2012年6月度目次 (御意見御感想は掲示板にどうぞ)→

 #1817 「F」 藤子F不二雄ミュージアム。
 #1818 「月蝕」 しまった、見るのを忘れて居た。
 #1819 「選挙」 AKB総選挙。私なら誰に投票するか。
 #1820 「路面電車」 都電荒川線&東急世田谷線。
 #1821 「封神演義」 読書感想文。
 #1822 「罪」 犯罪の流行り廃り。
 #1823 「変身」 変身するのはヒーローのみならず。
 #1824 「珈琲」 珈琲と缶珈琲。
 #1825 「無銭」 無銭飲食未遂。
 #1826 「紫」 人間椅子&コンチェルト・ムーン。
 #1827 「逆転」 敢えての思考遊戯。
 #1828 「凍」 一番搾りフローズン。
 #1829 「蜘蛛」 物語の登場人物はただの駒か。
 #1830 「壊屋」 造反・離党・新党?
 #1831 「匿名」 Anonymous。

  by 駅員 @ 地獄三丁目駅

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2012年6月30日(土)
駅日誌(1831) 「匿名」

インターネットの普及により、情報の収集・発信において匿名という要素が増えて来ました。
匿名……Anonymous。名前を持つ=Onymousに否定の接頭語Anが付いた言葉です。このAnonymousをチーム名(?)にしたハッカー集団が、日本の違法DL厳罰化に対して、Operation JPという作戦名で、サイバーテロ攻撃を始めて居ます。
彼等はそのチーム名の通り顔出しはせず、人前に出る時にはガイ・フォークスの仮面を付けて居ます。この仮面がなかなか不気味です。どこかで見た仮面だよなあと思ったら、何年か前に観た「V for Vendetta」という映画(2007年1月にDVDで観ていました)の主人公が、まさにこの仮面を付けて居ました。

違法DLの厳罰化は、本来著作権保護のための法制化です。確かに、本来は金を出して買う著作や映像、音楽が無料で見られる所は山のようにあります。一昔前ならば、見付けるのにそれなりのコツが要りましたが、今ではそれこそタイトルそのままで無料でDL出来るような場所がウェブ上に溢れて居ます。
そういう意味では、違法DLは本来クリエイターの懐に入って然るべき収入を侵害する行為であると言えます。しかし、「本来クリエイターの懐に入って然るべき収入」を侵害しているのは、違法アップロード並びに違法ダウンロードをしている人々だけではありません。
音楽CDの売上の内、アーティスト・作詞家・作曲家のクリエイター3者の合計でわずか4〜5%。書籍の印税7〜10%の約半分です。約半分の上、一人で作詞作曲演奏までして居なければ、それを分配しているわけです。作詞・作曲については、カラオケなんかでも印税が入りますが。では、何処の取り分が大きいのか? 大部分はレコード会社や小売店です。この辺は書籍も同様でしょう。音楽CDの場合は、更にJASRACが手数料を取っています。JASRACの取り分はわずか0.4%だそうですが、それでも日本で流通しているあらゆる音楽から取れるとすれば、非常に大きいです。薄く広く、です。
その辺からか、Anonymousの攻撃対象はその厳罰化をした政府と、JASRACに向いているようですね。
歴史の中において、長らく「モノ>情報」でした。目に見えない情報の価値は現物より下に見られてきました。情報化社会により、情報の持つ価値に重きが置かれるようになったのですが、現在は再び情報の価値が落ちて来ています。既得権益を守るのは人の常。その守る既得権益の変遷も甚だしいというわけです。

2012年6月28日(木)
駅日誌(1830) 「壊屋」

ヒンドゥー教には、3柱の主神が居ます。創造神ブラフマー、維持神ヴィシュヌ、破壊神シヴァです。破壊神なんて、悪神っぽいですが、「破壊無くして再生は無い」という意味合いもあります。
日本の政治史では、小泉純一郎が、この破壊と再生のようなニュアンスを訴え支持を集めた時期がありました。しかし、それ以前から、破壊と再生を司って来た政治家が居ます。とは言え、壊すのも再生するのも政党ばかり……小沢一郎です。
その政治経歴は自民党から始まり、自民党を離党して新生党、新進党、自由党と新党をこれまでに3つも作り自由党党首時代に、民主党と合併して(前述の小泉純一郎に当時「民主党と自由党が合併? 自由民主党になるの?」と冗談で返されていました)、今は民主党の消費税増税法案に造反し、また離党・新党結成も視野に入っています。
その改憲論や自民党を脱した動機等、昔は嫌いではなかったのですが……今は何だかなあ。この後は、また新党でしょうか。

混迷混迷また混迷。以前から繰り返して書いている事ですが、矢張り麻生太郎を×とした、あの政権交代の選挙が誤りだったなあ、と思います。下らない事で下ろしてしまったものです。それ以降のどの首相よりも優秀ですよ。今からでも遅くは無い。また、安倍晋三か麻生太郎を総理にしたいなあ。あ、現党首の谷垣禎一は駄目です。

2012年6月27日(水)
駅日誌(1829) 「蜘蛛」

帰宅したら、テレビで「スパイダーマン3」の映画をやっていたので、観て居りました。その時に思ったのが、「あ、『進撃の巨人』の戦い方ってこれそのものやなあ」という事。
「進撃の巨人」という漫画があるのですが、その作中で、人間は立体起動装置という先端に鉤の付いたワイヤーを発射する装置を使い、そのワイヤーで空中を飛び回って巨人と戦います。まさに、映画の中で、スパイダーマンが砂の巨人と戦っていたのですが、ほぼ一致です。まあ、その事一つ取ってパクリだの何だのと言うつもりはありません。
それよりも、酷いのは、その「スパイダーマン3」のストーリーです。登場人物の大半が御都合主義の駒ではないか。否、あらゆる物語の登場人物はその物語を構成する駒に過ぎないと言えばそれまでなのですが、それにしても、「こいつが生きているとその後の事が面倒臭いし、死んでもらおうか」とでも言わんかのような酷い扱いです。結構強引に死なされています。
主人公とヒロインはなんやかんやでハッピーエンドっぽく終わっていますが、主人公のクズっぷりに呆れます。主人公の非常に私的な事情で多くの人が不幸になっています。どこがヒーローやねん、と。一応、黒い地球外生命体みたいなもののせいで性格が変わってしまった云々という描写はありますが、それに乗っ取られている状態以外でも、結構ムカつく人物です。
これは個人的な感想なのですが、評判もイマイチの様子。ああ、評判が悪いから、早くも「アメイジング・スパイダーマン」なるリメイクが作られているのか…… このリメイクペースは、鬼太郎くらいではなかろうか? テレビの「ゲゲゲの鬼太郎」は、1960年代、70年代、80年代、90年代、2000年代という風に、ほぼ10年刻みでリメイクされていますし、スパイダーマンもそんな風になる……?
因みに、私は80年代の鬼太郎で育ちました。他のバージョンも一部観た事はありますが、私の中では「鬼太郎のオープニングと言えば、吉幾三」になっています。

2012年6月26日(火)
駅日誌(1828) 「凍」

一昨年、旭麦酒が「エクストラコールド」という−2℃の麦酒を発売しました。アルコール分があるので、-2℃でも凍らないんですね。それに対抗し、今年は麒麟麦酒が「一番搾りフローズン」という麦酒を発売して居ます。
これらはいずれも、店で飲む生麦酒で、双方とも専門の店を出しています。今日、その今年出来た一番搾りフローズンの東京店に行ってみました。
 
場所は東京駅から歩いて5分程の場所です。ビルが並ぶ一角に特設店舗がありました。このフローズンの特徴は、麦酒の上の泡が凍っているという点です。ソフトクリームかシャーベットのような形で泡が乗っかっています。-2℃では凍らないのですが、-5℃では凍るんですね。
どら、と飲んでみると、最初は泡が邪魔に感じるのですが、飲み進めるとひんやりしていて美味。旭麦酒のエクストラコールドもそうなのですが、冷たい分、飲み易くて、ついつい飲んでしまいます。日本酒が、燗よりも冷の方が悪酔いし易いのと同様ですね。私みたいな酒が弱い人間は、大変です。しかし、一人2杯までという事になっているので、眠ってしまわずに帰れました……
東京の他にも、大阪、名古屋、福岡、広島、仙台にもあるそうなので、御興味のある方は是非。

2012年6月24日(日)
駅日誌(1827) 「逆転」

逆転の発想……単なる思考遊戯でも、こういう事をすると、物事を多面的に考える事が出来ます。敢えて大勢の意見に反する事を考えてみる。よく、ディベートという討論ゲーム等がありますが、あれも要は自己の思想信条と逆の側に立ってこそ、ゲームとしての価値のあるものです。

さて、春頃に自動車が人垣に突っ込むという事故が幾つか報道されました。無論、事故を起こした側が責められるべきであるのは当然ですが、ここで敢えて何か事情があったのではないか? と裏側を想像してみましょう。
たまに人なり自転車なりが道に広がって通行している事があります。明らかに自動車の交通量が多い道ではそんなのは滅多に無いのですが、住宅街なんかではよくあることです。そして、なかなか車の排気音に気付きません。そういう場面では、しょうがないので、クラクションを鳴らす訳ですが、睨まれたり、文句を言われたりする事もあります。気を使って、クラクションを鳴らさずに、如何にも「車が近付いてますよ」と、ニュートラルに入れてちょっとふかしてみた事もあります。
さて、このニュートラルに入れてふかすという行為。これもあまり品の良い行為とは言えませんが、クラクションを鳴らさず気付いて貰おうという意図なら悪くない気もします。しかし、もし、その動作中に誤りがあったら? ニュートラル入れ損ない、或いはニュートラルから走行ギアに戻した時の回転数等で、意図せず前進してしまう事もあるのではなかろうか?
いや、個々の事故について詳しく調べたわけではありませんし、その仮説通りのケースがあったとしても、運転手のミスによる人身事故である事には変わりありません。我が物顔で道に広がって歩く、自転車でふらふら走行するという行為が散見されるので、ちょっと思った事です。

あれ? 思い付いた時は、ちょっと鋭い見方かもと思っていたのですが、書いてみると、何て事はありませんでした。私の過去の日記なんかでも、ドヤ顔だが大した事言っていない回とかありそうですね。いたたた。

2012年6月23日(土)
駅日誌(1826) 「紫」

人間椅子とコンチェルト・ムーンの対バンライブに行って来ました。場所は渋谷BOXX。代々木競技場の裏にあります。
原宿駅を降りて歩いていると、代々木競技場に向かう人の群れ、そしてテキヤ……何ぞ試合でもやっているのだろうか? それを尻目にBOXXへ。うーむ、こちらは然程沢山人が居ないではないか。
前回の人間椅子のライブは、赤坂BLITZでの筋肉少女帯との対バンでした。その時の混み具合から見ると、人は少ない様子です。矢張り、筋肉少女帯の力は大きいですね。コンチェルト・ムーンというバンドは私は全く知らなかったのですが、果たして……?

開演はコンチェルト・ムーンから。ああ、悪くないではないか。分かり易いへヴィメタルという感じです。正直、公平な目で見れば、人間椅子より全然恰好良い。しかし、人間椅子には人間椅子ならではという個性・アクが沢山あるのに対し、コンチェルト・ムーンならではという部分はあまり感じられず。人間椅子がアクが強過ぎるのかも知れませんね。
否、アクの強さありました。リーダーの島(ギタリスト)は、どんだけリッチー・ブラックモア好きやねん、と。髪型と胸がはだけた黒シャツとそこから覗く十字架は、リッチーそのもの。違いは、胸毛!! リッチーは胸毛もっさもさですが、。楽曲でもギターソロ部分にはリッチー風味が結構感じられました。
と、思っていたら、案の定、人間椅子からもその紫っぽさをいじられていました。
それぞれ約1時間ずつ演奏。コンチェルト・ムーンから人間椅子への切り替えに時間が結構掛かりましたが、これはドラムセットの総替えのためでしょう。そう言えば、コンチェルト・ムーンのドラムも矢張りレインボーが好きなのか、コージーパウエル的配置のドラムでした。ドラマーは小柄で細くイケメン。ラルクのHydeみたいな感じだと思いました。しかし、力強いドラムでした。
人間椅子のアンコールの後、ラストにはセッションでディープ・パープルの「スピードキング」を演奏。上手い。

帰り路は、行きと同じく、代々木競技場の横を通ったわけですが、丁度こちらの会場のイベントも終わった所のようでした。行きには目に入って居なかったのですが、ブロマイド売りのテキヤが居ました。並んでいる写真を見ると、ああ、韓流アイドルグループの公演だったのか。
国立競技場で韓流アイドル、その裏にあるライブハウスで腕の良い日本人バンドとは……嘆かわしいが、集客力の差か。

2012年6月19日(火)
駅日誌(1825) 「無銭」

危うく、無銭飲食をしてしまう所でした……今日、吉野家で特盛を食べて出ようとしたら、あ、金が足りん……たかだか数百円を持って居ないなんて、小学生か俺は!
「あのう……カード使えますか?」「WAONなら使えます」……ガーン!! 店に免許証を人質に、金を下ろしに行く羽目になりました。
しかし、こういう経験、一回だけではないのです。飲みに行ってカードが使えなかった時とかなら、まだありそうな話なのですが、こういう安い飯屋でやらかした事が数回。
金を下ろそうと思っていて忘れてる事が多いのです。どんだけ食いしん坊なのか。
良い大人がこれでは恥ずかしい。

2012年6月18日(月)
駅日誌(1824) 「珈琲」

「缶コーヒーみたいなもん、コーヒーではない!」と言う人が居ます。そういう人が居ると、私は「『コーヒー』と『缶コーヒー』は別の飲物ですよ」と。ラーメンとカップ麺のようなものです。カップ麺は、ラーメンではなく、カップ麺という食物なのです。そして、缶コーヒーもカップ麺も、まがい物だという風には思いません。
とは言え、昨今は缶コーヒーもカップ麺も随分美味しくなりました。

だからって、こんなに買っては狂気の沙汰!!

実は、現在唯一やり続けているソーシャルゲーム「ケータイ国盗合戦」のキャンペーンで、今日まで、ローソンでBOSSの缶コーヒーを1本買う毎に300コバン(ゲーム内の通貨)が貰え、しかもポイントを貯める程、ゲーム内のアイテムが貰えるという企画をやっています。何度かに分けて70本購入しました。
というわけで、我が家には現在缶コーヒーが山程あります。それも、甘いやつばかり……
対象商品にはブラックもあったのですが、近くのローソンには、ブラックはちょっと高いボトル缶のタイプしか無いのです。
こんな大量の缶コーヒーを一体どうするのか? 私は毎朝、会社近くの煙草が吸える場所で、缶コーヒーを飲んで一服してから出社しているので、その缶コーヒーを朝から鞄に入れて出れば、これまで通りの生活で消化出来ます。しかし、もし、缶コーヒーが好きで、我が家まで取りに来るという方がいらっしゃったら、差し上げますよ。

まとめ買いをして気付いたのですが、缶コーヒーの缶にも色々あって、縦積みしやすい物としにくい物があります。缶によっては、缶の上と下の外径が違って、上手くジョイント出来るのです。今回のBOSSは全て縦積みしにくいタイプ(上と下の外径が同じでジョイントしない)でした。うーむ、収納性がイマイチ。まとめ買いするには、縦積みしやすい缶の方が良いなあ……

2012年6月17日(日)
駅日誌(1823) 「変身」

どういうわけか、今日はオカマというか、女装した男をちらほら見掛けたなあ……電車で座っていると目の前にすらっと背の高いスカート&ヒールの人が立ちました。到着駅を見ようとふと顔を上げると……あれ、男? もし、女性だったら誠に失礼なのですが……
目的地について、その開場をうろうろしていると、ディズニーの不思議の国のアリスのようなコスプレをした、金髪の……あれ、男? いや、男だな。

いや、あの別段いかがわしい所に行ったわけではないのです。
今日は東京国際展示場に、玩具ショーを見に行きました。入場無料。メイン来場者は、親子連れとヲタク。私もきっとそのヲタクの中の一人に含まれる事でしょう。言い訳をさせて貰うと、ちょっと仕事の絡みで見てみたい物があったのです。
とは言え、折角なので、それと関係無い所も色々見て回りました。関係無い中で気になったのは、玩具会社以外の出展。トヨタ自動車や日産自動車、清水建設等も出展しているのです。トヨタは、まだまだコンセプトカーの段階ですが、工具無しでボディパネルを換装したり、公道以外ならば子供でも運転出来るシートポジションに出来たりする車両を展示。一方で、板金体験コーナーみたいな所も設置して居ました。一方、清水建設は小型重機に乗っての写真撮影や、カンナ削り体験。
玩具と関係無い会社が何故? 10年後20年後の人材並びに顧客を作るための種蒔き、という事でしょうか。
即ち、車や建築への興味を抱くキッカケを作るため、と。こういうのって、リーディングカンパニー、或いはそうなりたい会社の勤めというわけですね。マーケットそのものの存続を念頭に置いているという事なのでしょう。
  
写真は、途中で見掛けて凄いと思った、レゴブロックで出来た等身大のヨーダ/R2D2/ダースベーダー。

吹き抜けになっている広いホールでは、変身ヒーロー物のショーもやっていました。冒頭で触れた女装、これもこういった変身の一形態に過ぎないのかも知れませんね。

そう言えば、小学生の頃、廊下を如何にもおばさんといったスカート姿の人が歩いていた事があります。しかし、その顔は、髭は確認して居ませんがおっさんっぽく、髪型も七三分けのようになっていました。私は廊下ですれ違っただけですが、私に面識が無いだけで先生なのか何なのか? 保護者? それとも……?

2012年6月14日(木)
駅日誌(1822) 「罪」

犯罪にも流行り廃りがある……? 長い目で大きな目で見れば、それはあるのだと思います。
例えば、貨幣が無かった時代には、貨幣絡みの犯罪は無く、インターネットが無かった時代にはネット犯罪は無く、電話が無かった時代には俺俺詐欺は無かったわけです。これは言わば犯罪のインフラが出来る事による犯罪の発生です。インフラが出来れば、誰かが犯罪を思い付き、実行します。実行され、それが明るみに出れば、模倣する者が出て来るのは当然。ビジネスの発生と非常に似たメカニズムだと言えます。
さて、社会の情報化が進めば、模倣が従来よりも容易になります。瓦版で、新聞で、ラジオで、テレビで、ネットで、犯罪パイオニアが話題に上り、それをそのまま模倣、或いはそのネガ潰しをした上での改良が起こります。
ちょっと前に人の列に自動車で突っ込む(故意・過失の違いはありますが)事件が沢山ニュースになっていると思ったら、現在は刃物で人を襲う「通り魔」がちょくちょく出て来ています。中には模倣もあるのだと思いますが、きっと、発生件数としては増減はあるにしても、そんなに劇的に増えたり無くなったりしているというわけではないと思います。マスコミ他、声の大きい者が騒げば、注目を集め、類似事件が目に付いてしまうという事なのかなあ、と。
声の大きい者が騒げば、注目を集め、目に付いてしまう……これもまたビジネスの世界でも同様ですね。

さて、もしも私が刃物を持った人間に出くわしたら? ナイフ程度なら、その気になればなんとか出来るのではないか? などと考えてしまいますが、「クラヴマガ」という護身術の動画を見て居ると、「ああ、多分私の身のこなしでは、ナイフでザクザク刺されているなあ」と思いました。
よりリーチの長い武器でも無い限りは、殺されているでしょう。待てよ? という事は、鞄を自在に武器として扱えたら勝てる? 「戦闘鞄」及び「鞄戦闘術」みたいな物が既に世に出て居たりして。あ、TUMI(防弾チョッキの布を使っています)とかの底に缶コーヒーを入れておくだけでも、防戦には結構使えるかも? 罪にはTUMIで対抗、か。
まあ、凶器を持っている相手には、三十六計逃げるに如かず、でしょうね。仮にトレーニングをしていても、いざナイフを突き付けられたら、思い通りには体が動かない事でしょう。

2012年6月11日(月)
駅日誌(1821) 「封神演義」

暫くの間、通勤時に「封神演義」(安納務・訳)という昔の中国の小説を読んでおりました。全三巻を読み終わったので、今日はその読書感想文です。因みに、この安納務版は、昔ジャンプで連載されていた漫画の原作本になっています。聞いたところによると、人名等の固有名詞の誤読(主人公を食う程の人気キャラが二人居るのですが、両方とも読みが間違っているのだとか。「??」=×ナタク→○ナタ、「楊?」=×ヨウゼン→○ヨウセン)や妙な解釈も多く、批判もある作品のようですね。しかし、まあ、しょうがないとも言えるかも。
元々、「封神演義」とは、中国の明の時代に成立した伝奇小説です。とは言え、作者は誰かが不明瞭だそうです。しかも、従来からある道教・仏教・民間伝承を下敷きにしている部分も多く、二次創作も沢山あったのだとか。誤りをしょうがないと言えるかも知れない理由がこれです。原作が割とカッチリしていないという点。

古代中国・殷(商)〜周への時代転換期を舞台にしており、ベースとなっているのは、王朝が切り替わる「易姓革命」の戦争という史実です。そこの道教の仙人・妖怪というファンタジー要素をこれでもかと盛り込んだのが、この「封神演義」なのです。なので、登場人物は、実在と架空が入り混じっています。
全三巻の大雑把な構成は、1巻が易姓革命に至るまでの経緯、2巻が商王朝から反乱軍・西岐への侵攻、3巻が西岐から帝都(朝歌)への東征です。クッキリとは別れて居ませんが、だいたいこういう構成です。
前振りで1冊……有名な、主人公の姜子牙(太公望)が川で、曲がっていない針を、川面に付けずに釣りをして、西伯侯(文王)に取り立てられるのを待つシーンは、1巻の終わりの方です。
とは言え、この前振り部分も見逃す訳には行きません。易姓革命が起こるに至った経緯……紂王とその妻・妲己(狐の妖怪が化けた美女)の暴虐の限りや、それを戒める家臣たちが次々殺されて行くシーンは、必要です。諸国が中央に反旗を翻すに至る様子が描かれています。
また、この物語にはその革命を描いた戦記の他に、もう一つの軸があります。それが、仙界が企てた「封神計画」です。人間から仙人になった高位の仙人は、動物が長じた妖怪や、正当派以外の仙人を「神にする」と称して、殺して仙界から追い出す計画を進めており、商周易姓革命はそのための舞台に利用されたのです。そして、その殺して神にする奴リスト「封神榜」が仙界で修業をした姜子牙に託されるのです。
この封神計画が何とも理不尽に思える所もあり、結構あちこちで敵の言っている事の方が理に適っているよなあ……と思うシーンもしばしばでした。こいつら、紂王の不道徳を叩いてる場合なのか、と。

さて、この小説の見所は、宝貝と呼ばれる、それぞれの仙人が作り上げる特殊兵器群です。ホーミングミサイルや火炎放射器といったシンプルなものから、細菌兵器まで、数々の宝貝が登場し、仙人がそれを使って戦います。あと、気になるのは、仙人が乗る霊獣・神獣の類。何故か、仙人の修業をしていない人も稀に特殊なのに乗っています(黄飛虎将軍の五色神牛、等)。名前だけでどんなのかよく分からない物も多いのですが。そんな、見ようによっては荒唐無稽な味わいの小説です。
しかし、スケールの大きさはここに留まらず、仙人というだけでも超人なのですが、更にそこに序列があり、通常の仙人の上にその洞府の師匠、更に上位の十二大仙、三教主(太上老君、元始天尊、通天教主)……と続きます。そして、困ったら上位の仙人に助けて貰うというシーンが異常に多いです。姜子牙などは、思うように敵を倒せないとすぐに鬱々として、周りに知恵を求め、更には上位仙人の助けを求めて居ます。
何だか、この感じ、既視感がある……小説で読んだ「西遊記」もこんな感じでした。すぐに「観音様におすがりして云々」というシーンが出て来ます。当時の中国人のメンタリティにそういう所があったのでしょうか?
そう言えば、その「西遊記」には、前述の主人公を食っちゃう人気仙人・??と楊?も出て来て、孫悟空と戦います。更に、「封神演義」にも、終盤に強敵として袁洪という名の猿の妖怪が出て来るのですが、雲に乗って、棒を振り回し、毛を抜いて分身を放ちます。相互乗り入れ……言わば、ドラえもんのジャイアンが、サザエさんのカツオのクラスに殴り込みに行くような……

2012年6月10日(日)
駅日誌(1820) 「路面電車」

地方都市に行くと、今でも現役で路面電車が走っており、ついつい乗りたくなります。一方、レンタカーに乗ったりすると、信号機のルール等が微妙に違って心配にもなります。札幌、豊橋、京都、広島、高知、愛媛、長崎、鹿児島……他にも沢山あるのでしょうが、取り敢えず思い付いた物です。
否、地方都市と書きましたが、東京都内にも現役の路面電車は2本あります。「都電荒川線」と「東急世田谷線」です。今日は、その2本ともに乗りました。
「ケータイ国盗り合戦」で期間限定で開催されている「国盗り鬼ごっこ」絡みです。普段乗らない路線に乗るのは楽しいので、私にも「鉄ちゃん」要素はあるのだと思いますが、いわゆるマニアの域には足下にも及びません。
 
左:荒川線 右:世田谷線。
都電荒川線では、荒川車庫にて、イベントが開催されていました。現在走っている3世代の車輌を並べて配置し、都営交通のマスコットキャラの着ぐるみが登場。小じんまりしたイベントではありましたが、大盛況でした。
しかし、このマスコットキャラ「とあらん」(都電)、「みんくる」(都バス)なのですが、着ぐるみにするには何ともアンバランスな形状です。
 
中の人は、一体どんな体型でどんな姿勢をして……“ピンポーン” おや? 誰か来たようです……

2012年6月6日(水)
駅日誌(1819) 「選挙」

無料だが、一人たった一票だけしか手に入らないプレミアムチケット、しかも自分の生活に大いに関わる可能性を孕んだ投票権は平気で捨てているくせに、金を払って投票権を得て、得られるものは贔屓のアイドルグループの並び順が変わるだけの投票権に喜んで金を突っ込んでいる人々が居ます。
おっと、人の趣味・道楽に口出しするのは無粋というものですね。私も、誉められたものではない金の使い方は色々していますし。前回の日誌に載っているジャイアンのCDジャケット風チョコレートもまさにそれかも知れません。興味の無い人には詰まらん物でしょう。
いや待てよ……「趣味・道楽」と言ってしまうと、「遊びでやってんじゃないんだよ!」と怒られるか……?

AKB総選挙が今日開票されたようです。テレビでもゴールデンタイムに放送していました。つくづく、秋元康は銭儲けの天才やなあ、と思います。私なら「秋元康」と投票しちゃうなあ。きっと、無効票なのでしょうが(それ以前に、そんなイレギュラー投票は出来ないようになっているのだろうか)。
無効票と言えば……私も議員選挙・首長選挙において、白票を投じたり、泡沫候補に投じたりといった意義の怪しい投票をした事は多々あります。白票は、一応「どいつもこいつも不適任」という意思表示なのですが、泡沫候補への投票はほんま遊びやもんなあ。
冒頭で選挙権について偉そう触れておきながら、この体たらくです。

2012年6月4日(月)
駅日誌(1818) 「月蝕」

嗚呼、忘れていた。今日は月蝕があったのですが、空を見上げるのを忘れていました。
昼間、職場で同僚が、「ぼうちょう」に使う字を「膨張」にするか「膨脹」にするかで電話をしているのが耳に聞こえた時にも、「月」の事が頭に過ったのに。
6・4「ムシ」の日に「蝕む」なんて語呂合わせも思い付いていたのに……そう言えば、子供の頃、学校の勉強では語呂合わせで色々覚えたものです。歴史なら「794鶯平安京」とか、「1192作ろう鎌倉幕府」とか。数学では「1.41421356」「1.7320508」とか。化学では「水He Li Be B C N O F Ne」とか。
今回は語呂合わせも全く用を為さなかったか……

そう言えば、昨日の日記で書いた藤子F不二雄ミュージアムでは、ジャイアンCDデビューか? というような商品があったので、ついつい買ってしまいました。中身はチョコレートですが、CDケースとしてラックに並べておきたくなるパッケージです。

2012年6月3日(日)
駅日誌(1817) 「F」

私の好きな……というか、多くの人々に人気の漫画家・藤子F不二雄。ドラえもんを始めとした代表作は数あれど、私は特に高年齢向けのSF短編を推します。代表的なのは「ミノタウロスの皿」「ヒョンヒョロ」等。異色短編シリーズとされている作品群があるのですが、なかなか考えさせられる物が多く、御奨めです。

さて、昨年の秋に、川崎の登戸近辺に、藤子F不二雄ミュージアムという物が出来ました。完全予約制というちょっと面倒なシステムなので、行きたいと思っていたのですが、なかなか行く機会に恵まれませんでした。土曜日にようやく行く事が出来ました。
富山県出身、上京後は東京都豊島区のトキワ荘に住んでいた藤子F不二雄って、川崎市多摩区に何か縁でもあるんかなあ? と思っていたら、トキワ荘を出た後は、この界隈に住んでいたそうです。

夕方の最終時間帯に行ったので、ミュージアムそのものは然程混んではいなかったのですが、ミュージアム・カフェが激混み……入ってすぐ予約を入れたのですが、カフェに入れたのは、閉館時刻を過ぎた頃でした。予約時点で3時間待ちとかなっていました(その間、予約したけど諦めた人等も居たのでしょう、2時間チョイで入れましたが)。2時間待ちとは言っても、内部は広くないとは言え、藤子F不二雄好きならば、じっくり見れば、一切苦にならない時間でした。
通常、ミュージアムカフェなんて然程混まないものですが、メニューが凝っていて話題性があるせいでしょう。あと、それに応えてSNSやブログにアップする人々の影響。作っている人は、きっとかなりのマニアだよなあ……と言えるメニュー構成です。
そのマニアックぶりはミュージアム内でも随所に発揮されていて、メジャーどころ以外のキャラクターや、良く探さないと見付けられないであろう位置に配置されたモニュメント類を見ていると、それが伝わって来ます。
 

 
↑屋外の展示は撮影可です。撮った中でも敢えて、比較的マイナーな物を……@「のび太の恐竜」のピー助はメジャーですが、その後ろに密かに「のび太の大魔境」の巨神像の頭部があります。A「ジャングル黒べえ」現在なら出版出来ないだろうなあ…… B「ウマタケ」ドラえもんに出て来る22世紀に生息する生物。C窓越しに撮ったので見にくいですが、ドラえもんの秘密道具の「キャンピングカプセル」「みの虫型寝袋」と、ドラえもんに出て来る「ツチノコ」。

尚、6月はジャイアンの誕生月(誕生日は6月15日)だそうで、ジャイアンフェアが開催されていました。
 
↑カフェのレギュラーメニュー「ジャイアンとカツ丼」にも「6/15 HAPPY BIRTHDAY」の文字が。

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