でした。尚、今回のフジテレビのドラマ以前には、1968年に映画化、1969年にはテレビドラマも放映されているそうです。
一種の企業物であり、登場人物は多岐に渡るのですが、その出演陣がまた豪華です。主役級・準主役級の名優が、チョイ役を含めてわんさか出て来ます。うむー、セットも然る事ながら、こりゃあ金が掛かっていそうだなあ。
その中でも中心となるのは、香取慎吾(トンネル工事を請け負った熊谷組下請けの倉松班親方・役)、小林薫(関西電力黒四建設事務所次長・役)で、彼等を軸に物語が進むわけですが、なかなか壮絶なストーリーです。最終的にはトンネルを掘り切り、トンネルの向こう側からの日差しを浴びるという一応のハッピーエンドではあるのですが、それ以上にやるせなさの多いストーリーです。トンネル工事の場所は、日本列島を東西に分けるプレートの衝突地点であるフォッサマグナの辺りにあり、そこには安定した岩盤ばかりではなく破砕帯という脆く崩れ易い地帯が潜んでいる可能性が高い中での工事となりました。そして、破砕帯にぶつかります。次々に崩落や事故が発生し、死者も出てしまいます。その一方で、家庭の不幸等も重なり、皆が大小の我慢・犠牲の下に工事をしたという、観ていて辛くなるドラマでした。これは、2夜連続放送という形で良かったと思います。これがもし2週連続なんかだったら、前編を観ただけでは、観た者は一週間やるせない状態になってしまいます。
しかし、先程から「ストーリー」という表現を使っては居ますが、脚色されているとは言え、この話は実際にあった事なわけです。実際にあのようにトンネルを掘った男たちが居たわけです。そして、そこには我慢・犠牲の悲劇性もありますが、今の我々が持っていない根性というか、気概というか、熱さというか、そういった物があると思いました。これは戦後復興から高度経済成長に向かう時代のせいもあるのでしょうが、精神性の面で、とても私の敵うものではないと思ってしまいました。いやいや、そんな事を言っていないで、それに負けじと思わないといけませんね。

因みに、今回のドラマのメインスポンサーは電気事業連合会でした。関西電力のダムなので、関西電力がスポンサーになりそうなものですが、関西電力に限らず全国の電力会社が連名でスポンサーになっているわけです。というのも、電力会社は地域で事業領域を区切っている(例えば、関西電力なら近畿)ため、全国ネットで放送するにはこういう形で提供しないといけなかったのだろうな、と思います。即ち、例えば、私は東京電力の供給下で電気を使っているわけですが、そこに関西電力のCMなりスポンサークレジットが出て来て、もし私が何らかの興味を持っても、東京電力にしか問い合わせ出来ないわけですから。
そういう意味では、インフラ関係の会社は事業を地域で区切っていますから、ガスにしろ、電々にしろ、鉄道にしろ、こういう形の提供になるのでしょうか? これまであんまり意識しなかった事ですが、ちょっと気になりました。
                                 駅員@日記書く この電力にも 物語

2009年3月21日(土)
駅日誌(1171) 「眼鏡」

昨日は昼間っから蒲団に入ってゴロゴロしたままでテレビを観ていたのですが、普段テレビを観ているポジションよりも若干テレビから遠いせいか、或いは寝起きそのままで寝転がって観ていたせいか、テレビ画面の文字……野球の場合は点数表示やランナーの印が見えないのです。時折、蒲団から這い出してはその表示を見たりしながら、テレビを観ていたわけですが、木曜日の日誌で視力が低下していると書きましたが、それが如実に感じられます。(こんな観方をしているから視力が落ちるのだ、というのは御尤もなのですが……)
というわけで、その日はテレビで観ていた野球の結果は良かったのですが、それよりも自分の目の悪さが嫌になってしまい、そのしばらくして再び眠りに就いたのでした。明くる今日、矢張り目の見え具合が悪い……こりゃあ、眼鏡を作りに行くぞ、と出掛けたわけです。

比較的近い場所にある眼鏡屋を調べて、行ってみました。
私は眼鏡を作ったのが、学生時代で、その時はどういうプロセスで作ったのか覚えておらず、どうやって作ったら良いかも判然としません。朧気な記憶なのですが、学生時代には、身体測定の結果(視力の項)を持って眼鏡屋に行った記憶があります。行ったは良いが、その前に眼科に行かないといけなかっただろうかとか、その学生時代に作った眼鏡(車を運転する時に活用している現役です)を持って来るべきだっただろうかとか、眼鏡屋の前になってから色々と気になってきました。
まあ、そういった条件が要るのならば、出直せば良いので、取り敢えず入って訊いてみました。訊いてみた所、何でも、その場で簡単に測定出来、且つそのデータを元に眼鏡を作れるとか。ここで一つ胸を撫で下ろし、測って貰う事にしました。
先ずは、何やら特殊な機械を両目で覗くように言われました。何やら、草原の中に一本の道があり、奥に小屋のような物が見えます。それがカチッという音とともにクッキリ見え、徐々にぼやけて行きます。再びカチッという音とともにクッキリ、そしてまたぼやけて行き……これを何度か繰り返した後、「もう良いですよ」との事。
今度はテレビモニターのような機械からアームが伸びて、その先に両目用にレンズの嵌まった器具が付いています。これを目にあてがわれて、奥のモニターに映る平仮名やCマークを読まされました。「今映っているマークはちゃんと見えますか?」等を問われながら、それに答える度に、目にあてがった器具のレンズをカチャカチャと入れ替えています。
気になるのは、度々言われた「目を細めたりはしないで見て下さい」との発言。なので、目を細めたら答えられるレベルでも、細めずに見て答える事にしました。「目を細めないで」発言でふと気付いたのですが、思えば、普段の生活や色々な視力検査等でも、見難い時は目を細めて見る事が長らく私の中で当り前になっていた気がします。これが目付きが悪いと言われる所以なのでしょう。目を一切細めないで受けた結果……どうも0.1とか0.2のレベルだそうです。あれれ? 私は0.4か0.5程度という自覚だったのですが、思ったより目が悪い。もしかしたら、私は「目を細める」という人力補正で随分視力を誤魔化して生活しており、また、目にも負荷を掛け過ぎていたのかも知れません。
早速眼鏡を作って貰う事にしました。一週間後には出来上がるとの事で、再来週からは私も眼鏡男子です。
                            駅員@眼鏡して 見えてなかった 物を見ん

2009年3月19日(木)
駅日誌(1170) 「め、め、目がー!」

今日はほぼ一日PCに向かうデスクワークでした。と言っても、ネットで野球の速報は見ていませんよ! 私はそういう事に手を出してしまうと、そっちに気を取られてしまうので、意識して見ない様にしています。学生時代もテレビを点けながらでは、全然勉強が出来ない質でした。
職場の人から口頭で聞いたのと、矢張り帰宅後のスポーツニュースで内容を見た形です。キューバに再び快勝。次はまた韓国との勝負です。次こそリベンジ。思えば、前回大会もそういう綱渡りだった気がします。

おっと、閑話休題。今日ずっとPCに向かっていて思った事があります……どうも視界が悪い。目が疲れているようです。今月上旬に風邪で伏せっていた時に蒲団の中で寝転がって本を読んでいた事が響いているのか? それとも、最近たまに寝る前に暗い枕元で任天堂DSなんかをやっているせいか? 最近急激に目が悪くなっています。健康診断以降視力を測っては居ませんが、前回健康診断時から見たら、今一時的にってのもあると思いますが、視力が低下しているのは間違いないでしょう。
ただでさえ目付きが悪いのに、更に目付きが悪くなっていた事でしょう。もしかしたら、知っている人と擦れ違って気付かなかったり、人を見た時に睨んだと思われているかも?
待てよ? もしかしたら、最近のどうも調子が悪いのは、視力低下のせいもあるのではないか? 人の顔を真っ直ぐ見ると、睨んでいると思われかねないので、人の顔を真っ直ぐに見難くなったり、場面をパッと一目で捉えられる情報量が減ったり……そういった影響が出て来ているのかも?

眼鏡は嫌いで、車を運転する時にしか掛けないようにしているのですが、こりゃあ、日頃から掛けた方が良いのかも……(高校時代に黒板が見えにくくなった時に作った物です。私って、物持ち良いなあ)

えーと、コンタクト? 私は実はコンタクトはもっと嫌いです。何だか体の極一部なのですがサイボーグになった気がしてしまいますし、それ以前に色々と面倒臭そうで。
常時掛けるのならば、高校時代に作った実用性100%の物とは異なる、多少恰好良いやつが良いですね。この休みに目の具合を見て、場合に寄っては眼鏡を買っちゃおうかと思います。
                            駅員@不摂生か 花粉か黄砂か 視力落つ

2009年3月19日(木)
駅日誌(1169) 「真昼の野球」

WBCは、舞台をアメリカに移してから、全然観られません。真昼間ですから、仕事中です。
中にはデスクワーク中に、ネットで文字情報による速報を見ていた人も居たかも知れませんし、外出の移動に引っ掛けてワンセグで見ていた人も居たかも知れません。
昼食を食べに行った折、通った店では看板に「WBC放送中!」の張り紙をしていた店もありました。
本日は日本対韓国の試合があったのですが、残念な結果でした。途中経過はちょろちょろと人から聞いていたのですが、帰宅後スポーツニュースを観ると、その時聞いた状態のまま敗北。アジア予選では、ワンサイドのコールド勝ちと、零封負けでしたが、今回は安打は出ても繋がらないという形でした。しかし、完敗ではありましたが、第二戦よりは遥かにマシ! ベスト4まで残り、リベンジすれば良いのです。対韓国第4戦目に期待しましょう。試合の内容については、スポーツニュースで見た程度ですし、何より、その舞台に立てもしない素人がとやかく言うまい。
今朝のテレビ番組では試合前のイチローへのインタビューがありましたが、非常にカリカリしている様子が放送されていました。インタビュアーが可哀想になったくらいです。しかし、イチローがそうなるのも分からないでもありません(元々無愛想なのですがね)。それだけ自分の不甲斐無さに苛立っているという事≒プロなのだという事でしょうか。
                            駅員@三度目で 負けてもあるぞ 四度目が

2009年3月17日(火)
駅日誌(1168) 「マネー川柳」

オリックスが募集しているマネー川柳。この度、第5回の結果が発表されました。大賞は賞金50万円! こりゃあ、応募して損は無いなと、私も応募していたのですが、ノミネートにも入らず、残念な結果となりました。私が応募したのは……次の三句です。
「陸サーファー ネットサーファー 株サーファー」(これは、何年か前、ネット証券が出始めた頃であれば……)
「オバマ勝ち 賭けは小浜の 伯母の勝ち」(オバマ氏が米国大統領に当選した頃に詠んだの句です。語呂は良いと思ったのですが、賭けって所が良くなかったか?)
「排出権 げっぷ一発 何円分?」(CO2排出権取引をテーマにした句です。牛のげっぷが地球温暖化に関係あると聞いた事があるので……)
やっぱり、いきなり受賞ってのも難しいものですね。応募総数は15万句だそうですから、簡単には行きません。
では、大賞はどんなのかというと、「『百年に一度』も長寿なればこそ」という句でした。明日の新聞の下の広告なんかに掲載されるのだと思います。なるほど、リーマンショック以降、百年に一度の景気低迷という時事と高齢化社会を繋げ、且つ暗くならない良い句ですね。次回も応募しようっと。
                            駅員@上手い事 詠んだつもりも 上には上

2009年3月16日(月)
駅日誌(1167) 「姥捨て山は昔話?」

昔々……凶作で食糧不足になった国があったそうな。殿様はその口減らしのために、老人を捨てるようお触れをだしたのじゃ……と、こんなような昔話があります。姥捨て山の話では、年寄りの知恵によりハッピーエンドを迎えますが、そもそもの姥捨てという発想に恐ろしさはあります。その悲劇性の部分を強調したのが楢山節考です。こちらは、ついに、年寄りを山に捨てに行く羽目になってしまう悲劇です。

さて、そんな話も今は昔。今の日本の景気対策として挙がっている案として、シニア世代の持つ財産に目を付けた考えがあるそうです。一つは無利子国債の発行。もう一つが贈与税の時限減免。今晩のWBSで観ました。
一つ目、無利子国債とは文字通り、利子の付かない国債です。利子の付かない国債なんて何のために買うのか? と、一瞬思いましたが、無利子の代わりに相続税がかからないとの事。という事は、相続段階で財産を一旦現金化し無利子国債を買う事で、それを相続する時に相続税で国に持って行かれないというわけです。うーん、分かるような分からないような……普通の有利子国債とどちらが多くの財産を残せるのか、迷います。しかし、一つ思うのは、何だか無利子国債を買うと、死ぬ準備が出来てしまったようにも見えてしまいます。では、景気対策という意味ではどうでしょうか? 国家財政から見れば、無利子の借金が出来るので美味しい話だと言えます。しかし、あまり売れてしまうと、相続税の税収が減りますが。いや、潤うのは国家財政であり、景気対策には直結しないのではないか? という見方も出来ます。
二つ目、贈与税時限減免はどうでしょうか? 金の使い道が減った年寄りが抱えている財産を、金の使い道がある若者に還流しようという発想の物です。なるほど、こっちも何だか分かるような分からないような……果たして、若者も贈与があったからって、ジャブジャブ使えるものでしょうか? 父母なり祖父母から貰った財産であれば、自分の稼ぎ以上に「取り崩してはなるまい!」という事になりそうな気もします。いや、そうならずに嬉々として使っていたら、景気対策としては有効に機能したとしても、心の面でどうなんだろう?
うーん、私はどちらも何だかシックリ来ないです。そもそも、年寄りの財産にぶら下がるというのがなんともケッタクソ悪い感じです。「高度成長期に溜め混んだんだから、良いんだよ!」とドライに言ってしまう人も居るでしょうが、何だか情けなくなってきます。極論すれば、老後の世話を金で買う事になってしまうのでは? と思います。だとすれば、財産を持っている年寄りは良いですが、持っていない年寄りは一体どうなってしまうのでしょうか? んん? もしかしたら姥捨て山は昔話ではなくなってしまうのではないか!?
……しかし、私も全く偉そうな事は言えないのです。親孝行らしい親孝行をしたためしがありません。今はまだ子供です。成人していますが、心配をかける事の方が多いという体たらくでは、子供も同然。先ずは、心配をかけないようにならねば。
                           駅員@現状は 姥捨てどころか 捨てられそう

2009年3月15日(日)
駅日誌(1166) 「スペース・シャトル」

小学生時代の私は、図鑑が好きでした。あの学研等が出版していた分厚い図鑑です。
あの全巻セットが我が家にあったのかというと、そうではないのですが、何冊かはありました。土曜か日曜の夕方に父が車で本屋に出掛ける時に、時折ついて行く事があり、ついて行くと本を買って貰えました。無論、漫画等は「自分の小遣いで買え」という話にはなったのですが、そういう時に、たまに図鑑を買って貰った思い出があります。
私や弟が興味を持った図鑑を買って貰っていたのですが、記憶にある物を辿ると、昆虫、恐竜、魚、動物……生物関係の図鑑が多かった記憶があります。あれを買ってくれた父は「子供の頃からこういう物に興味を持つとは、末は生物学者になるかも知れないなあ」なんて淡い期待を込めつつ買ってくれたのでしょうか……
最近、こういった昔の事を思い出しては、「当時思い描いていた大人に、自分はなれているか?」と考えます……なれていません。私が思い描いていた大人の自分は、こうではなかった筈だ! と思います。サラリーマンになって、それも第一線で活躍するでもなく、充実した余暇を過ごすでもなく、どう転んでも昔思い描かなかった姿です。

さて、父に買って貰った図鑑の中には、宇宙についての図鑑もありました。太陽系の各惑星の様子や宇宙船なんかが載っていました。なるほど、当時の私は宇宙飛行にも興味を持っていたのだなあ……しかし、今はもう文字通り雲の上の話。
日本人宇宙飛行士若田光一氏が乗るスペース・シャトル「ディスカバリー」が今日打ち上げだそうです。本当は先週だったのが、ガス漏れで延期されて、本日再打ち上げです。今度は成功して欲しいですね。
若田光一氏は今でも夢を追っています。私は今更宇宙飛行士になりたいとは思いませんが、子供の頃に描いた夢をもう一度頭に思い浮かべて、その中に、まだ追い掛けられる物が見付かれば……
                             駅員@最近は ノスタルジック 老いた為?

2009年3月13日(金)
駅日誌(1165) 「13日の金曜日」

おおっ! 今日は、13日の金曜日ではないか! あれ? つい最近もあったような……?
何と、先月2月も13日が金曜日でした。こりゃあ、ジェイソンは大忙しですね。今日び、こんな古典的ホラーの話題を出す人間も珍しそうです。最近の若い奴に「13日の金曜日」とか言っても、ピンと来ないかも知れませんね。
そも、13っていう数字が何故不吉か? これはキリスト教的価値観によるもので、アンチクライストにとってはどうでも良い数字だったりします。キリストには十二使途と呼ばれる上位の弟子が居ました。その数は12人です。しかし、本当はそれは13人でした。レオナルド・ダヴィンチの最後の晩餐で、キリストを囲んでいる13人がそうなのだそうです。13人目の名はユダ。彼は奇跡をもっと目の当たりにして見せれば、信じる者が増えるのに……と苛立っていました。その歯痒さゆえにキリストを裏切り、キリストがゴルゴダの丘で磔刑になるきっかけを作りました。そこには、奇跡を起こせる人間が殺される筈が無いという信心もあったのですが、キリストは殺されてしまうのです。そんな裏切者の番号として、13は不吉だとされているようです。
さて、そんな13日の金曜日である今日、政府が追加経済対策を発表しました。それを受けて、株価は大きく上昇。あれれ? 不吉なんか、これって?
と、思って「13日の金曜日」について調べてみると、何とフランスでは、宝くじが良く売れる日だそうです。不吉な日と言いながら、実はギャンブルに向いた日なのか? それなら株価上昇も頷けるような気もします。
では、2月13日の日経平均株価はどうだったのか? と調べて見ると、何と! 3営業日連続で下落していた株価が反発しています。
こうなると、過去の「13日の金曜日」の値動きが気になってきます。もしかしたら、13日の金曜日には株価が上昇するという法則でもあるのでは!? 下らない事に見えるかも知れませんが、もしも必ず上昇する事が分かっている日があれば、それは物凄い武器なのでは!? こりゃあ、凄い事を発見したかも知れないぞ! 2月の前の13日の金曜日はいつだ!? 2008年6月13日! 株価は!?
始値14,011円〜終値13,973円! ガーン、下がっとるやないかー! そうそう簡単に法則なんて見付かるものではありませんね。それにしても、ほんの9ヶ月前から株価半値なんですね。

しかし、その代わりに衝撃的な事実に気付きました。私の持っている携帯では、カレンダーが1900年まで遡れたのです。おいおい、日露戦争の頃迄戻れるやないか! 未来は2099年までありました。200年間! オーバースペックよのう……しかし、大抵の人の出生日が何曜日だったかが分かります。だから何だ……いやいや、恋人の居る人なんかは、恋人の出生日が何曜日だったかでも調べてあげて下さいな。明日はホワイトデー。私はなーんにもやる事がありませんが、恋人や配偶者が居る人は、ちょろっとそんな話をしてみるのも乙なものかも?
                              駅員@では俺の 出生日は?と 木曜日

2009年3月12日(木)
駅日誌(1164) 「カーネル・サンダースの呪い」

長年に渡り、阪神タイガースに降りかかったカーネル・サンダースの呪いが、とうとう解かれる時を迎えましたね。道頓堀から二十数年ぶりに引き揚げられました。
この事態のそもそもの始まりは、バースが居た頃、阪神黄金時代です。阪神が日本シリーズで優勝し、日本一になった1985年。犠牲になったカーネルが居たのです。彼は道頓堀に面したケンタッキー・フライドチキンの店の前に立っていました。当時はまだ鎖で固定されたり、閉店後に店の中に仕舞われたりする事のなかった時代です。
そんなカーネルおじさんは、不運にも前述のバースに見立てられ、胴上げをされたのでした。胴上げまでは良かったのです。ところが、道頓堀に飛び込むのが、コアな阪神ファン……バースに見立てられたカーネルおじさんも、道頓堀に飛び込まされたのでした。それ以降、「阪神=弱い」という不遇の時代が続き、人々は「これはカーネル・サンダースが恨み骨髄に達し、阪神に呪いをかけたのだ……」と言うようになったのです。
とは言え、近年星野監督時代以降あたりから、阪神タイガースも強くなりましたから、呪いなんての迷信に過ぎなかったのかも知れません。しかし、阪神ファンは言います。リーグ優勝は出来ても日本一になれないのは、矢張り呪いのせいなのだ、と。
それで、今回の引き揚げですから、「今年こそは日本一だ!」という機運が来ています。果たして、どうなる事やら……これで本当に日本一になったら、私も「呪いだったのだ」と認めましょう。
そして、出来れば3月に入ってからどうもピリッとしない私の呪いも解けてくれれば……なんて思ったりもしています。これは呪いと言うか何と言うか、ただ単にちょっと早めの五月病の一種なのかも知れませんがね。どうも、会社の組織異動があってから、ぼんやりしているのです。今になって思えば、私が散々当日誌で悪口を書いた当時の上司は、私を野放しにしながらも目を瞑ってくれていて、働き易い環境だったのかも知れないなあ、なんて思っています。ただ、私が甘ったれていたような気もしてきます。
                               駅員@水底に 沈むカーネル 救助さる

2009年3月10日(火)
駅日誌(1163) 「地盤・看板・鞄」

地盤・看板・鞄……政治家の三種の神器です。「地盤」とは、これ即ち支持基盤。有権者・支持者といった自らに票をくれる人々の事を指します。「看板」とは、これ即ち知名度。いかに有権者・支持者の利益を考えて活動しようにも、名前と顔が覚えられなければ話になりません。経歴・肩書き・2世議員なんてのも含まれます。「鞄」とは、これ即ち鞄の中から出す物……実弾(現金)です。活動資金も選挙には必要なのです。
さて、その「地盤」から「鞄」の中身を貰う事が、政治献金というやつです。何となく政治献金と言うと十把一絡げに悪事の匂いがしますが、これ自体はルールに則っていれば受け取る事が許されているものです。

それにしても、西松建設による不正献金をめぐる、民主党小沢代表と自民党二階経産大臣の不正疑惑……一体どうなってしまうのでしょうか? 小沢一郎の秘書が逮捕されて、そのイメージは一気に崩壊。対抗馬の民主党が崩れた御蔭で麻生政権の支持率がちょっと戻ったとか。とは言っても、まだ20%を切っているのですがね。その一方で、政権側でも二階経産相が西松建設のダミー政治団体に800万円分のパーティー券を売って政治資金を得ていたとの疑いが出ています。今のところは政治資金規正法に則った正当な献金だと言っていますが、果たして?
こういう事件が出てくると、「怪しからん!」というのが一般的な感想なのだと思います。ずるい金の集め方をしやがって、と。しかし、何度もこういう事件が起きても直らないのは、何より政治には金がかかるからって事なのでしょうね。このエコノミックアニマルの世界では、金は行動力に密接に関わります。特に政治の世界ではそうなのでしょう。
世界には歴史上、聖人・賢人は山の様にいるわけですが、その中で金に執着しなかった人は、宗教的指導者にはなれても、政治的指導者にはなれないのです。人間、座って半畳寝て一畳なわけで、仮にそれを地で行く聖人が、皆にそれを強いれば不正献金など無い世の中になるかも知れません。しかし、その社会で貴方は満足出来るでしょうか? 仮に満足出来る人が居ても、世の大半は満足出来ないのではないかと思います。という事は、如何に聖人と言えども、政治家としては成り立たなくなります。
私は何も「不正献金も良い政治のために使われるのであれば良し」と言いたいわけではありません。ただ、今の統治形態は金がかかり過ぎるシステムなのかも知れないなあ、と思うのです。

                                 駅員@私にも 欲しい献金 端数でも

2009年3月9日(月)
駅日誌(1162) 「病み上がり」

またまた更新の間が随分開いてしまいました。先週はほぼ丸々グズグズでした。前回更新時の風邪によるダウンです。結局週の大半は休んでしまったのでした。まだまだ全く本調子ではないのですが、今週は何とか職場復帰をしています。
さて……人間には三つの欲が御座いますなあ。食欲・性欲・海水浴と……(鳥肌実より)……うむむ! 全く本調子ではありませんね。さぶいさぶい。さぶいコメントはさて置き、人間には三つの欲があります。食欲・性欲・睡眠欲ですね。まだ全く本調子でない証に、この三つが弱っている事が挙げられます。
先ずは「睡眠欲」ですが、そりゃあ、休んでいた間ずっと臥せっていたわけですから、もう御腹一杯って事なのだろうとは言えます。しかし、その間も、何かをやろうとして起きようとしても気力が無く、眠くもないのに蒲団の中に転がっているという状態でした。そして、今もあんまり眠りたいという欲求が出て来ません。
続いて「食欲」。今日から職場復帰しているのですが、昼・夜ともに何だか食欲が湧いて来ません。食べても美味しいという感じがしないのです。朝はまあ、何かを口にして出勤する事を習慣にしているので、これは食べたい・食べたくないは関係無いのですが、昼も夜も、何だか「腹が減ったなあ」という感覚が湧き起こらないのです。昼は大抵、大盛りの出来る店では大盛りを、お代わりの出来る店ではお代わりをする人間なのですが、今日の昼にはそれが欲しいとは思いませんでした。
そして「性欲」。普段は結構溜まっている方なのだと思うのですが、こちらも全然湧いて来ません。極端に言ってしまえば、「やりたくなる」のが性欲だとすれば、普段は表には出さずとも心の片隅にそういう欲求が出てきているわけですが、今はそういう欲求が殆ど湧いて来ないのです。
これは一体どうした事か!? バイタリティー全体が低下気味なのです。暫く放って置けば元に戻るのでしょうか? まあ、暫くは下らない事を考えずに、目の前の仕事を捌いて行くしかないか。休んでいた間、私を頼りにしてくれていた人々の期待を裏切ってきたわけですから、先ずはそれに応えられる安定感を取り戻さないと。そうこうしている内に、回復する事でしょう。
それにしても、今回の一連のダウンに伴い、健康の有り難味をつくづく感じております。
                               駅員@病臥にて 初めて気付く 大切さ

2009年3月4日(水)
駅日誌(1161) 「何年ぶりかの体調不良」

何年ぶりかです、風邪でここまで体力を奪われてダウンしてしまったのは……そりゃあ、「風邪っぽいな」と思って早く帰って早く寝て、次の日は何とか回復、というような事は今までに何度もあったのですが、ここまで衰弱したのは久々です。休んでしまうまでとなってしまったのは、それこそ何年ぶりなのか……?
主な症状は、咳、鼻水、頭痛、倦怠感……その他、吐き気、腹痛、下痢もあります。まさに風邪の症状と言える症状が並んでいます。体温計を持っていないので、病院で計ったのですが、それだと38度。医師曰く「39度だったらインフルエンザを疑うが、38度だったら、まあ風邪だろう」との事。昨日午前中に医者に行って、午後は出社したものの、どうも気力が出ず、今日は朝から休みました。
この所、心身ともに衰弱しているのを自分でも感じます。いつから、私はこんなに弱くなってしまったのか……? この後また温かくして寝ます……
                                駅員@強靭だと 思ってた我 今何処

2009年3月2日(月)
駅日誌(1160) 「山頭火」

今回のテーマは山頭火です。ラーメン屋ではありません。自由律俳句の代表の一人、種田山頭火です。その代表的な句は、以下の通り……「分け入っても分け入っても青い山」「後ろ姿のしぐれてゆくか」「鉄鉢の中へも霰」「まっすぐな道でさみしい」「鴉ないてわたしも一人」あたりでしょうか。
要は、五七五の形式に拘らない俳句を詠んだ人です。
五七五の様式美はこれはこれで私は好きなので、なるべく重んじたいのですが、それでなくても立った一行の言葉に凝縮された味わいというのは十分にあります。ごく短い散文詩であるとも言えます。
先日、古本屋で文庫の「山頭火句集」というのが気になって買ってみました。読んでみると、旅行きながらの心のスケッチを一行でしたためた物の連続という印象でした。特に、山頭火が好んで使う言葉が、山、水、草、木枯し(の、旧字の「風構えに木」という字)、蝶(「てふてふ」または「てふちよ」と表記)、つくつくぼうし……自然を愛し、ただ只管自然を歩き回った人だったようです。
なるほど、心の清らかさが伝わって来ますが、私生活は要は乞食坊主でして、どうしようもない人間です。しかし、そこに至るには、環境のせいと本人のせい(それらが相互に影響もしています)の激動がありました。出家得度してからは、九州・中四国を中心に放浪したのでした。何となく「はだかの大将」を思わせる人物です。
こういった漂白人生……何となく憧れる部分があります。しかし、本当にこれが出来る人間は一握り。余程のバイタリティのある人物でないと難しいでしょう。私の場合は、せいぜいふらっと一人旅に出て休みの間の戻って来る程度が関の山です。一人旅で何となく何か心が動かされれば、それで十分。

尚、同様の自由律俳句の代表には、尾崎放哉という人も居ます。その人の句も有名で、その代表作を一つ挙げるとすれば、「咳ををしても一人」。冒頭に書いた山頭火の句の中に「鴉ないてわたしも一人」というのがありましたが、実は、この句は放哉の「咳をしても一人」に対する返句なのです。
この二人は、実は俳句を同じ師匠(荻原井泉水)の下で学びました。同門の士なのです。そして、二人とも酒で身を持ち崩しています。天才・鬼才は、矢張り狂気と背中合わせなのでしょうか。私の無知もありましょうが、荻原井泉水の句も、他の弟子の句も知らないのです。私のような者でも知っているのが、この二人でした。
                             駅員@あかぎれの 手を擦る冬の 山頭火

2009年3月1日(日)
駅日誌(1159) 「まだ終わらんよ」

いやはや、4日ぶりの更新です。その間何があったのか?
平たく言えば、ただ単に24・25・26・27と連続で飲みがあり、帰ったら疲れ果てて眠ってしまったという事と、28は昼寝〜翌日(今日)の昼まで眠ってしまったという事。
いずれにせよ、要は「眠っちゃって更新出来ませんでした!」というだけの話です。
24日はちょっと私も感極まる事があったので、帰ったら日記を書かずに眠れまいて!! と思って更新したのですが、翌25日は何だかネットの調子が悪くて更新出来ず……以降はずるずるっと更新出来ませんでした。

考えてみれば、今回の4連飲みはいずれも別々の関係の飲みでした。こういうのがバッティングせずに出来たという事は、私のような者でもまだまだ天運に見放されていないという事だとも言えます。日誌の更新は滞りましたが、そのいずれの飲みも不参加の憂き目を免れたのですから。
問題は土曜日です。こうして天運に見放されていないくせに、自ら怠惰の世界に落ちてしまう(昼寝スタートで翌日の昼まで寝てしまいました)のは頂けません。こんな事をしていては、天運も逃げてしまいます。
この日誌を読んで下さっている皆様、どうか見捨てないで下さい。これからも更新をして行く所存です。
                                 駅員@古人言う 春眠暁を 覚えずと
                      ▲ページTOPへ▲