この所、日記の更新頻度が減っております。楽しみにして下さっている方(居ないか!?)、申し訳ありません。というわけで、今日は早く帰ったので、二本立てとします。一発目は先週末ではなく先々週末に観た映画について。下記、タイトルの右の☆は私の個人的評点で、5ッ☆満点です。
「ドラゴンタトゥーの女」 ☆☆☆☆
ミステリー? ホラー? スリラー? まあ、エンターテインメント作品ですね。
オープニングから恰好良い映像が始まります。LED ZEPPELINの“Immingrant Song”(移民の歌)をバックに、石油のような真っ黒な液体を基調とした綺麗な映像が流れます。このオープニングだけでも見る価値はあるかと(\1,800円でこのオープニングだけでは困りますが)。
主人公は、その背中にドラゴンのタトゥーが入った女(ルーニー・マーラ)……と、言いたいところですが、雑誌記者(ダニエル・クレイグ)が主人公です。特に、前半はこの雑誌記者が中心に話が進みます。部隊はスウェーデン(オープニングの歌が合っています。「移民の歌」の歌詞を知らなかったのですが、今見てみると、バイキングの歌なんですね)。億万長者の金融業者に対する記事で名誉棄損の判決を食らった記者は、その出版社を追われる事になるのですが、そこに仕事の依頼が入ります。そこで依頼された仕事は、40年前の失踪事件の真相究明。富豪の一族の住む島に住み付いての調査が始まります。
その合間合間に、ドラゴンタトゥーの女の人となりが描かれるエピソードが挟まれます。青白い顔と黒ずくめの衣類にピアスだらけの姿、人を寄せ付けないその外見とその性格、普段の生業が描かれて行きます。
やがて、記者は自分を追い込むための調査をしたその女を発見し、助手にする事になります。そこまでが長く丹念に描かれていて、この二人の主人公が出会うのは、随分後ろになります。時計を見ていたわけではありませんが、後半になってからだったと思います。
一つ一つのしぐさや表情が非常に映画的です。この複雑なプロットもそれらを見せるための装置に過ぎないのではないかとさえ思われます。そして、劇中で見せるドラゴンタトゥーの女のスタイリッシュで奇矯とも言える言動の数々でさえ、ラストシーンで見せるあの顔を引き立たせるための装置に過ぎないのではないかとさえ……ここまで言うと言い過ぎでしょうか。 ストーリーも凝ったものですが、このドラゴンタトゥーの女のキャラクターだけでも魅力的です。恐らく、続編が作られるのではないか? と思っています。
一方、謎解き部分は、置いてけぼりにされている感がありました。写真を検分するシーン等が随分早く展開し、追い付くのがやっとという感じです。更に、その富豪一族を始めとして登場人物が多く、しかもパッと見似ている人が多くて、「こいつ誰だっけ?」となってしまう事も。「駅員よ、老いたな。昔の日本人が洋画を観たような感じだ」との誹りを否定はしません。が、見て貰えれば言いたい事は分かって貰えるかと思います。
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