2011年1月度目次
 #1491 「帰」 白雪の 寒さに篭る 白猫と。
 #1492 「機」 30年 ぐるり廻って 親子物。
 #1493 「知」 恥ずかしく 今更知った 読み方を。
 #1494 「虎」 ランドセル 虎穴に入りて 孤児に寄付。
 #1495 「消」 午前午後 転換されて 家族市。
 #1496 「銀幕寸評」 “たまの映画”。
 #1497 「琴」 初めての スリランカ製 エフェクター。
 #1498 「成」 成人し はや幾星霜 遠き哉。
 #1499 「漫」 ホーガンの 頭にアが付き アホーガン。
 #1500 「階」 階段の その小走りは 何故か?
 #1501 「食」 是非問わる 飲食物の そっくりさん。
 #1502 「味」 食べ物で 遊ぶ催し ある意味で。
 #1503 「苛」 イラッとす 傍若無人の 糞ガキに。
 #1504 「図」 キレやすい 性格だった その昔。
 #1505 「芥」 風俗へ 苦役列車に 乗り込んで。
 #1506 「破」 安く観れ 嬉しくもあり 懸念もあり。
 #1507 「杉」 ふらふらり 18時間の 杉並区。
 #1508 「寒」 セコい盗み 寒い時代と 思わんか?
 #1509 「思」 食べ物の 次元の低い 思い込み。
 #1510 「48」 四十八 一体いくつ あるのだね?
 #1511 「低」 心地良い 凄腕ベース グル―ビー。
 #1512 「戦」 蓑虫に なりたい寒さ 美濃の国。
 #1513 「銀幕寸評」 “冷たい熱帯魚”。
 #1514 「狂」 猿のよう そんな狂気を 見てみたい。
 #1515 「事」 目と鼻の 先にも個人 事業主。

2011年1月31日(月)
駅日誌(1515) 「事」

帰宅して自宅エントランスに入った時、並んだ郵便受けの下に大きな封筒が落ちていました。拾ってみると、この建物の他の部屋宛の封筒でした。宛名に部屋番号も書いてあったので、その部屋の郵便受けに突っ込んでおきました。
驚いたのは、宛名に「○○○○事務所 ××先生」と書かれていた事です。こんなワンルームマンションに事務所を構えている人が居るとは……各部屋はワンルームなのです。それなのに事務所という事は自宅は別にあるという事なのでしょう。それにしては、あまり便利な場所ではないのですが……或いは、自宅兼事務所なのだが、人と会うのは喫茶店やファミレス等という事なのでしょうか?
まあ、それでも立派な個人事業主なわけです。個人事業主……憧れる生き方です。たまーに、自分は勤め人は向いていないなあ、と思う事があります。これは、きっと勤め人の誰しもが思う事なのでしょうが。
おっと、先程の事務所ってのは、ヤクザとかそういう物騒な事務所ではないですよ!
                                            駅員@目と鼻の 先にも個人 事業主

2011年1月30日(日)
駅日誌(1514) 「狂」

店や何かの携帯会員なんぞになったりすると、その関係でメールマガジンが届いたりします。店が自分の会社でシステムを運営している物があれば、システムは外部委託というケースもあります。外部委託の場合は委託先のニュースサイトなんかがメルマガで送られて来ます。ニュースの他にコラムや投稿コーナーのような物もあります。
そういうサイトで私が読んだ物の中に、「○○にムカついた」という投稿コーナーがありました。
腹が立ったネタと、それに対する編集者からのコメントという構成の物なのですが、世の中には色々な「ムカつき」が溢れているのだなあ、と思います。
そのコーナーで随分多く目に付くのが、ジャニーズファンによる「マナーの悪いジャニーズファンにムカついた」という物です。酷い話が一杯載っています。例えば、コンサートの途中で投げるサイン色紙の醜い奪い合い、他の聴衆への暴力や暴言なんかが溢れ返っています。おいおい、ジャニーズのコンサートってのは、こんなにも恐ろしい無法地帯なのか? 私は、オール立ち見でモッシュやダイブがあるような激しいライブにも行った事がありますが、それよりも遥かに凶暴やないか……そういった実態を御存じの方は、教えて下さい。
ジャニーズにはあんまり興味がないのですが、「客席の狂気の沙汰を観る席」というチケット(ステージは全く見えず、客席の前の方が見える席)があったりしたら観てみたいです。
「金を払ってでも狂気の沙汰を、人間のダークサイドを観たい」という人は少なくないのではなかろうか? これはこれでニーズがありそうに思うのですが……邪道なNeedsで、「邪ニーズ」です。
ま、先程の投稿コーナーに載っていたような極端なファンってのは、一部なのだろうとは思います。一部なのでなければ、とっくに御禁制になっているでしょうね。
                                        駅員@猿のよう そんな狂気を 見てみたい

2011年1月29日(土)
駅日誌(1513) 「銀幕寸評」

新宿駅東口を出ると、駅とALTAの間の広場に人だかりが出来ていた。見ると、大きく「黒夢」と書かれたステージ。ドラムセットが置いてあり、ギターやベースの調整をしていました。黒夢と言えば、清春がその昔やっていたバンドです。復活するって事なのでしょうか? 私は終盤の頃の黒夢は好きでした。あの感じで復活するのなら歓迎です。
さて、新宿に来たのは映画を観るため。先日、「たまの映画」を観た折に、予告編を見て気になっていた映画があったので観に来ました。というわけで、本日の日誌は「銀幕寸評」です。タイトルの右の☆は、私の個人的評点で5ッ☆満点です。

「冷たい熱帯魚」 ☆☆☆☆

R-18指定の過激な過剰演出の作品です。濃くて面白かったです。特に、でんでんが凄い。
でんでんが利己的精神のあるがままに突っ走る怪物オヤジを演じています。
熱帯魚屋を営みながら、金のために詐欺まで働き、且つ何人もの人間を殺して隠滅しています(劇中では「ボデーを透明にする」と言っています)。
主人公は吹越満。こちらも熱帯魚屋を営んでいるのですが、でんでんの方の店とは雲泥の差の小規模な店です。家族は娘と、その娘にとっては継母の妻。気弱で大人しい主人公の前に、事実上崩壊しているような家族です。娘が万引きで捕まった事をキッカケに、でんでんと出会った吹越は、強引なでんでんに翻弄されるがまま、ビジネスパートナーにされてしまいます。
でんでんが時には享楽的に、時には傲慢に、時には暴力的にやりたい放題するのに吹越は、はっきりせぬ物言いで引き摺られ、とんでもない事に巻き込まれて行きます。

R-18指定なのも頷ける残酷描写とエロシーン、随所に散りばめられた下衆な笑い・黒い笑い、そして何より、人間の汚い部分を丸出しにしたような作りが特徴的です。
私が特に注目したのが演者の顔、というか表情です。外づら、内心の顔、そして狂気の顔……特に、吹越、吹越の妻役の神楽坂恵、でんでん、でんでんの妻役の黒沢あすかの表情の変わりようが凄いです。体の好い外づらの後に、チラッと能面のような冷たい表情や恐ろしい表情を見せている様はゾッとします。そして、その多くの登場人物が愛に飢えているように見える映画です。観る人を選ぶ映画ですが。
                                      駅員@濃い映画 中身、血の色、 でんでんが

2011年1月28日(金)
駅日誌(1512) 「戦」

仕事で岐阜県に出掛けました。とは言え、残念ながら日帰りです。金曜日なので、遅い時間の出張ならば泊まってあっちの方を放浪出来たのですが……うーん惜しい。
しかし、たとえ日帰りでも、出張は出張というだけで「ケータイ国盗り合戦」が進められるので、楽しみです。以前にも当日誌に書いた事がありますが、「ケータイ国盗り合戦」は、日本全国が600箇所に区切られており、その土地でGPS通信をすればその土地を占領した事になるという、戦国時代をモチーフにした大規模なスタンプラリーのゲームです。これがなかなか面白く、昨年完歩した東海道歩きやそれ以外の一人旅での密かな楽しみの一つになっているのです。今回もこれまでの取りこぼしを一箇所取れました。

さて、戦国時代と言えば、「戦国合戦ぺロティ」という物を見付けました。キャンデーのようにスティックに刺さったチョコレートです。「戦国の武将がそろっとるがね!!」とあり、描かれている6種類の武将も、織田信長、徳川家康、豊臣秀吉、明智光秀、柴田勝家、本多忠勝……尾張・三河に縁のある武将ばかりですね。
ん? ここは岐阜県です。おいおい、マムシの斎藤は!?
                                           駅員@蓑虫に なりたい寒さ 美濃の国

2011年1月27日(木)
駅日誌(1511) 「低」

先日、ハードロック喫茶ナザレス(私の好きなバンドである人間椅子の、ベーシスト鈴木研一がDJをするオールナイトでHR/HMを中心に掛けるイベント)に行って、非常に気に入った曲があったので、その曲が入っているCDを買いました。
Uriah Heep(ユーライア・ヒープ)の「DEMONS AND WIZARDS」というCDにボーナストラックとして入っている「Why」という曲です。私はユーライア・ヒープを聴くのは初めてなのですが、そのイベントで聴いて、余りにベースが凄い曲だったので、非常に欲しくなったのです。
その「Why」なのですが、序盤は何だか哀しげで穏やかな始まり方なのですが、徐々にベースが熱くなって来る曲です。殆ど同じリフの繰り返しではなく、微妙に違っていて、後半に行くにつれて、ベースが踊るように走って行きます。
5時間ぶっ通しで楽曲を試し聴き出来て、\2,000とは非常にコストパフォーマンスに優れたイベントだと思います。現に今回は大きな収穫があったと思います。

私は昔ベースをやっていたせいもあり(最も簡単なエイトビート、ダウンピック、ルート弾きでしたが……)、ベースが好きなのです。椎名林檎を好むのも、椎名林檎のプロデューサー&ベーシストの亀田誠治師匠のベースが好きだからというのも大きな要因の一つです。
近年、改めて聴いて目から鱗だったのが、「ハクション大魔王」の歌のベース。随分昔の曲なのですが、非常にファンキーでグルーブ感のあるベースです。「本当かよ?」と思う人は、YOUTUBE等でも聴けますので、是非御試しあれ。
                                         駅員@心地良い 凄腕ベース グルービー

2011年1月26日(水)
駅日誌(1510) 「48」

「何とか48」の類って、一体いくつあんねん!?
AKB48の人気が上昇するにつれて、アルファベット三文字と数字48を組み合わせたグループが溢れ返っています。調べてみると、AKB48をプロデュースした秋元康がそれの水平展開として作った物が多いようです。アルファベット三文字は基本的に地名みたいです。AKBは東京の秋葉原、他にSKE48(名古屋の栄)、NMB48(大阪の難波)なんてのがあるそうです。
更には、パロディも続出している始末。としまえんには、TSM48(豊島=年増48)というグループが居るとか。つんくがENK48(演歌48)というグループを画策中だとか。秋元康もセルフパロディみたいにSDN48(サタデーナイト48)だとか、OJS48(おじさん48)なんてものまで作っているようです。

それにしても、どれもこれも48です。48人というわけではなくても48。一体、何の48なのでしょう? 四十八手の48?
アルファベット部分って、空港の表記と一緒ですね。成田空港はNRT、羽田空港HNDと書かれています。空港を表す3レターコードという物で、国際的に決められています。
前述の48系のグループ名は、最初は地名でしたし、これを元にしたのかも知れません。
だとすると、48も飛行機繋がりかも、と思って「航空機」と「48」で検索してみると、存外沢山ヒット。それも模型ばかりが。航空機の模型の標準的な縮尺の一つは1/48なんですね……ん〜、ちょっと腑に落ちません。しかし、最初が秋葉原のオタク向けって事は、航空機模型という線も遠からずかも?
                                         駅員@四十八 一体いくつ あるのだね?

2011年1月25日(火)
駅日誌(1509) 「思」

世の中は偏見・思い込みで溢れています。例えば、高級感のある色と言えば、私の中では、黒・臙脂色・モスグリーン、濃紺等の暗色です。初の量産車T型フォードが黒だった事、クレジットカードのゴールド、プラチナの上にブラックがある事、ハーゲンダッツのアイスクリーム……等々。これはこれでそれなりの妥当性がありそうだと私は思っているのですが、色に高級・低級なんてランク付けするのは、きっと、私の思い込みのせいもあるのでしょうね。
私の思い込みを一つ。
「牛丼のつゆだくを頼む人は、何となく馬鹿っぽい人が多い」

つゆだくを好まれる方、どうも済みません。あくまで、思い込みです。
弁解させて頂くと、普通の「つゆだく」ならまだ良いです。これは嗜好の範囲だと思います。「つゆだくだく」とか「つゆだくだくだく……」と頼む人が、馬鹿っぽく見えてしまうのです。
とか言いながら、私はラーメンは硬めが好きで、特に博多麺の場合はバリカタを頼んだりします。え? つゆだくと同次元ですって? そ、そうか……
                                          駅員@食べ方の 次元の低い 思い込み

2011年1月24日(月)
駅日誌(1508) 「寒」

今夜は雪が降るかも知れない、という話でした。今の所小雨は降っていても、雪の気配はありません。それでも空気が冷たいのはよく分かります。猛暑だ温暖化だと言ってはいても、一方で冬は矢張り寒いです。一説によると地球は温暖化どころか氷河期に向かっているとも言われていますね……寒い時代だと思わんか?

「寒い時代だと思わんか?」これは、機動戦士ガンダムに出て来る台詞の一つなのですが、私はこれが結構好きなのです。実際は、敵軍との戦いが激しくなる中で、学ぶべき先達が次々と死んでいく状況を指して、寒い時代だと言っている言葉です。そんなに深い言葉というわけではないのですが、「寒い」という言葉のチョイスが良い味を出しています。気温の寒暖に使う言葉ではありませんね。

寒い中帰宅すると郵便受けにチラシが入っていたのですが、その中に、私が新聞を取っている販売店からの物がありました。その販売店では、購読者が対象で各種チケットを抽選でプレゼントするという企画を毎月行っているのですが、来月はそれが出来なくなったとのチラシでした。
その販売店に賊が入ったそうです。盗まれたのはその抽選に使う予定の各種チケット。それもごっそりと大部分が盗まれたそうです。しかし、盗んでも使うわけにはいかないでしょう。簡単に足が付いてしまいそうです。チケット屋に売って結構な金になるのでしょうか? と言っても、知れています。こんなケチな盗みを働くクズが居るとは……寒い時代だと思わんか?
                                        駅員@セコい盗み 寒い時代と 思わんか?

 
2011年1月23日(日)
駅日誌(1507) 「杉」

この土日は、杉並区に居りました。
先日観た、「たまの映画」で石川浩司(たまのランニング)夫妻が、レンタルショーケース式の雑貨屋をやっているという事を知ったので、土曜日の昼間に行ってみました。JR西荻窪駅周辺で、「ニヒル牛」「ニヒル牛2」という2軒を営んでいます。レンタルショーケースと言っても、秋葉原や中野にあるような物とは一味違って、売り物は出品者それぞれの手作り作品でした。アートショップとも言えます。
小物が中心なのですが、いずれも安い値段で売ってありました。色々物色した後、蜥蜴をレントゲンにかけたようなスケスケカード、微細に描かれたペーパークラフト、白い顔に釘が差してあって血が滴っているマグネットを購入。うーむ、またどうしようもない物を買ってしまいました。
しかし、私は結構物作りが好きなので(好きでなかったら年賀状でわざわざ版画を彫ったりしません)、私も何か出品したいなあ……とちょっと思いました。そのためには、世の中にない物を作らないと。

夜23時半から、人間椅子の鈴木研一がDJをする「ハードロック喫茶ナザレス」というイベントが高円寺であって、それに行こうと思っていた私は、西荻窪〜荻窪〜阿佐ヶ谷〜高円寺と歩いて、雑貨屋や古本屋を物色しながら向かいました。この界隈って結構面白いですね。また来る事になるかも知れません。

高円寺到着は18時頃……ナザレスが始まる迄、まだ5時間もあります。高円寺駅前商店街をぶらぶらしました。「高円寺純情商店街」を始めとした商店街が割と元気な街です。尚、この「純情商店街」は、詩人・小説家ねじめ正一の作品「高円寺純情商店街」に依拠しています。
元々は商店街はそういう名前ではなかったのですが、高円寺で乾物屋を営んでいた実家を舞台にしたその作品の影響でそういう名前になりました。影響力絶大ですね。そりゃあ、教科書にも載った作品ですからね。
尚、ねじめ正一は、今回歩いた途中にあった阿佐ヶ谷パール商店街で民芸品を扱う店をやっています。

最終的にはネット喫茶で時間を潰して、ナザレスに向かいました。鈴木研一が持っている膨大なCDの中から洋楽HR/HMをオールナイトで掛け続けるというDJイベントです。私は造詣が深くないので、知っている曲は数曲しかありませんでしたが、HR/HMは好きなので、楽しめました。寧ろ、2000円であれだけの曲を試し聴き出来るという意味では安いです。造詣が浅いがこそ、気に入った曲があれば、新たに好きになる音楽が出来るわけです。私はアルコールを飲むと眠くなりやすいので、途中落ちてしまいました。朝6時頃帰宅してからも夕方まで寝てしまいました。
                                            駅員@ふらふらり 18時間の 杉並区

2011年1月21日(金)
駅日誌(1506) 「破」

「撲滅」「破壊」……字面だけを見ると、非常に過激な表現に見えます。しかし、「撲滅」という言葉が使われる時には、その前に大概、「犯罪」や「暴力団」等物騒な物が付きます。しかし、「撲り滅ぼす」なのです。仮に「暴力撲滅」だったら、撲滅する側とされる側とする側、一体どちらが暴力的なんだろうかか……? という感覚になります。

さて、本日の本題は「破壊」の方です。
「価格破壊」という言葉があります。要は相場よりも随分安い値段で物やサービスが売られるようになった時に出て来ます。昔はハンバーガー65円なんてのもありました。ハンバーガーは店によって値段が違うので、不当廉売にならない限りは、幾らで売ってもあり得る話です。
しかし、世の中には価格が業界横並びで、どこで買っても同じという物やサービスもあります。映画館で映画を観る価格もそうです。1,800円。大人の普通料金ならこの値段です。
そこに「価格破壊」戦略に打って出た映画会社があります。TOHOシネマズが、1,800円を1,500円に(18歳未満は1,000円に)値下げすると発表しました。
しかも、TOHOシネマズの会員に入ったり、インターネット予約をしたりすれば、いつでも最安で18歳以上1,200円、18歳未満900円になるのそうです。
来場客頭打ちへの対策なわけですが、これでは客単価は落ちてしまいます。その代わり、TOHOシネマズチェーンで囲い込みが出来ます。例えば、1,800円→1,200円になれば、片道300円未満の交通費で行ける範囲の客は引き寄せる事が出来るのです。
一方で、体力の無い小規模な映画館は生き残りの闘いが厳しくなります。メジャー作品とマイナー作品の棲み分けが今より一層進む事でしょう。そしてそれは来場客数の二極化も今より進む事を指します。
このメカニズムは、いわゆるエキナカ(改札を出ないで買い物が出来る商業施設)に似ていると感じます。エキナカも、改札を出ないで買い物が出来るので、極論すれば一駅分の切符で遠くのエキナカに買い物に行けてしまいますし、一方で客を囲い込み、駅周辺の同様の商品・サービスを扱う店舗との間で棲み分けや二極化が生じます。

恐らく、この映画の値下げは、他の会社でも体力のある所は追随するのではないかと私は踏んでいます。牛丼のように。
                                          駅員@安く観れ 嬉しくもあり 懸念もあり

2011年1月18日(火)
駅日誌(1505) 「芥」

17日に芥川賞・直木賞の発表がありました。私は文章を書くのは好きな方なので(そうでなかったらこう毎日日記なんて書きません)、たまに「物書きになりたいなあ」と思う事があります。ま、好き嫌いと巧拙とはまた別なのですがね。
それと同様、著者と作品もまた別なのです。著者が、フリーターであろうとも、中卒であろうとも、前科者であろうとも、風俗好きであろうとも、それと作品の優劣はまた別なのです。即ち、フリーターの書いた物、中卒の書いた物、前科者の書いた物、風俗好きの書いた物でも、面白ければ面白く、詰まらなければ詰まらないのです。いや、私はその作品を読んで居ないので、実の所は何とも言えません。作品が面白いかどうかは、読む側次第でもあるのです。
芥川賞受賞者、西村賢太氏の事です。上記のようなプロフィールと、同時受賞の朝吹真理子氏の育ちが良いのと対照的なので、マスコミ等でも話題になっています。うーむ、非常にマスコミらしい反応ですね。

ところで、この西村氏、受賞の知らせを聞いた時には「自宅でそろそろ風俗に行こうかと思っていた所だった」とコメントしています。ふと思ったのですが、このニュースを子供が見て、「ねえ、風俗って何?」と訊いた時、その親はどうするのでしょう。
そこでもし親が答えなかったら、国語辞典を開く事でしょう。しかし、そこにはそのものズバリの表現は出て来ません。「風俗営業」と引いても、随分と控えめな表現です。その中には「パチンコ屋」も入っていたりします。子供は、国語辞典を引いて、「そうか、パチンコに行こうと思っていたのか」と納得してしまうかも知れません。とすると、その子の父がパチンコに出掛けて、母に「ねえ、御父さん何処行ったか知らない?」と問われた時には……
                                          駅員@風俗へ 苦役列車に 乗り込んで

2011年1月17日(月)
駅日誌(1504) 「図」

近年、私は丸くなったと言われます(元気が無くなったと言われる事もありますが)。後輩にも言われてしまうから始末に負えません。さて、昔の私だったらもっと憤慨していたかも知れないなあ、と思う事がありました。

調べ物があって、図書館に行ったのです。
で、閉架(自由に手に取れる書棚に無い本を所蔵している場所)にある本が何冊か必要になったので、近場に居た職員に訊いてみました。すると、その職員は、パソコンの端末を操作して、申込の手続きをしてくれました。これは、本来は利用者が自分でやるものなのです。おお、親切。
と、そこまでは良かったのですが……いざ、必要な本が揃ったそうなので行ってみると、一冊足りませんでした。その旨をカウンターで言うと、「いや、端末で登録されているのはこれだけです」とのコメント。入力は職員にやって頂いた旨を言うと、一旦揃った本は私に預けて、追加で用意してくれると言ってくれました。
しかし、待てど暮らせど出て来ないのです。痺れを切らして、カウンターに行ってみると、先程とは別の人が「その本探しはされていない」と言いました。経緯を話すと、今から急いで用意する、との事。
散々待たされて、今から探すだ〜? そこで「早く御願いしますよ」と、恐らく結構苛ついた顔で言っていたと思います。

さて、昔の私だったら、どの時点で誰にキレていると思いますか? また、一般人として、何処でキレる(或いは最後までキレない)のが妥当でしょうか?
                                           駅員@キレやすい 性格だった その昔

2011年1月16日(日)
駅日誌(1503) 「苛」

先日、ちょっとイラッとする事がありました。夜に某ファストフードで一人で食事をした時です。
その店は禁煙席と喫煙席がガラスで別れていて、喫煙席が店の奥にあります。
私は煙草を吸うので喫煙席に座ったのですが、その喫煙席の最奥部に、少年が三人ダラーっと座っていました。
三人の内の一人(以下、バカ殿とします)が、もう一人(以下、パシリとします)に指図しています。
先ず「カウンターからからメニュー表を貰って来い」と言い、それを見てから「高いから他の某ファストフードで買って来い」と言いました。おいおい、それならそっちの店に行けよ、鬱陶しい奴らだ、と。しかし、パシリはバカ殿には一切逆らえないのか、それに従って店を出て行きました(従っているが、本当はバカ殿は嫌いなんだろうなあ、きっと)。程無くバカ殿の携帯が鳴って、どうやらパシリから掛かって来たようで、何を頼めだの何だのと言っています。私はその時に食べ終わって店を出たのですが、パシリは多分、その他の店の持ち帰り袋を持って、この店に戻って来たのだろうと思います。

さて、戻って来た場に私が居合わせていたとして、彼等に注意したとしたら、言う事を聞くでしょうか?
世の大人が子供を注意しなくなって久しい(他人事のように言っていますが、私もその一人)ですが、未成年が少年法で保護されるせいというのも原因の一つではないか、と思います。
注意して食って掛かって来た場合に、どうにも分が悪いのです。例えば、糞ガキが私に怪我をさせた傷害罪と、私が糞ガキに怪我を負わせた傷害罪では、私の方が罪が重いのです。となると、注意するという行為が割に合わない行為になります。注意したくなくなります。一方、少年はそれを笠に着て、或いは、それを勘違いして増長します。これは、昨今の学校の乱れなんかの原因でもありそうです。
ま、未成年者に限らず、昔から一部の者はそういう傍若無人な振る舞いをするものなのですがね。
                                          駅員@イラッとす 傍若無人の 糞ガキに

2011年1月15日(土)
駅日誌(1502) 「味」

東京ドームで、1月11日〜16日まで「ふるさと祭り東京2011」というものが開催されているので、行って来ました。地方の祭りと、地方の食をテーマにしており、祭りの山車が置かれていたり、踊り等の実演等がありました。主演はフジテレビだったようです。
祭り実演箇所以外の大部分は地方の食のPRの場として、飲食物の販売や試食のブースが沢山あり、食品関係の展示会に近い印象です。食品関係の展示会ならば、仕事という名目で行けば良かったか……生憎、領収書等は貰っていません。非常に混んでいたので、わざわざ貰いませんでした。

祭りでは、秋田の竿燈、石川の飯田燈籠山祭り、愛知県の犬山祭、沖縄エイサー祭り、高知よさこい、盛岡さんさ踊り、高円寺阿波踊り、大江戸舞祭りが出展。それぞれ、実演の日程と時間割があるようで、常時というわけではありませんした。しかし、竿燈、燈籠山、犬山は、大きな山車があるので、それが実演スペースの近くに鎮座していました。私は、一昨年のGWに博多どんたく、昨年の夏に阿波踊りに行ったのですが、竿燈も一回行ってみたいな、と思いました。あと、今回は出ていないのですが、青森のねぶた。

食関係では、御当地どんぶり選手権というのがなかなか面白かったです。これは、11月に駒沢公園で開かれたラーメンショーと似た感じでした。チケット売り場で、丼共通券(ハーフサイズ、1枚400円)を買って、それと同じ枚数の投票用コインを貰い、チケットで各店から購入して食べて、投票し、それが順位として反映されるというものだそうです。
成程、ラーメンショー(第二回)も、ふるさと祭り(第二回)も、B-1グランプリ(2010年で第五回)の成功を見て企画されたものなのだと思われます。否、更に深く掘れば、フードテーマパークに行きつくのかも? 衣・食・住は生活の基本ですが、その食にエンターテインメント性を加味した企画なわけです。子供の頃は、「食べ物で遊んじゃいけません!」とよく言われたものですが……それとは違うか。
私は丼チケットを三枚購入し、三つ食べてみました。しかし、いずれもサイズが小さく、その後もぶらぶらと歩き食いをして結構浪費してしまいました。それも、あん肝鍋とか、雲丹を貝殻に詰めて蒸した物とか、体に良くなさそうな物ばかり。
                                          駅員@食べ物で 遊ぶ催し ある意味で

2011年1月14日(金)
駅日誌(1501) 「食」

小学生の頃、クラスメイトがチョコレートそっくりの形・色・匂いの消しゴムを持って居た事がありました。で、それがあまりに美味そうで美味そうで、堪え切れずにそれをかじった事があります。怒られたな〜、あの時は。

昔から、食品に似せた非食品は沢山あります。例えば、LUSHの石鹸。例えば、ケーキのようなタオル。例えば、蝋細工の食品サンプル……もしかしたら、もっと大昔からあるのかも知れません。
さて、愛知県で、4歳の男児がペットボトルに入った入浴剤を飲料と間違えて飲んで一時意識不明となる事故が起きたそうです。こういった、食品に似た非食品の誤飲事故が後を絶たず、消費者庁が注意を呼び掛けているそうです。
成程、子供なんかはやっちゃいそうですから、注意が必要ですね。先に書いた消しゴムの件の私のように。
しかし、心配なのは、この事が妙ちくりんな方向に行っちゃわないか、です。即ち、蒟蒻ゼリーの時のように規制が入っちゃったりとか。そんな事があると、また一つ買い物の楽しさが減じてしまいます。そういう筋違いの愚行はやめて欲しいと思います。
                                         駅員@是非問わる 飲食物の そっくりさん

2011年1月13日(木)
駅日誌(1500) 「階」

帰り道、歩いていると妙な光景を目にしました。
私はどちらかと言うと歩くのが早い方なので、スタスタと歩いていました。
前方を歩く女性を追い越して階段を降りようとした時、その女性が階段を小走りで降りて行きました。うーむ、そんなに抜かされたくなのかったのか? と、思った矢先、その後ろを小柄な男性が小走りで降りて行きました。ほぼ等間隔で階段を降り、階段の下に降りると、女性は普通の速度に戻り、その男性も同じくらいの速度に……これは一体何ぞ?
探偵・興信所? だったら、バレバレやないか! ストーカー? これが成り立たないのは、探偵と一緒か。それに、女性は後ろを気にする素振りを一切見せていません。ボディガードとか付き人とか? しかし、そんなセレブリティにも見えません。
あ! もしかしたら、シークレットシューズではなかろうか?
どういう事かというと……階段の下りで小走りになってしまう女性をたまに見掛けます。
それは、ヒールを履いている為ちょっと前傾姿勢になるせいではないか、と思っています。即ち、今回見掛けた女性の小走りと、後ろの男性の小走りは同じ理由なのではなかろうか、と。ま、真相は分かりませんが。
                                          駅員@階段の その小走りは 何故か?

2011年1月12日(水)
駅日誌(1499) 「漫」

「アホーガン」を読みたい……
昔、「やっぱ! アホーガンよ」という漫画がありました。プロレス黄金時代の頃に描かれた、有名プロレスラーをモデルにしたキャラクターが沢山出て来る、基本下ネタだらけの下品極まりない漫画です。その漫画の主人公が、ハルク・ホーガンをモデルにした、ハルク・アホーガンです。ハンセンや馬場、猪木、長州、ロード・ウォーリアーズ、アンドレ・ザ・ジャイアント等々多数のプロレスラーがモデルになっています。名前は全て変えてあります。例えば、ドーロ・ウォーリアーズとか。
そういった登場人物たちが、「うんこ」「ちんこ」を主体とした幼稚な下ネタを繰り返すという漫画です。マイナーな漫画ですが、読んだ事はなくても知っているという人は割と多い……筈。読みたいと思ったのですが、とうの昔に絶版していて現在流通している漫画本はプレミアが付いているそうです。全6巻セットで2万円とか3万円とか……高っ!

というわけで、「復刊ドットコム」で復刊希望を出しておきました。復刊希望が多く集まれば、出版社や著者へ働きかけて復刊実現させるというサイトです。
私同様に「アホーガン」を読みたい人が居たようで、もう160票程が集まっていました。しかし、一体どれくらい集まれば復刊出来るのだろうか? 160票程度では全然足りないのでしょうか……それとも、内容的に現在の社会では出版出来ない、とか?
ついでに、私の好きなバンド「人間椅子」のバンドスコア(絶版。バンドスコア「人間失格」)を検索してみたのですが、287票入っていました。無論、こちらも投票。いずれも復刊への道は遠そうです。

                                       駅員@ホーガンの 頭にアが付き アホーガン

2011年1月11日(火)
駅日誌(1498) 「成」

昨日は成人の日でした。全国で成人式が行われた事でしょう。しかし、今日になって何かが欠けているような奇妙な感覚があるのです。進行妨害等の荒れた事件が起きていないのです。否、私が知らないだけで、どこかで起きているのかも知れませんが……
何だか、荒くれ者が現れるのを心待ちにしているようで不謹慎極まりないのですが、ちょっと拍子抜けというのが正直な所です。昨年までの新成人よりも今年の新成人の方がクール、という事なのでしょうか。
楽天グループのオーネットという会社が調べた、新成人800人への調査によると、交際相手が居ない人の割合が77%で過去最高なのだとか。こういう結果を見ていると、訳知り顔の人が「草食系だ」と言い出す事でしょう。
しかし、現在、各界で権威を持つ層が若い時代を過ごしたのは、高度成長期〜バブル期です。その当時は、全員ではなくても全体的にに肉食万歳傾向だったのではなかろうか? いや、私はバブルの頃はガキンチョでしたので、実際の所は分からないのですが。だとすると、現代っ子を異常と見なすのは、別の異常な状態を味わった人から見た相対的な目でしかないのかも知れないと思います。
一方で、何となく、荒れない新成人は、十代の頃に阿呆な先輩方を嘲笑って育った世代なのかも、とも思います。ま、世の中には色々な人が居て、世代ごとに括れるわけでもないのでしょう。

                                             駅員@成人し はや幾星霜 遠き哉

2011年1月10日(月)
駅日誌(1497) 「琴」

昨年末に購入した電気大正琴(エレアコタイプ)。正月に実家に帰った折に、実家に置き去りのアンプを持って帰って来ました。ベース用なので、高音域は良い音が出ないかも……という一抹の不安を抱えながら、付けて弾いてみました。うーん、確かに大きな音、良い音は出にくいようですが、使えないわけではないようです。もうちょっと弾けるようになれば、別のアンプに買い替えるか……
で、昨日エフェクターを買って来ました。私はエフェクターを使った事がないので、取り敢えずもっとも安いやつを。「TUBULATOR」というオーバードライブ系の物を買ってみました(MADE IN SRI LANKA! \1,980也)。成程……TONEというキーとDIST(ORTION)というキーを捻って大きくすると、歪みが出て来ます。もっと凶悪な音にもしてみたい気もしますが、それも矢張りもうちょっと弾けるようになってからで良いでしょう。

しかし、弾いていて気になる事が一つ……鍵盤が下がってしまって弦に触れてしまうキーがあるのです。
鍵盤を構成しているパーツを取り外してみると、嗚呼、これが中古の悲しさか。鍵盤を保持するバネ役の樹脂パーツが3箇所折れていて補修されていました。その内、2箇所は細い針金をスプリング状にした物で補修されていたのですが、問題の下がってしまうキーは、輪ゴムで補修されていました。そりゃあ、ゴムがやれて来たら下がってしまうわいな。なので、輪ゴムによる補修部分は取り外して、針金で補修しました。比較的簡単な楽器の筈なのに、前途多難です。いや、ケチらずに新品を買えって話なのですが。
                                        駅員@初めての スリランカ製 エフェクター

2011年1月9日(日)
駅日誌(1496) 「銀幕寸評」

以前、当日誌では時折「銀幕寸評」というのをやっておりました。映画を観たらその感想を書く、という物です。
物凄い久し振りに映画館で映画を観たので、今回は銀幕寸評です。下記タイトルの右の☆の数は私の個人的評点で、5ッ星満点です。

「たまの映画」 ☆☆☆
元イカ天バンド、たまの現在を追ったドキュメンタリー映画です。タイトルは「たまの映画」ですが、内容は「たまのその後の映画」です。「たまの構成メンバーは今どうしているのか」に主眼を置いた映画と言えます。なので、ターゲットにしているのは、「たまを知っている人」ではなく、「たまが好きだった人」になると思います。そういう意味で、全く万人向けではない作品です。主に元たまのメンバー、知久寿焼、石川浩司、滝本晃司の現在の音楽活動と、インタビューで構成されています。
「たま」というバンドは……1984年結成、当初メンバーは知久・石川・柳原幼一郎。1986年に滝本が加入し、四人に。1989年にイカ天出演で話題になり、1990年に「さよなら人類」でメジャーデビュー。
1996年に、柳原が脱退し3人に。これ以前を通称「4たま」、これ以降を通称「3たま」と言います。2003年に解散。柳原は、今回の映画は出演辞退したそうです。私は殆ど4たま時代の楽曲しか知らないので、ちょっと寂しい所です。
メンバーそれぞれが同じような活動内容・人間で、そのまま年を取った様子が映りました。
・知久……昔のスタイルは茸頭+ちゃんちゃんこ。現在は、頭髪が薄くなり、前歯が一本無くなっていました。インタビュー中と演奏中は湯飲みでビールばかり飲んでいました。しかし、ソロでも独特の歌声は健在(否、声はちょっと低くなっていた印象)。
・石川……昔のスタイルは、丸坊主にランニング(松本人志曰く「たまのランニング」)。同じ髪型、同じような体型で、顔をよく見ると、しわが増えたという印象。演奏・歌唱時の狂人っぷりは健在。その一方で、演奏時以外のシーンでは普通のおっさんだなあ、と思いました。
・滝本……元々無口なメンバーの多いバンドの中で、輪を掛けて地味な人。しかし、よく見ると男前です。あんまり、印象は変わりませんでした。観ていると、時々「ダーク福山」というイメージが頭に浮かびました。見た目も声もそんなに福山雅治に似ているわけではないのですが、何となく。

元々このバンドは、全員が作詞作曲をしており、曲の作詞作曲者がメインボーカルを取るというスタイルなので、バンドであった時と解散してからの活動内容はそう変わらないという気がします。
ただ、映画中で出て来た、「知久&柳原のハモりが無くなったのは柳原脱退の最大のダメージ」というのは頷けます。逆に言えば、全員が作詞作曲ボーカルをする以上、それこそがバンドという形を取る利点だと言えます。そうか、私が3たま時代にあまり興味がないのも、これに起因しているのかも知れません。
                                            駅員@物凄く 久し振り来た 映画館

2011年1月8日(土)
駅日誌(1495) 「消」

コンビニエンスストアのam/pmが消滅してしまいそうです。昨年3月に、ファミリーマートがエーエム・ピーエム・ジャパンを合併してから、am/pm地域フランチャイザー(地域毎のフランチャイズを運営する会社)からも経営権を取得する動きをしています。既に、am/pmからファミリーマートに転換する店も沢山見られています。
私の自宅から一番近いコンビニ(しかも帰り道上にあります)はam/pmなので、私が現在最も多く使うコンビニはam/pmです。主な用途は、弁当、おにぎり、パン等の食品ですが、文庫本や漫画本の新刊を置いてある棚が他のコンビニより充実している点も有難い点です。継続して読んでいる漫画の新刊が発売されているのに気付くのもここの棚で、という事が多いです。ファミリーマートにも長所があるのですが、業態が転換してしまうと、この本の棚は変わってしまいそうですね。
本売り場の件は、別業態エーピーエンタ(書籍販売やDVDレンタルを有するコンビニ)からのフィードバックなのだと思われますが、他にも独自の特徴があります。コンビニの代表的商品の一つ、「おでん」を扱っていないという点と、冷凍弁当・惣菜を解凍・加熱して提供する「とれたてキッチン」。
「おでん」は、24時間ふたが開いた状態で置いてある事による不衛生さ故だそうです。テストを実施した時に髪の毛や埃、虫が沢山沈んでいたのでやらない事にした、と雑誌の記事で読んだ事があります。これを読んだ時は結構ショックでした。以降、コンビニでもおでんを取り扱っている店で蓋を付けている所が増えた気がします。「とれたてキッチン」は結構美味しいのですが、待ち時間がかかるので私はあまり利用しません。コンビニはサッと入ってサッと出てこそ、その存在意義に沿った使い方だと思っていますので。
私の場合は、問題は、文庫本と漫画本か……しかし、これはファミリーマートはTポイントカードでTSUTAYAと関係性が強いので、その関係で継続してくれるかも?
それにしても、我が家から二番目に近いコンビニはファミリーマートなのですが、食い合いにならないだろうか……このam/pmの方がファミリーマートへの転換ではなく、消滅になると辛い所です。
                                           駅員@午前午後 転換されて 家族市

2011年1月7日(金)
駅日誌(1494) 「虎」

寅年の末、クリスマスに小田原の児童相談所の前に、ランドセルが置かれていました。寅年だからか? タイガーマスクの主人公名「伊達直人」と書かれて置かれていたとか。原作でもタイガーマスクは自分が出身した孤児院にファイトマネーを寄付しています。これになぞらえた粋な行為だと思いました。
その後、年が明けて卯年になってからも、群馬や小田原、長野で同様の事が起きています。小田原は同一人物? 他は模倣犯……善行なのに「犯」などと言ってはいけませんね。感慨を受けての模倣・追随だと思われます。「タイガーマスク運動」なんて呼称まで出て来ました。
しかし、「伊達直人」なんて書かれても、結構年配でないと分からないのではないか? テレビアニメが放送されていたのは1970年頃です。という事は、実行者は40代〜50代。否、傑作漫画は、古い物でも読める環境にあります。もしかしたら、最近読んで思い付いた人物、という線もあるか。それに、ランドセルを何個もまとめて買うなんてのは、目立つ行為です……おっと、折角の粋な行いに対して、無粋が過ぎました。人物は特定などしない方が良いと思います。

それにしても、人類のモラルハザードが蔓延している一方で、得にならない善行をしたくなるのは? 善行をしたがる人は意外と多いのが現代です。ボルヴィックが1L for 10Lで売り上げを伸ばしたのも記憶に新しいですね。この根源にあるのは一体何なのか? 動機づけるのは何なのか? こんな事を考えるのも、無粋というものなのかも知れませんね。
                                       駅員@ランドセル 虎穴に入りて 孤児に寄付

2011年1月6日(木)
駅日誌(1493) 「知」

無知の知……ギリシャの哲人ソクラテス曰く、自分が無知である事を知っている事は、自分が知恵者だと慢心している者よりは僅かに優れているという……私も過去何度も、無知の知を心掛けた事はあるのですが、それでも結構やっちゃうものです。知ったか。

ふと、この1〜2年、昔よりも見掛ける頻度が増えました……あのブランドの鞄。鞄というか、よく見るのはエコバッグなのですが、持っている人をよく見掛けます。あの、エンドレスで「チャー」と書いてあるエコバッグ……と長い事思っていたのが、「シェル」と読むのだという事をつい最近知りました。
嗚呼、口に出して誰かに訊かなくて良かった……おっと、訊くは一時の恥、訊かぬは一生の恥という諺もありますな。無知の知とは、この一時の恥の方を恐れてはいかん、という事なのでしょう。

それにしても、「Cher」でなくて、「Char」だったらギタリストのチャーか、ガンダムのシャア・アズナブルですが、これだけ普及していると、そういう偽物というかパロディ物も出回っていそうですね。或いは、昭和Cher(昭和シェル)とか。さぶい事を書いてしまいました。これでは「無恥の恥」です。
                                          駅員@恥ずかしく 今更知った 読み方を

2011年1月5日(水)
駅日誌(1492) 「機」

機動戦士ガンダムというテレビアニメーションシリーズがあります。先日、その小説版をふと読みたくなり、ブックオフに探しに行きました。
いわゆるファーストと呼ばれる、最初のガンダムの、です。富野由悠季・著。古い作品だし、文庫版があるだろうと、文庫コーナーをうろうろ。た・ち・つ・て・と……無いなあ……無い、と、その時は諦めたのですが、その後、どうもこの作品が出版されているレーベルは、普通の小説コーナーではないという事が分かり、再度探しました。成程……こういうのはこういうので、通常の文庫本よりも若向けというか、オタク向けというか、それで一つのブロックを形成していました。そこを探すとすぐに1冊105円で見付かり、全三巻を購入。但し、ボロボロです。
正月の帰省の行きの新幹線と帰りの新幹線で読み始めました。今日の会社帰りの電車でも読んで現在、二巻終わりまで。成程、若向けだけあり、漢字に振り仮名の多い事多い事……良い大人が電車で読んで居たら恥ずかしい本なのかも!
それにしても驚いたのは、テレビ版と登場人物や物語の大枠は共通しているものの、内容が大分違うという点です。主人公のアムロ他主要登場人物は、新米とは言え最初から正規の軍人として登場します。
で、今の所――三巻は未読ですが、この様子だと多分最後まで――地球には降りません。一巻で早くもキーパーソンの一人である筈のララァが死んでしまったり、テレビ版では近寄り難さを最後まで発揮していた筈のセイラさんと、アムロが良い感じになってしまっていたり……

二巻の最後らへんを帰りの電車で読んでいたのですが、そこへ、冬休み中と思しき中学生?くらいの子供が数人……目の前でガンダムの話を始めました。彼らの言うガンダムというのは、きっと最近のやつなんだろうなあ……と思ったら、丁度、私が読んでいるのと同じ年代の作品について、でした。テレビ版とプラモデルの話のようでしたが。
ふーむ、接触する機会があるのだろうか? そうか、仮面ライダーやウルトラマンと同じ現象が起きているわけです。即ち、親世代が初期に触れた作品のリバイバルで親子需要が出来ているわけです。
入ったのは最近のガンダムかも知れませんが、古典を紐解く恰好で親が知っている昔の作品に触れる、と。これはこれで、親子で同じ物を楽しめるというのは正しい事なのかも知れないなあ……と思った次第です。
                                              駅員@30年 ぐるり廻って 親子物

 
2011年1月4日(水)
駅日誌(1491) 「帰」

謹賀新年。
12月30日〜1月3日まで寄生……もとい、帰省しておりました。天気予報通りに、31日には雪が沢山降っており、雪が積もっていましたが、1日以降は天気が良く、帰って来るまでの間に殆ど溶けてしまいました。とは言え、滞在中は外は雪だらけで、殆ど、惰眠、飲食、テレビ、猫との戯れ、に明け暮れておりました。
実家には三匹の白猫が居るのです。見分ける点は頭の斑。それぞれ頭に斑が一つ、二つ、三つあるので、「ひい」「ふう」「みい」と名付けているとの事。写真は、その二つ(右)と三つ(左)です。尚、以前の日誌にも書きましたが、斑が一つの「ひい」は、右目と左目の色が違うオッドアイです。小型孫の手への反応が良く、目の前で高速で動かすと良い反応をしてくれます。

毎年、帰省すると会っている友人が居るのですが、今年は休みが取れないとかで会えず、出掛けたのは、ふと思い立った電車での琵琶湖一周くらいでした。
私は、携帯電話機で「ケータイ国盗り合戦」というのに登録しており、出身県(近江国)くらいは統一しておこうと思ったわけです。この「ケータイ国盗り合戦」は、日本全国を600か所に区切ってあり、それぞれの場所で「国盗り」というボタンを押すと、その地域を占領した事になるという物で、出張や一人旅が楽しみになる代物です。
帰京後には、武蔵国東部を統一しようと思い、今日は取りこぼし箇所に国盗りに出掛けました。現在、600国中140国程……。
                                             駅員@白雪の 寒さに篭る 白猫と
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